『天使』にも『悪魔』の顔がある

双葉 陽菜

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文化祭と潰しと演劇と

ミスコン

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雛「亜衣~!」

亜衣「ヒナっ!」

雛「私頑張ったよ!
見ててくれてた?」

亜衣「みたよみたよっ!
もうヒナ可愛すぎっ!
あたしがヒナの相手したかった~」

雛「えー笑

てかね、ラストのあれ…悠のアドリブだったってわかった?」

亜衣「うん」

雛「えっ!?嘘でしょ?」

亜衣「ほんとだよ」

雛「なんでっ!?」

亜衣「だって…ヒナめちゃどうしようって顔してたもん。最初セリフ忘れたのかなって思ったんだけど、和音もびっくりした顔してたからもしかしたら台本には無かったのかなーって…当たり?」

雛「凄い!亜衣!
なんか名探偵見たいっ!」

亜衣「なにそれー笑」

〈ただいまよりミスコン&ミスターコンを開催いたします。出場者の皆さんはお集まりください〉

雛「あ、行こっ!亜衣、悠、朔、翔、和音!」

5人「りょーかい」

雛達は場内アナウンスを聞いて指定されていた場所に向かった。

〈それでは皆さんお待たせいたしました!
ただいまよりミスコン&ミスターコンを開催いたしまーーーーーーすっ!〉

ここは、屋外ステージ。
ミスコン&ミスターコンの司会者の元気な声が屋外ステージのある中庭に響いた。
このコンテストはグループ参加。1組5~6人で参加することになっている。

もちろんこのエントリーの中に下川さんと佐川さんが他の女の子を3人ほど集めて出場している。私は亜衣達シックスターのメンバーで出ることにした。

そして今は下川さん達の番。
2人とも私達の前で良かったね。
そう思いながら、ふと上を見つめると一番舞台袖側にあるスピーカーが若干ぐらついているのがわかった。
あ…私、下川さんの仕掛けわかっちゃったかも…。

そんなことを考えてると…

悠「ヒナ、行こう」

私たちの番が来たようだ。

雛「うん!」

私たちが出ると会場は一気に盛り上がりいろんな声が飛び交った。
自己紹介をして、コンテストの採点項目であるダンスを披露する。私たちはA◯AのYellを歌って披露した。おそらく…いや、絶対優勝は私たちだ。

そして最後に司会者が私たち一人一人に質問する。司会者側から順に翔・朔・亜衣・和音・悠・私の順で並んでる。今は悠だからもうすぐ私の番だ。

〈では、双葉さん!
会場の皆さんに一言お願いします!〉

私が笑顔で応えようとした時だった。

ブチンッ!

いきなり頭の上で何かが切れる音がすると右腕を誰かにグイッと引っ張られ…

ガシャン!

ヒナの上ににあったスピーカーが落ちてきた。

雛「…っ…」

みんなはいきなりのことに呆然としていた。
私もわかってはいたけどいきなりのことで頭が追いつかない。

雛「え…と…皆さんは…怪我…とかない…ですか?」

雛はとりあえずみんなの安否を確認すると、

悠「俺たちはとりあえずヒナを保健室に連れてくからみんなでここ綺麗にしといてほしい」

悠がそう言うとヒナをおぶって保健室に向かった。

保健医「捻ったかな?」

雛「たぶん?」

保健医「一応湿布してるから痛みは引くと思うけど、あまり無理しないでね。
捻りやすくなってるから」

雛「はい…ありがとうございます」

そのまま雛達はクレーハウスに向かった。屋外ステージに戻る前にみんなの調子を元に戻さないと…

悠はクレーハウスに着くと雛を机の上に座らせてみんなでヒナを囲むように立った。
しばらく雛は無言で5人を見つめていた。
亜衣達が何か言おうとした時に雛は口を開いた。

雛「私に被害与えたんだし、あいつら潰すのやる気が湧いたんじゃないの?」

亜衣「あたし達がそーゆーのに弱いの知っててそれはないよね?」

雛「そうかもね。
でも、ここまでされて私が黙ってられるわけないじゃん。怪我まで負わされてさ、地獄のどん底まで突き落としてあげないとね…」

それから私たちがステージに戻ると先生たちがコンテストを続けるかどうか話し合っていた。

雛「せんせ。
私コンテスト最後までやりたいです。
ダメですか?」

少し上目遣いで先生を見つめると小さく溜息をつき、コンテストは再開された。

〈じゃあシックスターの質問のところからでいいですか?〉

雛「はい。それでお願いします!」

雛の質問が終わった後に雛はにっこり笑って

雛「みんなーっ!さっきのアクシデントなんか気にせずにこのまま最後まで盛り上げていこーーーーっ!
サイコーのコンテストにするよーーーっ!」

そう言うと会場全体が歓声に包まれた。
そのまま雛たちはステージ裏に下がると…

雛「悠と翔と和音はCDをこれと入れ替えてきて。亜衣と朔はくす玉の準備。準備したらすぐに戻ってきて」

5人「らじゃ」

最後のグループが出てきて、審査員による投票結果が出された。
結果は当然シックスターだった。

分かりきった結果でもこんなに歓声が上がるからすごいよね。ほんと。

〈それではみなさーーん!
いきますよっ!さん、に、いち!〉

「なにこれ…」

司会者が紐を引いて割ったくす玉から出てきたのは紙吹雪と暖簾ではなく、下川さんと佐川さんたちの裏話がびっちり書かれたビラ。

内容は援交やタバコ、お酒はもちろんそれに加えて万引きしているところや深夜徘徊エトセトラ…
普段優等生を演じてる2人からすればかなりの信頼不信と打撃に違いない。

愛来「その紙!よこしなさいよ!早く!」

このは「早く捨ててってば!」

下川さんと佐川さんが必死にみんなから紙を奪って破り出すけど、私にはそんなの関係ない。"そんなことしても意味がない""ただ醜い顔を周りに晒すだけ"ってことわからないのかな?
朔からの情報では、薬物乱用や過去には何回も歩道されたことがあることなどがあったが、その中でも私が見て面白いやつを選んだ。
そして、ここで終わればまだかわいい方。
だけどこれで終わらせないのが私。
この戦いのトドメの一撃は…

『ねぇこのは聞いて。
3年の林田先輩、彼女いるのに愛来と付き合いたいって。とりあえず抱かせせてあげたんだけど、彼女のことを愛来が罵倒したら怒るの。
だからさ、ちょーっと痛い目に合わせてあげよーと思ってるんだけど、このは付き合ってくれない?』

『おっけー、任せて。
やり方は私が考えとくよ』

『よろしく、このは』

愛来「な、なんなのこれ!」


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