転生したら、周辺環境がクソだったので、人形と共に改革していく 〜せっかく転生したのならゆっくりのんびり生きたい〜

甘夏かん

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45. 模擬戦の終わりと緊急事態②

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「くそっ、どこいった?」
とフォーレッタはナギエが消えたあたりをウロウロしていた。
「逃げたのか?…いや、あいつの方が戦い慣れているはず…また搦め手でも仕込んでるのか?」
と呟いていると、
「よっと、あ。いたいた。」
とナギエが壁を飛び越えてきていた。
「…相変わらず化け物ってことか…」
と呟く…このナギエとクロエ、ルイトの3人は普通のそんじょそこらの平民とは一線を画している何にかがある。
(これが才能の差なのか?いや、平民に貴族が才能差で負ける訳がない)
なんて考えていると、矢が数本飛んできた。
「ふぬおぉ!?」
と驚きながらも紙一重で避け切る事に成功した。
「ありゃ、避けられちゃったか。まあ必中効果みたいなものは無いからまぁ当然か。じゃあ今度は必中効果のあるものを使うか。」
と言いナギエは弓を虚空に消し、新たに神々しい槍を右手に持った。
「オーディンの槍、“神槍グングニル”避けられることができない必中の槍…君は耐えられるカナ?」
と悪どい笑みを浮かべた。

そうして僕は一気にその槍を投擲した。
「くっ、つ、土の精霊よ!わ、我の呼びかけに答え、堅固なる壁を…」
とフォーレッタは土属性の防御魔法を展開しようとしたが間に合わず、ドチュッ!と言う音を立てて槍はフォーレッタの体を刺し貫き、虚空に消え、フォーレッタは光に包まれてその姿を消した…
「ふう…つ、疲れた…」
と言い僕はその場にへたり込んだ…が、僕の体には更なる変化が起きた。
髪色は元に戻った。外面的には特に変化はない。しかし、能力的には大きな変化があった…
ドックンっと心臓が脈打つ音が一回聞こえたと思ったら、体に膨大すぎる魔力が体に溢れた…
「あぐっ…ぐ、ぐぅぅ…」
と口から声にならない声が漏れる。痛い…何がと言うわけじゃないが、ただただ痛い。体の中をぐちゃぐちゃに掻き回されているそんな感覚がする。内蔵という内蔵が悲鳴をあげているし、関節があり得ないほど痛む。
「くぅ…か、回復…」
と呟き、自分に対して回復魔法をかけようとするが魔力の操作が上手くいかず、魔法が霧散する。
「あ、あ…あ゛あ゛ぁぁぁ!」
と絶叫をする。痛い、痛すぎて息もできなければ意識を牛居なう事も出来なかった。
その頃神域では、
「あ~あ、やっぱりこうなったか。」
とクラッヒトはシュークリームをかじった。
「いやいやいや!クラッヒト?何言ってるの?」
とアルルトは慌てていた。慌てすぎてクラッヒトの神界における個人スペースにあるインテリアを ひっくり返してクラッヒトから
「おいこら!じっとしとけぇ!」
とキレて、熱々の紅茶が入っているカップをアルルトに投擲し
「ぅあっつ~!!?な、何するダァ~!」
とアルルトが叫んだ。
その騒ぎを聞いた他の神々が数名クラッヒトの元に現れた。
「どうしたんだ、アル?」
とガタイのいいスキンヘッドの神がアルルトの顔を覗き込んだ。
「あ~アルルト、もうメイドごっこお終いね。着替えていいよ。」
とクラッヒトがぶっきらぼうに言ったので、
「おいおい、その言い草はないだろうクラッヒト。」
とアルルトにくってかかったが、クラッヒトは
「うるさいなぁ、ちょっといいとこなんだから黙ってなさいよ!チュリリウム!」
と吐き捨てる。アルルトを慰めていた神、チュリリウムというのだが、この神は食の神で、ありとあらゆる食に関することを司っている。この神は、異世界から来た湊のことを快く思っていたなぜなら、
(異世界の料理…この世界に浸透してくれたらなぁ…)
と考えていたからだ。しかし、今目の前にいる湊ことナギエは覚醒した魂による基礎能力の超上昇により、暴走した魔力に苦しんでいた。
「こんなところで死ぬなよ…俺はお前に結構期待しているんだからな…」
と気づいたらチュリリウムの口からそんなことが漏れるのだった。
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