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結婚エトセトラ
Fun time……隣の花は赤いもの(なべちゃん/ウッチー)②
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ちなっちゃんが珍しく飲むといい、果実酒を三杯飲み切った頃だ。
「ぅーん、なんかフワァとする~」
わかりやすく酔い始めた。
「ちぃちゃん、酔ったらこんななるの?」
「いや、私も初めてみる」
ウッチーの問いかけに私も答えるのだが。普段ふたりで飲みに行ってもほとんど飲まないに等しいちなっちゃんだ。飲んでも甘いカクテルを一杯か。果実酒は飲みやすいが案外度数も高いから回ってしまったのか。
「果実酒三杯ね……」
普段から比べると飲んだ量は明らかに多い。新婚話を惚気ていたら酒が進んだのかもしれないな、そんなことを思っていたらフワフワしたちなっちゃんがウッチーに声を掛けていた。
「ねぇ、ウッチーこれ食べていー?」
フニャンと笑って手羽先を持ちつつ聞いている。
「いいよ、食べちゃいな?」
「これちょーおいちーよぉー」
(職場で結構パリッとしてるしあんまり隙を見せないからめちゃくちゃ意外だなぁ、同性からみても可愛いぞ、フワフワちなっちゃん)
普段は可愛いフワンとしたスカートやワンピースが多いけど、今日は抜き襟した白シャツにカーキ色のパンツ姿。どちらかというとシンプルで大人っぽい服装。お酒に酔ったら変に色気がついてきた感じである。
「……ウッチー。変な目で見たらダメだよ?久世さんにチクるよ?わかってるよね?」
「わかってるよ!」
声を荒げるのが余計に図星臭い。
「でもさぁ、でもさぁ!これダメじゃない?これずるくない?」
「たしかにダメだね……これはなんていうか、ひどいね、あざといわ」
ウッチーを窘めておいてなんだが、酔ったちなっちゃんを見て思わず笑ってしまった。頬を赤く染めて、うつろな瞳で唇や指を油で濡らしてテロテロにしている。
(手羽先食べてるだけなんだけどね、なんだろね。指舐めてかぶりついてる口とか無駄にエッチぃんだけど)
女の私で思うんだから男のしかも好意的に思っているウッチーからしたら目に毒なんじゃないか、そう思ってチラッと横目に見ると案の定やらしいことを考えていそうなウッチーの横顔。
(目がもう……ギラギラしてますけど?ほんとにダメだな、ウッチーって。これ久世さんも気づいてるんじゃない?ウッチーのちなっちゃんへの邪な気持ち)
「なにあれ、可愛いとか思うなって方が無理じゃね?こんなん見たらさぁ、酔わせてたらワンチャンあったかなとか考えるわ」
「あー!クズ発言!今のマジでクズい!久世さんに言ってやろー!」
「わー!嘘!絶対言わないで!マジで!殺される処刑される!しかも公開処刑!もう会社で生きていけんくなる!」
必死で弁解するウッチーが可愛いが、今のセリフは絶対にどこかで言ってやろうと思う。
(最低すぎる、浮気された女の前で言うセリフじゃないし。去勢してやりたい)
そんな頭の中下ネタ全開のウッチーは放っておいて酔ったちなっちゃんをいじってやることにしよう。
「ねね、ちなっちゃん、久世さんって甘えたりするのぉ?」
「んーん。甘えないよねぇ?いっつも大人ぁ」
「ふぅん?二人の時だよ?ほんとにいつでも大人なわけー?」
好きな女前にして、大人でいれる男ってどれくらいいるのかな。久世さんもそうなの?
「大人だよぉ、いっつも余裕な感じー」
「余裕?」
私がどんどん踏み込んで聞いていくのをウッチーも興味深そうに聞いている。人の恋路は聞いている分には面白いものだ。双方のことを知っているとなるとなおさらで、ましてや相手は職場ではクールで冷たい鬼と呼ばれているような相手である。もはや興味しかないだろう。
「ずーっとそうらもん。なんかぁ……うんっと、慣れてる」
バンッとテーブルに手をついていきなりちなっちゃんが怒り出した。
「そりゃさぁ?あんなカッコいいからさぁ、モテないわけないんだよね?女の人がほっとくわけないじゃんねぇ?モテてたことないみたいな嘘つくし……嘘つき」
そして愚痴りだした。
「仕事の時と同じでさ?私のことなんでもわかっちゃうし。言葉で勝てたことも一回もないもんっ。いっつもそう、……ぅん、私ばっかりなの……」
「ちなっちゃんはさぁ、久世さんのどこがそんなに好きなわけ~?怖いじゃん、久世さんって」
「怖い……かな。最初は少し怖かったけど……仕事してる姿、大好き」
クフフ、と照れて笑う顔が緩み過ぎてこっちが照れそうになる。久世さんを見た目やスペックでは選んでないんだなぁとその顔を見て確信したのだ。
――人を好きになるってこういうこと?
運命の人には自分が大事にしていることをブレさせなければ会えるのだろうか。
「すんごいカッコよくない?仕事してるとき」
あきらかに同意を求めるちなっちゃんの言葉に思わずウッチーを見るとウッチーも私を見てくる。きっと同じことを考えてるんだろう。
(怖いしか感じないんですけど?)
「そんでねぇ、家にいるときもめっちゃ優しぃよぉ?」
「「へぇぇー」」
ウッチーと二人でハモってしまったが、その声色は疑いの色がだいぶ濃い感じがした。
―――――――――――――――
とりあえず仕事場の久世さんは、威圧感、冷血漢、怖い、鬼、みたいな感じで優しさのカケラも見えないけれど、ちぃちゃんは蕩けるような顔で優しいと言う。
「デレるわけ?あの鬼みたいな人が?」
「見てみたいよね、デレる久世さんとかさ。想像できないなぁ、塩対応しか知らないもん」
どうしても信じられない俺となべちゃんは、二人でこそこそとそんなことを言い合いながら話している。なべちゃん自身も久世さんのプライベートな顔は一切知らないらしい。
「私なんか本当に絡まないもん。ちなっちゃんから付き合ってることは聞いてたから久世さんも把握してるはずなのに……普段出会ったってなんにも話すとかないしお互い知らんぷりだよ?秘密にしてるんだから私から話に行くのもできないじゃん?ちなっちゃんと親しくしてるの知ってるくせに愛想もないし……うん、愛想ない!」
きっぱり言われて俺も身に覚えがありすぎて同意してしまう。
「愛想ないよな、笑顔とか向けてもらったことない。いや笑いかけられてもむしろ怖いけど。実際さ、二人っていつから付き合ってたの?」
「ええー、久世さんがきてから……半年は経つのかなぁ?まぁ来た頃はちなっちゃんもかなり仕事振ってくるってよく切れてたよ?鬼!って。イケメン苦手らしいし、しかも上司じゃん?聞かされた時は衝撃だったよね。うそぉ!って。ちなっちゃんが職場でそういうの絶対しそうにないじゃん」
(それはめちゃくちゃわかる。前に一喝されたときもそんな類のことは言っていた。ここは学校じゃないだろ、なんておかんみたいに怒ったくせに自分は内緒のオフィスラブ……くそぅ)
「イケメン苦手って……めちゃくちゃイケメン好きになってて説得力ないんだけど」
「イケメンは裏がありそうだから怖いって言ってた。なんか騙されたことでもあるのかな」
(久世さんの裏の顔なんか極道だろ。それくらい怖いしかないわ)
「じゃあ顔に惚れたってことじゃないのか」
「仕事も出来て、自分のこと理解してくれる人が近くにいて結局はあのイケメンでしょ?好きになるなって方が無理じゃん?ちなっちゃんはできる男が好きなんだよ、仕事ね。そこだけ言えばドンピシャじゃんね?久世さんなんかさ」
(あぁ……仕事できる人が好きって言ってたなぁ。あれガチなのか……そうか……そうなんだな)
またも以前に怒涛の様に受けた説教を思い出して思いを馳せてしまう。仕事しない人は無理、そんなことを言っていた言葉を思い出してしまう。
久世さんが仕事できるは言うまでもない。部会議や技術発表会などで久世さんが言葉を詰まらせたり質疑対応でミスることも黙ることもない。なんなら言ってくる相手を黙らせるほど正論と理論をぶつけ返してくる。本社での仕事ぶりの評価もすごかったと聞くほどだ。
(もろタイプってことかぁ……萎える)
久世さんは俺から見たってかっこいいし仕事も出来るし頼りになるのだ。試験の相談や結果の話でたまに話すことがあるのだが、道筋の立て方や考え方を教えてくれたときは頭がいいなと素直に感動したものだ。優しい言い方はしないけれど。
「好きな人がそばにいるのって怖いけどね……好きなんて簡単に言えないでしょ。しかも自分は部下でさ、付き合ってからでも自信ないってよく悩んでたよ?私なんか、みたいな」
「そうなんだ……そんなこと悩む必要全然ない感じするけどちぃちゃんって」
「ちなっちゃん、自己肯定めっちゃ低いよ?自分のことはめちゃくちゃネガティブ、悲壮感すごいよ。私なんか、どうせ、めっちゃ言うよ?あの子」
なべちゃんが呆れたように笑う。
(私なんか?ええ?どこを見てそんな風に思っていたんだろう)
仕事もしっかりして周りにも認められて、いつも身なりもきちんとして可愛くて、愛想もいい。自分に自信を持った芯のある子、きっとみんなそう思って見ているはずだ。
「好きって言っちゃったらさぁ、その次に来るのってなんだろうってなるじゃん。悩むと終わることばっかり考えちゃわない?それが職場だよ?きついっしょー、好きって言うほうが辛い、言わない方がマシ、そう思ってたって言ってた」
――そう、言えない。言えなかった。好きなんて言葉はだんだん簡単に言えなくなるのだ。大人になるほど、近ければ近いほど……道を踏み違えた時の後悔を考えたら動けるわけない。
「いいなぁ、それでもちなっちゃんたちは思いを通じ合わせたんでしょ~?羨ましいしかないよね」
「あ~なんか頭グワングワンするぅー」
静かに手羽先を食べていたと思ったらちぃちゃんがいきなり頭を抱え出した。
「マジで酔ってきた?吐くかな」
「私、水もらってくるよ」
なべちゃんが席を立ったのでちぃちゃんのそばにまわって声をかけた。
「大丈夫?ちぃちゃん、気持ち悪いとかない?」
「ぅん?それはないよぉ、らいじょーぶ」
「――っぶな」
フワッとちぃちゃんの体が後ろに揺れて咄嗟に体を支えたら抱きかかえるような体勢になった。これは不可抗力である、と自分を正当化するのだが。
「ぁ、ごめ……」
「いいよ、平気?もう飲むのやめとこーね」
そういうと「はぁい」と笑ってもたれかかってくるから、おいちょい待ちー!胸中で絶叫してしまう。多分……いや絶対無意識。ちぃちゃんのこういうところがダメだと本当に思う!
(普通はこれ勘違いするからなぁ!期待するからなぁ!錯覚させるからなぁぁ!でも触れて嬉しいからこの体を引き離せないー!とかいう理性の緩い俺がいるー!)
「ち、ちぃちゃん?大丈夫、かな?」
肩を掴みつつ覗き込みながら顔を見ると酔いと眠気がきているのかトロンとした上目遣い。
「……ン、らいじょーぶ、です」
(敬語可愛っ!声、可愛っ!)
一瞬で勃ちそうになった自分に焦って頭では身体を離そうと思うのに、俺の手が彼女の身体から吸い付いたように一向に離れようとしない。
(いかんいかん、もう絶対ダメだって!離した方がいい、まずいって!俺がっ!)
「うん、っと……うん、あんまり大丈夫そうには見えないかな、今なべちゃんに水頼んでるからまってね?」
「ん、ぁい」
コクンと頷くのもまた可愛い。支える肩というか二の腕が柔らかくてなんだかポヨポヨとしている。
(なんだよぉ、この柔らかい体はぁぁー!しかもやたらいい匂いするな、これ!そんで抜き襟シャツとかダメ!首筋がエロい!白い、肌が白すぎる!なにこれ舐めてぇぇー!)
だんだん自分の思考が犯罪行為になってきて焦ってきた。盗み見みするわけじゃないが、こんな至近距離で見る機会はもうないし見るなという方が無理がある。チラッという気持ちでがっつりとデコルテあたりを見ると谷間も見えてしまった。
(ちょいちょい!おっぱいデカいな!デカいだろうと思っていたけどホントにデカいな!!なにあの谷間!挟まれたい!)
全部が見えるわけではないが、デコルテ下の肉厚が巨乳を物語っている。
(あかん、エロスイッチが入って頭の中ではぁはぁしてしまう……捕まる、新聞に載る……会社も首になる、なにより久世さんに絞め殺されるぅぅー)
そんな俺に身の危険でも感じたのか体を起こしたちぃちゃんが不意に俺を見つめてきた。
「……ウッチー?」
「ごめんなさい」
とりあえず謝った。
「え?何が?」
「なんでもないけど、とりあえずごめんなさい」
「なんでもないのにごめん?ふふ、変なのぉー」
くしゃっと笑うその顔、どんだけ可愛いんですかっ!押し倒していいんですかっ!
「あのね、お願いしたいことあるんだけどぉ、いい?」
「……なに?」
やたら語尾が伸びて甘えた感じの声やめてくんないかな。可愛すぎてマジ無理。
(もう俺今ならなんでも聞いちゃうかもしれない)
そんな悶々した俺にちぃちゃんの体がグイッと寄ってきたから唾を飲んだ。
(ええ!わあぁぁぁ!近っ!いい匂いやばぁ!可愛い、だめ、可愛いってば!)
「……もう我慢しようって思ってるんだけど、絶対やめといた方がいいんだけど、どうしても我慢、できなくて……」
(俺ももう我慢限界ですけど)
「ウッチーがいいって言ってくれたから調子に乗っちゃって……でももうここしかないって思ったらやっぱり我慢できないから……お願いしていい?」
「ええ……」
(何のお願い?何をお願いしてくれるんですかぁぁ!俺もしなくていいなら我慢したくないです!俺はホントにいつでもいい!いつでもオッケーなの!)
頭の中では久世さんの嫁!鬼の久世さんの嫁!内臓抉り出されて脳みそガチ割られて最後海に沈められる!と、警笛が鳴っているのに邪な俺が邪魔をする――!
「でもひとりじゃ……無理。だからウッチーに手伝ってもらえたら……一緒に」
「え……い、一緒に?」
「うん……ウッチーは好きかわかんないけど……食べて、ほしいなって」
(えええ!好き!もう間違いなく好き!もう好きだもん、俺!骨まで食べたい!)
「ぇ……た、食べていいの?」
「私が頼んでるんだよ?食べてって……じゃあ、いいの?」
(食べてってなに、めっちゃエロい!食べてってなに!めっちゃエロい!)
ちぃちゃん、丸ごと食いたいっっ!
「食べる……」
「えー嬉しい、ありがとぉ~。じゃあ頼むね?」
「うん!……うん?え、頼む?なにを?」
「手羽先、まだ食べたい、全部は多いから手伝って」
(手羽先ぃ?)
「ちょっと!ウッチー!近い近い!それレッドカードじゃない?」
はい、お水!と、なべちゃんが戻ってきてくれた。俺――撃沈。
「――いや、違う、これもう本当に違う、もう萎えた、萎えてるから俺……」
「何言ってんの?大丈夫?また変なこと考えてたね?」
「――頼ませてもらいます、手羽先」
「わぁい」
(瞬間で体の熱が引いてむしろ冷めてきた。高熱のところに頭から氷水ぶっかけられたくらい冷めた。そんだけ振り回しといてヘラっと笑うのもなんだよ、可愛いんですけど、くそぉー)
「ちなっちゃん、お水飲んで。ほっぺ真っ赤……あんまりお酒強くないんだね、知らなかったよ」
「ありがとぉ。なんかもう眠い、寝たい……でも手羽先食べてからじゃないと寝れない、絶対寝ない、食べてから帰る」
(何この子……ええ?ちぃちゃんってこんな食いモン執着強めなの?そういえばいつでもなんかアイスやらチョコやら強請ってきてたけど、あれって気を使ってとかかと思ってたけどガチってこと?)
「これ一人で帰すの危ないよね、久世さんに迎えきてもらった方が良くない?」
なべちゃんに言われてああ……と、時計を見て思う。時計を見ると20時前、久世さんはまだ仕事してそうだ。
「まだ会社いそうだし、事務所かけてみるか」
そうして俺は散々心を振り回されて理性を取り戻したのだった。
「ぅーん、なんかフワァとする~」
わかりやすく酔い始めた。
「ちぃちゃん、酔ったらこんななるの?」
「いや、私も初めてみる」
ウッチーの問いかけに私も答えるのだが。普段ふたりで飲みに行ってもほとんど飲まないに等しいちなっちゃんだ。飲んでも甘いカクテルを一杯か。果実酒は飲みやすいが案外度数も高いから回ってしまったのか。
「果実酒三杯ね……」
普段から比べると飲んだ量は明らかに多い。新婚話を惚気ていたら酒が進んだのかもしれないな、そんなことを思っていたらフワフワしたちなっちゃんがウッチーに声を掛けていた。
「ねぇ、ウッチーこれ食べていー?」
フニャンと笑って手羽先を持ちつつ聞いている。
「いいよ、食べちゃいな?」
「これちょーおいちーよぉー」
(職場で結構パリッとしてるしあんまり隙を見せないからめちゃくちゃ意外だなぁ、同性からみても可愛いぞ、フワフワちなっちゃん)
普段は可愛いフワンとしたスカートやワンピースが多いけど、今日は抜き襟した白シャツにカーキ色のパンツ姿。どちらかというとシンプルで大人っぽい服装。お酒に酔ったら変に色気がついてきた感じである。
「……ウッチー。変な目で見たらダメだよ?久世さんにチクるよ?わかってるよね?」
「わかってるよ!」
声を荒げるのが余計に図星臭い。
「でもさぁ、でもさぁ!これダメじゃない?これずるくない?」
「たしかにダメだね……これはなんていうか、ひどいね、あざといわ」
ウッチーを窘めておいてなんだが、酔ったちなっちゃんを見て思わず笑ってしまった。頬を赤く染めて、うつろな瞳で唇や指を油で濡らしてテロテロにしている。
(手羽先食べてるだけなんだけどね、なんだろね。指舐めてかぶりついてる口とか無駄にエッチぃんだけど)
女の私で思うんだから男のしかも好意的に思っているウッチーからしたら目に毒なんじゃないか、そう思ってチラッと横目に見ると案の定やらしいことを考えていそうなウッチーの横顔。
(目がもう……ギラギラしてますけど?ほんとにダメだな、ウッチーって。これ久世さんも気づいてるんじゃない?ウッチーのちなっちゃんへの邪な気持ち)
「なにあれ、可愛いとか思うなって方が無理じゃね?こんなん見たらさぁ、酔わせてたらワンチャンあったかなとか考えるわ」
「あー!クズ発言!今のマジでクズい!久世さんに言ってやろー!」
「わー!嘘!絶対言わないで!マジで!殺される処刑される!しかも公開処刑!もう会社で生きていけんくなる!」
必死で弁解するウッチーが可愛いが、今のセリフは絶対にどこかで言ってやろうと思う。
(最低すぎる、浮気された女の前で言うセリフじゃないし。去勢してやりたい)
そんな頭の中下ネタ全開のウッチーは放っておいて酔ったちなっちゃんをいじってやることにしよう。
「ねね、ちなっちゃん、久世さんって甘えたりするのぉ?」
「んーん。甘えないよねぇ?いっつも大人ぁ」
「ふぅん?二人の時だよ?ほんとにいつでも大人なわけー?」
好きな女前にして、大人でいれる男ってどれくらいいるのかな。久世さんもそうなの?
「大人だよぉ、いっつも余裕な感じー」
「余裕?」
私がどんどん踏み込んで聞いていくのをウッチーも興味深そうに聞いている。人の恋路は聞いている分には面白いものだ。双方のことを知っているとなるとなおさらで、ましてや相手は職場ではクールで冷たい鬼と呼ばれているような相手である。もはや興味しかないだろう。
「ずーっとそうらもん。なんかぁ……うんっと、慣れてる」
バンッとテーブルに手をついていきなりちなっちゃんが怒り出した。
「そりゃさぁ?あんなカッコいいからさぁ、モテないわけないんだよね?女の人がほっとくわけないじゃんねぇ?モテてたことないみたいな嘘つくし……嘘つき」
そして愚痴りだした。
「仕事の時と同じでさ?私のことなんでもわかっちゃうし。言葉で勝てたことも一回もないもんっ。いっつもそう、……ぅん、私ばっかりなの……」
「ちなっちゃんはさぁ、久世さんのどこがそんなに好きなわけ~?怖いじゃん、久世さんって」
「怖い……かな。最初は少し怖かったけど……仕事してる姿、大好き」
クフフ、と照れて笑う顔が緩み過ぎてこっちが照れそうになる。久世さんを見た目やスペックでは選んでないんだなぁとその顔を見て確信したのだ。
――人を好きになるってこういうこと?
運命の人には自分が大事にしていることをブレさせなければ会えるのだろうか。
「すんごいカッコよくない?仕事してるとき」
あきらかに同意を求めるちなっちゃんの言葉に思わずウッチーを見るとウッチーも私を見てくる。きっと同じことを考えてるんだろう。
(怖いしか感じないんですけど?)
「そんでねぇ、家にいるときもめっちゃ優しぃよぉ?」
「「へぇぇー」」
ウッチーと二人でハモってしまったが、その声色は疑いの色がだいぶ濃い感じがした。
―――――――――――――――
とりあえず仕事場の久世さんは、威圧感、冷血漢、怖い、鬼、みたいな感じで優しさのカケラも見えないけれど、ちぃちゃんは蕩けるような顔で優しいと言う。
「デレるわけ?あの鬼みたいな人が?」
「見てみたいよね、デレる久世さんとかさ。想像できないなぁ、塩対応しか知らないもん」
どうしても信じられない俺となべちゃんは、二人でこそこそとそんなことを言い合いながら話している。なべちゃん自身も久世さんのプライベートな顔は一切知らないらしい。
「私なんか本当に絡まないもん。ちなっちゃんから付き合ってることは聞いてたから久世さんも把握してるはずなのに……普段出会ったってなんにも話すとかないしお互い知らんぷりだよ?秘密にしてるんだから私から話に行くのもできないじゃん?ちなっちゃんと親しくしてるの知ってるくせに愛想もないし……うん、愛想ない!」
きっぱり言われて俺も身に覚えがありすぎて同意してしまう。
「愛想ないよな、笑顔とか向けてもらったことない。いや笑いかけられてもむしろ怖いけど。実際さ、二人っていつから付き合ってたの?」
「ええー、久世さんがきてから……半年は経つのかなぁ?まぁ来た頃はちなっちゃんもかなり仕事振ってくるってよく切れてたよ?鬼!って。イケメン苦手らしいし、しかも上司じゃん?聞かされた時は衝撃だったよね。うそぉ!って。ちなっちゃんが職場でそういうの絶対しそうにないじゃん」
(それはめちゃくちゃわかる。前に一喝されたときもそんな類のことは言っていた。ここは学校じゃないだろ、なんておかんみたいに怒ったくせに自分は内緒のオフィスラブ……くそぅ)
「イケメン苦手って……めちゃくちゃイケメン好きになってて説得力ないんだけど」
「イケメンは裏がありそうだから怖いって言ってた。なんか騙されたことでもあるのかな」
(久世さんの裏の顔なんか極道だろ。それくらい怖いしかないわ)
「じゃあ顔に惚れたってことじゃないのか」
「仕事も出来て、自分のこと理解してくれる人が近くにいて結局はあのイケメンでしょ?好きになるなって方が無理じゃん?ちなっちゃんはできる男が好きなんだよ、仕事ね。そこだけ言えばドンピシャじゃんね?久世さんなんかさ」
(あぁ……仕事できる人が好きって言ってたなぁ。あれガチなのか……そうか……そうなんだな)
またも以前に怒涛の様に受けた説教を思い出して思いを馳せてしまう。仕事しない人は無理、そんなことを言っていた言葉を思い出してしまう。
久世さんが仕事できるは言うまでもない。部会議や技術発表会などで久世さんが言葉を詰まらせたり質疑対応でミスることも黙ることもない。なんなら言ってくる相手を黙らせるほど正論と理論をぶつけ返してくる。本社での仕事ぶりの評価もすごかったと聞くほどだ。
(もろタイプってことかぁ……萎える)
久世さんは俺から見たってかっこいいし仕事も出来るし頼りになるのだ。試験の相談や結果の話でたまに話すことがあるのだが、道筋の立て方や考え方を教えてくれたときは頭がいいなと素直に感動したものだ。優しい言い方はしないけれど。
「好きな人がそばにいるのって怖いけどね……好きなんて簡単に言えないでしょ。しかも自分は部下でさ、付き合ってからでも自信ないってよく悩んでたよ?私なんか、みたいな」
「そうなんだ……そんなこと悩む必要全然ない感じするけどちぃちゃんって」
「ちなっちゃん、自己肯定めっちゃ低いよ?自分のことはめちゃくちゃネガティブ、悲壮感すごいよ。私なんか、どうせ、めっちゃ言うよ?あの子」
なべちゃんが呆れたように笑う。
(私なんか?ええ?どこを見てそんな風に思っていたんだろう)
仕事もしっかりして周りにも認められて、いつも身なりもきちんとして可愛くて、愛想もいい。自分に自信を持った芯のある子、きっとみんなそう思って見ているはずだ。
「好きって言っちゃったらさぁ、その次に来るのってなんだろうってなるじゃん。悩むと終わることばっかり考えちゃわない?それが職場だよ?きついっしょー、好きって言うほうが辛い、言わない方がマシ、そう思ってたって言ってた」
――そう、言えない。言えなかった。好きなんて言葉はだんだん簡単に言えなくなるのだ。大人になるほど、近ければ近いほど……道を踏み違えた時の後悔を考えたら動けるわけない。
「いいなぁ、それでもちなっちゃんたちは思いを通じ合わせたんでしょ~?羨ましいしかないよね」
「あ~なんか頭グワングワンするぅー」
静かに手羽先を食べていたと思ったらちぃちゃんがいきなり頭を抱え出した。
「マジで酔ってきた?吐くかな」
「私、水もらってくるよ」
なべちゃんが席を立ったのでちぃちゃんのそばにまわって声をかけた。
「大丈夫?ちぃちゃん、気持ち悪いとかない?」
「ぅん?それはないよぉ、らいじょーぶ」
「――っぶな」
フワッとちぃちゃんの体が後ろに揺れて咄嗟に体を支えたら抱きかかえるような体勢になった。これは不可抗力である、と自分を正当化するのだが。
「ぁ、ごめ……」
「いいよ、平気?もう飲むのやめとこーね」
そういうと「はぁい」と笑ってもたれかかってくるから、おいちょい待ちー!胸中で絶叫してしまう。多分……いや絶対無意識。ちぃちゃんのこういうところがダメだと本当に思う!
(普通はこれ勘違いするからなぁ!期待するからなぁ!錯覚させるからなぁぁ!でも触れて嬉しいからこの体を引き離せないー!とかいう理性の緩い俺がいるー!)
「ち、ちぃちゃん?大丈夫、かな?」
肩を掴みつつ覗き込みながら顔を見ると酔いと眠気がきているのかトロンとした上目遣い。
「……ン、らいじょーぶ、です」
(敬語可愛っ!声、可愛っ!)
一瞬で勃ちそうになった自分に焦って頭では身体を離そうと思うのに、俺の手が彼女の身体から吸い付いたように一向に離れようとしない。
(いかんいかん、もう絶対ダメだって!離した方がいい、まずいって!俺がっ!)
「うん、っと……うん、あんまり大丈夫そうには見えないかな、今なべちゃんに水頼んでるからまってね?」
「ん、ぁい」
コクンと頷くのもまた可愛い。支える肩というか二の腕が柔らかくてなんだかポヨポヨとしている。
(なんだよぉ、この柔らかい体はぁぁー!しかもやたらいい匂いするな、これ!そんで抜き襟シャツとかダメ!首筋がエロい!白い、肌が白すぎる!なにこれ舐めてぇぇー!)
だんだん自分の思考が犯罪行為になってきて焦ってきた。盗み見みするわけじゃないが、こんな至近距離で見る機会はもうないし見るなという方が無理がある。チラッという気持ちでがっつりとデコルテあたりを見ると谷間も見えてしまった。
(ちょいちょい!おっぱいデカいな!デカいだろうと思っていたけどホントにデカいな!!なにあの谷間!挟まれたい!)
全部が見えるわけではないが、デコルテ下の肉厚が巨乳を物語っている。
(あかん、エロスイッチが入って頭の中ではぁはぁしてしまう……捕まる、新聞に載る……会社も首になる、なにより久世さんに絞め殺されるぅぅー)
そんな俺に身の危険でも感じたのか体を起こしたちぃちゃんが不意に俺を見つめてきた。
「……ウッチー?」
「ごめんなさい」
とりあえず謝った。
「え?何が?」
「なんでもないけど、とりあえずごめんなさい」
「なんでもないのにごめん?ふふ、変なのぉー」
くしゃっと笑うその顔、どんだけ可愛いんですかっ!押し倒していいんですかっ!
「あのね、お願いしたいことあるんだけどぉ、いい?」
「……なに?」
やたら語尾が伸びて甘えた感じの声やめてくんないかな。可愛すぎてマジ無理。
(もう俺今ならなんでも聞いちゃうかもしれない)
そんな悶々した俺にちぃちゃんの体がグイッと寄ってきたから唾を飲んだ。
(ええ!わあぁぁぁ!近っ!いい匂いやばぁ!可愛い、だめ、可愛いってば!)
「……もう我慢しようって思ってるんだけど、絶対やめといた方がいいんだけど、どうしても我慢、できなくて……」
(俺ももう我慢限界ですけど)
「ウッチーがいいって言ってくれたから調子に乗っちゃって……でももうここしかないって思ったらやっぱり我慢できないから……お願いしていい?」
「ええ……」
(何のお願い?何をお願いしてくれるんですかぁぁ!俺もしなくていいなら我慢したくないです!俺はホントにいつでもいい!いつでもオッケーなの!)
頭の中では久世さんの嫁!鬼の久世さんの嫁!内臓抉り出されて脳みそガチ割られて最後海に沈められる!と、警笛が鳴っているのに邪な俺が邪魔をする――!
「でもひとりじゃ……無理。だからウッチーに手伝ってもらえたら……一緒に」
「え……い、一緒に?」
「うん……ウッチーは好きかわかんないけど……食べて、ほしいなって」
(えええ!好き!もう間違いなく好き!もう好きだもん、俺!骨まで食べたい!)
「ぇ……た、食べていいの?」
「私が頼んでるんだよ?食べてって……じゃあ、いいの?」
(食べてってなに、めっちゃエロい!食べてってなに!めっちゃエロい!)
ちぃちゃん、丸ごと食いたいっっ!
「食べる……」
「えー嬉しい、ありがとぉ~。じゃあ頼むね?」
「うん!……うん?え、頼む?なにを?」
「手羽先、まだ食べたい、全部は多いから手伝って」
(手羽先ぃ?)
「ちょっと!ウッチー!近い近い!それレッドカードじゃない?」
はい、お水!と、なべちゃんが戻ってきてくれた。俺――撃沈。
「――いや、違う、これもう本当に違う、もう萎えた、萎えてるから俺……」
「何言ってんの?大丈夫?また変なこと考えてたね?」
「――頼ませてもらいます、手羽先」
「わぁい」
(瞬間で体の熱が引いてむしろ冷めてきた。高熱のところに頭から氷水ぶっかけられたくらい冷めた。そんだけ振り回しといてヘラっと笑うのもなんだよ、可愛いんですけど、くそぉー)
「ちなっちゃん、お水飲んで。ほっぺ真っ赤……あんまりお酒強くないんだね、知らなかったよ」
「ありがとぉ。なんかもう眠い、寝たい……でも手羽先食べてからじゃないと寝れない、絶対寝ない、食べてから帰る」
(何この子……ええ?ちぃちゃんってこんな食いモン執着強めなの?そういえばいつでもなんかアイスやらチョコやら強請ってきてたけど、あれって気を使ってとかかと思ってたけどガチってこと?)
「これ一人で帰すの危ないよね、久世さんに迎えきてもらった方が良くない?」
なべちゃんに言われてああ……と、時計を見て思う。時計を見ると20時前、久世さんはまだ仕事してそうだ。
「まだ会社いそうだし、事務所かけてみるか」
そうして俺は散々心を振り回されて理性を取り戻したのだった。
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