おいでませ!?DIVERPG世界でセカンドライフの時間だよ!

祁季みのる

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■第1楽章:融合した世界

EPISODE 4: 夢と理想郷

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 拠点の家に戻ったトネリコとレーヴェは、レーヴェの姿に驚いたクロムとヴェイグノ大きな声にパメラは驚いていた。


「な、な、なっ……レーヴェの旦那ぁあああ!?」

「うるせぇ」

「なんで、此処にっ??」

「そりゃあー、リコが持っているフラスコから出てきたから?まぁ、そんなに長くは長居はしないってぇ~」

「まだ、オズちゃん帰ってなくて良かった…」

「あ、アイツ何処かにいってんの?」

「フェイトくんとロイドの迎えに行ってますけど……」

「あー、なるほどぉ?へぇー」


 レーヴェがクロムとヴェイグの話を聞きながら席に座り、トネリコはトレイに乗せたスープの器にカボチャのポタージュとは別にパンを沢山用意してからレーヴェの前に置く。


「あー!!!!!5年ぶりのリコの手料理っ!!」

「落ち着いて食べないと、“中身”出てくるって……聞いてないね」


 レーヴェは興奮して沢山あるパンを黒い何かで掴んでは、口に含んで幸せそうな表情を浮かべながら食べ続けている。


「そうだ、パメラちゃん!」

「あ、はいっ?」

「もう安心して、“お客様”は来ないから」

「っ、ほ、ほんとうにっ?こないっ?ぱめら、つれもどされ、ないっ?ひどいめに、あわないっ??」

「うん、それと司くんには連絡してあるから近いうちに此処に来るよ」

「つかさ、くるの?」

「うん、パメラちゃんの事をずっと探していたみたいでね?連絡したら、スケジュールを直ぐにでも調整して直ぐに迎えに来るって」

「っ~」


 パメラが泣き出してはトネリコの腰に抱きつき、トネリコはパメラの頭を優しく撫でている。

 まだパメラは生まれて間もない月日なのは、姿よりも言葉や知識が幼いがための容量しかないのは明らかだろう。
 此処まで司が教養を与えては、色々と仕事なども経験させて来ていたのは確かな証拠だ。


「トネリコおねぇちゃん、ありがとっ」

「ふふっ、構わないよ」


 パメラはトネリコから離れては、軽く目元を服の袖で拭ってから満面の笑みをトネリコに向けている。

 そんな二人のやりとりが終わったタイミングで、レーヴェは黒い何かで掴んでいた鍋の中にも入っていたカボチャのポタージュを全て飲み干してから席を立ってトネリコの隣へと立つ。


「はぁ~、リコの手料理はいつも上手いっ……口直しには贅沢なぐらいだわぁ~」

「レーヴェ、また近いうちに手伝ってもらうかも」

「エエよ~、リコの為なら俺は“なんでも”するって。ただ、ご褒美は欲しいんだけど」

「まぁ、手料理ぐらいなら……」

「それも、欲しいけど……違う」


 レーヴェはトネリコの顎に手を添えて上を向かせて、少しだけ身体を屈んでからトネリコの唇に自身の唇を重ねて触れる口付けから深いものへと変えて、トネリコの舌と自分の長い舌を絡ませて深い口付けをする。


(見せつけているし)

(うわぁ……、大胆だな)

「っ、ん、ふ……っ」

「んふふっ、凄いエロい顔だなぁ~」


 レーヴェは満足してトネリコの唇から離れると、トネリコは顔を真っ赤と共に軽く酸欠気味になりながらもレーヴェを見上げて睨む。


「息っ、でき、ない、でしょ、っ!?」

「んふっ、そんな顔で言われても誘っているようにしか見えないって」


 トネリコはムカついたのか大きめのフラスコの入り口を指で弾くと、レーヴェは黒い何かへと溶けて変わると大きめのフラスコへと吸い込まれて消え去るとトネリコは大きめのフラスコの蓋を閉める。


「さっさと、閉じ込めれば良かった……」

「相変わらずだよな、お前らって」

「まぁ、長い付き合いらしいからね」

「アレのじゃれ合いは、本当に疲れるんだよー?……はぁ~……」

「お疲れ、リコちゃん」


 ヴェイグがお疲れ気味なトネリコの頭を優しく撫でいると、噴水の方が騒がしい声が聞こえてヴェイグはクロムの方を見ればクロムは呆れた表情をしながらも外へと出ていく。

 クロムが外へと出て見れば其処には、オズワルドに抑えつけられているほんのり水色寄りの白色の髪色をしたウルフカットをしており、少しツリ目をした青色の瞳色をしている青年と、隣で爆笑している薄めのピンク色をした長い髪を三つ編みにしており、切れ長なツリ目をした濃いめの赤紫色の瞳色をしている青年が居た。


「フェイトくん、ロイド」

「あ、クロムさん!!」

「おー、ただいまっすわ~」

「まったく、この二人トネリコさんの話をしたら騒ぎまくってウザいぐらいに興奮していたんですよ」

「だって、トネリコ姐さんやろ!?そりゃー、会いたいに決まってるやろ!」

「トネリコさんの建築能力、難度なモノも軽々と創っているから憧れっすよ!」

「ははっ、2人は本当に尊敬しているみたいだね!トネリコちゃんを」

「おう」

「はいっ!」


 クロムの問いにフェイトとロイドは元気に返事をしてから、クロムに拠点となる建物へと一緒に向かう事になった。

 彼らは全員集まった事で、これから“憩の工房(IKOIworks(いこいわーくす))”としての活動方針を定めていかないといけない。今まで通りにやっていくのか、それとも別の事も視野に入れて活動を再開するのか。

 クロムに案内されたのは大きな会議室のような部屋で、それぞれの席にフェイトとロイドとオズワルドは座ってはクロムと遅れてきたヴェイグの会話を聞く。


「んで、クロムさん?これからの方針は、どうするんだ?今まで通りなのか、それとも別の事も視野に入れた方針へと変えるのか」

「それについても、皆と相談したいと思ってね?今まで通りに、討伐とダンジョン攻略と共に開拓をしていくのか……それとも、別の事もやるかを決めようかと」

「そうですね、拠点が変わったってのもありますけど……城壁都市で、“また”ルールが変わってたし」

「そうなのかい、フェイトくん?」

「うん、“一般的な冒険者”の廃止」

「……“新人”や“低ランク”は、冒険者としての仕事は許されないってわけだな」


 どうやら、あの後に“法改正”が行われたようである。

 要約すると“低ランク”謂わば“中ランク”にさえもなれていない、もしくは“新人”となろうとしている者への“冒険者資格の剥奪”と共に廃止が行われた。


「だから、そうなると“仕事”は増えるな」

「そうなるね」

「“中ランク”には荷が重いだろうから、上位と最上位に回ってくる仕事も増えるだろうなー」

「それを含めて、考えないといけない」
「これからの“憩の工房(IKOIworks(いこいわーくす))”について、ちゃんと正確な内容を決める」

「あのー、クロさん」

「ん?どうした、フェイトくん?」

「考えたんですけど、ある意味で“独立”したんっすよね?それに、トネリコ姐さんは此処を拠点にしているし」

「まぁ、そうだね」

「トネリコ姐さん次第っすけど、自分達で“ルール”を作りません?」

「!!、なるほど」


 “不自由”な生活を強いる“世界統一政府機関”とは違って、“自由”を謳歌出来る場所を自分達で作り上げていく。

 それは、確かに“夢”であり。
 それは、確かに“理想郷”でもある。

 自分達が築き上げていくのは、誰もが自分の人生を謳歌出来る“セカンドライフ”をやって生きていく。


「それは、凄くいいんじゃないかなー?キミらって感じがするし」

「!?、トネリコちゃん」


 トネリコはいつの間にか部屋に入っていて窓枠に座ってイタズラっ子な表情をして、クロム達の会話を聞いていてフェイトの提案に肯定的な答えを示す。


「本当に、それを目指すならアタシも全面的に協力するよ」

「本当に、かい?トネリコちゃんは、此処の領土主なわけだからトネリコちゃんが賛成するって事はトネリコは“王”ってわけになるけど……」

「政治的な事は、アタシには無理だけど……それは、クロムさんとヴェイグさんが得意でしょ?だから、アタシは“場所を提供する”感じで“裏方”って形にするの」

「!?」

「そうすれば、キミらは“表”で楽しい“セカンドライフ”の道標を作っていけるでしょ?人生というゲーム、それを目指すならば構わないよ?キミらは、“主役”に相応しいんだから」

「トネリコちゃん……」


 トネリコの言葉を聞いて、クロムは大きく頷いてはヴェイグやオズワルドを見てからフェイトとロイドを見つめる。


「異論はないぞ~」

「異論なんて、ありませんよ」

「提案したんだから、異論なんてないです!」

「全然、オーケーっすよ」

「……よしっ、これから“憩の工房(IKOIworks(いこいわーくす))”の方針は此処を完全に拠点として“自由なる理想郷”としてやっていくぞ!!冒険者ギルドから独立した今ならば、冒険者ギルドに制限が入ったってんなら“制限外”な事を俺達が全部引き受ける!!」


 クロムの言葉で4人は大きく頷いているのを見たトネリコは、優しく笑みを浮かべては大きめなフラスコを優しく撫でている。

 まだ、いるんだ。

 もう1つの人生として、いや、新しいセカンドライフを楽しもうとしている人達はいるんだ。


 例え、この世界は色々と壊れているかもしれないがセカンドライフを楽しく過ごそうとする人もいる。
 例え、生きづらい世界だとしても生きようと懸命に頑張って足掻いて生きている人達もいる。


「俺達は、そんな人達の“光”となり前を見て進むんだ!それこそ、人生というゲームを全力で楽しむかのようにっ!!!」


 やっていくのは、簡単なことではない。

 それでも、彼らは突き進んで挫けずに手にしていくのだろう。


(彼らが彼らの“決めた道”を歩むなら、アタシ達は全力で周りを排除していくよ。アタシもキミも覚悟をきちんとしないとね。アタシ達の“大罪”は、アタシ達でケリをつけないと意味がないのだから)

「トネリコちゃん、色々と迷惑かけるかもしれないけど……」

「ふふっ、構わないって~!その代わり、アタシも楽しませてもらうだけだし!アタシも、その人生というゲームを全力で楽しむから」

「!、それは勿論!」


 クロム達が“憩の工房(IKOIworks(いこいわーくす))”の方針を決めたその頃、此方へと向かっている最中の陸竜小型に跨り走らせている黒色の髪色でウルフカットで、切れ長なツリ目をした琥珀色の瞳色をした青年が負傷しながらも急いでいた。


「っぅ……まさか、あの報せにあった内容の相手が“アンドロメダガーデン”だったなんてっ……!)」


 黒髪の青年の背後から追いかけまわしているのは、数匹の黒い飛竜に乗っている“中位ランク”のクラン“アンドロメダガーデン”の冒険者達である。

 “アンドロメダガーデン”は、4年前から奴隷制度を持っては人身売買などを行ってきたところである。
 どうやら、ウェルトは司に内緒で“アンドロメダガーデン”に一部の異種族や“チルドレン”を売買していたようだ。


「逃げ回っても無駄だ!!」

「っ……ごめん、パメラ……迎えにいけそうにもないっ…!(どうか、トネリコさん……ポメラを頼みますっ)」


 司は崖上に追い詰められて崖下をチラッとみてから、背後に迫ってきた黒い飛竜の集団を見ては腰に身に着けていた剣を取り出す。


「観念するんだな、“白銀の狼”のリーダー」

「くそっ……」








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