異世界漂流者ハーレム奇譚 ─望んでるわけでもなく目指してるわけでもないのに増えていくのは仕様です─

虹音 雪娜

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第五章 姫達の郷帰りと今代の勇者達

#26 いつの間にかこうなってました

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 その前にこっちの皆も全員自己紹介した。
 この人数だから名前だけザッと。
 一回で覚えられる人数じゃないしな…。

「で?ナオトの相手は誰と誰なんだ?」

 ぶっ、ルドさんから直球来た、いきなり…。

「えっと…」

「あー、その場で立ってくんね?それのが分かりやすいわ」

「そうね。はい起立ー」

 イーナさんとロゼさんにそう指示されて立ち上がる皆。
 姫達もそっち側に居るけど一緒になって立ってきた。

「ふむ。なんだ全員ではないか」

「はい?」

 周りをよく見ると…雷銃の皆と俺、セヴァル、カッツ以外全員立ってる。
 え?なんで?何やってんの皆。

「皆はんは今、ナオトはんと一緒に住んどるんでっしゃろ?」

「そうですよー、今日は全員連れて来てもらいましたーっ」

「いやちょっと、何で全員立ってるんだよっ」

「あー、まぁつまりは…そーゆーことだよ」

「そうゆうことってどうゆうことだよファミっ!?」

「あれや、ナオ。こういう時は見た方が早いっちゅーこっちゃ」

 え、なに、もしかして…サブからメインに昇格してるとか、そういう話っ!?
 そんなまさかっ!?

「ほれ、チャチャッと確かめてみろってばよっ」


[対象者:遊佐 尚斗の称号を表示]


 ちょっ、俺まだ何も言ってねぇっ!


【ステータス(隠蔽中)】
《識別》
 名前:遊佐 尚斗
《称号》
 転生者
 厨二病疾患者(再発)
 寝取られし者
 獣に目覚めし者
 幼女を愛でし者
 竜に跨がりし者
 神に愉悦を齎す者
 救いを好意に変えし者
 吸引者(異性限定)
 熟練冒険者(似非)
 (際限無しの)ハーレムマスター
  メンバー(メイン):
   シータフィオラシス(胃袋掌握済)
   アーネルミルヴァ(至上の抱き心地)
   マールオリザロレッタ(シャーちゃんが来たらぁ私の出番~)
   リーオルエレミネア(従者…は……譲れ、ない………)
   ラーナミラルティア(親孝行者)
   リーズロルトミニィ(ミニマム組統括)
   ヒーナリナリィ・ルナ・リリエンノルン(密かにいろいろ修行中なのっ)
   ティシャルフィータ・ソル・グリュムセリナ(シータお姉さまの一番弟子)
   ファルシェナ(ナオト様専用になっちゃいました)
   ウェナヴェナルーチェ(愛情注入中♡)
   アコ(最近出番がありません。拗ねますよ)
   エクリィータ(順調順調!それよりねぇっ、どうだった?私の演出っ!ねぇねぇっ!)
   響 魅音(これはこれでありだねーっ♪)
   マミーナシャリーナ(↑new!)
   ニナストリィミア(↑new!)
   ファミールレティル(↑new!)
   ニアネスラヴィア(↑new!)
   エマージュノーティス(↑new!)
   チェルシオルネア(↑new!)
   キャムナトロニエ(↑new!)
   コロネロコロン(↑new!)
   邪狼シィエラン(←new!)
   邪鴉シィエィア(←new!)
  メンバー(サブ):
   カティリアーナ(優しいお兄ちゃん)
   ミルラテラノ(カッコいいお兄さん♡)
   シャリータフォーレリカ(ウェナの下とか辛抱ならん)
   ジィナシィナリーティ(羨望)




 new!の数が明らかにおかしい。
 昇格基準は何なんだよっ、さっぱり分からない!
 いや、確かに皆と住むようになって多少は親密になったとは思うけどさぁ!
 やっぱり裸の付き合いのせいなのか…あとは同衾、それくらいしか考えられない……。
 それとエクリィ、お前は俺の心を読んだな…っていうかやっぱりお前の仕業かよ、ランとイアはっ!


「間違ってぇ~なかったぁでしょぉ~?」

「………」

「尚斗…お前おかしくねぇか、それ。どんだけ増やすつもりだよ……」

「……………」

 増やそうと思って増やしてるわけじゃない!
 お前だって俺と同じ称号持ってるはずだろう、なのにこの差はなんなんだよっ、そっちの方がおかしくないかっ!?

「ということなの。父さん、母さん、今はここにいるみんなと一緒に、ナオトさんと楽しく暮らしてるのよ」

「そうかそうか、それなら何も心配はなさそうだな。なぁロゼ」

「ええ、そうね。それにこんな可愛い孫までいるんだしねーっ」

「だからそれいつまで言うのよっ」

「………」

「っ!?ランちゃんもばぁばとか言わないのっ!」

「そうよランちゃん!あなたのお祖母ちゃんですよーっ!んーっ!」

 ルドさんとロゼさんはこれでいいらしい。
 というかランがいるからのような気がしなくもないけど。
 本当に孫が出来たらどうなるんだろう…って、いや、今はそれどころじゃなくてっ。

「アーネもこん中でちゃんとやれてんのか?」

「ったり前だろ。どんだけ増えたって上手くやってく自信あるわ」

「ならば良し。見たところ闘える者は少ないようだな。お前がしっかり守ってやれ」

「それこそいらん心配だってのっ」

「マールはぁどうなぁのぉ?」

「私もぉ~みんなとぉ一緒でぇ~、楽しいぃよぉ~、ふふっ」

「そうかぁ。それなら何も言うことはないかぁなぁ」

「シータも同じかいな」

「もちろんや。特に料理が楽しいわ、やり甲斐あるでっ」

「シータは変わらへんなぁ。その調子なら大丈夫なんやろな、これからもしっかりやりぃ」

「任せときっ。みんなの胃袋はウチがまとめて面倒みたるっ!」

 何かこれでいいみたいな感じになってるんだけど…この数でもいいのだろうか、ホントに。
 皆仲がいいのは間違いないけど、流石に20人超えはもう行き過ぎとしか…いくら異世界だとしてもこんな奴は居ないんじゃないか?
 全てはこの称号が元凶…あ、いや、別に悪くはないから元凶ってわけじゃないけどさ。
 ただ、少しは自重っていうか、俺の意思を尊重してほしい…まぁ、こんな欠陥だらけのものにそんなのを求めるだけ無駄なんだろうけど。
 とりあえず、言うべき事だけは言っとかないと、な。

「あの、こんな感じなんですけど、お嬢様達のこと任せてもらっていいですか。大事にしますので」

「ああ、こちらからもよろしく頼むよ」

「せやな、よろしゅう頼むわ」

「ナオト君なら安心して任せられるぅよぉ」

「うむ。ナオトの強さなら何も問題はないだろう。こんな娘だがよろしく頼む」

「こんなってなんだよオヤジっ」

「ガサツで喧嘩っ早いバカ娘ってことだろーが。誰に似たんだか、ったく」


『『『『『『『『(イーナさん…)』』』』』』』』


「んなもんオフクロに決まってんだろーがっ!見ろっ、みんなそー思ってるわっ」

「んなこた分かってるっての。何でアタイなんかに似たんだよって話だっ」

「無茶苦茶言うなっ!そりゃ母娘なんだから似るに決まってんだろーがっ!」

 まぁ、普通は多少なりとも似るかなぁ…家族なんだし。
 俺の居た世界では一概にそうとは言えないけど。
 こっちの世界の娘はよく似てるんじゃないかな、ラナもマールも、それにシータもそんな感じするし。
 他の皆もそうなんだろうか…って、そういやまた増えたから挨拶行かなきゃダメだよな…。
 あー、それはまた後で考えるとして、その前に。

「イーナさん、俺、アーネのその勢いある感じ、嫌いじゃないんで」

「そうなのか?ならまぁいいけどよ」

「はい。あの、それでちょっと話飛ぶんですけど、ここに来たのはもう一つ理由があって」

「なんだい?我々の獣連邦に来る他の理由とは」

「実はここに勇者達が来てると耳にしまして…ご存知ですか?」

「あー、アイツらか。知ってるぜ」

「うむ。勇者だけあって基礎能力は高かったが…技量はほぼ素人並みだったな」

「え、手合わせしたんですか…」

 ダイさん、あなたもう見境無しですね…。
 どうせそれも虎人族の血とか言うつもりでしょうけど、誰が見ても格闘馬鹿じゃないかと。
 それより素人並み…?ってことは、ケンゴとコウキじゃないのか?
 それとも一度戻っちゃったからまたリセットされて一からとか?

「やはり虎人族の血がな…」

「まだ言うのかダイは…。ともかく二人の言う通り確かに勇者達はこの国に来ているよ」

「……あの…っ…。……今、は……どこに…………」

「今はジェリル…鼠人族の領主の所にいるはずよ。なんでも修行のために面倒みてるんだとか」

「そう言えば、ジェリルの曾祖母はんが先代の勇者はんと縁があったとか言うてはりましたな、確か」

「私もぉ聞いたことぉあるわぁ、それぇ」

「…っ!?……ラ、ビィ…………」

「そうそうぅ、確かぁそんなぁ名前だったぁはずよぉ」

 リオに聞いた話だと確かコウキの恋人だったっけ。
 曾祖母ってことは、もしかしてそのジェリルさんっていうのは、コウキの子孫だったりするのか…?
 その辺も含めていろいろ話聞きたいだろうな、リオは。

「そうか、勇者達にも会いに来たのか。よし分かった、それならこっちから鼠人族の領主に連絡しておいてやろう。今日はここでゆっくりして、明日にでも行ってみるといい」

「…あっ……ありが、とう…………」

「すみません、助かります」

「うっし!んじゃこれからパーッとやるかぁ!もう準備してあんだろっ?」

「もうイーナったら、あなたが仕切らないでよ、ここ私達の領地なんだから」

「いーじゃねーか、んなもんっ!それより早く飲もーぜっ!」

「相変わらずぅねぇ、イーナはぁ」

「ほんまやわぁ。ロゼ、お酒飲み尽くされんようにせんと」

「大丈夫よっ、この日の為に早く帰ってきて準備してたんだからっ」

「さっすがロゼ、アタイのこと分かってやがんなっ!」

 お義母様方も仲のよろしいことで。
 どうも俺達の為にいろいろ準備してくれてたらしい。
 この場に使用人がいなかったのは、そっちの準備をしてくれてたからなのか。
 
「よし、それじゃみんなで晩餐会といこうか」

「ええ、みんな食堂の方へどうぞっ。ご馳走用意したからいっぱい食べて飲んでちょうだいねっ」


『『『『『ありがとうごさいますっ』』』』』
『『『『ご馳走になりますっ』』』』


 ルドさん達に案内されてこの場に居る全員で食堂へ。
 この人数だからな…かなり賑やかな晩餐会になりそうだ。


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