夢の中にいさせて~今日からイケメンと添い寝生活始めます!~

sae

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第39話、今、なんと?☆

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 待って。待ってよ。私はまだ自分の気持ちだって整理できていないのに。

 背後からそっと抱きしめられるその腕は優しくて、でも逃がす隙を与えないほどしっかりしているから体温がじんわりと背中を包み込んでくる。感じる白鹿さんの体温と心音に、私の鼓動がいやでも意識されていく。

「は、白鹿さ、ぁ……」
「お腹、こわばってるね……息が浅い」
 
 そう言いながら、白鹿さんの手が私のお腹の上に重なった。おへその少し上あたり。下腹部には触れず、絶妙に緊張するラインをゆっくりと撫でるから思わずびくりと身体を跳ねさせた。

「もっと深く、吸って……吐いて。そう、ゆっくり」
 
 まるで呼吸を誘導するみたいに、手のひらが優しく円を描いて動く。けれどその動きは次第にゆっくりと下へ、また上へと彷徨いはじめ、息を整えようとする私の意識を翻弄する。無駄に息を吐いて、結局鼓動は忙しく胸を叩いていくばかり。全く落ち着ける気がしない。

「ねぇ……は、ぁ……まって。ねぇ……」

 そう伝えても白鹿さんは全然聞いてくれない。熱い手が私のパジャマの裾から入り込んできて今度は直接お腹を優しく撫で始める。白鹿さんの手が……手が……。

「んっ」
「俺の手冷たくない?」
「つ、めたくな……」

 むしろあったかい。肌と肌が馴染むみたいで私の体温に白鹿さんの熱が交わるからより温度を感じた。

 その言葉を確認したら、指先が肋骨の下あたりをくすぐるように撫で上げる。思わずびくりと肩が跳ねると、白鹿さんはクスッと小さく笑った。その笑いが悔しいのに、またすぐに指先が胸のふくらみの下のラインに触れて今度は本気で息が詰まりそうになる。

「はくっ……」
「胸には触れてないよ」
 
 わかってる。触れてはいない、直接じゃない。でも、ぎりぎりのところで指先が布地の上を這う感触に全身が熱くなるだけで。

「ここ、呼吸を整えるにはちょうどいい場所なんだって」
 
 言い訳のような理屈を並べながら、彼の手は胸の輪郭をなぞるように動き出す。布越しにじわじわとでも決して真正面からは触れてこないそれは焦らしみたいで。

 歯痒さを伴う。そして息苦しいほどの疼きを誘う。それがまた息苦しさに拍車をかけて……。

「ねぇ、もっとリラックスして。力抜いて?」
 
 耳元に落とされた声が低くて、甘くて、震える。リラックス? そんなの無理だ、どうしてそんな意地悪を言うのか。こんな風に抱きしめて触れて囁きながら……緊張が解けるわけないのに。

「待って……まってぇ」
「ドキドキしすぎじゃない?」
「ふぁ!」

 なぞる手がいきなり胸を下から持ち上げるように包み込んできて変な声が溢れた。ナイトブラ越し、肌に直接触れたわけではない。それでも無視できるわけがない。白鹿さんの大きな手がゆっくりと胸の上をなぞるのだから。

「ぁ……ぁ……だぁ、めぇっ……」
「ここ、やっぱり……敏感だね」
「や、そんなっ……! や、やだ……っ」

 ナイトブラの柔らかい布越し上からの刺激なのに、敏感になって立ち上がる部分を迷うことなく指先が探り当ててくる。乳首を意識してしまって、逆に感度が上がる。

「服の上から、これだけ反応するって……」

 囁きながら、指先がそこにゆっくり円を描く。押し込まない。擦るでもない。ただ、存在を教えるように、何度もなぞる。

「っ……ふ、ぅ……」

 逃れようと体を捩っても、背中を抱く腕がそれを許さない。

「みゅーちゃん、体は正直だね」
「そ、んっ……」
「すごいね」
「な、なにがっ……」
「バクバク言ってる。こんなに心臓の音手に感じるの初めて。みゅーちゃん、生きてるね」

 当たり前なことを言う。そしてここまで心臓を高鳴らせているのは誰なのか、自覚はないのか!

「も、やぁっん……」

 もはや泣きそうな声に自分が引いた。甘ったるくて発してる内容なんか嘘みたいな声で恥ずかしくて。本当に嫌ならもっと思いっきり抵抗したらいい。篠原さんに手を伸ばされたときに抱いたような嫌悪感を滲ませて振り払ったあの時みたいに。

「んっ……」
「……可愛い」

 (え)

 可愛い? え? 今白鹿さんはなんて言った?

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