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第1章・グランカルト
お初ドラゴン
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────異世界。
そこは紛れもなく、異世界だった。
見たことないような虫が、鳥が、獣が。
そして目の前には────ドラゴン。
喜びが限界に達し、声という形で暴発する。
「すっっっげぇぇぇ!」
その咆哮にも似た喜びの叫びは。
────僅かにドラゴンを怯ませるほどだった。
だがそのくらいで飛んで逃げるような生物ではない、未だ大地を踏みしめ、こちらにその赤い双眸を向けている。
そんな視線を無視し僕、火黒 コウはドラゴンの外皮に触れるべく接近した。
────グァォォォォ!
突如、ドラゴンが咆哮する。
その圧たるや、最強生物と言わしめるもののそれである。
・・・が、そこで気づく。
「この状況・・・ヤバくない?」
やっと気づいたか。
と言うかのようにドラゴンが牙を剥く。
「や、ちょ、待って!?」
異世界に来て僅か10分弱で最強生物・ドラゴンに殺される。
・・・いやいやいや、それは流石にないでしょ、何その無理ゲー。
しかしそんな考えを嘲笑うかのようにドラゴンは爪を振りかぶる。
「ちょ、やめろぉぉ!」
直後、ドラゴンの爪は中程から折れ、空中でクルクルと回転し、地面に突き刺さる。
「ほぇ・・・?」
何が起こったかは理解ができない。
否、理解はしている。
ドラゴンの爪が僕の体に届く前に────折れた。
だがなぜ折れたかが分からない。
それを考えている内に、ドラゴンの口から炎が滾ってきた。
僕は、知っている。
竜種が口に炎を溜めるそれはドラゴンの最強の攻撃手段────ブレス。
どうやら僕は、その攻撃手段を使うに値すると見られたらしい。
────当然、ブレスは愚か本来は先程の爪すら防げないのだが。
だが防ぐどころかその爪をへし折ったのが現実だ。
ドラゴンは口に十分な炎を溜め切ったのか、こちらに口を開けて構える。
炎の光が強くなり、やがて方向性を与えられ最強の攻撃手段へと変わる。
だけど何故だろう・・・。
「なんで、こんなにも落ち着いているのかな。」
心音は・・・穏やかだ。
ドラゴンを見ると、殺意が漲っているのが分かる。
────だからきっと、ブレスはここまで届かない。
直後、龍の口が爆ぜる。
何故かは分からない、ただそうあるべきだとだけ思った。
ドラゴン自身が自らの最強攻撃手段をゼロ距離で受けたのだ、当然タダじゃ済まない。
ドラゴンの巨体は幾度か揺れた後・・・倒れた。
気絶、あるいは死亡か。
────いや、確実に死んでいる。
なぜなら、さっきまで炎を溜めていたドラゴンの顔が爆ぜて無くなっていたから。
その首の爆ぜたドラゴンを見つめていると、大声で呼びかけられた。
「そこの君!大丈夫か!?」
そこは紛れもなく、異世界だった。
見たことないような虫が、鳥が、獣が。
そして目の前には────ドラゴン。
喜びが限界に達し、声という形で暴発する。
「すっっっげぇぇぇ!」
その咆哮にも似た喜びの叫びは。
────僅かにドラゴンを怯ませるほどだった。
だがそのくらいで飛んで逃げるような生物ではない、未だ大地を踏みしめ、こちらにその赤い双眸を向けている。
そんな視線を無視し僕、火黒 コウはドラゴンの外皮に触れるべく接近した。
────グァォォォォ!
突如、ドラゴンが咆哮する。
その圧たるや、最強生物と言わしめるもののそれである。
・・・が、そこで気づく。
「この状況・・・ヤバくない?」
やっと気づいたか。
と言うかのようにドラゴンが牙を剥く。
「や、ちょ、待って!?」
異世界に来て僅か10分弱で最強生物・ドラゴンに殺される。
・・・いやいやいや、それは流石にないでしょ、何その無理ゲー。
しかしそんな考えを嘲笑うかのようにドラゴンは爪を振りかぶる。
「ちょ、やめろぉぉ!」
直後、ドラゴンの爪は中程から折れ、空中でクルクルと回転し、地面に突き刺さる。
「ほぇ・・・?」
何が起こったかは理解ができない。
否、理解はしている。
ドラゴンの爪が僕の体に届く前に────折れた。
だがなぜ折れたかが分からない。
それを考えている内に、ドラゴンの口から炎が滾ってきた。
僕は、知っている。
竜種が口に炎を溜めるそれはドラゴンの最強の攻撃手段────ブレス。
どうやら僕は、その攻撃手段を使うに値すると見られたらしい。
────当然、ブレスは愚か本来は先程の爪すら防げないのだが。
だが防ぐどころかその爪をへし折ったのが現実だ。
ドラゴンは口に十分な炎を溜め切ったのか、こちらに口を開けて構える。
炎の光が強くなり、やがて方向性を与えられ最強の攻撃手段へと変わる。
だけど何故だろう・・・。
「なんで、こんなにも落ち着いているのかな。」
心音は・・・穏やかだ。
ドラゴンを見ると、殺意が漲っているのが分かる。
────だからきっと、ブレスはここまで届かない。
直後、龍の口が爆ぜる。
何故かは分からない、ただそうあるべきだとだけ思った。
ドラゴン自身が自らの最強攻撃手段をゼロ距離で受けたのだ、当然タダじゃ済まない。
ドラゴンの巨体は幾度か揺れた後・・・倒れた。
気絶、あるいは死亡か。
────いや、確実に死んでいる。
なぜなら、さっきまで炎を溜めていたドラゴンの顔が爆ぜて無くなっていたから。
その首の爆ぜたドラゴンを見つめていると、大声で呼びかけられた。
「そこの君!大丈夫か!?」
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