『天使』にも『悪魔』の顔がある

双葉 陽菜

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偽物の可愛いはいらないよ?

さぁ!開幕です!

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「ごめん…ごめん…ほんっとにごめん…」

雛「もういいよ」

ぽんぽんと背中を叩く双葉。「離せ」という意味だろう…でも俺の腕は離すどころか強くなる一方で…

今離したらだめだ…そんな気がしたのだ。

「双葉…俺、双葉がずっと好きだった。
答えなんてわかりきってるけど…言わせてください。俺は双葉が好きです。俺と付き合ってくれませんか」

雛「…ごめんなさい…田隈のことは好きだったよ。でも、今はそうは思えない。
友達としてならいいけど恋愛感情としてはどうしても…それに私…好きな人がいるの…だから…ごめんなさい…っ…っ…」

嗚咽を漏らしながらいう双葉。
やっぱりこいつは優しすぎる。

1度ひどいことをしてしまった俺なんかたくさん暴言吐いて降ればいいのに…一生懸命言葉を選んでいう双葉が可愛くて仕方なかった。

「榛名…だろ?」

双葉はえっ?という顔で俺を見つめる。

「双葉の好きな人って榛名のことだろ?」

雛「なんで知って…」

「みてたらわかるよ。双葉が榛名のこと好きなことくらい…」

雛「…うん…」

「かんばれ。双葉。
大丈夫だ。俺は絶対邪魔しないから。
もう絶対しないよ。あんなこと…だから頑張れ。

榛名なら絶対受け止めてくれるはずだ。
双葉のこと大事にしてくれる。
自分を信じろ、双葉!」

俺は双葉の肩を掴んで目を見て言った。

雛「うん…うんっ!ありがとう!田隈!」

「…そうだ。最後に2つだけわがまま言っていい?」

雛「なに?」

「最後にもう1度だけ俺の名前呼んで?前見たく『すーくん』って…」

雛「うん……すーくん?これでいい?」

「ん…あとさ、もう1度だけ抱きしめていい?これで最後にするから…」

雛「え?うん」

双葉が返事をすると俺は双葉を優しく抱きしめた。その時だった。

ガタン!

「なにしてるの…」

そこには呆然と立ち尽くす絵理がいた。

絵理「この泥棒猫がぁっ!!」

双葉に近寄る絵理から俺は反射的に双葉を俺の背中に隠し言った。

「お前なんでここにいんの?」

絵理「知らないアドから昴が会いたがってるってきて…」

「俺、別れようって言ったよな?正直もう顔も見たくなかったんだけど?」

絵理「ねぇ…なんでそんなひどいことをいうの?ねぇ…そんなチビのどこがいいの?私には昴しかないんだよ?」

涙目でいうこいつに俺のイライラは募るばかりで、耐えきれずはっきり言った。

「俺、お前のこと一度も好きだと思ったことないけど?」

雛「ねぇ…もうやめなよ…田隈…そんな怖い顔しないで?」

双葉が俺の袖をキュッと掴んで優しい声で言った。
その声で落ち着きを取り戻す俺。

絵理「もとはといえばお前のせいだろ!」

絵理が双葉に掴みかかろうとした時だった。

「はい、ストップね」

そこには榛名と水篠がいた。
すると榛名が言った。

悠「田隈…委員長が呼んでるから戻れってさ!」

そうか…委員長が呼んでるならしかたない。双葉をちらっと見ると、ふわっと微笑む彼女がいた。その顔は完全に俺のことを許した笑顔だった。
だったらもうこいつと話すことはない。

俺は双葉に「頑張れよ」とエールを送って走っていった。

田隈said END──────────────


田隈が出て行ったのを確認してから絵理をトンっと突き飛ばす。急なことで絵理は堪えきれずどさっと尻餅をつく。

私は彼女の前にしゃがんでにこっと笑った。

雛「惨めだね?

見下してた相手に見下されるってどんな気分?
さぞかし不愉快だろうね?
私の前に現れなければこんなことにはならなかったのに…あ、そっか。大好きな田隈に頼まれたから来たんだっけか」


彼女のは私の胸ぐらをつかんだがそれは和音によって阻止された。

和音「図星突かれて暴力にはしんの?」

絵理「なんであんたばっか…」

雛「そんなくだらないことまだわからないの?絵理ってそんなバカだったっけ?白藤にいた頃はもっと賢かったと思うけど…あ、もしかして公立行ってバカになっちゃったかな?ま、いいや。教えてあげる。

私の方がね生き方が上手なの。それだけ…ごめん、嘘。あとはね…「ヒナの方が何百倍も可愛くて天才だからだよ!」

この声…見なくてもわかる。

亜衣「あんたなんかがヒナにかなうわけがないじゃない」

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