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最終章 手を携えて未来へ
10-17. マジックバッグ量産(?)計画
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ミンギの冒険者に会って以降は特に変わったこともなく、さっさと冒険者のいる上層と中層を抜けた。
中層のボス部屋には長期でボスに挑戦しているパーティーが3パーティーいた。3パーティーそれぞれ別々に来ているそうで、1パーティーずつ順番に挑戦しているらしい。
最初に一緒に潜ったときに、獣道は下層1つ目のフロアボスまでは単独パーティーで倒せると感じたと言っていた。長期でマジックバッグを大量入手するために挑戦するなら、少し余裕がある相手でないと難しい。おそらく単独パーティーで長期挑戦するのにはこの中層のボスが一番効率がいいのだろう。たまに容量中が出るし、容量小でも時間遅延や停止が手に入れば高額の買取金額になる。
彼らによると、下層1つ目のフロアボスに長期挑戦した合同パーティーもいるらしい。ただ、最下層のボスを余裕で倒せるほどの実力はないので、下層1つ目からまた地上へ引き返す必要があり、長期と言っても下層1つ目には5日間しか挑戦できなかった。それでも容量大のマジックバッグを手に入れたので、次はもう少し長く挑戦するつもりだと言って引き上げて行ったそうだ。
長期挑戦するためには混雑している上層で時間をかけて容量の小さいマジックバッグを複数集めて、少しずつ潜る時間を延ばしていくしかない。けれどその先には大きな収入が待っている。収入のためと割り切って挑戦するか、自分たちが使う分を手に入れたら別のダンジョンに挑戦するか、そこはパーティーの考え方次第だ。
出発から約1か月で下層1つ目のフロアボスのところに着いた。今はだれも挑戦していないようでセーフティーエリアも無人だ。
前回よりも進みが遅いのは、シリウスがいるからだ。前回はアルもブランに乗って獣道が走ったけど、今回はコーチェロくんとスリナザルくんもいるので、獣人の体力にはついていけない。それに加えて、僕の体力のなさを気にして、アルがたくさん休憩を取ってくるので、前回ほど進めない。
ここまで出会ったモンスター以外とは戦闘せずに来たので、ここのフロアボスに挑戦することになった。ここなら魔剣があれば1人でも倒せるんじゃないかな。
でもその前に、ずっと移動だったので、1日はまるまるお休みの日にする。
「カークトゥルスはどうだ?」
「本当に階層が多いですね。まだ先があることを考えると、確かに容量大のくらいマジックバッグがないと無理ですね。最初の時はどうしたんですか?」
「水はウォーターボトルがあったから、食事は最低限にして全て携帯食で済ませたよ。あの時はひもじかったねえ」
「絶対容量特大のマジックバッグを手に入れてやるって闘志は湧いたけどな」
「1周目はポーションにも限りがあるから、フロアボスも1回しか挑戦しないで、最下層まで行ったんだ」
2パーティー合同だったので2周することは決めていたから、1周目は食料とポーションはもともと持っていた容量小のマジックバッグに入るだけ詰めて、フロアボスは強さの確認だけでとにかく早く攻略して地上に帰ることを目指したらしい。2周目は、1周目で手に入れたマジックバッグに食料もポーションも十分に入れることが出来たので、気分的にもかなり余裕が出来たそうだ。言ってくれれば手持ちのマジックバッグ貸したのに。そう考えてから思いついた。
「攻略する人に、ギルドからマジックバッグを貸し出せばいいんじゃないかな?」
ダンジョンは入り口に見張りの人が立っているから、持ち逃げもできないし、マジックバッグがあれば攻略が楽になるなら、貸し出せば買取も増えるだろう。そう思ったけど、みんなに呆れられてしまった。
「ユウ……、自分の従魔を基準に物事を考えるな」
「え?」
「ユウ、ここの最下層は複数パーティーでも必ず勝てるわけじゃない。やられたらマジックバッグもダンジョンに吸収される」
ああ、そうか。僕はどんなダンジョンでも無事に攻略して地上に帰ることが出来ると思っているけど、それはブランが神獣だからだ。
実際にこのダンジョンは複数合同パーティーが戻らなくて、それを知って攻略せずに中層で引き返す人が多くなったのだ。それはつまり、そのパーティーが無謀な挑戦をしたわけではなく、あのパーティーで無理なら自分たちも無理だと思わせるようなパーティーが犠牲になったということだ。
「でも、その案使えるかも」
「コーチェロ、どういうことだ」
「商会の人が、マジックバッグを取ってきてくれるなら、どんな援助も惜しまないって言ってました」
コーチェロくんが護衛の間に商会の人から聞いた話だと、今マジックバッグを手に入れる一番のチャンスは、僕たちのこの合宿後に行われるオークションだが、それも競争相手が多くて、なかなか入手できない。だから、確実に複数のマジックバッグが手に入るなら、そのための出費は惜しまないと言っていたそうだ。
ここ下層1つ目のフロアボスなら、容量中、たまに大が出る。けれどここまでたどり着き、また地上まで引き返すには、少なくとも容量中相当のマジックバッグが必要になる。その潜るために必要なマジックバッグを商会が冒険者に貸し出せば、上手くいけば複数のマジックバッグが手に入る。
「なるほどな。それはかなりの博打にはなるが、そういう商会ならお抱えのSランクパーティーがいるだろうし」
「ユウは手に入れたマジックバッグを貴族には売らないって宣言したんだろう?だったら、むしろ貴族がそういう手を使ってくるかもね」
「ギルドはマジックバッグに関する依頼は禁止してるしな」
僕たちが思いつくくらいだ。いずれ誰かが始めるかもしれない。それで世の中に出回るマジックバッグが増えて、アイテムボックススキルの希少価値が下がるなら、僕たちの危険も減るのだから、僕は大歓迎だ。
そんな話を、セーフティーエリアに敷いた大きなカーペットの上でゴロゴロしながら話していたら、大きな氷を咥えた大きなブランが帰ってきた。
セーフティーエリアに入ってきた見慣れぬ大きさのモンスターと思われるものに、みんなが臨戦態勢を取っている。
「ブラン、どうしたの?」
『(少しだが魔石を集めてきた)』
「従魔か……」
ブランはここから出るなよ、と言いおいて、フロアを駆け回ってモンスター狩りを楽しんでいたのだ。シリウスのみんなは魔石を拾いに行くと言ってくれたけど、今日は休息日なので断った。目的はブランのストレス解消なので、魔石は集めなくても構わない。ブランならマジックバッグも扱えるだろうけど、わざわざ袋の中に入れるのも面倒だろうし。そう思っていたのに。
集めた魔石をまとめて氷の中に閉じ込めたけど、いつもの大きさでは咥えられないからと大きくなったらしい。といっても本当の大きさよりはまだ小さいけど。わざわざ持って帰ってきてくれてありがとう。
魔石の氷を地面に置いていつもの大きさに戻ったブランに、獣道たちが警戒を解いた。
ブランは獣道とシリウスの前だと正体を隠す気がなさそうだ。彼らもなんとなく気付いているけどはっきりとは聞いてこない。遠慮しているのか、知らない方がいいと思っているのか。両方かな。
ブランが正体を明かしたのは、ソント王国の宿の店主、フォレストオウルをテイムしているウルドさんと、そこに泊まっていたティグリスを従魔にしているティガーの人たちだけだ。おそらくテイマーだったからだろう。
ウルドさんの宿にもう一度行きたいと思い続けているけど、ソントに行けば国に捕まるのはまず確実らしいので行けていない。ティガーのみんなは冒険者だからいずれどこかで会えると思っているけど、ウルドさんとオリシュカさんはこちらから行かないと会えないのに残念だ。
いい人もいれば悪い人もいる。それはどこの世界でも一緒だと、この世界でも無償で温かい手を差し伸べてくれる人もいるのだと知ることができた、僕にとってはとても大切な出会いだ。何とか会いに行きたいな。
さて、下層1つ目のフロアボスに挑戦だ。ここは1日に6回挑戦できるので、アル、獣道の4人、ブランがそれぞれ単独で6回予定だ。
初めて見るボス戦に、シリウスの3人が緊張しているけど、襲撃以来初のアル単独のフロアボス戦に僕も緊張している。ブランに抱き着きたいけど、それでアルを助けに行くのが遅れたら困るので、背中に手を置くだけで我慢している。
「何かあったら助けてね」
『(ああ。安心しろ)』
大丈夫、アルはここのボスを余裕で倒せる。自分に言い聞かせているうちに、光が集まって戦闘が始まった。
アルは巨体のゴーレムに対して、定石の関節を狙う作戦で、危なげなく戦っている。
「アルさん、強くなった?」
「そうかな?」
『(腕を上げたな)』
ブランが言うならそうなんだろう。襲撃以降僕は別行動だったから、あれからアルがどんな風に戦ってきたのか知らない。ブランが一緒じゃないからあまり無理をしていないと思っていたけど、違うのかもしれない。
そんなに時間を必要とせず、ゴーレムが光になって宝箱が出現した。アルはコーチェロくんに宝箱を開けるように言って、僕のところにすぐに寄ってきてくれた。
「ユウ、戦闘を見ても大丈夫だったか?」
「うん。ブランがアルが腕を上げたって」
「獣道やマグノリアに戦闘訓練をつけてもらっていた成果かな。嬉しいな」
僕がうじうじしている間にアルはさらに強くなっていたなんて、アルが誇らしいけど、自分のダメさ加減にちょっと落ち込んだ。
けれど、もう2度とユウに辛い思いをさせたくなかったんだ、とアルが頭を撫でてくれるので、思わず抱き着いた。僕も落ち込んでないで、頑張らなくちゃ。
「おーい、そこのおふたりさん。コーチェロが困ってるから、イチャイチャは後にしてマジックバッグを受け取って」
「そういうことは、せめてセーフティーエリアでやれ」
獣道のみんなに冷やかされてしまった。ブランも呆れてる。そうだね、ここはダンジョンのフロアボスの部屋だった。
コーチェロくんからマジックバッグを受け取って、アイテムボックスに収納した。
中層のボス部屋には長期でボスに挑戦しているパーティーが3パーティーいた。3パーティーそれぞれ別々に来ているそうで、1パーティーずつ順番に挑戦しているらしい。
最初に一緒に潜ったときに、獣道は下層1つ目のフロアボスまでは単独パーティーで倒せると感じたと言っていた。長期でマジックバッグを大量入手するために挑戦するなら、少し余裕がある相手でないと難しい。おそらく単独パーティーで長期挑戦するのにはこの中層のボスが一番効率がいいのだろう。たまに容量中が出るし、容量小でも時間遅延や停止が手に入れば高額の買取金額になる。
彼らによると、下層1つ目のフロアボスに長期挑戦した合同パーティーもいるらしい。ただ、最下層のボスを余裕で倒せるほどの実力はないので、下層1つ目からまた地上へ引き返す必要があり、長期と言っても下層1つ目には5日間しか挑戦できなかった。それでも容量大のマジックバッグを手に入れたので、次はもう少し長く挑戦するつもりだと言って引き上げて行ったそうだ。
長期挑戦するためには混雑している上層で時間をかけて容量の小さいマジックバッグを複数集めて、少しずつ潜る時間を延ばしていくしかない。けれどその先には大きな収入が待っている。収入のためと割り切って挑戦するか、自分たちが使う分を手に入れたら別のダンジョンに挑戦するか、そこはパーティーの考え方次第だ。
出発から約1か月で下層1つ目のフロアボスのところに着いた。今はだれも挑戦していないようでセーフティーエリアも無人だ。
前回よりも進みが遅いのは、シリウスがいるからだ。前回はアルもブランに乗って獣道が走ったけど、今回はコーチェロくんとスリナザルくんもいるので、獣人の体力にはついていけない。それに加えて、僕の体力のなさを気にして、アルがたくさん休憩を取ってくるので、前回ほど進めない。
ここまで出会ったモンスター以外とは戦闘せずに来たので、ここのフロアボスに挑戦することになった。ここなら魔剣があれば1人でも倒せるんじゃないかな。
でもその前に、ずっと移動だったので、1日はまるまるお休みの日にする。
「カークトゥルスはどうだ?」
「本当に階層が多いですね。まだ先があることを考えると、確かに容量大のくらいマジックバッグがないと無理ですね。最初の時はどうしたんですか?」
「水はウォーターボトルがあったから、食事は最低限にして全て携帯食で済ませたよ。あの時はひもじかったねえ」
「絶対容量特大のマジックバッグを手に入れてやるって闘志は湧いたけどな」
「1周目はポーションにも限りがあるから、フロアボスも1回しか挑戦しないで、最下層まで行ったんだ」
2パーティー合同だったので2周することは決めていたから、1周目は食料とポーションはもともと持っていた容量小のマジックバッグに入るだけ詰めて、フロアボスは強さの確認だけでとにかく早く攻略して地上に帰ることを目指したらしい。2周目は、1周目で手に入れたマジックバッグに食料もポーションも十分に入れることが出来たので、気分的にもかなり余裕が出来たそうだ。言ってくれれば手持ちのマジックバッグ貸したのに。そう考えてから思いついた。
「攻略する人に、ギルドからマジックバッグを貸し出せばいいんじゃないかな?」
ダンジョンは入り口に見張りの人が立っているから、持ち逃げもできないし、マジックバッグがあれば攻略が楽になるなら、貸し出せば買取も増えるだろう。そう思ったけど、みんなに呆れられてしまった。
「ユウ……、自分の従魔を基準に物事を考えるな」
「え?」
「ユウ、ここの最下層は複数パーティーでも必ず勝てるわけじゃない。やられたらマジックバッグもダンジョンに吸収される」
ああ、そうか。僕はどんなダンジョンでも無事に攻略して地上に帰ることが出来ると思っているけど、それはブランが神獣だからだ。
実際にこのダンジョンは複数合同パーティーが戻らなくて、それを知って攻略せずに中層で引き返す人が多くなったのだ。それはつまり、そのパーティーが無謀な挑戦をしたわけではなく、あのパーティーで無理なら自分たちも無理だと思わせるようなパーティーが犠牲になったということだ。
「でも、その案使えるかも」
「コーチェロ、どういうことだ」
「商会の人が、マジックバッグを取ってきてくれるなら、どんな援助も惜しまないって言ってました」
コーチェロくんが護衛の間に商会の人から聞いた話だと、今マジックバッグを手に入れる一番のチャンスは、僕たちのこの合宿後に行われるオークションだが、それも競争相手が多くて、なかなか入手できない。だから、確実に複数のマジックバッグが手に入るなら、そのための出費は惜しまないと言っていたそうだ。
ここ下層1つ目のフロアボスなら、容量中、たまに大が出る。けれどここまでたどり着き、また地上まで引き返すには、少なくとも容量中相当のマジックバッグが必要になる。その潜るために必要なマジックバッグを商会が冒険者に貸し出せば、上手くいけば複数のマジックバッグが手に入る。
「なるほどな。それはかなりの博打にはなるが、そういう商会ならお抱えのSランクパーティーがいるだろうし」
「ユウは手に入れたマジックバッグを貴族には売らないって宣言したんだろう?だったら、むしろ貴族がそういう手を使ってくるかもね」
「ギルドはマジックバッグに関する依頼は禁止してるしな」
僕たちが思いつくくらいだ。いずれ誰かが始めるかもしれない。それで世の中に出回るマジックバッグが増えて、アイテムボックススキルの希少価値が下がるなら、僕たちの危険も減るのだから、僕は大歓迎だ。
そんな話を、セーフティーエリアに敷いた大きなカーペットの上でゴロゴロしながら話していたら、大きな氷を咥えた大きなブランが帰ってきた。
セーフティーエリアに入ってきた見慣れぬ大きさのモンスターと思われるものに、みんなが臨戦態勢を取っている。
「ブラン、どうしたの?」
『(少しだが魔石を集めてきた)』
「従魔か……」
ブランはここから出るなよ、と言いおいて、フロアを駆け回ってモンスター狩りを楽しんでいたのだ。シリウスのみんなは魔石を拾いに行くと言ってくれたけど、今日は休息日なので断った。目的はブランのストレス解消なので、魔石は集めなくても構わない。ブランならマジックバッグも扱えるだろうけど、わざわざ袋の中に入れるのも面倒だろうし。そう思っていたのに。
集めた魔石をまとめて氷の中に閉じ込めたけど、いつもの大きさでは咥えられないからと大きくなったらしい。といっても本当の大きさよりはまだ小さいけど。わざわざ持って帰ってきてくれてありがとう。
魔石の氷を地面に置いていつもの大きさに戻ったブランに、獣道たちが警戒を解いた。
ブランは獣道とシリウスの前だと正体を隠す気がなさそうだ。彼らもなんとなく気付いているけどはっきりとは聞いてこない。遠慮しているのか、知らない方がいいと思っているのか。両方かな。
ブランが正体を明かしたのは、ソント王国の宿の店主、フォレストオウルをテイムしているウルドさんと、そこに泊まっていたティグリスを従魔にしているティガーの人たちだけだ。おそらくテイマーだったからだろう。
ウルドさんの宿にもう一度行きたいと思い続けているけど、ソントに行けば国に捕まるのはまず確実らしいので行けていない。ティガーのみんなは冒険者だからいずれどこかで会えると思っているけど、ウルドさんとオリシュカさんはこちらから行かないと会えないのに残念だ。
いい人もいれば悪い人もいる。それはどこの世界でも一緒だと、この世界でも無償で温かい手を差し伸べてくれる人もいるのだと知ることができた、僕にとってはとても大切な出会いだ。何とか会いに行きたいな。
さて、下層1つ目のフロアボスに挑戦だ。ここは1日に6回挑戦できるので、アル、獣道の4人、ブランがそれぞれ単独で6回予定だ。
初めて見るボス戦に、シリウスの3人が緊張しているけど、襲撃以来初のアル単独のフロアボス戦に僕も緊張している。ブランに抱き着きたいけど、それでアルを助けに行くのが遅れたら困るので、背中に手を置くだけで我慢している。
「何かあったら助けてね」
『(ああ。安心しろ)』
大丈夫、アルはここのボスを余裕で倒せる。自分に言い聞かせているうちに、光が集まって戦闘が始まった。
アルは巨体のゴーレムに対して、定石の関節を狙う作戦で、危なげなく戦っている。
「アルさん、強くなった?」
「そうかな?」
『(腕を上げたな)』
ブランが言うならそうなんだろう。襲撃以降僕は別行動だったから、あれからアルがどんな風に戦ってきたのか知らない。ブランが一緒じゃないからあまり無理をしていないと思っていたけど、違うのかもしれない。
そんなに時間を必要とせず、ゴーレムが光になって宝箱が出現した。アルはコーチェロくんに宝箱を開けるように言って、僕のところにすぐに寄ってきてくれた。
「ユウ、戦闘を見ても大丈夫だったか?」
「うん。ブランがアルが腕を上げたって」
「獣道やマグノリアに戦闘訓練をつけてもらっていた成果かな。嬉しいな」
僕がうじうじしている間にアルはさらに強くなっていたなんて、アルが誇らしいけど、自分のダメさ加減にちょっと落ち込んだ。
けれど、もう2度とユウに辛い思いをさせたくなかったんだ、とアルが頭を撫でてくれるので、思わず抱き着いた。僕も落ち込んでないで、頑張らなくちゃ。
「おーい、そこのおふたりさん。コーチェロが困ってるから、イチャイチャは後にしてマジックバッグを受け取って」
「そういうことは、せめてセーフティーエリアでやれ」
獣道のみんなに冷やかされてしまった。ブランも呆れてる。そうだね、ここはダンジョンのフロアボスの部屋だった。
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