2 / 3
2話_追跡者の弱み
しおりを挟む
王都の裏路地を走る。
処刑場から逃げて、もう二刻は経っただろう。だが、まだ安全ではない。
背後から、怒号が聞こえる。
「逃がすな! 必ず捕らえろ!」
追っ手だ。
俺の逃亡は、すぐに発覚したらしい。
考えてみれば当然だ。処刑が中断され、罪人の姿が消えた。大聖堂の崩落と関係があると疑われてもおかしくない。
路地を曲がる。また曲がる。
王宮で働いていた頃、この辺りはよく歩いた。王女の使いで、街の菓子屋や仕立屋を回っていた。
あの頃は、平和だった。
——今は違う。
足を止めた。
行き止まりだ。
背後から、足音が迫る。
「いたぞ!」
三人。剣を抜いている。
俺には武器がない。戦闘の訓練も受けていない。侍従だ。茶を淹れ、書類を整理し、王女の話し相手をするのが仕事だった。
逃げ場はない。
諦めるか?
——いや。
俺は壁を見た。古い煉瓦造り。ところどころ崩れている。
登れる。
俺は壁に飛びついた。指先が煉瓦の隙間を掴む。足をかけ、体を引き上げる。
「待て!」
追っ手が叫ぶ。だが、俺は止まらない。
屋根に手が届いた。体を引き上げ、瓦の上に転がり出る。
追っ手の一人が壁に取りついた。だが、鎧が重いのだろう。なかなか登れない。
俺は走った。
屋根から屋根へ。
***
日が暮れた。
俺は廃屋の中に身を潜めていた。
追っ手の目を何とか撒いたが、油断はできない。
懐から、懐中時計を取り出す。
針は、残り二目盛り。
使うか?
いや、まだだ。三回目は王女のために残しておかなければならない。二回目は、どうしても必要な時まで温存する。
窓の外を見た。
大聖堂の方角。崩れた鐘楼の残骸が、夕闇に照らされている。
あそこに辿り着けば、国葬まで身を潜められる。
だが、大聖堂の周囲は厳重に封鎖されているはずだ。崩落の原因究明と、国葬の警備。二重の意味で、近づくのは難しい。
どうする。
考えろ。
俺には力がない。武器もない。魔法も使えない。
だが——情報はある。
十五年間、王宮で働いてきた。宮廷の人間関係、派閥争い、誰が誰を憎んでいるか。全部知っている。
追っ手を率いているのは誰だ。
処刑場で見た顔を思い出す。
——ヴァルド。
宰相の腹心。近衛隊の副長。野心家で、手段を選ばない男。
三年前、ある事件があった。
宮廷の金庫から金貨が消えた。調査の結果、下級官吏の横領と判明し、その男は処刑された。
だが、俺は知っている。
本当の犯人は、ヴァルドだった。
下級官吏に罪を着せ、自分は出世した。
その証拠——横領の記録と、ヴァルドの筆跡が一致する帳簿——は、握り潰されたはずだ。
だが、本当に全て消えたのか?
宮廷の書記官は、重要な書類は必ず控えを取る。それが習慣だ。あの時の担当書記官は……確か、ゲラン。慎重な男だった。控えを残していてもおかしくない。
もし、その控えがまだ存在していたら。
そして、今朝——匿名で王宮に届いていたら。
ヴァルドはどうする?
追跡を続けるか?
いや。奴は保身を優先する。自分の破滅に繋がる証拠が出回っているなら、それを握り潰すことを最優先にするはずだ。
***
翌朝。
俺は廃屋を出て、大聖堂に向かった。
人通りの少ない路地を選んで進む。封鎖を避け、裏道を縫うように。
だが——甘かった。
「見つけたぞ」
背後から声がした。
振り返ると、馬から降りた男が立っていた。
ヴァルドだ。
剣を抜いている。だが、一人だった。
「……部下はどうした」
「俺一人で十分だ」
ヴァルドが笑った。
「お前を捕らえた手柄は、俺のものだ。分ける気はない」
野心家らしい発想だった。
俺を捕らえれば、宰相からの覚えがさらに良くなる。出世に繋がる。だから、誰にも知らせず、単独で追っていた。
俺にとっては、好都合だった。
「ヴァルド」
俺は言った。
「お前に訊きたいことがある」
「何だ。命乞いか」
「三年前のこと、覚えているか」
ヴァルドの表情が変わった。
「金庫の横領事件。下級官吏のバルトが処刑された」
「……それがどうした」
「本当の犯人は、お前だろう」
ヴァルドの顔から、笑みが消えた。
「何を根拠にそんなことを」
「根拠?」
俺は、賭けに出た。
「今朝、王宮に届いたはずだ。匿名の書状が」
ヴァルドの顔色が変わった。
「三年前の帳簿の控え。お前の筆跡と一致する証拠。ゲラン書記官が、ちゃんと保管していた」
「……何を言っている。そんなものは——」
「ないのか? なら、なぜ顔色が変わった」
ヴァルドが一歩後ずさった。
俺は畳みかけた。
「お前が今ここで俺を殺しても、証拠は残る。宰相がお前を守ってくれると思うか? 自分の手が汚れるなら、お前を切り捨てるだろう。お前が一番よく知っているはずだ」
ヴァルドの剣が、わずかに震えた。
だが——
「……ハッタリだな」
ヴァルドが吐き捨てた。
「証拠が届いたなら、俺は今頃ここにいない。王宮で弁明に追われているはずだ。つまり、そんな書状は届いていない」
読まれた。
確かに、ハッタリだ。証拠は実際には届いていない。俺の推測に過ぎない。
「口先だけは達者だな。だが、終わりだ」
ヴァルドが剣を構え直した。
俺は懐中時計を握りしめた。
仕方ない。
使うしかない。
因果改変。
二回目。
『三年前、ゲラン書記官は帳簿の控えを保管していた。そして昨夜、何者かがそれを発見し、今朝、匿名で王宮に届けた』
世界が、歪んだ。
***
馬の蹄の音が響いた。
ヴァルドの動きが止まった。
路地の入口に、伝令の兵士が駆け込んできた。
「副長! ここにおられましたか! 王宮から至急のお呼びです!」
ヴァルドの顔が蒼白になった。
「……何だと」
「今朝、王宮に匿名の書状が届きました。副長に関する重大な告発が——」
「馬鹿な!」
ヴァルドが叫んだ。その顔から、血の気が引いていた。
俺はその隙を逃さなかった。
背後の壁に飛びつく。煉瓦の隙間に指をかけ、体を引き上げる。
「待て!」
ヴァルドが叫ぶ。だが、追ってこない。
伝令の目がある。ここで俺を斬れば、「なぜ単独で追っていたのか」を問われる。王宮からの呼び出しを無視すれば、告発が事実だと認めるようなものだ。
俺は塀の上に這い上がり、向こう側に飛び降りた。
***
日が暮れる頃、俺は大聖堂の北側に辿り着いた。
崩れた鐘楼の瓦礫が、山のように積み重なっている。
周囲には兵士がいるが、瓦礫の中までは見ていない。危険だからだ。いつさらに崩れるか分からない。
俺は瓦礫の山を見上げた。
昨日、鐘楼を崩した時。
なぜ「北側に倒れるように」改変したのか。
答えは、ここだ。
北側回廊と瓦礫の間。煉瓦と木材が複雑に絡み合い、人一人が入れる空間ができている。
処刑台から逃げるためだけなら、どこに倒れても良かった。
だが、俺は「北側」を選んだ。
国葬まで身を隠す場所を、同時に作るために。
俺は身を低くして、瓦礫の隙間に滑り込んだ。
暗い。狭い。煉瓦の欠片が背中に刺さる。
だが、隠れられる。
国葬まで、あと二日。
俺は懐中時計を取り出した。
針は、残り一目盛り。
最後の一回。
これを、王女のために使う。
俺は目を閉じた。
体が疲れている。
眠らなければ。国葬の日まで、体力を温存しておかなければ。
瓦礫の隙間で、俺は眠りに落ちた。
夢を見た。
幼い王女が笑っている。
金色の髪。青い瞳。太陽のような笑顔。
「レイン、約束だよ」
「ああ。約束だ」
俺は夢の中で、何度でも答えた。
処刑場から逃げて、もう二刻は経っただろう。だが、まだ安全ではない。
背後から、怒号が聞こえる。
「逃がすな! 必ず捕らえろ!」
追っ手だ。
俺の逃亡は、すぐに発覚したらしい。
考えてみれば当然だ。処刑が中断され、罪人の姿が消えた。大聖堂の崩落と関係があると疑われてもおかしくない。
路地を曲がる。また曲がる。
王宮で働いていた頃、この辺りはよく歩いた。王女の使いで、街の菓子屋や仕立屋を回っていた。
あの頃は、平和だった。
——今は違う。
足を止めた。
行き止まりだ。
背後から、足音が迫る。
「いたぞ!」
三人。剣を抜いている。
俺には武器がない。戦闘の訓練も受けていない。侍従だ。茶を淹れ、書類を整理し、王女の話し相手をするのが仕事だった。
逃げ場はない。
諦めるか?
——いや。
俺は壁を見た。古い煉瓦造り。ところどころ崩れている。
登れる。
俺は壁に飛びついた。指先が煉瓦の隙間を掴む。足をかけ、体を引き上げる。
「待て!」
追っ手が叫ぶ。だが、俺は止まらない。
屋根に手が届いた。体を引き上げ、瓦の上に転がり出る。
追っ手の一人が壁に取りついた。だが、鎧が重いのだろう。なかなか登れない。
俺は走った。
屋根から屋根へ。
***
日が暮れた。
俺は廃屋の中に身を潜めていた。
追っ手の目を何とか撒いたが、油断はできない。
懐から、懐中時計を取り出す。
針は、残り二目盛り。
使うか?
いや、まだだ。三回目は王女のために残しておかなければならない。二回目は、どうしても必要な時まで温存する。
窓の外を見た。
大聖堂の方角。崩れた鐘楼の残骸が、夕闇に照らされている。
あそこに辿り着けば、国葬まで身を潜められる。
だが、大聖堂の周囲は厳重に封鎖されているはずだ。崩落の原因究明と、国葬の警備。二重の意味で、近づくのは難しい。
どうする。
考えろ。
俺には力がない。武器もない。魔法も使えない。
だが——情報はある。
十五年間、王宮で働いてきた。宮廷の人間関係、派閥争い、誰が誰を憎んでいるか。全部知っている。
追っ手を率いているのは誰だ。
処刑場で見た顔を思い出す。
——ヴァルド。
宰相の腹心。近衛隊の副長。野心家で、手段を選ばない男。
三年前、ある事件があった。
宮廷の金庫から金貨が消えた。調査の結果、下級官吏の横領と判明し、その男は処刑された。
だが、俺は知っている。
本当の犯人は、ヴァルドだった。
下級官吏に罪を着せ、自分は出世した。
その証拠——横領の記録と、ヴァルドの筆跡が一致する帳簿——は、握り潰されたはずだ。
だが、本当に全て消えたのか?
宮廷の書記官は、重要な書類は必ず控えを取る。それが習慣だ。あの時の担当書記官は……確か、ゲラン。慎重な男だった。控えを残していてもおかしくない。
もし、その控えがまだ存在していたら。
そして、今朝——匿名で王宮に届いていたら。
ヴァルドはどうする?
追跡を続けるか?
いや。奴は保身を優先する。自分の破滅に繋がる証拠が出回っているなら、それを握り潰すことを最優先にするはずだ。
***
翌朝。
俺は廃屋を出て、大聖堂に向かった。
人通りの少ない路地を選んで進む。封鎖を避け、裏道を縫うように。
だが——甘かった。
「見つけたぞ」
背後から声がした。
振り返ると、馬から降りた男が立っていた。
ヴァルドだ。
剣を抜いている。だが、一人だった。
「……部下はどうした」
「俺一人で十分だ」
ヴァルドが笑った。
「お前を捕らえた手柄は、俺のものだ。分ける気はない」
野心家らしい発想だった。
俺を捕らえれば、宰相からの覚えがさらに良くなる。出世に繋がる。だから、誰にも知らせず、単独で追っていた。
俺にとっては、好都合だった。
「ヴァルド」
俺は言った。
「お前に訊きたいことがある」
「何だ。命乞いか」
「三年前のこと、覚えているか」
ヴァルドの表情が変わった。
「金庫の横領事件。下級官吏のバルトが処刑された」
「……それがどうした」
「本当の犯人は、お前だろう」
ヴァルドの顔から、笑みが消えた。
「何を根拠にそんなことを」
「根拠?」
俺は、賭けに出た。
「今朝、王宮に届いたはずだ。匿名の書状が」
ヴァルドの顔色が変わった。
「三年前の帳簿の控え。お前の筆跡と一致する証拠。ゲラン書記官が、ちゃんと保管していた」
「……何を言っている。そんなものは——」
「ないのか? なら、なぜ顔色が変わった」
ヴァルドが一歩後ずさった。
俺は畳みかけた。
「お前が今ここで俺を殺しても、証拠は残る。宰相がお前を守ってくれると思うか? 自分の手が汚れるなら、お前を切り捨てるだろう。お前が一番よく知っているはずだ」
ヴァルドの剣が、わずかに震えた。
だが——
「……ハッタリだな」
ヴァルドが吐き捨てた。
「証拠が届いたなら、俺は今頃ここにいない。王宮で弁明に追われているはずだ。つまり、そんな書状は届いていない」
読まれた。
確かに、ハッタリだ。証拠は実際には届いていない。俺の推測に過ぎない。
「口先だけは達者だな。だが、終わりだ」
ヴァルドが剣を構え直した。
俺は懐中時計を握りしめた。
仕方ない。
使うしかない。
因果改変。
二回目。
『三年前、ゲラン書記官は帳簿の控えを保管していた。そして昨夜、何者かがそれを発見し、今朝、匿名で王宮に届けた』
世界が、歪んだ。
***
馬の蹄の音が響いた。
ヴァルドの動きが止まった。
路地の入口に、伝令の兵士が駆け込んできた。
「副長! ここにおられましたか! 王宮から至急のお呼びです!」
ヴァルドの顔が蒼白になった。
「……何だと」
「今朝、王宮に匿名の書状が届きました。副長に関する重大な告発が——」
「馬鹿な!」
ヴァルドが叫んだ。その顔から、血の気が引いていた。
俺はその隙を逃さなかった。
背後の壁に飛びつく。煉瓦の隙間に指をかけ、体を引き上げる。
「待て!」
ヴァルドが叫ぶ。だが、追ってこない。
伝令の目がある。ここで俺を斬れば、「なぜ単独で追っていたのか」を問われる。王宮からの呼び出しを無視すれば、告発が事実だと認めるようなものだ。
俺は塀の上に這い上がり、向こう側に飛び降りた。
***
日が暮れる頃、俺は大聖堂の北側に辿り着いた。
崩れた鐘楼の瓦礫が、山のように積み重なっている。
周囲には兵士がいるが、瓦礫の中までは見ていない。危険だからだ。いつさらに崩れるか分からない。
俺は瓦礫の山を見上げた。
昨日、鐘楼を崩した時。
なぜ「北側に倒れるように」改変したのか。
答えは、ここだ。
北側回廊と瓦礫の間。煉瓦と木材が複雑に絡み合い、人一人が入れる空間ができている。
処刑台から逃げるためだけなら、どこに倒れても良かった。
だが、俺は「北側」を選んだ。
国葬まで身を隠す場所を、同時に作るために。
俺は身を低くして、瓦礫の隙間に滑り込んだ。
暗い。狭い。煉瓦の欠片が背中に刺さる。
だが、隠れられる。
国葬まで、あと二日。
俺は懐中時計を取り出した。
針は、残り一目盛り。
最後の一回。
これを、王女のために使う。
俺は目を閉じた。
体が疲れている。
眠らなければ。国葬の日まで、体力を温存しておかなければ。
瓦礫の隙間で、俺は眠りに落ちた。
夢を見た。
幼い王女が笑っている。
金色の髪。青い瞳。太陽のような笑顔。
「レイン、約束だよ」
「ああ。約束だ」
俺は夢の中で、何度でも答えた。
0
あなたにおすすめの小説
婚約破棄? 私、この国の守護神ですが。
國樹田 樹
恋愛
王宮の舞踏会場にて婚約破棄を宣言された公爵令嬢・メリザンド=デラクロワ。
声高に断罪を叫ぶ王太子を前に、彼女は余裕の笑みを湛えていた。
愚かな男―――否、愚かな人間に、女神は鉄槌を下す。
古の盟約に縛られた一人の『女性』を巡る、悲恋と未来のお話。
よくある感じのざまぁ物語です。
ふんわり設定。ゆるーくお読みください。
どうやらお前、死んだらしいぞ? ~変わり者令嬢は父親に報復する~
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
ファンタジー
「ビクティー・シークランドは、どうやら死んでしまったらしいぞ?」
「はぁ? 殿下、アンタついに頭沸いた?」
私は思わずそう言った。
だって仕方がないじゃない、普通にビックリしたんだから。
***
私、ビクティー・シークランドは少し変わった令嬢だ。
お世辞にも淑女然としているとは言えず、男が好む政治事に興味を持ってる。
だから父からも煙たがられているのは自覚があった。
しかしある日、殺されそうになった事で彼女は決める。
「必ず仕返ししてやろう」って。
そんな令嬢の人望と理性に支えられた大勝負をご覧あれ。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
女神の顔も三度まで?いやいや、その前に腹立ちましたから我慢しません!
渡里あずま
ファンタジー
女神のミスで亡くなった少女。
女神は、その償いに転生させた少女の希望を聞いたが、少女の言い分はエスカレートして。
※
『捨てら令嬢。はずれギフト『キノコ』を理由に家族から追放されましたが、菌の力とおばあちゃん力で快適生活始めます』の前日譚です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
聖女は聞いてしまった
夕景あき
ファンタジー
「道具に心は不要だ」
父である国王に、そう言われて育った聖女。
彼女の周囲には、彼女を心を持つ人間として扱う人は、ほとんどいなくなっていた。
聖女自身も、自分の心の動きを無視して、聖女という治癒道具になりきり何も考えず、言われた事をただやり、ただ生きているだけの日々を過ごしていた。
そんな日々が10年過ぎた後、勇者と賢者と魔法使いと共に聖女は魔王討伐の旅に出ることになる。
旅の中で心をとり戻し、勇者に恋をする聖女。
しかし、勇者の本音を聞いてしまった聖女は絶望するのだった·····。
ネガティブ思考系聖女の恋愛ストーリー!
※ハッピーエンドなので、安心してお読みください!
木彫り職人とノラガミ様
生けもの
ファンタジー
行き倒れていた木彫り職人フィンに声をかけたのはみすぼらしいノラガミ様だった。
ノラガミ様は最後のパンをフィンに与える。
パンのお礼にとフィンはノラガミ様の人形(ひとがた)を作る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる