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エリートのプライドは生存本能の前にひざまずく
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「フン……見苦しいな、ゴルドー。脳味噌まで筋肉になったか?」
冷ややかな声が、重苦しい謁見の間に響き渡った。 現れたのは、第二軍団長ヴァルカス。白銀の長髪をなびかせ、贅の限りを尽くした漆黒の礼装を纏う吸血鬼の貴族である。彼は床に跪くゴルドーを、道端のゴミでも見るような冷徹な目で見下ろした。
(勇者が五百人だあ? 笑わせるな。どこの世界にそんなに勇者がいるんだ。バカバカしい。どうせこの脳筋男が、自分の無能を棚に上げて、敵の数を盛ったに決まっている。魔王軍の面汚しめ)
ヴァルカスは内心で鼻で笑った。知略と洗練を旨とする彼にとって、敗戦の言い訳に「敵が多かった」などという子供じみた嘘をつくのは、最も卑下すべき、知性の欠片もない行為だった。
「ゼノン様。和平案などという、我が軍の値を暴落させるような弱腰の交渉、断じて受け入れられませぬ。ここは一度、このヴァルカスに挽回の機会を。小細工なしに、その『勇者軍団』とやらを私が塵にしてご覧に入れましょう」
ゼノンは冷厳な面持ちで、ヴァルカスを射抜くように見た。
「……やれるのか、ヴァルカス。相手はこのゴルドーを完膚なきまでに壊滅させた五百人だぞ。和平を結ぶなら、相手にそう舐められていないうちがいいのだぞ」
「やれるか、ですと? もちろんです」
ヴァルカスは不敵に微笑み、横のゴルドーをチラリと見た。
「その上で、私は勇者の数を正確にご報告申し上げましょう」
「お、俺が嘘をついていると言うのか!」
ゴルドーが必死に叫ぶ。だが、ヴァルカスはフンと鼻で笑い、相手にしない。
「いや、そうは申しておらん。ただ、敗北のショックと戦場の興奮は、時として数を見誤らせてしまうこともあると言いたいのだ」
ゼノンはうなずいた。
「……いいだろう。そこまで言うなら任せてみよう。モンスターは何体連れて行く?」
「ゴルドーと同じ、二十体もいれば十分です」
「いや、相手五百人だぞ! 二十じゃ絶対無理だって、計算合わないだろ!」
ゼノンが思わず身を乗り出して突っ込む。だがヴァルカスは余裕を崩さない。
「質が違いますよ、王よ。質が」
「いやいや、質の問題じゃないんだよ! たとえ第二軍団の質が第一軍団より多少良かったところで、敵の数が多すぎるだろ。最低でも、五十は連れて行け。これは命令だ」
「王は常々、最小の戦力で最大の戦果をあげろとおっしゃっているではありませんか」
「時と場合によるだろ。少数で挑んで勝てなかったら、投入した戦力を、ただ無駄にするだけだ」
「……三十で結構です」
「四十五だ」
「三十五」
「もう一声!」
「四十。……これ以上は進軍速度が落ちます」
「決まりだ! 取引成立!」
ゼノンはパンと手を叩いた。ヴァルカスは四十体のエリート・ガーゴイルを率いて出陣していった。
〇
数時間後。アルカディア王城の街道にて、ヴァルカスは文字通りの「地獄」を見ていた。
「な……なんだ、こいつらは……!?」
そこにいたのは五人だった。だが、その五人の動きは、ヴァルカスの知る「人間」という種族のスペックを遥かに逸脱していた。ヴァルカスが放った吸血鬼の秘奥――音速を超え、空間を切り裂く必殺の一撃。それは勇者パーティの一人、軽装の斥候の肩を掠め、血を流させた。
だが、得られた成果は、その数ミリの傷だけだった。直後、聖女による回復魔法が傷を分子レベルで消し去り、そのコンマ一秒後には勇者の聖剣がヴァルカスの優雅な外套を切り裂いていた。四十体のガーゴイルは、魔法使いが放った「ついで」のような広範囲爆破魔法によって、文字通り一瞬で蒸発した。
「……退却! 退却だぁぁぁ!」
ヴァルカスはプライドも、優雅さも、白銀の髪も振り乱し、誰よりも早く戦場から脱兎のごとく逃げ出した。
「報告……報告いたします……」
再び、謁見の間。現れたヴァルカスは、先ほどまでの高潔な貴族の面影など微塵もなく、顔を土気色にしてガタガタと震えていた。その隣で、ゴルドーが「そら見たことか。地獄へようこそ」という、憐れみと親愛の混ざった顔で待っている。
「どうした、ヴァルカス。そのボロ雑巾のようなザマは。……やはり、勇者は五百人いたのか?」
ゼノンの問いに、ヴァルカスは激しい葛藤に襲われた。
(まさか……たった五人に。この私が、エリート部隊を率いて、手も足も出ずに一蹴されただと? そんな事実がバレてみろ。私の貴族としての地位も、これまでのエリート街道も、全てが終わる!)
ヴァルカスは、横で静かに頷くゴルドーの視線を感じた。ゴルドーの目は、無言でこう語りかけていた。
『おい、俺に合わせろ。嘘を塗り重ねるんだ。そうすれば、お前は「五人に負けた無能」ではなく、「圧倒的な大軍を前に奮闘した不運な名将」になれる。俺たちは、嘘という名の運命共同体だ……』
ヴァルカスは、数百年かけて築き上げたプライドと、今この瞬間の生存本能を秤にかけ――一瞬で生存本能を、それも「最大出力」で選択した。
「……王よ。ゴルドー殿の言葉は、正しかった」
「えっ、てことは……?」
「勇者は確かに五百人……いや、待ってください。私が見た時は、配置転換でもあったのか、あるいは増援が到着したのか……もっといました。確実に、七百……いや、予備役を含めれば七百五十人はいたかと!」
「おいぃぃぃぃ! 数時間で二百五十人も増えてんじゃねえか!!」
ゼノンは玉座から崩れ落ちた。
「なんで増えてんだよ! どっから湧いてきたんだよ!」
「おそらく、近隣の村から隠居した予備役たちが、続々と参戦してきたものと思われます」
ヴァルカスは、一度口を滑らせたらもう止まらなかった。
「あまりの数の多さに、街道が勇者たちの放つ聖なるオーラで真昼のように発光しておりました。私などは、奴らのリーダー格一人に、渾身の一撃で掠り傷を負わせるのが精一杯で……。あれはもはや軍隊です、勇者という名の災害です!」
「七百五十……七百五十人の勇者……」
ゼノンはガタガタと震えながら、魔導計算機を叩く。
「五人につき一人ずつ美女を割り当てても、全然足りない……。秘宝って言っても、そんな大したコレクションじゃないし。ああ、どうすればいいんだ……」
魔王軍の総戦力は、実際にはまだ勇者たちを数で圧倒している。だが、司令官であるゼノンの心の中では、敵の軍勢は「指数関数的に増殖し、予算を食いつぶす未曾有の災厄」へと変貌していた。
「ヴァルカス……お前も、よく生きて帰ってきたな。七百五十人相手に、リーダー一人に傷を負わせたなら、それはもう大金星だ……よくやった、本当によくやった……」
ゼノンは、もはや自分の胃に穴が空くのを確信し、虚空を仰いだ。
その傍らで、ゴルドーとヴァルカスは、互いに「……助かったな」「ああ、嘘はつくもんだな」と、かつてないほど熱く固い視線を交わし、魔王軍を揺るがす奇妙な友情を育み始めていた。
冷ややかな声が、重苦しい謁見の間に響き渡った。 現れたのは、第二軍団長ヴァルカス。白銀の長髪をなびかせ、贅の限りを尽くした漆黒の礼装を纏う吸血鬼の貴族である。彼は床に跪くゴルドーを、道端のゴミでも見るような冷徹な目で見下ろした。
(勇者が五百人だあ? 笑わせるな。どこの世界にそんなに勇者がいるんだ。バカバカしい。どうせこの脳筋男が、自分の無能を棚に上げて、敵の数を盛ったに決まっている。魔王軍の面汚しめ)
ヴァルカスは内心で鼻で笑った。知略と洗練を旨とする彼にとって、敗戦の言い訳に「敵が多かった」などという子供じみた嘘をつくのは、最も卑下すべき、知性の欠片もない行為だった。
「ゼノン様。和平案などという、我が軍の値を暴落させるような弱腰の交渉、断じて受け入れられませぬ。ここは一度、このヴァルカスに挽回の機会を。小細工なしに、その『勇者軍団』とやらを私が塵にしてご覧に入れましょう」
ゼノンは冷厳な面持ちで、ヴァルカスを射抜くように見た。
「……やれるのか、ヴァルカス。相手はこのゴルドーを完膚なきまでに壊滅させた五百人だぞ。和平を結ぶなら、相手にそう舐められていないうちがいいのだぞ」
「やれるか、ですと? もちろんです」
ヴァルカスは不敵に微笑み、横のゴルドーをチラリと見た。
「その上で、私は勇者の数を正確にご報告申し上げましょう」
「お、俺が嘘をついていると言うのか!」
ゴルドーが必死に叫ぶ。だが、ヴァルカスはフンと鼻で笑い、相手にしない。
「いや、そうは申しておらん。ただ、敗北のショックと戦場の興奮は、時として数を見誤らせてしまうこともあると言いたいのだ」
ゼノンはうなずいた。
「……いいだろう。そこまで言うなら任せてみよう。モンスターは何体連れて行く?」
「ゴルドーと同じ、二十体もいれば十分です」
「いや、相手五百人だぞ! 二十じゃ絶対無理だって、計算合わないだろ!」
ゼノンが思わず身を乗り出して突っ込む。だがヴァルカスは余裕を崩さない。
「質が違いますよ、王よ。質が」
「いやいや、質の問題じゃないんだよ! たとえ第二軍団の質が第一軍団より多少良かったところで、敵の数が多すぎるだろ。最低でも、五十は連れて行け。これは命令だ」
「王は常々、最小の戦力で最大の戦果をあげろとおっしゃっているではありませんか」
「時と場合によるだろ。少数で挑んで勝てなかったら、投入した戦力を、ただ無駄にするだけだ」
「……三十で結構です」
「四十五だ」
「三十五」
「もう一声!」
「四十。……これ以上は進軍速度が落ちます」
「決まりだ! 取引成立!」
ゼノンはパンと手を叩いた。ヴァルカスは四十体のエリート・ガーゴイルを率いて出陣していった。
〇
数時間後。アルカディア王城の街道にて、ヴァルカスは文字通りの「地獄」を見ていた。
「な……なんだ、こいつらは……!?」
そこにいたのは五人だった。だが、その五人の動きは、ヴァルカスの知る「人間」という種族のスペックを遥かに逸脱していた。ヴァルカスが放った吸血鬼の秘奥――音速を超え、空間を切り裂く必殺の一撃。それは勇者パーティの一人、軽装の斥候の肩を掠め、血を流させた。
だが、得られた成果は、その数ミリの傷だけだった。直後、聖女による回復魔法が傷を分子レベルで消し去り、そのコンマ一秒後には勇者の聖剣がヴァルカスの優雅な外套を切り裂いていた。四十体のガーゴイルは、魔法使いが放った「ついで」のような広範囲爆破魔法によって、文字通り一瞬で蒸発した。
「……退却! 退却だぁぁぁ!」
ヴァルカスはプライドも、優雅さも、白銀の髪も振り乱し、誰よりも早く戦場から脱兎のごとく逃げ出した。
「報告……報告いたします……」
再び、謁見の間。現れたヴァルカスは、先ほどまでの高潔な貴族の面影など微塵もなく、顔を土気色にしてガタガタと震えていた。その隣で、ゴルドーが「そら見たことか。地獄へようこそ」という、憐れみと親愛の混ざった顔で待っている。
「どうした、ヴァルカス。そのボロ雑巾のようなザマは。……やはり、勇者は五百人いたのか?」
ゼノンの問いに、ヴァルカスは激しい葛藤に襲われた。
(まさか……たった五人に。この私が、エリート部隊を率いて、手も足も出ずに一蹴されただと? そんな事実がバレてみろ。私の貴族としての地位も、これまでのエリート街道も、全てが終わる!)
ヴァルカスは、横で静かに頷くゴルドーの視線を感じた。ゴルドーの目は、無言でこう語りかけていた。
『おい、俺に合わせろ。嘘を塗り重ねるんだ。そうすれば、お前は「五人に負けた無能」ではなく、「圧倒的な大軍を前に奮闘した不運な名将」になれる。俺たちは、嘘という名の運命共同体だ……』
ヴァルカスは、数百年かけて築き上げたプライドと、今この瞬間の生存本能を秤にかけ――一瞬で生存本能を、それも「最大出力」で選択した。
「……王よ。ゴルドー殿の言葉は、正しかった」
「えっ、てことは……?」
「勇者は確かに五百人……いや、待ってください。私が見た時は、配置転換でもあったのか、あるいは増援が到着したのか……もっといました。確実に、七百……いや、予備役を含めれば七百五十人はいたかと!」
「おいぃぃぃぃ! 数時間で二百五十人も増えてんじゃねえか!!」
ゼノンは玉座から崩れ落ちた。
「なんで増えてんだよ! どっから湧いてきたんだよ!」
「おそらく、近隣の村から隠居した予備役たちが、続々と参戦してきたものと思われます」
ヴァルカスは、一度口を滑らせたらもう止まらなかった。
「あまりの数の多さに、街道が勇者たちの放つ聖なるオーラで真昼のように発光しておりました。私などは、奴らのリーダー格一人に、渾身の一撃で掠り傷を負わせるのが精一杯で……。あれはもはや軍隊です、勇者という名の災害です!」
「七百五十……七百五十人の勇者……」
ゼノンはガタガタと震えながら、魔導計算機を叩く。
「五人につき一人ずつ美女を割り当てても、全然足りない……。秘宝って言っても、そんな大したコレクションじゃないし。ああ、どうすればいいんだ……」
魔王軍の総戦力は、実際にはまだ勇者たちを数で圧倒している。だが、司令官であるゼノンの心の中では、敵の軍勢は「指数関数的に増殖し、予算を食いつぶす未曾有の災厄」へと変貌していた。
「ヴァルカス……お前も、よく生きて帰ってきたな。七百五十人相手に、リーダー一人に傷を負わせたなら、それはもう大金星だ……よくやった、本当によくやった……」
ゼノンは、もはや自分の胃に穴が空くのを確信し、虚空を仰いだ。
その傍らで、ゴルドーとヴァルカスは、互いに「……助かったな」「ああ、嘘はつくもんだな」と、かつてないほど熱く固い視線を交わし、魔王軍を揺るがす奇妙な友情を育み始めていた。
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