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World1 突き飛ばされて異世界転生したら勇者になってくれと言われたんだが
21話
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「タカヒコ!無茶ですよ。魔王軍はその魔法の使い手、つまりその魔法を使わせれば最強なんですよ。もしも、ここに来ている魔王軍の幹部が光魔法の使い手だったら、次は死ぬかもしれないんですよ!」
「アスカ、落ち着け」
「落ち着いてられるものですか!タカヒコには私の運命を変えてもらわないといけないんです。知ってるでしょ、私が何のためにタカヒコを殺したか!少しは、少しは私の気持ちも考えてくださいよ!」
「アスカ!」
ビクッ「な、なんですか」
「もちろん、アスカとの最初の約束は覚えてる。俺はいつか魔王を討伐するつもりだ。でも、今の俺じゃそんな事は出来ない、ましてや今のままの俺じゃ一生そんなことは成し遂げられない。だからだよ、だからこそここで強くならないといけないんだ。強くなるための一歩を踏み出さないといけないんだよ」
涙目になっているアスカは俺をじっと睨んでいる。プルプル震えながら、時に何か言いたげな様子だが、決して言葉にしない。小さな体で、彼女も彼女なりに何かを考え、何かを変えようとしているのだ。
「なぁ、アスカ。だめなんだ、このままじゃ駄目なんだよ。俺は変わらなきゃ、俺みたいなダメ人間も、どこかで変わらなきゃいけないんだ」
「…」
「俺は前世で何もしてこなかった。そしてこの世界では自分の力を過信していた。みんなから勇者様勇者様って崇められてる自分を勝手に強い、この世界を救うやつって勘違いしてたんだ。だけど、違った。奴に負けて、死にかけて、アスカに助けられて。もし、何もしなければ、俺は次こそ死ぬ。確かに今からの戦いも怖いよ。今の俺じゃ絶対に太刀打ちできない。でも、俺は死なないために死にに行くんだ。だから分かってくれ」
「分かりました…」
アスカは小さくそう呟くと、その場に力なく座り込んだ。
「ロック村長、改めて、その依頼お受けします」
「感謝する、勇者タカヒコ。さて、作戦決行はいつにしようか」
「今から行ってきましょう」
「い、今からかね…」
「死ぬときは死ぬ、それは早かれ遅かれです。だから俺はここで選択するんです」
―――――――
《早く討伐に行く》◀
《時間を引き延ばす》
―――――――
「…。なるほど、よくわかった。さぁ、行きなさい勇者タカヒコ。検討を祈る」
「アスカ、行ってくる。必ず討伐してくるよ」
俺は未だ床に力なく座り込んでいるアスカにそっと近づき、少し足をかがめ、声をかける。
「頑張ってきてください」
俺が立ち去ろとするとアスカは、力なく、小さな声でそう言った。
――――――――
「勇者タカヒコ様ですか?」
村長宅を後にした俺は、早速装備を整え、村の周りの偵察へと向かおうとしていた。
その矢先、誰かが俺に声をかけてきたのだが、その声の主の姿はどこにも見当たらない。
「ここですよ、ってそうだった。透明化魔法解除」
そう詠唱が聞こえたかと思うと、目の前に女の子が姿を現した。
「う、うわぁ!」
「驚かせちゃってごめんなさいね。私はロック・クラルテよ、クラルテでいいわ」
「タカヒコ・サイトウだ…」
目の前に立つ女の子は俺と同い年、それか少し上くらいの様子で、スラっと背が高く、上はへそ出しTシャツ、下涼しそうで尚且つお洒落なロングスカートをはいている
「へぇーあなたが勇者様?初めて見たけど意外と普通の人なのね。もとゴリッゴリでムッキムキなのを想像してたけど」
それはどうもごめんなさいね、どうせ前世は引きこもりだからゴリッゴリでもムッキムキでもないですよ。てか、こいつ初対面のくせになかなか失礼な奴だな…。
「それで、なぜ俺を呼び止めた。何か用があったんだろ」
「そうだった、叔父様から、勇者様の案内をするように頼まれたの。たぶん村の周りのことは分からないからだろうって」
「叔父様って、村長さんの事か?」
「そうよ、私は村長の姪。このあたりで魔物が出た時、それの駆除とかをしているわ」
「なんだ、勇者以外にも魔物の駆除はできるのか」
「そうね、私みたいな狩人とか冒険者はできるわよ。でも、魔王とか魔王軍とかになると話は別ね。あれは私たちが敵う相手じゃないもん。その時は勇者のサポートに徹するのが賢明よ」
「そういうものなのか」
「それで、最近うろついてる魔王軍の討伐に行くんでしょ」
「あぁ、そのつもりだが」
「私も仕事中に何度か見かけたわ。攻撃してくるわけじゃないからこっちも攻撃は仕掛けなかったけど、なんだか気味が悪いわよね。何が目的なのかしら」
なるほど、急に飛び出していった無鉄砲な俺の事を心配して、村の周りに詳しく、魔王軍を何度か見たことあるクラルテを派遣してくれたって事か。村長さんには感謝だな。
「それでどうする、早速行っちゃう?」
「あぁ、俺は飛行魔法で行こうと思ってたんだが」
「あんな目立つのはダメダメ。しっかりとこう姿を隠して行かないと。神よ、我が姿を周視より消したまえ、透明化魔法」
クラルテがそう唱えたかと思うと、彼女の姿は消え、また声だけするようになった。
「どう、これが透明化魔法よ。周囲から自分の姿を消すことができるから、敵に近づくときこれを展開させるのが効果的よ。自分が持ってる武器も、所有者が透明化している間は、周りには見えないから、こんな風にね」
クラルテがそういったと思うと、門の近くにあった木の枝が一本切り落とされ、地面に重力に逆らうことなく、落ちた。
「なるほど、これはすごいな」
「でしょ。さぁ、特訓よ。これができるまで魔王軍の討伐になんていけないもの」
「その心配はない」
俺は自分が透明化するイメージを想像し、きっと習得したであろう透明化魔法を展開した。
「えっ、ちょっと待って。なんであんた透明化魔法が使えるのよ」
「まぁ、スキルの力だ」
「スキルって…、まさかエフォーター」
「まぁ、その通りだな」
「驚いた、あのスキルはこの世界で魔王のみが持っていると思ったのに。まぁ、いいわ。最後におりゃ」
「ぐほぉ。い、いきなり何するんだ!」
「いやごめんごめん、もしも攻撃されると、自分の意志と関係なく透明化魔法は解除されるから。これは、この魔法の欠点なのよね。だから気を付けて」
「なるほど、よくわかった」
「それじゃあ早速案内するわ。ついてきて」
「アスカ、落ち着け」
「落ち着いてられるものですか!タカヒコには私の運命を変えてもらわないといけないんです。知ってるでしょ、私が何のためにタカヒコを殺したか!少しは、少しは私の気持ちも考えてくださいよ!」
「アスカ!」
ビクッ「な、なんですか」
「もちろん、アスカとの最初の約束は覚えてる。俺はいつか魔王を討伐するつもりだ。でも、今の俺じゃそんな事は出来ない、ましてや今のままの俺じゃ一生そんなことは成し遂げられない。だからだよ、だからこそここで強くならないといけないんだ。強くなるための一歩を踏み出さないといけないんだよ」
涙目になっているアスカは俺をじっと睨んでいる。プルプル震えながら、時に何か言いたげな様子だが、決して言葉にしない。小さな体で、彼女も彼女なりに何かを考え、何かを変えようとしているのだ。
「なぁ、アスカ。だめなんだ、このままじゃ駄目なんだよ。俺は変わらなきゃ、俺みたいなダメ人間も、どこかで変わらなきゃいけないんだ」
「…」
「俺は前世で何もしてこなかった。そしてこの世界では自分の力を過信していた。みんなから勇者様勇者様って崇められてる自分を勝手に強い、この世界を救うやつって勘違いしてたんだ。だけど、違った。奴に負けて、死にかけて、アスカに助けられて。もし、何もしなければ、俺は次こそ死ぬ。確かに今からの戦いも怖いよ。今の俺じゃ絶対に太刀打ちできない。でも、俺は死なないために死にに行くんだ。だから分かってくれ」
「分かりました…」
アスカは小さくそう呟くと、その場に力なく座り込んだ。
「ロック村長、改めて、その依頼お受けします」
「感謝する、勇者タカヒコ。さて、作戦決行はいつにしようか」
「今から行ってきましょう」
「い、今からかね…」
「死ぬときは死ぬ、それは早かれ遅かれです。だから俺はここで選択するんです」
―――――――
《早く討伐に行く》◀
《時間を引き延ばす》
―――――――
「…。なるほど、よくわかった。さぁ、行きなさい勇者タカヒコ。検討を祈る」
「アスカ、行ってくる。必ず討伐してくるよ」
俺は未だ床に力なく座り込んでいるアスカにそっと近づき、少し足をかがめ、声をかける。
「頑張ってきてください」
俺が立ち去ろとするとアスカは、力なく、小さな声でそう言った。
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「勇者タカヒコ様ですか?」
村長宅を後にした俺は、早速装備を整え、村の周りの偵察へと向かおうとしていた。
その矢先、誰かが俺に声をかけてきたのだが、その声の主の姿はどこにも見当たらない。
「ここですよ、ってそうだった。透明化魔法解除」
そう詠唱が聞こえたかと思うと、目の前に女の子が姿を現した。
「う、うわぁ!」
「驚かせちゃってごめんなさいね。私はロック・クラルテよ、クラルテでいいわ」
「タカヒコ・サイトウだ…」
目の前に立つ女の子は俺と同い年、それか少し上くらいの様子で、スラっと背が高く、上はへそ出しTシャツ、下涼しそうで尚且つお洒落なロングスカートをはいている
「へぇーあなたが勇者様?初めて見たけど意外と普通の人なのね。もとゴリッゴリでムッキムキなのを想像してたけど」
それはどうもごめんなさいね、どうせ前世は引きこもりだからゴリッゴリでもムッキムキでもないですよ。てか、こいつ初対面のくせになかなか失礼な奴だな…。
「それで、なぜ俺を呼び止めた。何か用があったんだろ」
「そうだった、叔父様から、勇者様の案内をするように頼まれたの。たぶん村の周りのことは分からないからだろうって」
「叔父様って、村長さんの事か?」
「そうよ、私は村長の姪。このあたりで魔物が出た時、それの駆除とかをしているわ」
「なんだ、勇者以外にも魔物の駆除はできるのか」
「そうね、私みたいな狩人とか冒険者はできるわよ。でも、魔王とか魔王軍とかになると話は別ね。あれは私たちが敵う相手じゃないもん。その時は勇者のサポートに徹するのが賢明よ」
「そういうものなのか」
「それで、最近うろついてる魔王軍の討伐に行くんでしょ」
「あぁ、そのつもりだが」
「私も仕事中に何度か見かけたわ。攻撃してくるわけじゃないからこっちも攻撃は仕掛けなかったけど、なんだか気味が悪いわよね。何が目的なのかしら」
なるほど、急に飛び出していった無鉄砲な俺の事を心配して、村の周りに詳しく、魔王軍を何度か見たことあるクラルテを派遣してくれたって事か。村長さんには感謝だな。
「それでどうする、早速行っちゃう?」
「あぁ、俺は飛行魔法で行こうと思ってたんだが」
「あんな目立つのはダメダメ。しっかりとこう姿を隠して行かないと。神よ、我が姿を周視より消したまえ、透明化魔法」
クラルテがそう唱えたかと思うと、彼女の姿は消え、また声だけするようになった。
「どう、これが透明化魔法よ。周囲から自分の姿を消すことができるから、敵に近づくときこれを展開させるのが効果的よ。自分が持ってる武器も、所有者が透明化している間は、周りには見えないから、こんな風にね」
クラルテがそういったと思うと、門の近くにあった木の枝が一本切り落とされ、地面に重力に逆らうことなく、落ちた。
「なるほど、これはすごいな」
「でしょ。さぁ、特訓よ。これができるまで魔王軍の討伐になんていけないもの」
「その心配はない」
俺は自分が透明化するイメージを想像し、きっと習得したであろう透明化魔法を展開した。
「えっ、ちょっと待って。なんであんた透明化魔法が使えるのよ」
「まぁ、スキルの力だ」
「スキルって…、まさかエフォーター」
「まぁ、その通りだな」
「驚いた、あのスキルはこの世界で魔王のみが持っていると思ったのに。まぁ、いいわ。最後におりゃ」
「ぐほぉ。い、いきなり何するんだ!」
「いやごめんごめん、もしも攻撃されると、自分の意志と関係なく透明化魔法は解除されるから。これは、この魔法の欠点なのよね。だから気を付けて」
「なるほど、よくわかった」
「それじゃあ早速案内するわ。ついてきて」
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