『天使』にも『悪魔』の顔がある

双葉 陽菜

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偽物の可愛いはいらないよ?

実施しましょうか?

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クレーハウスに行くとみんな近くに居たみたいで雛達で最後だった。

雛「じゃあ、亜衣と朔はこれ…クレーハウスのコピー機でコピーしてきて、それから翔は私と一緒に…悠と和音は体育館の録音テープをこれとすり替えて。

今日はクレーハウスでお泊まりするよ」

5人「らじゃ」

私と翔は一緒に校内に例のビラを貼って回っていた。
もちろん後校庭の掲示板にも張るつもり。

翔「悠となんかあったろ?」

翔に感づかれ雛はピクッと体を揺らす。
しかし、雛はにっこり笑って

雛「ちょっと拗れただけだから大丈夫だよ」

と言った。

───悠Said──────────────────

危なかった…
正直あそこでヒナが俺を止めてくれなかったら俺は田隈にとんでもないことを言ってた気がする。

ばかやろうとかアホとか死ねとかそんなもんじゃない。俺でも想像できないようなそんなこと…

ヒナ…めちゃ泣きそうな顔してた…
めちゃ怖がってた…

初めてだった。
俺がヒナを泣かせそうになった。
俺はガキの頃からヒナのそばにいて、ヒナの両親にも信頼されて、ヒナの安全を任されている。
俺はそれがとても誇りだった。俺はヒナを守れる。俺は認められてる。俺ならヒナを大切にできる。
だからこそ、ヒナには汚い言葉は使って欲しくなくて、翔達にもヒナの前だけではちゃんとした言葉を使えと言ってきた。

なのに…さっきの俺は…

和音「悠?なんかあった?」

「和音っ…」

和音「絶対なんかあったな。どーせヒナ絡みだろ」

俺は力なくコクント頷いた。

和音「溜め込んでても身体に良くないしさ、俺に話してみてよ」

和音は俺でいいならと言いながらにっこり笑った。
最近では、ヒナに言えないような時の吐き出し場所は俺にとっては和音になっていた。
こーゆー時の和音の心の広さは…ヒナににてる。

「クリフェス一緒に回ってもらえませんか?」

同じクラスの今回のターゲット、大瀬戸翠と片品麻友が俺と田隈に言ってきた。
俺はいつもどおりターゲットの相手には近づく。ヒナが近寄りやすいように…ヒナのターゲットを潰した時に見せるあの笑顔が見たくて…

でも隣の田隈は一向に言葉を発さなくて…
ちらっと見るとどこか一点を見つめていた。俺もそこを見るとスリガラスの向こうで誰かの影がコソコソしていた。身長、体型からしてヒナだろう。

そしたら田隈…ヒナに聞こえない声でこういったんだ。

「双葉のこと嫌ってるやつと一緒に居たくないし、そんなやつと一緒にいたいとは思わない」

その言葉を聞いて今までの俺のヒナに対する感情は間違いなんじゃないかって思った。
今まではヒナの嬉しそうな顔が見たくてそのために利用してたけどそれは歪んだ愛情なんじゃないかって…

そう思ったら言葉より先に身体が動いた。
教室のドアを開けるとそこにはやっぱりヒナの姿が…ヒナはは?という顔をしていたが俺は御構い無しにあいつらに

「ごめんね。明日はヒナと回る約束してるから…」

と言った。


和音は俺の話が終わるまで何も言わずに黙って聞いてくれていた。俺の話がひと段落すると口を開いた。

和音「…田隈は田隈。悠は悠だろ?
比べる必要なんてないよ」

悠「でもっ」

和音「悠の方が田隈よりヒナのことたくさん知ってるだろ?悠がヒナにちゃんとした言葉を教えたかったって考えがある時点で悠はちゃんとヒナのこと大切にしてるよ。好きなんだろ?ヒナが…」

悠「は?」

和音「みてたらわかるよ。
悠のヒナに向ける笑顔はいつでも優しい。穏やかな笑顔だもん。いい加減認めたら?そーゆーとこ潔く認めないと男らしくないよ?」

和音の言葉でやっと確信できた。
いや…本当はどこかでわかってた。でも…ヒナからしたらおそらく俺は近所の兄貴。
恋愛対象としては見てないかもしれない。
そう思うと怖くて…

でもどんなに考えてもヒナが好きということには変わりはない。

「そうだよな」

だったらもう認めるしかない。
俺はヒナが好きなんだ。友達として出なく、1人の男として。

ありがとう、和音。

俺は和音の背中に向かって心の中で言った。

和音が…

和音「羨ましいよ…みんな…」

そう呟いたのに気づかずに…

──────悠said END─────────────
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