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本編
第5話_出動_3
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と、動けず手をこまねく二人の脳内に、か細い声が響いた。
「…ろ」
「!」
捕らわれながらも『索敵』終えていた蒼矢が、声を振り絞る。
「…中心の…洞」
「…! 了解!!」
烈はすぐさま、最高火力をもって巨木に急接近する。
思い切り放たれた『紅蓮』が、網の目状に広がる大量の枝の間を巧妙に縫い、巨木の洞を次々に貫いていく。
そして、群れの最奥に位置していた巨木へ見定めたロードナイトは、その中心にある一際大きな洞めがけて跳躍し、渾身の炎拳を叩き込む。
綺麗な軌道を描き、自然落下で着地したロードナイトの背面で、巨木の[異形]達は爆散した。
同時に、アズライトにまとわりついていた根も消し炭となって散り、解放されて地に落ちるところで、真下に控えていた葉月に抱きとめられる。
ロードナイトもすぐさま二人の元へ戻り、エピドートの腕の中に横たわるアズライトへ駆け寄った。
「アズライト、大丈夫か…!?」
「…悪い、油断した。エピドート、毎回すみません」
「いや、良くやってくれた。…お疲れ、防衛成功だよ」
エピドートはそう二人に声掛けし、にっこり笑う。
「帰ろう、現実世界に」
戦闘を終え、『転異空間』から『現実世界』へ還ってきた三人は、改めて運動場を眺める。
怪我人などの搬送も終わっているようで既にひと気は無く、敷地内は非常線が張られ立ち入りできなくなっており、重機が投入されてがれきの撤去が始まっていた。
少し前この場に『転異空間』が造られ、そこで起きたことは、誰も知らない。
[異形]達を殲滅したことで『現実世界』での脅威は無くなったので、セイバーである彼らの役目はひとまず終わっている。
事後処理は専門機関に任せればいい。
気がかりなのは、『転異空間』内で撃破できたのが[異形]だけだったことだ。
蒼矢は、何かに感覚を巡らすように、周囲を見渡す。
「結局、[侵略者]は姿を現さなかった。…この件はこれで終わらないと思います」
「…そうだね。しばらくこの辺りを警戒した方がいいかもしれない」
「了解」
葉月と烈は呼応し、うなずいた。
「…ろ」
「!」
捕らわれながらも『索敵』終えていた蒼矢が、声を振り絞る。
「…中心の…洞」
「…! 了解!!」
烈はすぐさま、最高火力をもって巨木に急接近する。
思い切り放たれた『紅蓮』が、網の目状に広がる大量の枝の間を巧妙に縫い、巨木の洞を次々に貫いていく。
そして、群れの最奥に位置していた巨木へ見定めたロードナイトは、その中心にある一際大きな洞めがけて跳躍し、渾身の炎拳を叩き込む。
綺麗な軌道を描き、自然落下で着地したロードナイトの背面で、巨木の[異形]達は爆散した。
同時に、アズライトにまとわりついていた根も消し炭となって散り、解放されて地に落ちるところで、真下に控えていた葉月に抱きとめられる。
ロードナイトもすぐさま二人の元へ戻り、エピドートの腕の中に横たわるアズライトへ駆け寄った。
「アズライト、大丈夫か…!?」
「…悪い、油断した。エピドート、毎回すみません」
「いや、良くやってくれた。…お疲れ、防衛成功だよ」
エピドートはそう二人に声掛けし、にっこり笑う。
「帰ろう、現実世界に」
戦闘を終え、『転異空間』から『現実世界』へ還ってきた三人は、改めて運動場を眺める。
怪我人などの搬送も終わっているようで既にひと気は無く、敷地内は非常線が張られ立ち入りできなくなっており、重機が投入されてがれきの撤去が始まっていた。
少し前この場に『転異空間』が造られ、そこで起きたことは、誰も知らない。
[異形]達を殲滅したことで『現実世界』での脅威は無くなったので、セイバーである彼らの役目はひとまず終わっている。
事後処理は専門機関に任せればいい。
気がかりなのは、『転異空間』内で撃破できたのが[異形]だけだったことだ。
蒼矢は、何かに感覚を巡らすように、周囲を見渡す。
「結局、[侵略者]は姿を現さなかった。…この件はこれで終わらないと思います」
「…そうだね。しばらくこの辺りを警戒した方がいいかもしれない」
「了解」
葉月と烈は呼応し、うなずいた。
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