2 / 7
第二話
しおりを挟む
愛奏は、トイレに行くことは一切なく、三階のA組の教室へと向かった。
「山下くんいるー?」
教室がざわついた。
それもそのはず、ホワイトデーに別のクラスの女子が男子を呼び出したのだから。
「あぁ、いるよー」
廊下側にいた男子がそう答え、窓側の椅子に座り窓の外を眺めていた山下に声を掛け、愛奏の元へ連れ出した。山下は少し照れながら愛奏の元へ行き、彼の方から話しかけ始めた。
「三島さん、何?」
「あのね、ちょっと聞きたいことがあってさ」
外野のボルテージが急上昇する。教室の奥の方から野次が聞こえ始めた。
「山下くん、悪いんだけどさここじゃちょっと話せないからついてきてくんない?」
「お、おう」
野次が飛び交う中、二人は教室を出て、階段の踊り場の前に来たところで愛奏が立ち止まった。
「あのさ、木下舞桜ってわかる?」
「え?何だよ急に、」
「いいから答えて」
「…わかるよ。当たり前だろ?」
「だよね、チョコもらったもんね」
「(ギクッ…!!)なんで三島さんがその話すんの…?」
「舞桜の友達だから」
「はぁ…」
「で、返事はしたの?」
「(ギクッの…!!)え…??」
「返事はしたのかって聞いてんの」
「…してないよ」
「なんでしないの?」
「いや…、だって」
「私が好きなの?」
「ち、違うって…!!」
「あははっ(笑)」
「からかうなよ…」
「ごめんー(笑)」
「…。緊張して言えなかったんだよ…」
「やっぱり。そんなことだろうと思った」
「いやぁ、その…何かごめんな!」
「何であやまんの!二人してっ」
「え??」
「早くしないと、舞桜、山下くんのこと諦めちゃうよ?」
「えぇ!!」
「そういえば…、昨日話したとき、Cに気になる男子がいるとか言ってたような…」
「えっ…」
「そんなに舞桜のこと好きなら早く返事返してあげて!」
「み、三島さん…!!」
「別に今日じゃなくてもいいから。てか、逆に今日にしちゃったら私が仕組んだみたいで嫌だからむしろ明日にして」
「でも、時すでに遅して言葉もあるし…」
「それは心配ない。私が何とかするから」
「三島さん、仕組んでるよ…」
「仕組んでないよ。演出っ」
「ほぼ一緒じゃん…」
こうして、山下は明日舞桜に告白の返事をすることを決めた。しかし、まだ舞桜はそれを知るよしもなかった。
「山下くんいるー?」
教室がざわついた。
それもそのはず、ホワイトデーに別のクラスの女子が男子を呼び出したのだから。
「あぁ、いるよー」
廊下側にいた男子がそう答え、窓側の椅子に座り窓の外を眺めていた山下に声を掛け、愛奏の元へ連れ出した。山下は少し照れながら愛奏の元へ行き、彼の方から話しかけ始めた。
「三島さん、何?」
「あのね、ちょっと聞きたいことがあってさ」
外野のボルテージが急上昇する。教室の奥の方から野次が聞こえ始めた。
「山下くん、悪いんだけどさここじゃちょっと話せないからついてきてくんない?」
「お、おう」
野次が飛び交う中、二人は教室を出て、階段の踊り場の前に来たところで愛奏が立ち止まった。
「あのさ、木下舞桜ってわかる?」
「え?何だよ急に、」
「いいから答えて」
「…わかるよ。当たり前だろ?」
「だよね、チョコもらったもんね」
「(ギクッ…!!)なんで三島さんがその話すんの…?」
「舞桜の友達だから」
「はぁ…」
「で、返事はしたの?」
「(ギクッの…!!)え…??」
「返事はしたのかって聞いてんの」
「…してないよ」
「なんでしないの?」
「いや…、だって」
「私が好きなの?」
「ち、違うって…!!」
「あははっ(笑)」
「からかうなよ…」
「ごめんー(笑)」
「…。緊張して言えなかったんだよ…」
「やっぱり。そんなことだろうと思った」
「いやぁ、その…何かごめんな!」
「何であやまんの!二人してっ」
「え??」
「早くしないと、舞桜、山下くんのこと諦めちゃうよ?」
「えぇ!!」
「そういえば…、昨日話したとき、Cに気になる男子がいるとか言ってたような…」
「えっ…」
「そんなに舞桜のこと好きなら早く返事返してあげて!」
「み、三島さん…!!」
「別に今日じゃなくてもいいから。てか、逆に今日にしちゃったら私が仕組んだみたいで嫌だからむしろ明日にして」
「でも、時すでに遅して言葉もあるし…」
「それは心配ない。私が何とかするから」
「三島さん、仕組んでるよ…」
「仕組んでないよ。演出っ」
「ほぼ一緒じゃん…」
こうして、山下は明日舞桜に告白の返事をすることを決めた。しかし、まだ舞桜はそれを知るよしもなかった。
0
あなたにおすすめの小説
大丈夫のその先は…
水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。
新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。
バレないように、バレないように。
「大丈夫だよ」
すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
怒らせてはいけない人々 ~雉も鳴かずば撃たれまいに~
美袋和仁
恋愛
ある夜、一人の少女が婚約を解消された。根も葉もない噂による冤罪だが、事を荒立てたくない彼女は従容として婚約解消される。
しかしその背後で爆音が轟き、一人の男性が姿を見せた。彼は少女の父親。
怒らせてはならない人々に繋がる少女の婚約解消が、思わぬ展開を導きだす。
なんとなくの一気書き。御笑覧下さると幸いです。
17歳男子高生と32歳主婦の境界線
MisakiNonagase
恋愛
32歳の主婦・加恋。冷え切った家庭で孤独に苛まれる彼女を救い出したのは、ネットの向こう側にいた二十歳(はたち)と偽っていた17歳の少年・晴人だった。
「未成年との不倫」という、社会から断罪されるべき背徳。それでも二人は、震える手で未来への約束を交わす。少年が大学生になり、社会人となり、守られる存在から「守る男」へと成長していく中で、加恋は自らの手で「妻」という仮面を脱ぎ捨てていく…
再婚相手の連れ子は、僕が恋したレンタル彼女。――完璧な義妹は、深夜の自室で「練習」を強いてくる
まさき
恋愛
「初めまして、お兄さん。これからよろしくお願いしますね」
父の再婚によって現れた義理の妹・水瀬 凛(みなせ りん)。
清楚なワンピースを纏い、非の打ち所がない笑顔で挨拶をする彼女を見て、僕は息が止まるかと思った。
なぜなら彼女は、僕が貯金を叩いて一度だけレンタルし、その圧倒的なプロ意識と可憐さに――本気で恋をしてしまった人気No.1レンタル彼女だったから。
学校では誰もが憧れる高嶺の花。
家では親も感心するほど「理想の妹」を演じる彼女。
しかし、二人きりになった深夜のキッチンで、彼女は冷たい瞳で僕を射抜く。
「……私の仕事のこと、親に言ったらタダじゃおかないから」
秘密を共有したことで始まった、一つ屋根の下の奇妙な生活。
彼女は「さらなるスキルアップ」を名目に、僕の部屋を訪れるようになる。
「ねえ、もっと本気で抱きしめて。……そんなんじゃ、次のデートの練習にならないでしょ?」
これは、仕事(レンタル)か、演技(家族)か、それとも――。
完璧すぎる義妹に翻弄され、理性が溶けていく10日間の物語。
『著者より』
もしこの話が合えば、マイページに他の作品も置いてあります。
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/658724858
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる