38 / 51
三章
三章⑤ 無法魔術師は癒やされたい
しおりを挟む
「アテナくん、なんだか疲れてる? こっちのほうもいつもより薄い気がするし……」
柔らかな乳房に顔を埋めながらウトウトとしていると、頭の上のほうから少し不満そうなサーシャさんの声が聞こえてきた。
「アテナくんがモテるのは分かるし、あまり小うるさいことは言いたくないけど、わたしの分もちゃんと残しておいてくれないと困っちゃうわ」
そう言いながら、サーシャさんが僕の頭をギュッと抱きしめてくる。
巨大なマシュマロに埋もれていくようなその感覚は至福の一言につきるが、まだいろいろと生産が追いついていない僕自身は思ったほど反応してくれない。
サーシャさんのベッドにお邪魔するのは三日ぶりくらいだったと思うが、確かにこの三日間は僕の短い記憶の中でもかなり激動の三日間だった。
「新しくできた『友達』にいろいろと振り回されてるんです」
「あの刑事さんよね? 確かに、元気のよさそうな子だったものね」
もうバレてる。何か匂わす要素なんてあったかな……。
「だって、わたしのことすごい顔で睨むんですもの。すぐに分かったわ。それに、セシルもアテナくんが知らない女刑事さんと一緒にいたって話をしていたし」
「サーシャさんには、きっと探偵の才能があります」
「あら、私立探偵にでもなっちゃおうかしら」
僕の額に頬ずりをしながら、サーシャさんがフフッと笑った。
さすがに冗談だと思うが、本当にはじめてしまったらどうしよう。
「サーシャさんは、新聞とかゴシップ誌とかって読みますか?」
私立探偵という話題が出たからではないが、何とはなしに訊いてみる。
「あら、どうして?」
「僕ももう少し世間に関心を持とうと思いまして」
「まあ、女刑事さんの影響かしら。いやだわ、アテナくんが女の子に影響を受けて変わっていくなんて、嫉妬しちゃうかも……」
「ヤキモチを妬くサーシャさんも可愛いですよ」
「あら、お上手ね」
サーシャさんが僕の額にキスをしてきて、お返しに僕も乳房の谷間にキスをする。
こうやって行為のあとにイチャイチャすること自体はそんなに好きでもないのだが、不思議とサーシャさんに対してだけは甘えたくなってしまう。
「まあ、いちおうは客商売だし、その時々に話題になっていることくらいはおさえるようにしているけど、どうして?」
「《地上の人々》って知ってますか?」
「ああ、あの魔術師のことを嫌ってる人たちのことよね」
「そういうのじゃなかったような気もしますけど……」
確か正式には『魔術による被害者救済と魔術犯罪の撲滅』を掲げた団体ではなかったか。
まあ、僕も実際にあの集団を見たときはただの『魔術師嫌い』に見えたし、サーシャさんの目からもそう見えたということは、世間的にもそういう認識なのかもしれない。
「ウチも何度か『ビラをおかせてほしい』とか『ポスターを貼らせてほしい』ってお願いされたことがあって、昔はとくに気にもせずお受けしてたんだけど……ほら、今はもうアテナくんがいるじゃない? だから、最近はちょっとお断りしてたのよね」
まるで家族のような扱いだが、まあ、似たようなものではあるか。
「今度の市長選にその《地上の人々》の代表をしてる人が出るらしいんですよね」
「そうだったわね。確か、ボルジアさんと仰ったかしら」
「知ってるんですか?」
「いちおう、候補者のチェックくらいはしてるわよ。むしろ、アテナくんが市長選に関心を持ってることのほうが意外だわ。あなた、実はわたしの知らない誰かだったりする?」
悪戯っ子みたいな目つきでサーシャさんが僕の顔を覗き込んできて、僕は罠だと分かっていながらもその唇にキスをする。
サーシャさんはしてやったりとばかりに嬉しそうに目許を綻ばせ、そのままじっくりと味わうように僕の唇を弄んできた。
そうしてしばらく唾液の交換作業を楽しんでいた僕たちだったが、不意にサーシャさんが何かを思い出したように唇を離し、真面目な顔をして言う。
「でも、ボルジアさんって、まだ代表をしていらっしゃったのね。確か隠し子がなんだってスキャンダルが出て、一時期すごく話題になっていたような気もするんだけど」
「そんなに話題だったんですか?」
「うーん、もう何年も前のことだから記憶が曖昧だけど、なっていたと思うわよ。確か、騒ぎの関係者が次々に自殺したり事故死したりするものだから、何か陰謀めいたものが裏で動いてるんじゃないかって噂になっていたもの」
「陰謀……ですか」
「思い出しながら話してるから、ちょっと大げさになってるかもしれないわねぇ。でも、ボルジアさんって自分の子どもを認知するように迫ってきた元恋人を殺して、その罪を子どもになすりつけようとしていたんでしょう?」
確かに当時そんな噂になっていたのだとしたら、少し大げさな気がしないでもない。
僕が知るかぎり、ボルジアが脅迫されていたことは事実かもしれないが、元恋人の殺害に加担していると断定できるような情報は出てきていなかったはずだ。
ましてや、それを子どもになすりつけようとしていたなんて話は――。
(いやでも、実際にハワード・ジョンソンは母親殺しの容疑者として挙げられてるんだよな……根も葉もない噂話というわけでもないのか……?)
そんなことを考えながら僕が神妙な顔をしていたからか、サーシャさんもつられたように神妙な顔つきで首を傾げる。
「わたしの記憶違いかしら。ほら、うちの店、もともとは酒場だったでしょう? 話好きのお客さんも多くて、わたしも失礼があったらいけないから、一度聞いたことはできるだけ忘れないように心がけていたんだけれど……」
「誰かに聞いた話なんですか?」
「そうなのよ。当時の常連さんで、確かフリーの記者をしてるって仰ってたわ。いつも面白い話を聞かせてくれていたんだけれど……」
なるほど。フリーの記者といってもいろいろだが、この感じだとゴシップ記者の類と考えるのが妥当だろうか。
となると、さすがにその話をすべて鵜呑みにするわけにはいかなさそうだが——しかし、サーシャさんの言葉には続きがあった。
「その記者さん、それから間もなく事故で亡くなられてしまったのよね。その事故っていうのにも、やっぱり色々と変な噂があって……気づいたら、自然とその話をする人も減っていったわ。それもあって《地上の人々》にはちょっと怖い印象があるのよねぇ」
「事故……」
ただの偶然で片づけてしまうことは容易いが、偶然で関係者が二人も死ぬなんてことがありえるのだろうか。
それに、もし雑誌記者でさえ事故に見せかけて始末することができるなら、新聞にもゴシップ誌にも載らず密やかに消えていった命があったとしても不思議ではない。
『地上の人々の動きに気をつけろ』
不意に、いつぞや見た書き置きの文面が脳裏に浮かび上がってくる。
最初に目にしたときはまったく意味が分からなかったし、実際に《地上の人々》の名を耳目にするようになっても、しばらくはただの反魔術思想団体か何か程度にしか思っていなかったが……。
(ひょっとして、僕が思っているよりもずっと大きな力が動いているのか……?)
――と、不意にサーシャさんがその額をコツンと僕の額に押し当ててきた。
いつもは優しげなその深い群青色の瞳が、今は心配そうに僕の顔をジーッと覗き込んでいる。
「アテナくん、びっくりするくらい怖い顔してる」
「そうですか?」
「ええ、今みたいに真顔で人を殺しそうなアテナくんも素敵だけど、いつもみたいに暢気な顔をしているアテナくんのほうがわたしは好きだわ」
「そんな顔してたかな……」
サーシャさんが再びキスをしてきて、そのまま体を起こして僕の上に跨ってきた。
「アテナくん、今日はもう家に戻るんでしょう? 帰る前にもう一回だけ、いいかしら?」
確認はとってくるものの、どうせ最初から僕に選択権がないことは分かっている。
それに、僕のそれはもうすっかり元気を取り戻していて、半分ほどサーシャさんの中に潜り込んでいた。
蠱惑的な笑みを浮かべて見下ろしてくるサーシャさんの顔を見上げながら、僕は彼女の体を強く突き上げる。
柔らかな乳房に顔を埋めながらウトウトとしていると、頭の上のほうから少し不満そうなサーシャさんの声が聞こえてきた。
「アテナくんがモテるのは分かるし、あまり小うるさいことは言いたくないけど、わたしの分もちゃんと残しておいてくれないと困っちゃうわ」
そう言いながら、サーシャさんが僕の頭をギュッと抱きしめてくる。
巨大なマシュマロに埋もれていくようなその感覚は至福の一言につきるが、まだいろいろと生産が追いついていない僕自身は思ったほど反応してくれない。
サーシャさんのベッドにお邪魔するのは三日ぶりくらいだったと思うが、確かにこの三日間は僕の短い記憶の中でもかなり激動の三日間だった。
「新しくできた『友達』にいろいろと振り回されてるんです」
「あの刑事さんよね? 確かに、元気のよさそうな子だったものね」
もうバレてる。何か匂わす要素なんてあったかな……。
「だって、わたしのことすごい顔で睨むんですもの。すぐに分かったわ。それに、セシルもアテナくんが知らない女刑事さんと一緒にいたって話をしていたし」
「サーシャさんには、きっと探偵の才能があります」
「あら、私立探偵にでもなっちゃおうかしら」
僕の額に頬ずりをしながら、サーシャさんがフフッと笑った。
さすがに冗談だと思うが、本当にはじめてしまったらどうしよう。
「サーシャさんは、新聞とかゴシップ誌とかって読みますか?」
私立探偵という話題が出たからではないが、何とはなしに訊いてみる。
「あら、どうして?」
「僕ももう少し世間に関心を持とうと思いまして」
「まあ、女刑事さんの影響かしら。いやだわ、アテナくんが女の子に影響を受けて変わっていくなんて、嫉妬しちゃうかも……」
「ヤキモチを妬くサーシャさんも可愛いですよ」
「あら、お上手ね」
サーシャさんが僕の額にキスをしてきて、お返しに僕も乳房の谷間にキスをする。
こうやって行為のあとにイチャイチャすること自体はそんなに好きでもないのだが、不思議とサーシャさんに対してだけは甘えたくなってしまう。
「まあ、いちおうは客商売だし、その時々に話題になっていることくらいはおさえるようにしているけど、どうして?」
「《地上の人々》って知ってますか?」
「ああ、あの魔術師のことを嫌ってる人たちのことよね」
「そういうのじゃなかったような気もしますけど……」
確か正式には『魔術による被害者救済と魔術犯罪の撲滅』を掲げた団体ではなかったか。
まあ、僕も実際にあの集団を見たときはただの『魔術師嫌い』に見えたし、サーシャさんの目からもそう見えたということは、世間的にもそういう認識なのかもしれない。
「ウチも何度か『ビラをおかせてほしい』とか『ポスターを貼らせてほしい』ってお願いされたことがあって、昔はとくに気にもせずお受けしてたんだけど……ほら、今はもうアテナくんがいるじゃない? だから、最近はちょっとお断りしてたのよね」
まるで家族のような扱いだが、まあ、似たようなものではあるか。
「今度の市長選にその《地上の人々》の代表をしてる人が出るらしいんですよね」
「そうだったわね。確か、ボルジアさんと仰ったかしら」
「知ってるんですか?」
「いちおう、候補者のチェックくらいはしてるわよ。むしろ、アテナくんが市長選に関心を持ってることのほうが意外だわ。あなた、実はわたしの知らない誰かだったりする?」
悪戯っ子みたいな目つきでサーシャさんが僕の顔を覗き込んできて、僕は罠だと分かっていながらもその唇にキスをする。
サーシャさんはしてやったりとばかりに嬉しそうに目許を綻ばせ、そのままじっくりと味わうように僕の唇を弄んできた。
そうしてしばらく唾液の交換作業を楽しんでいた僕たちだったが、不意にサーシャさんが何かを思い出したように唇を離し、真面目な顔をして言う。
「でも、ボルジアさんって、まだ代表をしていらっしゃったのね。確か隠し子がなんだってスキャンダルが出て、一時期すごく話題になっていたような気もするんだけど」
「そんなに話題だったんですか?」
「うーん、もう何年も前のことだから記憶が曖昧だけど、なっていたと思うわよ。確か、騒ぎの関係者が次々に自殺したり事故死したりするものだから、何か陰謀めいたものが裏で動いてるんじゃないかって噂になっていたもの」
「陰謀……ですか」
「思い出しながら話してるから、ちょっと大げさになってるかもしれないわねぇ。でも、ボルジアさんって自分の子どもを認知するように迫ってきた元恋人を殺して、その罪を子どもになすりつけようとしていたんでしょう?」
確かに当時そんな噂になっていたのだとしたら、少し大げさな気がしないでもない。
僕が知るかぎり、ボルジアが脅迫されていたことは事実かもしれないが、元恋人の殺害に加担していると断定できるような情報は出てきていなかったはずだ。
ましてや、それを子どもになすりつけようとしていたなんて話は――。
(いやでも、実際にハワード・ジョンソンは母親殺しの容疑者として挙げられてるんだよな……根も葉もない噂話というわけでもないのか……?)
そんなことを考えながら僕が神妙な顔をしていたからか、サーシャさんもつられたように神妙な顔つきで首を傾げる。
「わたしの記憶違いかしら。ほら、うちの店、もともとは酒場だったでしょう? 話好きのお客さんも多くて、わたしも失礼があったらいけないから、一度聞いたことはできるだけ忘れないように心がけていたんだけれど……」
「誰かに聞いた話なんですか?」
「そうなのよ。当時の常連さんで、確かフリーの記者をしてるって仰ってたわ。いつも面白い話を聞かせてくれていたんだけれど……」
なるほど。フリーの記者といってもいろいろだが、この感じだとゴシップ記者の類と考えるのが妥当だろうか。
となると、さすがにその話をすべて鵜呑みにするわけにはいかなさそうだが——しかし、サーシャさんの言葉には続きがあった。
「その記者さん、それから間もなく事故で亡くなられてしまったのよね。その事故っていうのにも、やっぱり色々と変な噂があって……気づいたら、自然とその話をする人も減っていったわ。それもあって《地上の人々》にはちょっと怖い印象があるのよねぇ」
「事故……」
ただの偶然で片づけてしまうことは容易いが、偶然で関係者が二人も死ぬなんてことがありえるのだろうか。
それに、もし雑誌記者でさえ事故に見せかけて始末することができるなら、新聞にもゴシップ誌にも載らず密やかに消えていった命があったとしても不思議ではない。
『地上の人々の動きに気をつけろ』
不意に、いつぞや見た書き置きの文面が脳裏に浮かび上がってくる。
最初に目にしたときはまったく意味が分からなかったし、実際に《地上の人々》の名を耳目にするようになっても、しばらくはただの反魔術思想団体か何か程度にしか思っていなかったが……。
(ひょっとして、僕が思っているよりもずっと大きな力が動いているのか……?)
――と、不意にサーシャさんがその額をコツンと僕の額に押し当ててきた。
いつもは優しげなその深い群青色の瞳が、今は心配そうに僕の顔をジーッと覗き込んでいる。
「アテナくん、びっくりするくらい怖い顔してる」
「そうですか?」
「ええ、今みたいに真顔で人を殺しそうなアテナくんも素敵だけど、いつもみたいに暢気な顔をしているアテナくんのほうがわたしは好きだわ」
「そんな顔してたかな……」
サーシャさんが再びキスをしてきて、そのまま体を起こして僕の上に跨ってきた。
「アテナくん、今日はもう家に戻るんでしょう? 帰る前にもう一回だけ、いいかしら?」
確認はとってくるものの、どうせ最初から僕に選択権がないことは分かっている。
それに、僕のそれはもうすっかり元気を取り戻していて、半分ほどサーシャさんの中に潜り込んでいた。
蠱惑的な笑みを浮かべて見下ろしてくるサーシャさんの顔を見上げながら、僕は彼女の体を強く突き上げる。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !
本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。
主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。
その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。
そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。
主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。
ハーレム要素はしばらくありません。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
病弱少年が怪我した小鳥を偶然テイムして、冒険者ギルドの採取系クエストをやらせていたら、知らないうちにLV99になってました。
もう書かないって言ったよね?
ファンタジー
ベッドで寝たきりだった少年が、ある日、家の外で怪我している青い小鳥『ピーちゃん』を助けたことから二人の大冒険の日々が始まった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる