『天使』にも『悪魔』の顔がある

双葉 陽菜

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偽物の可愛いはいらないよ?

さぁ!開幕です!

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校門前ではみんながちらほら準備をはじめていた。
雛達は裏方から周り衣装を受け取る。

「ヒナちゃん早く着替えて!」

「悠君も早く早くっ!」

和音はいつも間にかいなくなってた。

雛達は手渡された衣装を持って試着室に入り、着替えた。サンタ帽をかぶりながら出てくると居なかったはずの和音がいた。
和音はすでにコスプレ衣装に着替えていた。

ふと和音の後ろを見ると田隈が和音を見ていた…というよりあれは…睨んでるし…
さては和音…田隈になにか仕掛けたな…

はぁ…とため息をつくとふいに後ろから声がかけられた。

麻友「ヒナちゃん」

振り向くとそこにいたのは片品麻友ちゃん。
にっこり笑って返事をすると近くにいた翠ちゃんたちも寄ってくる。

雛「なぁに?」

麻友「クリフェス…悠君と回るってほんと?
確かにいつも一緒にいるのは知ってるけど…」

翠「後田隈くんもヒナちゃんと回るって…」

しおらしくなってる片品麻友と大瀬戸翠を見て雛はでかした!と心の中でガッツポーズをした。

いいじゃん、いいじゃん!
田隈のやつ、余計なことしやがってって思ってたけど結構効果あるじゃん!

雛「んー…えっとね、悠と直接約束はしてないし、あえて言うなら亜衣達かな?
あ!ごめん!和音達待たせてるからいくね!」

雛はにっこり笑って手を振って和音達のところに向かった。

麻友「あの子…見た目は好きだったんだけどなぁ…」

教室に戻るとみんなは販売する品物を作るために調理室に行っててシンと静まり返っていた。
雛はキョロキョロと見渡してはぁ…とため息をつくと後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。

「なぁ…」

雛は後ろを見ずにスマホを触りながら言った。

雛「なに?田隈」

田隈「なんでこっち見ないんだよ」

そう言いながら彼は雛の前に立つ。
顔を上げるとそこには余裕そうな顔をした田隈昴がいた。

なにその顔…余裕ぶっこいて…なんかムカつく…

田隈「もしかしてさ、また俺を好きになりそうで怖い?てか他のやつに見られたら困るんじゃないの、その本性。いつもの可愛い天使のヒナちゃんはどこ行ったのかなー?」

茶化しやがって…

雛「いっとくけど…あんたを好きになることはまず無いよ。もしあっても気の迷いじゃ無い?
私、好きな人いるし?じゃあね!」

雛はカバンをひったくり去っていった。

確かに昔は好きだったよ。
でもね、今は違うの。亜衣に何度か聞かれた。
「好きな人は?」と…
その時いつも浮かぶ顔がある。
きっとその人が私の好きな人だ。

あなたのことは好きだったよ。でも、今は違う。
そして、私は決めた。
後夜祭で…その人に告白すると…
人生ではじめての告白。成功するといいな。



『コスプレ喫茶でーす!』

いよいよ開幕。
X'masフェスティバルが始まった。

雛、悠、和音の3人は始まって早々客引きに行って欲しいと言われたため『1年2組 コスプレ喫茶』と書かれた看板を持って雛を真ん中にお喋りしながら歩く。

「シックスターの3人が来た…」

「和音くんが王子様…」

「悠くん神か…神なのか…」

「和音くん素敵…」

「悠くん…アニメの中から出てきた人みたい…
かっこよすぎる…」

「双葉さんやばい…」

「サンタ服まじかわいすぎる…」

「御奉仕したい」

「尽くされたい…いや…むしろ尽くしたい…」

雛は天使キャラで周りを見てにっこり笑い

雛「もしよかったら来てくださいねっ!」

というと周りは口々に絶対いくね!と言ってくれた。

しばらくぐる~っと回って帰ってくるとホールは土壇場だった。

「可愛い子いるよね!」

「宣伝で歩いてた子!」

「イケメンがいるって飛んできたんだけど!」

雛達は裏方から入る。調理かがりは忙しそうに厨房をバタバタしていた。

「ヒナちゃん達のおかげで大盛況!
口コミがすごいよ!」

「かえって来て早々悪いけどホール出てもらっていい?3人の指名がすごくて…」

雛「了解」

里緒菜「えー?里緒菜別に可愛く無いですよぉ~
ご主人さまはお世辞が上手ですねぇ」

鼻にかかったような声で話す伊崎里緒菜。

「2組の可愛い子ってこの子?」

「そうじゃね?」

そんな会話が聞こえてくるもんだから雛はため息をつく。

悠「校内のプリンセスヒナちゃん…
負けてられませんね?」

悠がくすっと笑って肩に手を置いていった。
雛はにっこり笑いホールに出て行った。その瞬間みんなの視線が雛に集まる。

「はーい!今入った子指名!」

「名前!名前!なんていうの?」

「ヒナちゃんこっちきてー!」

「ヒナちゃんかわいいっ!」

私が出た瞬間に誰も伊崎里緒菜に見向きもしなくなる。周りはみんな私に釘付けだった。
そんな中不満そうな顔をする彼女には誰一人として気づか無い。

雛は1つずつ相手をして回った。

「きゃぁぁぁぁぁっ!」

ふと後ろから黄色い声が聞こえた。
見ると悠と和音が出てきていた。

あぁ…あの奇声は悠たち目当てのお客様の声だったのか…一瞬何があったのかと思った…
ちゃちゃっと終わらせて亜衣たちのクラスにでも行こう…

そう思いテキパキとくりかえす。

ひと段落したところで…

「ヒナちゃんたち今のうちに休憩行ってきてー!
2時間後くらいにまた戻ってきてね!」

雛「はぁい!悠、和音!
亜衣達のところに行こうよ!」

悠「あぁ!女装男装だっけ?」

和音「翔たちどうなってるかな?」



『女装男装喫茶へようこそ!』

「シックスターの3人が来た」

「やっぱ似合うね!」

見世物じゃないんだけどな…

亜衣「いらっしゃいませ、お嬢様」

ふと亜衣が雛の前に膝をついて手を差し伸べた。

雛「やっぱかっこいい!
後で写真撮ろうね!」

そういうと嬉しそうな顔で頷きまた凛々しい顔に戻って言った。

亜衣「こちら、わたくしたちからのサービスでごさいます」

亜衣がそういうと可愛いメイド服をきた翔と朔が雛たちの前出てきた。

雛「わっ!美味しそう!」

雛の前には小さくて可愛いパフェが出てきた。
雛はいただきます!と笑顔で言って食べ始めた。

翔「べっ…別にお前のために作ったんじゃないからなっ!」

朔「たべてほしいなんて思ってないし!」

和音「二人揃ってツンデレキャラかよwwww」

悠「うーけーるぅーwww」

茶化す悠と和音に言い返す2人を見ながらパフェを食べる。

あ…そろそろかな…

雛「またあとでね」

そう言って雛はあいつが待つ場所に行った。
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