『天使』にも『悪魔』の顔がある

双葉 陽菜

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偽物の可愛いはいらないよ?

X'masフェスティバル

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「それこっち運んでー!」

「コレどこ?」

「そっち終わったー?」



季節はすぎて2学期最終月。
現在12月中旬。
もうすぐX'masフェスティバルがある。

春フェスのように舞台などはないが、コンテストや出店などはあるため全クラスがその準備に追われていた。私たち2組はコスプレ喫茶をするらしい。最初はメイド&執事喫茶だったんだけど定番ということでコスプレ喫茶になった。

そして私は今…
なぜかいろんな服を着せられ軽く着せ替え人形になってます。

「ヒナちゃん!次これ着てみて!」

雛「う、うん…」

「きゃぁぁぁぁぁっ!」

「悠くんかっこいー!」

「和音くんもやばいっ!」

「こっち向いてーっ!」

なんか騒がしいと思ってそっちを見ると、雛と同じくコスプレの衣装を着た悠と和音がいた。
和音は乙女ゲームの王子様のような服装で、悠はケータイ乙女ゲームの『真夜中のプリンセス』に出てくる騎士の男性の服を着ていた。

2人ともだるそうな顔で立っていて『早く終われ』とでも言いたそうな顔をしていた。

雛「悠…和音…」

悠「あ、ヒナ」

和音「なに?」

雛「ううん。2人とも似合ってるなーって思って…」

和音「あはは!知ってる」

悠「ありがと。
ヒナも似合うじゃん」

雛「え?」

悠「サンタ服」

雛「そうかな?ありがと」

「ヒナちゃんそれでいい?」

雛「うん!私もこれ好き!」

「わかった。
じゃあサンタ服はヒナちゃん…と!

ありがと!それまだ着とく?」

雛「どーせなら…」

「あはは!いーよ!
自分の好きな時に着替えていいから!

ヒナちゃん似合ってるし。いーんじゃない?
可愛いよ!」

雛「えへへ…ありがと!」

「あーん!悠くんと和音くんかっこいー!
里緒菜と写真とろぉー!」

地声よりはるかにトーンが高い声が聞こえた。
伊崎里緒菜だ。

典型的なぶりっ子口調に黒髪ぱっつんのストレートヘアというなんかのアニメを意識したかのようなまさにオタク女子のような感じである。

あれは悠の1番嫌いなタイプだ。
悠は中学のころ学校1のアニオタ女子にストーカーをされてそれ以来あんな感じの女を全面拒否している。

里緒菜ちゃんは2人の間に入って腕を絡める。
悠の顔は引きつっていて、和音は呆れ顔。
なんだろう…カオスに見えるのは私だけだろうか?

翔「おおーっ!お二人さんお似合いですね~!」

朔「俺らに尽くしてよ♡」

2人は助かった!とでもいうかのように翔と朔のとこに行った。

和音「似合ってるとか知ってるwww」

悠「ばかやろうwww」

そう言ってケラケラ笑いながら話すイケメン4人にみんなは釘付け。私も楽しそーだなって思いながら眺める。隣で…

亜衣「ヒナ…可愛すぎる…もはや天使…」

と悶えてる亜衣を軽くスルーして…

里緒菜ちゃんをちらっと見るとなんか私と目があった…でもすぐに他の子とおしゃべりを始めた。

雛「亜衣…なんでここに?」

亜衣「私のクラス女装男装喫茶やるんだけど、私が男装することになったから翔と朔も道連れにしたの」

私と亜衣の会話を聞いてた悠と和音はへぇ…と意地悪そうな目をして2人を引き止めた。

悠「てことはお兄さん…ヒラヒラしたかわいい衣装を着るんですね?」

和音「いいじゃないですか。男装女装揃って…」

こーゆー時の2人ってめっちゃ楽しそう…

雛「亜衣…男装するってこと?」

亜衣「うん!そだよ?
なんなら見に来る?こっちきたのも2人が逃げたからだし…」

雛「行きたい!」

亜衣「あはは!ならおいで」

雛「うん!」

3組ー

「あ、香月さん。これできたから着てみてもらえる?…ってうわ…後ろ2人似合いすぎ…」

「わぁ!ヒナちゃんかわいい~!」

「ちっちゃいサンタだ!なんかかわいいサンタ通り越して天使見たい!」

「きゃー!ヒナちゃんかわいい!」

衣装を着たまま隣のクラスに来てしまった私たちにみんな釘付け。
そんな中…

翔「わっ!ちょっ…まっ…」

朔「まっ…だっ…ば、ばかやろう!」

翔と朔が入ってたカーテンが開けられた。
なんか…意外と似合ってる。悠と和音なんかお腹抱えて笑ってるし…

悠「やばwwwwwww翔と朔wwwwwwめっちゃ似合ってるwwwwww違和感全くないしwwwwwwwwwwwwある意味すげえwwwwwwwww」

和音「ぶっwwwwwwww朔とかまじ女子見たいwwwwwwwwwwよくね?wwwwwwww絶対これっwwwwwwwwwwwツボつくパターンだわwwwwwやっばいwwwwwwまじウケるwwwwwwwwwwwwwww」

ちらっと里緒菜ちゃんを見るとこっちに近寄ってきて私ではなく亜衣の腕をグイッと引き寄せて言った。

里緒菜「亜衣ちゃん男装するんだぁ!かっこいいね!里緒菜もね!クラスでコスプレするんだっ!」

亜衣は特に目を合わせずにへぇ…と興味無さそうに返事をした。

なんだろ…絶対私に来ると思ったのに…

亜衣は里緒菜ちゃんの腕を振りほどき「あの子嫌い」と私の耳元で囁いた。
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