異世界漂流者ハーレム奇譚 ─望んでるわけでもなく目指してるわけでもないのに増えていくのは仕様です─

虹音 雪娜

文字の大きさ
16 / 214
第一章 転生、そして冒険者に

#16 宿への道すがら

しおりを挟む


 出口近くの会計カウンター内で、何やらゴソゴソやってるウェナがいた。
 会計するのにわざわざ声出して呼び出さなくて済んだな。

「ウェナ、アタイらもう行くな、ごっそーさん」

「会計4人分、まとめてお願いな」

 おっと、連れられて来たけどここは俺が出すべきだろうなぁ…せめて俺の分は俺が払うって、女性に出してもらうのはちょっと気が引けるからな…。

「あ、はいはーいお会計ですねー、えっとシーちゃん達のテーブルは…合計で150セタルになりまーす」

「ちょっと大きいけど…これでお願いします」

 シータが出す前に、無限収納から大銀貨1枚をカウンター上にコトンと出した、細かいの持ってなかったしな…ここでつりもらって細かくしとこう、うん。

「はーい…っと、おつり850セタルになりますねー」

 ウェナから銀貨8枚と青銅貨5枚を受け取った、これで細かい硬貨が少し出来たな、よし、と。

「あ、ナオトはん、ここはウチらが…付き合わせたんはウチらやし」

「いや、それでも女性に出してもらうのはちょっと…ね。それにお金崩したかったんだよ、だから丁度良かった」

「せやけど、ウチらの分まで出してもらうんは…」

「いいって、分ける方が面倒だろうし、ウェナさんがね。それに、ほら、俺も…パーティーメンバーになる予定なんだし」

 パーティー組んだらこれからこういうのもまとめてやるんだろうし、今から慣れておこうかなってのもあったり。
 でも、やっぱ女性に出してもらうってのが一番抵抗あるからなぁ、別にカッコつけてるとかそういうんじゃなくて、俺の中のこだわりって話だけど。

「えっ!?なに、こちらのお兄さんってシーちゃん達のパーティーに入るのっ!?」

「おぅ!そうだぜっ!これでアタイらもまだ冒険者やっていけるぜっ!」

「でもぉまだぁ~正式にぃ組んだぁわけじゃぁないんだけどぉねぇ~」

「さっき話してな、ウチらと組んでくれるって…言ってくれたんよ」

「ちょ、ちょっとお兄さんお借りしますねーっ!」

「えっ、ちょっ、なに…」

 問答無用でウェナに手を掴まれて、強引に会計カウンター脇から中に引き込まれてしゃがまされた…。
 狭い所だからめっちゃ密着してるんですけど、ちょっとやめてまたドキドキし始めるからっ。
 何やら焦って小声で問い詰めてきた…顔寄せて…近いよ、近い……!

「お兄さん、ホントにあの子達とパーティー組むんですかっ!?」

「え、あ、うん、そういうことになったけど…」

「何でそういうことになったのか分からないですけどっ、ホントにいいんですかっ!?あの『三獣姫』ですよっ!?」

 ん?何か問題でもあるのか…?獣人だと何かある…とか?種族差別…はラナさんとか見た感じ普通に仕事してたし、あの人気だし、そういうの無いと思ったんだけど…違うのか?

「あー、そういや『三獣姫』ってこの辺じゃ割と名が知れてるんでしたっけ?」

「そうですよっ!ここら辺じゃ知らない人の方が少ないんですからっ!悪いことは言いません、考え直した方がいいですよっ!」

 いや、考え直せって時点で悪いこと言ってるよな、それ…まぁ、多分予想だけど、アーネの癖辺りでしょーもない噂とか立ってるんだろーなーとは思ったけど、さ。
 さっきアーネと話してた感じだと、そこまで気にする程でもなかったかな、俺的には。
 確かに気性は激しいし口調も荒いから誤解されやすいんだろうけど、そんなことよりモフモフがだな…ってまたかっ!何ですぐそっちの方向に…!

「まぁ、何となく言いたい事は分かりますけど…大丈夫だと思いますよ、そんなに心配しなくても」

「お兄さんはあの子達のこと知らないからそんなこと言えるんですよっ!特にマールのことっ…」

 え、アーネじゃなくてマールなの?そこ…いや、それウェナだけじゃないのか…?さっきの怯え方見ると。

「ウェナちゃん~?ナオちゃん連れ込んでぇ~何ぃしてるのかなぁぁ~?」

 うぉ、マールが上からこっち覗き込んできた…って、顔笑ってるんだけど何か目が怖い怖いっ、赤目が濃くなって光ってる…!

「ひぃっ!ち、違っ、こ、これは、そのっ、そう、あれっ!マーちゃん達の事、よ、よろしくねって!」

 いや、もう、ウェナ…どんだけマールのこと怖がってるんだよ…何があったかすげぇ気になるけど、知ったら俺もウェナと同じように怯える羽目になりそうな気がする…。

「ふぅ~ん…そうなんだぁ~。でもぉ~そういうことならぁ~どうしてぇ~コソコソぉぉ言うのかなぁぁぁ~?」

 うん、まぁ、ご最も。
 ウェナのもやっぱ自爆癖だな、これ。

「え、あ、いや……ひぃぃごめんなさいごめんなさいっ!」

「じゃぁぁ~早くぅぅ~ナオちゃん返してねぇぇぇぇ~」

「う、うん!分かった、分かったからっその目はやめてぇぇ!!ひぃぃぃ!!!」

 最早トラウマレベルだった…うん、これはあれだな、見るな聞くなで行こう。
 ウェナと同じになりたくはない…絶対。

 とりあえず、マールの威しでウェナからは開放されて、カウンターから出られた。
 カウンターといえば、中に入ったの今日2回目だな…いや、別になんてことはないけど、あんまり無い経験を日に2回もやったなぁ、と思っただけ。

「なにやってんだウェナ、バカだろお前、マールキレさすとか」

「…アーちゃんにバカって言われた……もうわたし生きてる価値ないんだ………」

「大丈夫だよぉ~ウェナちゃんはぁ~いい娘だからねぇ~。そうだよねぇぇ~?」

「え…あっ!はいっ!ウェナはいい娘ですっ!」

 何だかなぁ…ここまでくるとウェナが憐れになってきた……でも、ウェナのお陰でマールに気を付けた方がいいことが分かったからな、心の中でお礼を言っておこう。
 ありがとう、ウェナ、君の身を呈した犠牲は忘れないよ……。

「ほな、ウチら行くな、ウェナ。また寄らせてもらうわ」

「じゃあな、ウェナ。ちゃんと仕事しとけよー」

「ウェナちゃん~、またねぇ~」

「ごちそうさまでした、また来ます」

「あ、はい、ありがとうございましたー!またどうぞー」

 全員でウェナに挨拶して店を出た、あんなカウンター前でわーわーやってて他の客に迷惑じゃなかったんだろうか…とかちょっと思ったけど。

 メルさんの宿屋に向かいながら歩き始めた3人と俺、今度は4人横一列に並んで歩いてる。
 この中央広場の道幅はかなり広いから、4人で並んで歩いても全く邪魔になったりしない。
 余裕があるってのはいいな、向こうの世界みたいに歩くのに周りを気にしたりすることも無いし、のんびり歩けるのが何よりいい感じ。
 なんだけど…俺達の並びの位置と距離感がおかしい、おかしいぞ。
 何で俺の両サイドが固められてるんだ?俺は端でいいだろう、普通。
 シータとマールが俺の左右、腕が触れそうなくらいの近距離にいる意味が分からないんだが…。

「えっと、あのさ、二人とも何で俺の隣に…?」

「ん?そら、歩きながら話しやすいようにやん。他に何か理由あるん?」

「普通にぃ近い方がぁ~話しぃやすいでしょぉ~」

「あー、そうだよね…うん、それは分かったけど…もうちょっと離れてても、いいんじゃないかな…?道幅はこんなに広いんだし…」

「なんだよ、ナオト…アタイらが近いとイヤだってのか?」

 違う君らが嫌なんじゃなくて俺自身緊張しちまうのが嫌なんだっての。
 でも、これくらい慣れていかないと克服出来ないのかもな…一々俺が反応し過ぎなのは分かってるんだけれども、気になってしまうものは気になってしまうんだよ…!

「嫌とかじゃなくて、もっとゆったり幅取ってもいいんじゃないかなーって…ほら、こんな広い道をギュウギュウ固まって歩かなくても、って思っただけだよ…」

「言うほど固まってへんと思うけど…ナオトはんがどうしてもって言いはるなら、離れるけど…?」

「うん~ナオちゃんがぁ言うならぁ~そうするよぉ~?」

 やっぱ気にしてるの俺だけだった…二人ともこれくらいは普通って思ってるっぽいから、これは俺が慣れるしかないな…うん、頑張るか。

「あ、うん、いや、大丈夫…俺がちょっと気にしすぎてただけみたいだし…」

「そか、ほんならこのままで。でな、ナオトはん、さっき話してなかったんやけど、ウチらのパーティーな、この辺じゃ割と名前知られててな…」

「この辺じゃアタイらを知らねーヤツの方が少ねーんじゃねぇか?」

 あー、さっきウェナとも話してた事か、本人達からも何か教えてくれるのか?

「そうみたいだね、俺は来たばっかりだから知らなかったんだけど。名が知られてるのはいいことなんじゃないの?皆にとっては」

「いや、まぁ、本来ならそうなんやけどな…実は悪い意味でちょっとした有名人なんや…せやからナオトはんもウチらでええんかなって心配になって……後から言うんは卑怯やと思ったんやけど、その、騙したみたいになるんも嫌や思うてな……」

「そうなんだ。確かに知らなかったけど、でもギアンテさんのとこで会ってから話してて、実は大体予想付いてたんだけどね」

「え?そうなん…?」

「うん、多分アーネの癖で喧嘩っ早い連中が返り討ちにあったのを、周りが見て大げさに噂でも流したってところじゃないかな?違う?」

「…概ね間違ってへん、その通りや…」

「私ぃ~耳が良い方だからぁ~聴こえちゃったんだよねぇ~…私たちぃ『三獣姫』じゃなくてぇ~『三獣鬼』のぉ~間違いじゃないかってぇ~」

 予想通りアーネの暴走のせいだった…しかし姫が鬼とか、どんだけ暴れてるんだよって話だな。
 ま、それも悪口って訳じゃなくて、ふざけて例えたくらいだと思うんだけどな…ラナさんの人気見ちゃってるから、意外とこの3人にもファンみたいなのが付いてるような気がするんだよねぇ…アーネがいるから大っぴらじゃなくて隠れファンって感じの奴らが。
 でもこれ、シータとマールはアーネの被害受けてるだけか?だとしたら災難だな…けど、それでも一緒にパーティー続けてきたってことは、それなりの理由があるってことなんだろうな…。

「なっ!?誰だっ、んなこと言ってるヤツはっ!ブッ飛ばしてくるっ!!」

「まぁ待ちなって、アーネがそんなんだからそういう風に言われてるんだって、少しは自覚しようよ。それに…」

「あ!?何がだよっ!そんなの端っから分かってんだよっ!アタイだけに言えばいいだろーがっ!なんでパーティーごと貶してんだよっ、ふざけんなっ!!」

「アーちゃん~落ち着いてぇ~私たちならぁ大丈夫だからぁ~」

「アーネ、ウチらは気にしてへんから、ちょっとは落ち着きや」

 あぁ…これはあれだな、今まで来たメンバーが上手くいかなかったのも肯けるかな…アーネの気性に合わせるのがやっぱ一番大変なんだろうなぁ。
 でも、自覚はあったんだ、何も考えて無いのかと思ってたわ…ただそこまで怒るほどの事じゃ無いだろうけどね、本人達は完全に悪口だと思って決めつけてるみたいだけど。
 ま、自分はともかく仲間のことで怒れるっていう…そーゆーの、俺、キライじゃないんだよね。

「うん、いいね、このパーティーなら俺も上手くやっていけそうな気がするよ」


「「「えっ?」」」


「ん?なんかおかしいこと言った?俺」

「え、いや、だって、周りからそんなん言われてるパーティーなんやけど…」

「うん…私たちぃ~ギルドの中でもぉ~結構浮いちゃってるんだけどぉ~……」

「アタイを見る度、みんな目ぇ反らすぐらいなんだぜ…?」

「それはアーネが手に負えないからだろうけど、でも、まぁ俺は気にしてないから大丈夫だよ。周りがどう思っててどう言ってようが、俺は俺が見て聞いて感じたことを一番にしてるから」

 アーネの癖も、まぁ厄介っちゃ厄介なのかもしれないけど、あれはあれで個性なんだろうし、なんか異世界の冒険者ってやつには意外と合ってるんじゃないかって思ったりもしてる。
 それに、アーネのせいで近寄り難いだけで、ホントはお近付きになりたい奴らがそれなりにいるんじゃないかなぁって…そう思うと、俺がやっかみ受けそうな気がしないでもないな…。

「なんだよ、それ…変なヤツだな…漂流者だからか?」

「アーネに言われたくないなぁ。自覚してるクセに止めないとか、シータとマールのこと、ちゃんと考えてる?」

「う…それは……まぁ、二人にはいつもワリぃとは思ってるよ………」

「え?アーネ、そないに思ってたん…?」

「うわぁ…アーちゃん~それはぁ驚愕の事実だよぉ…」

「なんだよ、シータもマールもアタイの事くらい分かってんだろ?こんだけ一緒にパーティー組んでるんだし」

「いや、流石にそれは分からへんかったわ…」

「うん~私もぉ~分からなかったぁよぉ~」

「ちょっ、マジか…いや、ホントワリぃっていつも思ってるんだぜ…終わった後に」

 終わった後かよ、それ意味無いよなっ。
 そりゃ、シータもマールも分かるわけないっつーの。
 やっぱアーネって何も考えてないのな…。

「事を起こす前にそれ思えばいいんじゃないか…?」

「そりゃ無理だ、相手見たらすぐ反応しちまうからな…ナオトもやられたんだから分かるだろ?」

 パブロフの犬ってやつか…ネコ科の獣人のくせに変なとこ犬なんだな。
 気性の荒さって獣の種族とか関係なく、その人の性格的な部分だったってことがよく理解出来たわ。

「いや、ちょっと分かんない。そもそもあんな所で喧嘩売られるとか誰も思わないだろうし」


「「うんうん」」


「だってしょーがねーだろ!入り口開けて丁度良さそうなヤツがいたら、そりゃ売るだろ普通」

「…シータ、マール、何でアーネと一緒にいるの?」

「…何でやろ?」

「何でだっけぇ~?」

「うぉーい!二人ともそこは忘れんなよっ!」

「まぁ、それは冗談として、今からはもう止めてな。パーティーメンバーは見つかったんやし、ウチらと違ってナオトはんに迷惑掛けたらすぐ抜けてまうしな、きっと」

「そうなったらぁ~私とぉシーちゃんはぁ~、アーちゃんじゃなくてぇ~ナオちゃん選ぶかもぉねぇ~」

「うぇっ!待った、それはどっちもマズいっ…!わ、分かった…今からやらないようにする…」

 お、これは…ちょっと期待出来るか?いや、でもなぁ…癖だしそう簡単に治るんだったらここまで酷くなってないよな…まぁ、ほんのちょっとだけでもマシになれば御の字だろうな。

「頼むで、ほんま…っと、着いたわ。ナオトはん、ここがメルはんの『精霊の歌声亭』や」

 お、着いたのか…喋りながら皆と歩いてたから、あんまり道覚えてなかったり。
 確か円形広場の西側抜けてった先だったと思うけど…まぁ、後でファルシェナさんの地図見直せば分かるか。


しおりを挟む
感想 12

あなたにおすすめの小説

絡みあうのは蜘蛛の糸 ~繋ぎ留められないのは平穏かな?~

志位斗 茂家波
ファンタジー
想いというのは中々厄介なものであろう。 それは人の手には余るものであり、人ならざる者にとってはさらに融通の利かないもの。 それでも、突き進むだけの感情は誰にも止めようがなく… これは、そんな重い想いにいつのまにかつながれていたものの物語である。 ――― 感想・指摘など可能な限り受け付けます。 小説家になろう様でも掲載しております。 興味があれば、ぜひどうぞ!!

無限に進化を続けて最強に至る

お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。 ※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。 改稿したので、しばらくしたら消します

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜

霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!! 「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」 回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。 フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。 しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを…… 途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。 フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。 フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった…… これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である! (160話で完結予定) 元タイトル 「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

【状態異常耐性】を手に入れたがパーティーを追い出されたEランク冒険者、危険度SSアルラウネ(美少女)と出会う。そして幸せになる。

シトラス=ライス
ファンタジー
 万年Eランクで弓使いの冒険者【クルス】には目標があった。  十数年かけてため込んだ魔力を使って課題魔法を獲得し、冒険者ランクを上げたかったのだ。 そんな大事な魔力を、心優しいクルスは仲間の危機を救うべく"状態異常耐性"として使ってしまう。  おかげで辛くも勝利を収めたが、リーダーの魔法剣士はあろうことか、命の恩人である彼を、嫉妬が原因でパーティーから追放してしまう。  夢も、魔力も、そしてパーティーで唯一慕ってくれていた“魔法使いの後輩の少女”とも引き離され、何もかもをも失ったクルス。 彼は失意を酩酊でごまかし、死を覚悟して禁断の樹海へ足を踏み入れる。そしてそこで彼を待ち受けていたのは、 「獲物、来ましたね……?」  下半身はグロテスクな植物だが、上半身は女神のように美しい危険度SSの魔物:【アルラウネ】  アルラウネとの出会いと、手にした"状態異常耐性"の力が、Eランク冒険者クルスを新しい人生へ導いて行く。  *前作DSS(*パーティーを追い出されたDランク冒険者、声を失ったSSランク魔法使い(美少女)を拾う。そして癒される)と設定を共有する作品です。単体でも十分楽しめますが、前作をご覧いただくとより一層お楽しみいただけます。 また三章より、前作キャラクターが多数登場いたします!

処理中です...