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閑話
人化 1日目
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本作には全く関係ないですが、「世界を越えてもその手は」完結記念。全2話。
あちらは人がもふもふになったので、こちらはもふもふが人に。
------------------------------
(ガリア王国に行く前のお話)
朝起きたら人化していた。
何を言っているか分からないと思うが、オレも分からない。
誰かがオレを揺さぶっている。まあご主人以外にいないんだけど、オレはもう少し寝ていたい。討伐中でもないんだし、起こさないで。
「起きて」
「おい、起きろ。お前は誰だ?」
なんだよ。もうちょっと寝かせてよ。
「おい。起きないと斬るぞ」
「キース待って。色がキリと同じだから」
「そうだが、キリと決まった訳じゃないだろう」
なんかキースが物騒なことを言っている。そんなこと言うなら、もう治癒してやらないぞ。
「キリ?起きて、お願い」
「ごしゅじん、なあにー、オレ、まだねてたい」
「キリ、やっぱり君はキリ、だよね?」
「ごしゅじん、どーしたの?」
いつもより喋りにくいけど、寝起きだからかな。
目を開けると、オレを心配そうに見つめるご主人と、不審そうに見つめるキースがいた。どうしたの?
オレに伸ばされたご主人の手をペロッと舐めると、なんかいつもと違う感じがした。
「キリ、何か変なもの食べた?」
「ごしゅじん?」
「フレッド、聞くことが違うだろ……。お前はキリか?イタチのキリか?」
「キース、さっきからなんだよ。もうちゆしてやらないからな」
「そのふてぶてしさはキリだな」
「キリ、人になってるよ」
「え?」
自分の手を見ると、人の、五本指がある手だった。え?なんで?昨日何かしたっけ?
昨日は、ご主人とキースのむふふを盗み聞き、もとい、観察して、満足して自分のベッドで眠りについたはずだ。
自分の下を見ると、キースがオレのために用意してくれた藤の籠のベッドが潰れている。
しかもオレ裸だ。首もとを触ると、リボンの感触がある。待って、裸にリボンって、一部の人に大ウケしそうなことになってる?!
とりあえず落ち着こう。
裸なのはちょっと恥ずかしいけど、まあある意味いつも裸だしね。うん、大丈夫。
潰してるベッドはお母さんが用意してくれた特注のベッドじゃない。うん、これも大丈夫。
治癒魔法が使えるか昨日酷使されたご主人の腰にかけてみたら、無事発動した。うん、全部大丈夫。
ってことで、オールグリーン、もーまんたい。
ご主人、服を貸してください。
ご主人によると、オレは少年の姿になっているらしい。鏡なんて洒落たものはこの家にないから、自分の顔は見えない。
でも、白い肌に黒目で、白い髪の一部に黒のメッシュが入ってて、オコジョの色合いそのままだ。オコジョのときのイメージそのままに、美少年らしい。やった!かわいいは正義!
ご主人の服を借りて着てみたけど、ブカブカだ。仕方ないけど、足の長さがあまりにも足りなくて、ちょっとへこむ。裾を何回折ったのかな。
とりあえずお屋敷に行けば、ご主人の子どもの頃の服があるだろうということで、ご主人に手を引かれて、お屋敷に向かってる。
ともすると、四つ足で歩こうとしちゃうんだよね。慣れって怖い。
美少年が四つ足で歩いていたら、連れてるご主人にあらぬ疑いがかかっちゃうから、気を付けないと。
「フレデリク、どこから拐ってきたのですか」
「母上……、キリです」
「キリくん?人になったの?あらまあ、可愛いわねえ。エマ、フレデリクの昔の服を合わせてあげて」
「畏まりました」
お母さんがここに来た理由を察して、服を用意するように指示してくれた。ありがとう。
エマさんに別室につれていかれて、お着替えタイムだ。
「キリ様、このリボンは首輪にしているものですね」
「ごしゅじんとおそろいだから、はずしたくないの」
「少し短いので、髪を結びましょう。髪型もフレデリク様とお揃いにしますよ」
エマさん、大好き!
飛び付きたいけど、女性にはやっぱりダメだよね?でもオレ美少年だからいいかな?
オレはご主人の昔の服を着せてもらって、リボンも着けて、ご機嫌でご主人とお母さんが待つ部屋に戻った。
鏡で見ると、さらさらの髪に真っ白な肌だけど、頬は赤みがあって、血色悪い感じの白じゃない。絵に描いた美少年って感じで、エマさんが合わせてくれた服は、ちょっといいところのお坊っちゃんの通う学校の制服みたいだ。
「キリくん、胸元のリボンはメイド服のリボンかしら」
「エマさんとおそろいにしてもらったの!」
「キリくんならメイド服も似合いそうね」
美少年とメイド服。なんだかいけないプレイが始まっちゃいそうな響き。でもいまのオレの可愛さなら着こなせるね。
「キリくん、明日はメイド服を着てみましょう」
「母上……、キリは連れて帰ります」
「フレデリク、こんな可愛い子を警備もいない家において、何かあったらどうするの」
「母上、私たちは冒険者です」
「でもキリくんは戦えないでしょう?ましてや治癒魔法が使えるのです。警護のしっかりしたここにいるべきです」
ご主人がそうかもって顔してる。これはお屋敷に泊まるのが決定っぽい。
治癒魔法が使えるオレが普通に生活できているのは、ご主人と使役獣の契約があるからだ。ご主人でなければ契約は解けない。ご主人が死んじゃえば自動的に解けるけど、ご主人は冒険者だから簡単にはやられない。
だけど今のオレは人間だから、使役獣契約がどうなっているのかよく分からない。
オレが着替えている間に、オレが人間になった経緯をご主人がお母さんに説明していたらしい。といっても、経緯なんて分からない。人になってる以外は、今まで通りなんだよね。
「お母さん、オレ、おなかがすきました」
「キリ、朝から食べてないね。気付かなくてごめんね」
「ごしゅじんもたべてないでしょ」
「まずは朝食にしなさい。キースさんの分も用意させます」
わーい、お屋敷のご飯は美味しいから好き。いつもは薄味で作ってもらうけど、今日はご主人と一緒のご飯に挑戦だ!
「キリくん、美味しくなかったら言ってね」
「はい!いただきます!」
もぐもぐ。うまうま。
人の舌になったからか、人と同じ味付けでも、塩辛くない。美味しい。
「キリ様、いかがですか?」
「きょうもおいしいよ。シェフ、いつもありがとーございます」
「それはよろしゅうございました」
オレのご飯は、このニコニコしているシェフが作って、わざわざエマさんがキースの家まで届けてくれるのだ。
キースよりいいもの食べてるグルメなオコジョのキリくんです。
クッキー食べたいなあ、ショコラ食べたいなあ。そんな欲望が顔に出ていたのか、食後のデザートにチョコチップクッキーが出てきた!
お母さん、大好き!!
「おやおや、本当に人になってるね」
「父上、疑うわけではありませんが、本当にキリくんでしょうか?こんなこと聞いたことがありません」
「兄上、治癒魔法が使えますし、間違いないと思います」
「おしろで、おとうさんがキースに、おまえにフレデリクはやらん!っていったときに、おにいさんがおとうさんをなだめたよね?」
「……本当にキリくんなんだねえ」
納得してもらえた。でもオレも意味わからないから、信じられなくても無理ないよね。
「今後はずっと人なのかな。それだと陛下や教会に知らせないといけないねえ」
「父上、まだどうなるかわからないですから、少し早いのでは?」
「そうだね。ここで2、3日様子を見ようか」
「じゃあ、キースさんもフレデリクと一緒に泊まっていきなさい」
「一緒の部屋は許さんぞ!」
キースの家で一緒に住んでるのに、お屋敷では許せないらしい。花婿の父は辛いね。
ご主人、オレがご主人と添い寝するから、そんな寂しそうな顔をしないで。
オレはご主人の部屋の大きなベッドにご主人と一緒にはいって、ご主人がおやすみって頭を撫でてくれるから、ぐっすりだったよ。
キースは使用人の家族が来た時に泊まる部屋で寂しく独り寝だった。どんまい。
あちらは人がもふもふになったので、こちらはもふもふが人に。
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(ガリア王国に行く前のお話)
朝起きたら人化していた。
何を言っているか分からないと思うが、オレも分からない。
誰かがオレを揺さぶっている。まあご主人以外にいないんだけど、オレはもう少し寝ていたい。討伐中でもないんだし、起こさないで。
「起きて」
「おい、起きろ。お前は誰だ?」
なんだよ。もうちょっと寝かせてよ。
「おい。起きないと斬るぞ」
「キース待って。色がキリと同じだから」
「そうだが、キリと決まった訳じゃないだろう」
なんかキースが物騒なことを言っている。そんなこと言うなら、もう治癒してやらないぞ。
「キリ?起きて、お願い」
「ごしゅじん、なあにー、オレ、まだねてたい」
「キリ、やっぱり君はキリ、だよね?」
「ごしゅじん、どーしたの?」
いつもより喋りにくいけど、寝起きだからかな。
目を開けると、オレを心配そうに見つめるご主人と、不審そうに見つめるキースがいた。どうしたの?
オレに伸ばされたご主人の手をペロッと舐めると、なんかいつもと違う感じがした。
「キリ、何か変なもの食べた?」
「ごしゅじん?」
「フレッド、聞くことが違うだろ……。お前はキリか?イタチのキリか?」
「キース、さっきからなんだよ。もうちゆしてやらないからな」
「そのふてぶてしさはキリだな」
「キリ、人になってるよ」
「え?」
自分の手を見ると、人の、五本指がある手だった。え?なんで?昨日何かしたっけ?
昨日は、ご主人とキースのむふふを盗み聞き、もとい、観察して、満足して自分のベッドで眠りについたはずだ。
自分の下を見ると、キースがオレのために用意してくれた藤の籠のベッドが潰れている。
しかもオレ裸だ。首もとを触ると、リボンの感触がある。待って、裸にリボンって、一部の人に大ウケしそうなことになってる?!
とりあえず落ち着こう。
裸なのはちょっと恥ずかしいけど、まあある意味いつも裸だしね。うん、大丈夫。
潰してるベッドはお母さんが用意してくれた特注のベッドじゃない。うん、これも大丈夫。
治癒魔法が使えるか昨日酷使されたご主人の腰にかけてみたら、無事発動した。うん、全部大丈夫。
ってことで、オールグリーン、もーまんたい。
ご主人、服を貸してください。
ご主人によると、オレは少年の姿になっているらしい。鏡なんて洒落たものはこの家にないから、自分の顔は見えない。
でも、白い肌に黒目で、白い髪の一部に黒のメッシュが入ってて、オコジョの色合いそのままだ。オコジョのときのイメージそのままに、美少年らしい。やった!かわいいは正義!
ご主人の服を借りて着てみたけど、ブカブカだ。仕方ないけど、足の長さがあまりにも足りなくて、ちょっとへこむ。裾を何回折ったのかな。
とりあえずお屋敷に行けば、ご主人の子どもの頃の服があるだろうということで、ご主人に手を引かれて、お屋敷に向かってる。
ともすると、四つ足で歩こうとしちゃうんだよね。慣れって怖い。
美少年が四つ足で歩いていたら、連れてるご主人にあらぬ疑いがかかっちゃうから、気を付けないと。
「フレデリク、どこから拐ってきたのですか」
「母上……、キリです」
「キリくん?人になったの?あらまあ、可愛いわねえ。エマ、フレデリクの昔の服を合わせてあげて」
「畏まりました」
お母さんがここに来た理由を察して、服を用意するように指示してくれた。ありがとう。
エマさんに別室につれていかれて、お着替えタイムだ。
「キリ様、このリボンは首輪にしているものですね」
「ごしゅじんとおそろいだから、はずしたくないの」
「少し短いので、髪を結びましょう。髪型もフレデリク様とお揃いにしますよ」
エマさん、大好き!
飛び付きたいけど、女性にはやっぱりダメだよね?でもオレ美少年だからいいかな?
オレはご主人の昔の服を着せてもらって、リボンも着けて、ご機嫌でご主人とお母さんが待つ部屋に戻った。
鏡で見ると、さらさらの髪に真っ白な肌だけど、頬は赤みがあって、血色悪い感じの白じゃない。絵に描いた美少年って感じで、エマさんが合わせてくれた服は、ちょっといいところのお坊っちゃんの通う学校の制服みたいだ。
「キリくん、胸元のリボンはメイド服のリボンかしら」
「エマさんとおそろいにしてもらったの!」
「キリくんならメイド服も似合いそうね」
美少年とメイド服。なんだかいけないプレイが始まっちゃいそうな響き。でもいまのオレの可愛さなら着こなせるね。
「キリくん、明日はメイド服を着てみましょう」
「母上……、キリは連れて帰ります」
「フレデリク、こんな可愛い子を警備もいない家において、何かあったらどうするの」
「母上、私たちは冒険者です」
「でもキリくんは戦えないでしょう?ましてや治癒魔法が使えるのです。警護のしっかりしたここにいるべきです」
ご主人がそうかもって顔してる。これはお屋敷に泊まるのが決定っぽい。
治癒魔法が使えるオレが普通に生活できているのは、ご主人と使役獣の契約があるからだ。ご主人でなければ契約は解けない。ご主人が死んじゃえば自動的に解けるけど、ご主人は冒険者だから簡単にはやられない。
だけど今のオレは人間だから、使役獣契約がどうなっているのかよく分からない。
オレが着替えている間に、オレが人間になった経緯をご主人がお母さんに説明していたらしい。といっても、経緯なんて分からない。人になってる以外は、今まで通りなんだよね。
「お母さん、オレ、おなかがすきました」
「キリ、朝から食べてないね。気付かなくてごめんね」
「ごしゅじんもたべてないでしょ」
「まずは朝食にしなさい。キースさんの分も用意させます」
わーい、お屋敷のご飯は美味しいから好き。いつもは薄味で作ってもらうけど、今日はご主人と一緒のご飯に挑戦だ!
「キリくん、美味しくなかったら言ってね」
「はい!いただきます!」
もぐもぐ。うまうま。
人の舌になったからか、人と同じ味付けでも、塩辛くない。美味しい。
「キリ様、いかがですか?」
「きょうもおいしいよ。シェフ、いつもありがとーございます」
「それはよろしゅうございました」
オレのご飯は、このニコニコしているシェフが作って、わざわざエマさんがキースの家まで届けてくれるのだ。
キースよりいいもの食べてるグルメなオコジョのキリくんです。
クッキー食べたいなあ、ショコラ食べたいなあ。そんな欲望が顔に出ていたのか、食後のデザートにチョコチップクッキーが出てきた!
お母さん、大好き!!
「おやおや、本当に人になってるね」
「父上、疑うわけではありませんが、本当にキリくんでしょうか?こんなこと聞いたことがありません」
「兄上、治癒魔法が使えますし、間違いないと思います」
「おしろで、おとうさんがキースに、おまえにフレデリクはやらん!っていったときに、おにいさんがおとうさんをなだめたよね?」
「……本当にキリくんなんだねえ」
納得してもらえた。でもオレも意味わからないから、信じられなくても無理ないよね。
「今後はずっと人なのかな。それだと陛下や教会に知らせないといけないねえ」
「父上、まだどうなるかわからないですから、少し早いのでは?」
「そうだね。ここで2、3日様子を見ようか」
「じゃあ、キースさんもフレデリクと一緒に泊まっていきなさい」
「一緒の部屋は許さんぞ!」
キースの家で一緒に住んでるのに、お屋敷では許せないらしい。花婿の父は辛いね。
ご主人、オレがご主人と添い寝するから、そんな寂しそうな顔をしないで。
オレはご主人の部屋の大きなベッドにご主人と一緒にはいって、ご主人がおやすみって頭を撫でてくれるから、ぐっすりだったよ。
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