Reactor Heart -原子炉心臓の天使-

独楽 悠

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本編

第13話_王家を護る者たち-4

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ハナブサは改めて、ソウヤへサンチェス博士から賜ったであろう指示を送る。

― お前へは、その留置所の開錠パスワードを与えておく。俺の合図で機を見て脱出し、合流しろ。残存する警備ロボットと我々にて、敵勢力を殲滅する ―

「……」

― ソウヤ、聞いているか? 合図が伝わったら―― ―

「いや、合流はしない。俺はここに残る」

― …意図を説明しろ。よもや先ほど受けた攻撃で、思考機能に異常をきたしているのではあるまいな ―

「頭の中は至って平常だ。…お前も見た通り、俺は真なる実行犯と対面してる。彼は、裏にいる指示役から受けた命の他に、別の目的を…"『S-Y』を手に入れる"という目的を持って動いてもいた」

みずからの口で語るのもおぞましい事実だったが、ソウヤは淡々と推論を並べる。

「一度目の襲撃で目的を仕損じてることから、次はきっと確実な手段で接触してくる。恐らく、その敵性アンドロイドは俺に差し向けられるだろう。…俺がそちらへ合流すれば、王宮内に生存している人間たちへも被害を広げかねない」

― お前単機で食い止めると? およそ勝機の見えない、無謀な作戦と推測されるが ―

「…サンチェス博士にご理解頂けるよう、取り持ってくれないか? …これ以上、王子殿下の御身を俺の手で危険に晒したくないんだ」

― …承った、説得する。事が起きたら、こちら側への襲撃は全て俺が引き受けよう ―

「…すまない。俺に代わって殿下を守ってくれ」

― 当然だ。お前こそ、本当に済まない事態にならないよう、善処しろ。我々には、此度限りではなく今後も継続して王家をお護りする責務がある ―

「わかってる。…大丈夫だ」

ハナブサとの通話が切れ、ソウヤの思考領域に静寂が戻る。

「…」

敵の次なる襲撃の時は、刻一刻と差し迫っていた。

ソウヤは再び留置室の床へ寝そべって瞼を閉じ、静かにその時を待った。
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