オタクがカースト1位になるために

反撃

 流石にやばいと思った。俺と同じようなやつがクラス内にもう一人いる。いざという時の決断力はあった。小説を読んでいたそいつは同じ掃除の班だった。

「なんの本読んでるの？」

 「え？」

 俺が話しかけるのを見た周りのやつが不思議そうにこっちを見ていた。

 「いつも本読んでるよね。」

 「他にやることないんだよね...」

 「そっか。掃除行こうよ。」

 こんな流れだったなぁ。このあと一緒に帰ったりもした。それ以来そいつとは仲良くなれた。

 それからは早かった。

 全て計算して行動した。まずはクラスの中心的人物との接点だ。

 ずっと暗かった二人が仲良く喋っている。それを見たほかのクラスのやつからはある程度のイメージ払拭は出来ただろう。

 ここからは暗いやつから順に自分の輪に入れていく。
 やはりそういうやつは決まってアニメ好きが多い。アニメ話で盛り上がり、クラス男子の3分の１と話せるようになった。しかもそのグループの中心は俺だ。



 ここまで来るのに１ヶ月かかった。