デュアル・ギア!

蒼猫

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第1章・グランカルト

強者

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異世界に飛ばされて数十分。
既にハクは血の海に立っていた。


「おいあんたぁ、俺らが何だか分かるよなぁ。」
「へへっ、出すモン出せば、痛い目はみねぇよ。」
「さっさと言われた通りにした方がいいぜ、死にたくなけりゃな。」
突然目の前に現れた3人の男。
それぞれ手には剣を持っている。
あまり戦いたくはないので、軽く殺気を出してみる。
「なぁっ!?」
「ここっ、こいつヤバいんじゃないのか!?」
「こんなやつ、怖くねぇ!こっちは3人もいるんだ、負けるわけがねぇだろ!」
────今、心が揺れたね。
「君、本当は怖いんでしょ?」
俺のその言葉に男の1人は目を見開き、直後顔を怒りに染める。
「黙れ!この小僧が・・・調子に乗るな!」
男がこちらに剣を振る。
・・・本当に戦いたくなかったんだけどな。
男の振る刃を────素手で受ける。
「なっ!?」
驚愕する3人。

少し力を込めると、刃が砕ける。
剣を折られた男は驚きながらも拳を握り、殴りかかってくる。
だが、既に遅かった。
俺の拳が、男の腹部を貫通していた。
「ぁが・・・ぎ・・・」
ドサッと倒れ込む男を見て、他の2人は。
逃げずに立ち向かった。
「今逃げてくれたら、追わなかったのに・・・」
そんな呟きは2人には聞こえなかったようで。
「死ねぇぇぇえ!」
「うぉぁぁぁ!」
剣を構え、走ってくる。
けど、遅すぎる。
俺は手刀を構え、走ってくる二人の。
────首を落とした。
二人は認識する間もなく、即死した。

「・・・なんで、逃げなかったんだろう。」

小さくため息をつき、進む。
血の海を作った本人にも関わらず、一切返り血を浴びていない鬼の子が。

────今俺は、走っている。
少し前に、膨大な力を感じたからだ。
もしかしたら、俺の力を超えているかもしれない存在がそこにいるかもしれない。
そんな期待を胸に走る、走る、走る。
だが、時間が経ちすぎたようだ。
見つけたのは巨大な龍の────首が消し飛んだ死体だった。
「遅かった・・・か。」
それを見ると同時に落胆する。
しかしそこで気づいた。
そう、自分を超えるかもしれない存在をさらに上回る存在がいると。
しかも目の前の龍を圧倒するほどの者が。
龍の周りに流血はまだあまり広がっていない。
つまり、まだ近くにこの龍を屠った者がいるということ。
周囲を見回すと、足跡を見つけた。
方角は先程向かおうとしていた大きな街。
龍を殺した者に追いつくため、俺は全速力で街に走り出した。
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