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25. 殺し文句 (ヴェルナー視点)
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研究は魔道具技師のアントーニ達と分担して進めているようで、リヒターはかなり熱中している。
夕食中に、今新しい魔法陣を開発しようとしていて、と説明を始めたところで、魔法陣に意識がいってしまい、喋るのも食べるのも止めて考え始めた。
人に話すと頭の中が整理されるというから黙って見守っているし、たまにその中でひらめきも生まれるようだからそのまま考えさせてやりたいが、スプーンにすくったスープがこぼれそうだ。
「リヒター、スプーンを置いて」
「はい。やっぱり、右上に入れる文字がダメだと思うんですが、ヴェルナーもそう思いますか?」
「右手に持っているスプーンを置いて」
自分の右手を見て、ああと納得して、一度を置いてから、食事中だったのを思い出したようだ。
すでに謹慎があけて王都へと帰られた公爵も、リヒターのこの様子を見て驚いていらっしゃったのを思い出した。
公爵がこの領にいらっしゃった間は夕食を一緒にとっていた。
最初は緊張していたリヒターも、少しずつ公爵がいることに慣れたようで、その日の研究の成果などを楽しそうに報告していた。
「いつもこんな感じなのか」
「こういうことはたまにですが」
貴族のマナーとしてはよくないが、お互い忙しくなかなか顔を合わせる時間がない中では、この時間が一番落ち着いて話せる時間だった。
王都では、今のように澄ました顔をして完ぺきなマナーで食べていたのだろう。けれどおそらく今頭の中は先ほどの魔法陣のことでいっぱいのはずだ。きっと話しかけても聞こえないだろう。
少しずつ公爵とリヒターの距離が近くのを見守っていたが、謹慎中の公爵へ陛下からの書状が届いた。王都へ召還だ。
公爵が王都へ戻らない限り、神殿は浄化の魔道具の内容を公表しない。領地の浄化を望む貴族からの嘆願に、呼び戻すことをお決めになったのだろう。
これで、リヒターの処遇は今のままでいいということが確定したのだと、ほっとした。
夕食で公爵が王都に帰ることを告げられたリヒターは、目に見えて動揺していた。
毎日一緒に食事をとり、他愛もない話をする。それはリヒターの求めていた風景だったのだろう。そしてそれが続いて行くことを願っていた。
「お父上とゆっくり話しておいで」
「ヴェルナー、一緒にいてください」
「大丈夫、部屋で待っているから。ひとりで行っておいで」
夕食後、公爵と話すように言うと、心細げに共にいることを望まれた。応えてあげたいとは思うが、ふたりで話をしたほうがいい。私がいると、きっとリヒターは私に頼って自分からは何も話さない。
出来ることなら、過去のわだかまりを解消してほしい。ここで和解できなければ、この先機会はないだろう。
大丈夫、と肩を押して公爵の部屋へと送り出した。
遅い時間に部屋に帰って来たリヒターは、すっきりとした顔をしていた。公爵といい話が出来たのだろう。
「ヴェルナー、ありがとうございます」
「どうしたの?」
「ヴェルナーがいてくれてよかったなって」
そっと抱きしめると、抵抗しないどころか自分から擦り寄って来た。
「公爵が帰られるのが寂しいの?」
「……会えると、すぐに会えると思っていたんです。子どものころ、この領地に来たころは、父上が会いに来てくださると思っていました。でも結局王都に帰るまで会えませんでした。だから、今度もまたずっと会えないかもしれないと思って」
「公爵がなぜリヒターを領地に住まわせるのか聞いた?」
「聞きました。頭では分かっているんです」
分かっていても、割り切れない思いをずっと抱えてきたのだ。幼いリヒターはここで、ずっと公爵を待っていたのだ。
「公爵にそれを伝えた?迎えに来てほしかったって」
「言ったところで何も変えられないのだから、ただ父上が辛い思いをされるだけです。それに、今はヴェルナーがいてくれるから」
「どこにだって迎えに行くよ」
「はい。今、迎えに来てほしいのは、父上じゃなくてヴェルナーだから、もういいんです」
なんて殺し文句を無自覚に言うのだろう。
いつでも、どこにだって迎えに行く。もうひとりにはさせないから、安心していい。
その思いをこめて優しく頭を撫でると、肩口に頬を摺り寄せてきた。
やっと懐いてくれたと思ったら、変わり過ぎだ。
思ったよりもずいぶんと甘えたな猫だったようだ。迎えに行くのが少しでも遅れたら、シャーシャー猛抗議されて、10日ほどは近寄ってくれないだろうな。
いつもご機嫌でいられるように、これからは存分に甘やかしてあげよう。
公爵が王都に帰られてしばらくして、リヒターが神官と魔道具技師と薬師ギルド長を屋敷の調薬小屋に招いて実験していると、護衛から報告を受けた。
「神官様が聖魔法をかけられると水を入れた容器が破裂して飛び散ったのですが、もう一度やってみましょう、とリヒター様が仰いまして」
「神官様にお怪我はなかったのか?」
「はい。一応衝立をおいて、目を庇いながらと配慮はされていましたが」
「分かった。注意しておく」
「明日、再度集まられることが決まっています」
「そうか。ではその時行こう」
夕食の時に、今日何をやっていたのか聞いたが、実験をしていたとしか言わなかった。
詳しい内容も言わないし、なんとなくこちらを伺っているから、おそらく怒られるかもしれないということは分かっているのだろう。回避できる危険は回避してほしいが、きっと今言っても無駄だな。
翌日、調薬小屋に顔を見せると、神官長までいらっしゃっているのには驚いた。リヒターがしまったという顔をしているが、分かっているなら怒られるようなことはしないで欲しい。
「昨日は、リヒターが神官様に危険な実験を強要したと報告を受けたからね」
「安全は、確保できていたはずです、多分。神官様と薬師が揃っているのですから、大抵の怪我は治せます」
「怪我をするのがダメなんだよ。それに、神官様が怪我をしたら、神官様は治癒できないだろう」
なんとか言い逃れしようと足掻いている。研究以外なら聞き分けが良いのにな。
「リヒター、危険な実験はしない。ましてや他の人を巻き込むなんて論外だ。約束できないなら、調薬小屋への立ち入りを禁止するよ?」
「……分かりました」
「みなさんも、遠慮なく止めてください」
リヒターはぷくっと頬を膨らませているし、魔道具技師たちは目の前で始まった説教に引いているが、こうでもしないと聞かないので申し訳ない。
それから実験結果を確認しているが、水をきれいにした後、リヒターの開発した魔法陣で魔素水を作成し、そこに聖魔法をかけると、かなり効果の強い聖水ができるようだ。
そこに至る過程でしたことはともかく、結果はかなり期待が持てる内容だ。だからこそ神官長もいらっしゃったのだろう。
「この水になってしまった元聖水に、再度魔素の付与をして、聖水にしたらどうなるでしょう」
「リヒター、それは危険はないのか?」
「分かりません」
危険な実験はしないと言った舌の根も乾かないうちから、また危険かもしれないことをしようとしている。その探求心と好奇心には舌を巻くが、安全を最優先にしてほしい。
と思っていたのだが、私が止めるよりも先に神官長が乗り気になられて、試してみることになった。
とりあえず飛び出して行かないように、リヒターは捕まえておこう。
「ヴェルナー、何を」
「ダメ。飛び出して行きそうだから、リヒターはここ」
そんなことしないのに、と文句を言っているが、さっき危険なことはしないと言ったのをすぐに破ろうとしたのは誰だ。神官長にも笑われている。
神官が聖魔法をかけると水はキラキラと光り、案の定それを見て身を乗り出そうとするリヒターを止めた。護衛を見ると、聖水に変化がないことを確認してから頷いたのでリヒターを放すと、駆け寄って鑑定魔法を使い始めた。獲物を見つけた猫のようだ。
リヒターの知らない魔法陣を描いた紙を目の前でひらひらさせたら、猫のようにじゃれついてくるかもしれない。
神殿は魔素水から聖水を作って森の浄化で試してみるということで、リヒターの魔法陣を渡した。
これで森の浄化がさらに進めば、神殿はリヒターを今まで以上に大切にしてくれるだろう。リヒターを守る手札はたくさん用意しておきたい。
そのためにも自由に研究してほしいが、安全の確保が課題だな。きっと怪我をしても、本人はケロッとして実験を続けそうなのが困る。
見守る護衛の気苦労がうかがい知れる。
「迷惑をかける」
「いえ、研究以外ではこちらの言うこともきちんと聞いてくださるので」
「これからも頼む。いざという時は私の名前を出して止めてくれ」
「はい」
今後は、かなりの成果が見込めそうなこの研究を、リヒター個人ではなく、領として進めることにしたい。
領の研究であれば、研究成果を見せに王都へ召喚されることになっても、公爵を通さなければならないので、そう簡単には呼び出されないだろう。
アントーニ達がその処遇についてどう思うか、事前にリヒターに相談したが、帰って来た答えは、鎖を付けられずに研究費を貰えるなら出所はどこでも気にしない、というものだった。
「これからは、領主導で実験を進めます」
「何が違うんだ?」
「今まではリヒター様の私財から研究にかかる費用が払われていましたが、これからは領から出ます。その代わりに成果はリヒター様個人のものでなく、領のものとなります」
「ご子息様はそれでいいんですか?」
「領が潤えば、私の私財も増えますので」
「なるほど。ご子息様がいいならいい」
担当者が細かい内容を説明しているが、リヒターが納得しているなら構わないと、流してしまった。
きっと相手が領であろうがリヒターであろうが、自分のやりたいことが出来るなら気にしないのだろう。彼もリヒターと同じ人種のようだ。
リヒターも信用しているし、彼を自陣に迎えられたのは領にとってかなり良いことだろう。
夕食中に、今新しい魔法陣を開発しようとしていて、と説明を始めたところで、魔法陣に意識がいってしまい、喋るのも食べるのも止めて考え始めた。
人に話すと頭の中が整理されるというから黙って見守っているし、たまにその中でひらめきも生まれるようだからそのまま考えさせてやりたいが、スプーンにすくったスープがこぼれそうだ。
「リヒター、スプーンを置いて」
「はい。やっぱり、右上に入れる文字がダメだと思うんですが、ヴェルナーもそう思いますか?」
「右手に持っているスプーンを置いて」
自分の右手を見て、ああと納得して、一度を置いてから、食事中だったのを思い出したようだ。
すでに謹慎があけて王都へと帰られた公爵も、リヒターのこの様子を見て驚いていらっしゃったのを思い出した。
公爵がこの領にいらっしゃった間は夕食を一緒にとっていた。
最初は緊張していたリヒターも、少しずつ公爵がいることに慣れたようで、その日の研究の成果などを楽しそうに報告していた。
「いつもこんな感じなのか」
「こういうことはたまにですが」
貴族のマナーとしてはよくないが、お互い忙しくなかなか顔を合わせる時間がない中では、この時間が一番落ち着いて話せる時間だった。
王都では、今のように澄ました顔をして完ぺきなマナーで食べていたのだろう。けれどおそらく今頭の中は先ほどの魔法陣のことでいっぱいのはずだ。きっと話しかけても聞こえないだろう。
少しずつ公爵とリヒターの距離が近くのを見守っていたが、謹慎中の公爵へ陛下からの書状が届いた。王都へ召還だ。
公爵が王都へ戻らない限り、神殿は浄化の魔道具の内容を公表しない。領地の浄化を望む貴族からの嘆願に、呼び戻すことをお決めになったのだろう。
これで、リヒターの処遇は今のままでいいということが確定したのだと、ほっとした。
夕食で公爵が王都に帰ることを告げられたリヒターは、目に見えて動揺していた。
毎日一緒に食事をとり、他愛もない話をする。それはリヒターの求めていた風景だったのだろう。そしてそれが続いて行くことを願っていた。
「お父上とゆっくり話しておいで」
「ヴェルナー、一緒にいてください」
「大丈夫、部屋で待っているから。ひとりで行っておいで」
夕食後、公爵と話すように言うと、心細げに共にいることを望まれた。応えてあげたいとは思うが、ふたりで話をしたほうがいい。私がいると、きっとリヒターは私に頼って自分からは何も話さない。
出来ることなら、過去のわだかまりを解消してほしい。ここで和解できなければ、この先機会はないだろう。
大丈夫、と肩を押して公爵の部屋へと送り出した。
遅い時間に部屋に帰って来たリヒターは、すっきりとした顔をしていた。公爵といい話が出来たのだろう。
「ヴェルナー、ありがとうございます」
「どうしたの?」
「ヴェルナーがいてくれてよかったなって」
そっと抱きしめると、抵抗しないどころか自分から擦り寄って来た。
「公爵が帰られるのが寂しいの?」
「……会えると、すぐに会えると思っていたんです。子どものころ、この領地に来たころは、父上が会いに来てくださると思っていました。でも結局王都に帰るまで会えませんでした。だから、今度もまたずっと会えないかもしれないと思って」
「公爵がなぜリヒターを領地に住まわせるのか聞いた?」
「聞きました。頭では分かっているんです」
分かっていても、割り切れない思いをずっと抱えてきたのだ。幼いリヒターはここで、ずっと公爵を待っていたのだ。
「公爵にそれを伝えた?迎えに来てほしかったって」
「言ったところで何も変えられないのだから、ただ父上が辛い思いをされるだけです。それに、今はヴェルナーがいてくれるから」
「どこにだって迎えに行くよ」
「はい。今、迎えに来てほしいのは、父上じゃなくてヴェルナーだから、もういいんです」
なんて殺し文句を無自覚に言うのだろう。
いつでも、どこにだって迎えに行く。もうひとりにはさせないから、安心していい。
その思いをこめて優しく頭を撫でると、肩口に頬を摺り寄せてきた。
やっと懐いてくれたと思ったら、変わり過ぎだ。
思ったよりもずいぶんと甘えたな猫だったようだ。迎えに行くのが少しでも遅れたら、シャーシャー猛抗議されて、10日ほどは近寄ってくれないだろうな。
いつもご機嫌でいられるように、これからは存分に甘やかしてあげよう。
公爵が王都に帰られてしばらくして、リヒターが神官と魔道具技師と薬師ギルド長を屋敷の調薬小屋に招いて実験していると、護衛から報告を受けた。
「神官様が聖魔法をかけられると水を入れた容器が破裂して飛び散ったのですが、もう一度やってみましょう、とリヒター様が仰いまして」
「神官様にお怪我はなかったのか?」
「はい。一応衝立をおいて、目を庇いながらと配慮はされていましたが」
「分かった。注意しておく」
「明日、再度集まられることが決まっています」
「そうか。ではその時行こう」
夕食の時に、今日何をやっていたのか聞いたが、実験をしていたとしか言わなかった。
詳しい内容も言わないし、なんとなくこちらを伺っているから、おそらく怒られるかもしれないということは分かっているのだろう。回避できる危険は回避してほしいが、きっと今言っても無駄だな。
翌日、調薬小屋に顔を見せると、神官長までいらっしゃっているのには驚いた。リヒターがしまったという顔をしているが、分かっているなら怒られるようなことはしないで欲しい。
「昨日は、リヒターが神官様に危険な実験を強要したと報告を受けたからね」
「安全は、確保できていたはずです、多分。神官様と薬師が揃っているのですから、大抵の怪我は治せます」
「怪我をするのがダメなんだよ。それに、神官様が怪我をしたら、神官様は治癒できないだろう」
なんとか言い逃れしようと足掻いている。研究以外なら聞き分けが良いのにな。
「リヒター、危険な実験はしない。ましてや他の人を巻き込むなんて論外だ。約束できないなら、調薬小屋への立ち入りを禁止するよ?」
「……分かりました」
「みなさんも、遠慮なく止めてください」
リヒターはぷくっと頬を膨らませているし、魔道具技師たちは目の前で始まった説教に引いているが、こうでもしないと聞かないので申し訳ない。
それから実験結果を確認しているが、水をきれいにした後、リヒターの開発した魔法陣で魔素水を作成し、そこに聖魔法をかけると、かなり効果の強い聖水ができるようだ。
そこに至る過程でしたことはともかく、結果はかなり期待が持てる内容だ。だからこそ神官長もいらっしゃったのだろう。
「この水になってしまった元聖水に、再度魔素の付与をして、聖水にしたらどうなるでしょう」
「リヒター、それは危険はないのか?」
「分かりません」
危険な実験はしないと言った舌の根も乾かないうちから、また危険かもしれないことをしようとしている。その探求心と好奇心には舌を巻くが、安全を最優先にしてほしい。
と思っていたのだが、私が止めるよりも先に神官長が乗り気になられて、試してみることになった。
とりあえず飛び出して行かないように、リヒターは捕まえておこう。
「ヴェルナー、何を」
「ダメ。飛び出して行きそうだから、リヒターはここ」
そんなことしないのに、と文句を言っているが、さっき危険なことはしないと言ったのをすぐに破ろうとしたのは誰だ。神官長にも笑われている。
神官が聖魔法をかけると水はキラキラと光り、案の定それを見て身を乗り出そうとするリヒターを止めた。護衛を見ると、聖水に変化がないことを確認してから頷いたのでリヒターを放すと、駆け寄って鑑定魔法を使い始めた。獲物を見つけた猫のようだ。
リヒターの知らない魔法陣を描いた紙を目の前でひらひらさせたら、猫のようにじゃれついてくるかもしれない。
神殿は魔素水から聖水を作って森の浄化で試してみるということで、リヒターの魔法陣を渡した。
これで森の浄化がさらに進めば、神殿はリヒターを今まで以上に大切にしてくれるだろう。リヒターを守る手札はたくさん用意しておきたい。
そのためにも自由に研究してほしいが、安全の確保が課題だな。きっと怪我をしても、本人はケロッとして実験を続けそうなのが困る。
見守る護衛の気苦労がうかがい知れる。
「迷惑をかける」
「いえ、研究以外ではこちらの言うこともきちんと聞いてくださるので」
「これからも頼む。いざという時は私の名前を出して止めてくれ」
「はい」
今後は、かなりの成果が見込めそうなこの研究を、リヒター個人ではなく、領として進めることにしたい。
領の研究であれば、研究成果を見せに王都へ召喚されることになっても、公爵を通さなければならないので、そう簡単には呼び出されないだろう。
アントーニ達がその処遇についてどう思うか、事前にリヒターに相談したが、帰って来た答えは、鎖を付けられずに研究費を貰えるなら出所はどこでも気にしない、というものだった。
「これからは、領主導で実験を進めます」
「何が違うんだ?」
「今まではリヒター様の私財から研究にかかる費用が払われていましたが、これからは領から出ます。その代わりに成果はリヒター様個人のものでなく、領のものとなります」
「ご子息様はそれでいいんですか?」
「領が潤えば、私の私財も増えますので」
「なるほど。ご子息様がいいならいい」
担当者が細かい内容を説明しているが、リヒターが納得しているなら構わないと、流してしまった。
きっと相手が領であろうがリヒターであろうが、自分のやりたいことが出来るなら気にしないのだろう。彼もリヒターと同じ人種のようだ。
リヒターも信用しているし、彼を自陣に迎えられたのは領にとってかなり良いことだろう。
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