おいでませ!?DIVERPG世界でセカンドライフの時間だよ!

祁季みのる

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■第1楽章:融合した世界

EPISODE 2: 旧北海道で新拠点

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 城壁都市から離れた廃墟となった場所にクロムとヴェイグは走って来ていて、その場所にはトネリコがソファに座って待っていた。


「リコちゃんっ、クロムさんから、詳しく話は聞いたぜっ!」

「あ、ヴェイグさん」


 ヴェイグがトネリコに声を掛ければ、トネリコはソファから立ち上がり二人の側へと歩み寄るとヴェイグはトネリコの頭を優しく撫でる。


「他の連中にも、この事を話をしたら了承したぜ?」

「じゃあ、専用の転移石を皆に用意しないとね~!えっと、5人だったよね……あとで、残りの3人分作製しておくよ」

「おう、頼むわ!」


 トネリコは2つの転移石をクロムとヴェイグに手渡すと、先に転移石を使用して“旧北海道”でもあった土地へと到着する。


「さて、拠点は………そういえば建築カタログ、買ってなかったなぁ……」


 すっかりと言ってもいいぐらいにトネリコは、本来の目的でもある最新版の建築カタログを買ってくるのを忘れて落ち込んでいた。


「おっ、此処の土地を開拓したのか!?」

「確か“旧北海道”、でしたっけ?流石、トネリコちゃんだ!って、どうかした?トネリコちゃん??」

「いやー、拠点建てようと最新版の建築カタログを買うのを忘れて……」

「あー、なるほど??なら、俺の使う?」


 クロムは自分の端末で最新の建築カタログを開いてからトネリコに手渡すと、トネリコは端末を受け取りカタログの中身を確認する。


「ふむふむ、結構いい感じのが多いんだねー……悩むなぁ~……クロムさん達の拠点も用意したいし、……よし!コレにしよう!!」


 トネリコは何にするかを決めてから端末をクロムに手渡すと、ツルハシを取り出してから位置を決めると其処に立って勢いよくツルハシを地面に叩きつけると、ノイズが入り光の粒子が集まってきて眩しい光で周辺を包み込む。

 光が収まると其処には普通の一軒家より少し立派な建物が建っており、その隣には大きな屋敷のような建物と噴水が建築されていた。


「おお!?いいのか、コレっ……トネリコちゃん??」

「だって“クラン”でしょ?だったら、ちゃんと立派なのがいいだろうし……ちなみに、中には貯蔵庫が三つあるのと工房が全部揃っているから!それと、部屋は5人以外にも2人は入れる場所もあるから安心して!」

「本当に、ありがとう!領土への誘いも嬉しかったけど……こんな立派な拠点をくれて」

「ふふっ、“推しには貢がない”とね?」

「本当にありがとうな、リコちゃん」


 ヴェイグがトネリコの頭を優しく撫でていると、人の気配がして振り向けば其処にはオズワルドが立っていた。


「流石、“第3位”のオズワルドくんだね~?」

「連絡が直ぐにあったので、慌てて此処まで急いできましたよ」

「オズワルドくんには、簡単だったんじゃない?“旧北海道”まで来るのは」

「まぁ、そうですね……丁度“東北のダンジョン”を攻略していたので此処へと来るのは簡単でしたけど。それに何よりも、久々にトネリコさんに会えるってのとトネリコさんが管理する領土に拠点が置けるって言うので……いつもよりも頑張りました」

「……流石、ガチ恋勢」

「何かを言いましたか、ヴェイさん」

「い、いやぁ~?」


 オズワルドは軽く目を細めてヴェイグを見れば、ヴェイグは冷や汗を垂らしながらも明後日のほうを見てはオズワルドの視線から逃れていた。


「トネリコさん?あの~今度、一緒にダンジョン攻略とか討伐とかしません?」

「あー、いいよ~?素材とかも、無くなってきたから欲しいし」

「……………よしっ」


 トネリコからの返答を聞いてオズワルドは嬉しそうに笑みを浮かべては、小さな声で“これで、また一歩”と呟いたのをヴェイグは聞こえてしまい苦笑いを浮かべていた。


(相変わらず、リコちゃんの事が好きだよなぁ~まぁ、オレら“全員”リコちゃんの事が好きだけども……それぞれの“形”でな)

「それで、此処が新しい拠点ですか?」

「あぁ、そうだよ!此処から、僕らの再出発の場所だ!他の二人が戻ってきたら、色々とこれからの話をするつもりだよ」

「なら、転送石ありますから二人を迎えに行ってきます」

「おう、頼んだ!」


 クロムが満面な笑みを浮かべて話をすれば、オズワルドとヴェイグは嬉しそうに笑みを浮かべていた。

 それも、そうだろう。

 彼らの“ボス”であり“リーダー”でもある人物が、あの出来事に折れずに再びの再出発に対しても前向きでいるからだ。

 普通ならば、市民権を剥奪され追放されたならば生きていく事を諦める人達が大半だ。
 外に出れば、魔物が多く存在しているような世界で生身で生きて行こうと思うのは数少ない。

 だが、彼らは違う。
 逆に、これは“チャンス”と考えている。

 自分達が“融合した世界”を探索し攻略し、開拓していけるという“ロマン”を手にするチャンスがきた。


「んじゃあ、その間この周辺の魔物を討伐を頼もうかなー?クロムさんとヴェイグさんに」

「おう!全然、構わないって!ってか、是非ともやらせてくれ!」

「まぁ、拠点を置かせてもらっている身だし……それぐらいなら」

「それなりの距離の魔物を掃討してもらってから、結界用の施設を建築していくから」

「「任せてくれ!」」


 クロムとヴェイグは互いを見てから森林の方へと走っていくと、オズワルドは二人を見ては苦笑いを浮かべてからトネリコの方を見る。


「トネリコさん」

「んー?」

「俺は、諦めてませんから」

「………ふふっ、負けず嫌いだなー」

「“そこ”に居るのは、わかってますからね」


 オズワルドは、トネリコの腰に身につけらられている大きめのフラスコの中に“いる”黒色の何かを軽く睨んで見つめていた。

 その眼差しは何処となく悔しさもあり、それでも何処となく挑戦的な意味が含まれていた。


「もー、板挟みしないで~」

「では、二人を迎えに行ってきます」


 オズワルドが転送石を使って光の粒子となり消え去ると、トネリコは大きめのフラスコを優しく撫でる。


「彼らは、相変わらずだよね~キミもそうだけど、彼らとキミは“探求心”も“好奇心”もあるから大変だよ」


 トネリコの言葉に反応するかのように、大きめのフラスコの中に“いる”存在は蠢いては“外”に出たそうにしていた。


「まだ、“出たらダメ”!制御とか、大変なんだから……準備が出来てからじゃないとダメ~」


 トネリコは蠢く“何か”をチラッと見てから、家の前にある噴水の縁に座ってから端末を取り出して“都市のニュース”を眺めていた。
 1番の話題は、“憩の工房(IKOIworks(いこいわーくす))”が都市から市民権剥奪と共に追放された事が書かれていた。

 そして、その次の話題は“非道者の第2位”についてと“5年前”の内容だった。


「あれから、もう“5年”なんだね」


 トネリコが目を閉じて当時の光景を思い出していたが、“誰か”がトネリコを後ろから優しく抱きしめたかのような温もりを感じてトネリコは目をあける。


「ふふっ、心配症だね~キミは?大丈夫、後悔もしていないよ?アタシは。それにキミも後悔なんてしていないってのは、ちゃんとアタシは知っているからね」


 少し離れた場所で爆発音などが聞こえて、トネリコはチラッと見ては笑み浮かべていた。


「やんちゃだなぁ、二人共」


 どうやら、あの爆発音はクロムとヴェイグの戦っている音だったようだ。


「さーて、結界用の建築をしないとね!安全は確保するべきだし」


 さっきと違った色のツルハシを取り出したトネリコは、西側の方角を見ては“回路”を開いて淡い水色の筋を見つめる。


「“マナ”の流れも問題無し、付近にも魔物の気配も無し」
「これなら、質の良い“結界の牙”が出来そうっ!!」


 トネリコはツルハシを地面へと勢いよく突き刺すと、水色の筋は明るく輝きを増し走り巡ると森林の方へと入っていく。
 そうすると轟音と共に、巨大な水色の牙のような建造物が現れる。


「よし、まずは1つ目」
「あとは、うん……東側に建てれば大丈夫そうだね~」


 トネリコは東側の方側も先程と同じようにして、西側にある巨大な水色の牙のようなモノを建築させていく。
 そうすると、2本の巨大な水色の牙が共鳴しては淡い輝きを放つと拠点全体に“結界”が発動して魔物達が消滅していく。


「よしっ、完了~!」

「凄いね、トネリコちゃん!あんな結界用の奴、見たことないぞ!」

「あははっ、そのうちクロムさんの所の“技術者”も作れるって!もうじき、“マスター”なるわけだし」

「これを各地に増やせば、結構便利かもしれないな……」

「まぁ、そのためには“最高峰の素材”が必要になるけどね?」

「あー、そっかぁー……」

「でも、安心して!アタシ、“ダンジョン生成”も出来るようになっているから“それ用のダンジョン”も造れるよ」

「えっ!?!?」


 トネリコが満面の笑みで爆弾投下すると、クロムとヴェイグは驚いた表情をして互いを見ているとトネリコは軽く首を傾げてはイタズラっ子な笑みを浮かべる。


「“超鬼畜のダンジョン”、創ってみる?」

「「いや、ご遠慮します」」

「ふふっ~、冗談だって~!」

((冗談に聞こえないって!))


 クロムとヴェイグは、心の中でハモリながらもトネリコの凄さは相変わらずだと思いながらも苦笑いを浮かべている。

 そんな他愛もない話をしていると、トネリコは何かの気配を感じては北側にある山を目を細めて眺める。


「クロムさん、ヴェイグさん」

「お、どうした?」

「戦闘準備をしてくださいー、誰かが追われて此処へと向かってきているみたいなんで北側の山側に行きましょう!」

「誰が追われているんだ、こんな辺境な土地に……?」

「もしかしたら、“迷い人”だと思うけど……“どっち”なのかは分からない」

「あー、“あり”か“なし”かって話だな?」

「とりあえず、アタシの領土に入ったなら助けるだけ……“無害”ならね」

「おう、わかった!なら、ヴェイさん!急ごう!」

「あぁ、わかったっての!」


 トネリコとクロム達の3人は、拠点から北側に見えている結界から外れた山の麓辺りへと急いで向かう事にした。

 その頃、巨大な真っ白なワーム“雪のワーム”に追われているのは金色の髪色をした腰ぐらいの髪で少しボサっとしていて、緑色の瞳色をしているエルフの少女だった。


(なんで、なんでっ)
(どうして、どうしてっ)
(はやく、つかさに、おしえない、と)

「っ、あ!」


 金髪のエルフの少女は積雪の雪に足をとられて転んでしまい、後ろへと振り向けば巨大な真っ白なワーム“雪のワーム”が側まで来て気持ち悪い口を大きく開き金髪のエルフの少女を喰らおうとしている。


「っ……!?」

「よいしょっ、と!!」


 金髪のエルフの少女の前にクロムが来ては、“雪のワームの”真下から大きく拳を突き上げて“雪のワーム”を殴り飛ばす。


「え………」

「大丈夫だったかい!?」

「あ、はいっ」

「どうして、こんな所に“ハーフ”が……?」

「ヴェイさん、考えるのは後に!!今は、コイツらをどうにかするのが先だ!!」

「あ、あぁ!わかってる!」


 クロムとヴェイグが“雪のワーム”の群れと戦っているのを確認したトネリコは、金髪のエルフの少女の側まで駆け寄っていく。


「怪我は………、いや、色々と“怪我”があるね……治療するから、触っても大丈夫?」

「っ………はい」


 トネリコは金髪のエルフの少女の傍らに座り、治療の術式を施しながらも薬なども鞄から取り出す。


「もう大丈夫だから、安心して?」

「っ~……」


 トネリコの声で金髪のエルフの少女は泣き出しては、トネリコへと勢いよく抱きつきトネリコの胸で安心したのか声を出して泣いていた。


(これが、“現実”なんだよね。こういう“子供”は、この4年で増えている)
(“融合した世界”は、色々と摂理が壊れてしまって簡単に直ぐに“子供”は生まれるようになった……)
「安心して、アタシは貴女の味方だから」

「っ~、うんっ」

「拠点についたら、そうだなぁ……温かいスープも用意してあげる!落ち着いたら、何があったかを教えて?」








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