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王都の狂気と禁忌の呪法 〜和平の裏に潜む滅びの火〜
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勇者アラタからの使いがもたらした「和平交渉」の知らせ。それは、王城の二階、もっとも日当たりの良い場所に位置し、国の権威の象徴でもある広大な「大玉座の間」へと届けられた。
使いの若者が大理石の廊下を去っていった後、重厚な扉が閉じられると、広間には重苦しい沈黙が降りた。高い窓から差し込む夕日は、本来ならば荘厳なはずだが、今は玉座に座る者の影を不気味に長く引き伸ばしている。
王、ルミナス三世は、震える手で勇者からもたらされた一枚の羊皮紙を握りしめていた。その顔は蒼白で、額には絶望の色が張り付いている。
「……信じられぬ。到底、信じられぬぞ」
王の声はかすれ、隣に控える男へとすがるような視線を投げた。そこにいたのは、大臣ボルゴフである。彼は恰幅の良いふくよかな体型をしており、丁寧に整えられた口髭と、頭頂部の薄くなった頭が、どこか近所の気のいい隠居老人のような、愛嬌のある雰囲気を醸し出している。
しかし、その穏やかそうな目には、何物にも譲らぬ強固な「光」が宿っていた。
「おっしゃる通りです、陛下」
王が手渡してきた書状を読み終えたボルゴフは、柔和な声で、しかし断固とした口調で続けた。
「魔族という不浄なる侵略者が、突如として和平を求めてくる? ありえないことです。我々が圧倒的に優位に立った時点、たとえば魔王城に攻め込む直前などであれば、まだ講和の話も分かりますが、七つあるとかいう軍団のうち三つを倒したに過ぎない現時点で、なぜやつらから譲歩する必要があるのでしょうか」
「しかし、大臣よ、勇者が嘘をつくとは思えぬが……」
「陛下。勇者殿は、まだお若すぎるのです」
ボルゴフは、慈しむような、しかしどこか哀れむような笑みを浮かべた。
「あの純粋な少年は、ここに書かれている魔王の娘たちのあざとい涙に、コロリとほだされてしまったのでしょう。魔族とは本来、嘘を吐くために生まれてきた生き物。勇者殿は、毒を含んだ蜜を、平和という名の名薬だと勘違いしておられるのです。……これは裏切りではなく、痛ましい『汚染』でございます」
「汚染……だと?」
「はい。魔王軍に精神を篭絡された勇者。それが今、和平という甘い言葉で、陛下をも毒そうとしている。もし陛下がこれに応じれば、この国は戦わずして内側から崩壊いたしましょう」
ボルゴフは、ぽっちゃりとした手を胸に当て、熱烈に語りかけた。彼にとって、この理屈は一分の隙もない「正義」だった。侵略者と手を組まんとする勇者は、もはや救うべき英雄ではなく、排除すべき「病」なのである。
「ううむ、しかし……聖剣に選ばれた勇者の言葉をないがしろにするわけにはなあ……」
王がうなっていると、ボルゴフはクワッと目を見開いた。
「あるいは!!!」
「うわっ、ビックリした。ど、どうした、いきなり?」
「これはもしやとは思いますが……勇者たちが、我らを真に裏切った可能性さえあります」
「な、何!? 裏切るだと!?」
王の顔が驚愕に引きつった。ボルゴフは芝居がかった手つきで顎を撫で、わざとらしく溜息をついてみせる。
「さよう。勇者が、彼らと『取引』をしたのです。世界の半分を我が国に返すのではなく勇者自身に渡すという条件で」
「仮にそうだとすると、この講和の話は?」
「ウソです。我らを油断させて、王城を乗っ取り、勇者は魔王と大陸を二分するつもりなのです。そうに違いありません!」
「『汚染』ではなかったのか?」
「いずれにしても!」
ボルゴフはいったん言葉を切ってから、タメを作り、
「魔族がこの時点で講和などということが怪しいことに変わりありません。そうして、勇者たちが魔族に与する気配がある……最大限好意的に考えても、勇者たちが現時点で魔族と争う意志が無いということは確定しております」
と一息に言った。
「『講和などならん、戦え!』と命令してみるか?」
「それは彼らの反感をあおるだけかもしれません」
王は玉座の上で子供のようにガタガタと震え、爪を噛み始めた。
「ならば、いったいどうすればいいのだ? 魔王軍に唯一抵抗できる勇者たちが動かないとなれば、もう我々にはどうすることもできないではないか……! ああ、だから、あんな子どもたちに世界の命運を託すのは嫌だったのだ。聖剣も何であんな子どもを選んだんだ! おかしいだろ! いくらでも歴戦の勇士的な大人いたよね!」
その醜態を見つめながら、ボルゴフは深いため息をつき、覚悟を決めたような顔をした。
「陛下……。一つだけ、道がございます。この国を、そして人類の尊厳を、不浄な者たちから守るための最後の手が」
「な……何だ。何でもいい、申してみよ!」
「王家に伝わる……禁忌の呪法、『終末の業火』。これを使用する許可をいただきたいのです」
その名が出た瞬間、王の顔から血の気が完全に引いた。
「禁忌の呪法……。しかし、あれはかつてこの大陸の一部を焦土に変えたという……。使えば、多くの民も巻き込むことになるのではないか?」
「陛下。魔族に占有された汚染された地を焼き払い、清浄な大地を取り戻すためには、相応の犠牲が必要なのです」
ボルゴフは、相変わらず穏やかな表情のまま、恐ろしいことを淡々と口にした。彼に悪意はない。ただ「正義のためには犠牲はやむを得ない」という、狂信的な確信があるだけだった。
「魔族に毒された勇者もろとも、魔王軍を焼き尽くすのです。そうすれば、この国は真の意味で守られ、陛下は灰の中から立ち上がる『聖なる王』として永遠に語り継がれるでしょう。……不浄なる者たちと手を取り合って滅びるか、全てを浄化して覇を唱えるか。二つに一つでございます」
「…………っ!」
王の脳裏に、勇者アラタに蔑まれながら、魔王の軍門に降る無様な自分の姿が浮かんだ。
「……余を……余を裏切る者が、悪いのだ。そうだ、和平などという甘言で余を油断させようとした勇者が、全ての元凶なのだ。ボルゴフよ。……許す。儀式の準備を始めよ。魔王軍も、毒された勇者も、一匹残らず浄化してしまえ!」
「賢明なご判断でございます、陛下。これこそが、国を愛する王としての務め。『魔法研究所』にすぐに準備をさせましょう」
深々と頭を下げたボルゴフの口元には、穏やかな、しかし取り返しのつかない決意が宿っていた。
「古の呪法ゆえ、時間がかかるやもしれませぬ。その時間稼ぎのために、勇者たちには、『講和については検討中。しばらく待て』と返事を出しておきましょう」
使いの若者が大理石の廊下を去っていった後、重厚な扉が閉じられると、広間には重苦しい沈黙が降りた。高い窓から差し込む夕日は、本来ならば荘厳なはずだが、今は玉座に座る者の影を不気味に長く引き伸ばしている。
王、ルミナス三世は、震える手で勇者からもたらされた一枚の羊皮紙を握りしめていた。その顔は蒼白で、額には絶望の色が張り付いている。
「……信じられぬ。到底、信じられぬぞ」
王の声はかすれ、隣に控える男へとすがるような視線を投げた。そこにいたのは、大臣ボルゴフである。彼は恰幅の良いふくよかな体型をしており、丁寧に整えられた口髭と、頭頂部の薄くなった頭が、どこか近所の気のいい隠居老人のような、愛嬌のある雰囲気を醸し出している。
しかし、その穏やかそうな目には、何物にも譲らぬ強固な「光」が宿っていた。
「おっしゃる通りです、陛下」
王が手渡してきた書状を読み終えたボルゴフは、柔和な声で、しかし断固とした口調で続けた。
「魔族という不浄なる侵略者が、突如として和平を求めてくる? ありえないことです。我々が圧倒的に優位に立った時点、たとえば魔王城に攻め込む直前などであれば、まだ講和の話も分かりますが、七つあるとかいう軍団のうち三つを倒したに過ぎない現時点で、なぜやつらから譲歩する必要があるのでしょうか」
「しかし、大臣よ、勇者が嘘をつくとは思えぬが……」
「陛下。勇者殿は、まだお若すぎるのです」
ボルゴフは、慈しむような、しかしどこか哀れむような笑みを浮かべた。
「あの純粋な少年は、ここに書かれている魔王の娘たちのあざとい涙に、コロリとほだされてしまったのでしょう。魔族とは本来、嘘を吐くために生まれてきた生き物。勇者殿は、毒を含んだ蜜を、平和という名の名薬だと勘違いしておられるのです。……これは裏切りではなく、痛ましい『汚染』でございます」
「汚染……だと?」
「はい。魔王軍に精神を篭絡された勇者。それが今、和平という甘い言葉で、陛下をも毒そうとしている。もし陛下がこれに応じれば、この国は戦わずして内側から崩壊いたしましょう」
ボルゴフは、ぽっちゃりとした手を胸に当て、熱烈に語りかけた。彼にとって、この理屈は一分の隙もない「正義」だった。侵略者と手を組まんとする勇者は、もはや救うべき英雄ではなく、排除すべき「病」なのである。
「ううむ、しかし……聖剣に選ばれた勇者の言葉をないがしろにするわけにはなあ……」
王がうなっていると、ボルゴフはクワッと目を見開いた。
「あるいは!!!」
「うわっ、ビックリした。ど、どうした、いきなり?」
「これはもしやとは思いますが……勇者たちが、我らを真に裏切った可能性さえあります」
「な、何!? 裏切るだと!?」
王の顔が驚愕に引きつった。ボルゴフは芝居がかった手つきで顎を撫で、わざとらしく溜息をついてみせる。
「さよう。勇者が、彼らと『取引』をしたのです。世界の半分を我が国に返すのではなく勇者自身に渡すという条件で」
「仮にそうだとすると、この講和の話は?」
「ウソです。我らを油断させて、王城を乗っ取り、勇者は魔王と大陸を二分するつもりなのです。そうに違いありません!」
「『汚染』ではなかったのか?」
「いずれにしても!」
ボルゴフはいったん言葉を切ってから、タメを作り、
「魔族がこの時点で講和などということが怪しいことに変わりありません。そうして、勇者たちが魔族に与する気配がある……最大限好意的に考えても、勇者たちが現時点で魔族と争う意志が無いということは確定しております」
と一息に言った。
「『講和などならん、戦え!』と命令してみるか?」
「それは彼らの反感をあおるだけかもしれません」
王は玉座の上で子供のようにガタガタと震え、爪を噛み始めた。
「ならば、いったいどうすればいいのだ? 魔王軍に唯一抵抗できる勇者たちが動かないとなれば、もう我々にはどうすることもできないではないか……! ああ、だから、あんな子どもたちに世界の命運を託すのは嫌だったのだ。聖剣も何であんな子どもを選んだんだ! おかしいだろ! いくらでも歴戦の勇士的な大人いたよね!」
その醜態を見つめながら、ボルゴフは深いため息をつき、覚悟を決めたような顔をした。
「陛下……。一つだけ、道がございます。この国を、そして人類の尊厳を、不浄な者たちから守るための最後の手が」
「な……何だ。何でもいい、申してみよ!」
「王家に伝わる……禁忌の呪法、『終末の業火』。これを使用する許可をいただきたいのです」
その名が出た瞬間、王の顔から血の気が完全に引いた。
「禁忌の呪法……。しかし、あれはかつてこの大陸の一部を焦土に変えたという……。使えば、多くの民も巻き込むことになるのではないか?」
「陛下。魔族に占有された汚染された地を焼き払い、清浄な大地を取り戻すためには、相応の犠牲が必要なのです」
ボルゴフは、相変わらず穏やかな表情のまま、恐ろしいことを淡々と口にした。彼に悪意はない。ただ「正義のためには犠牲はやむを得ない」という、狂信的な確信があるだけだった。
「魔族に毒された勇者もろとも、魔王軍を焼き尽くすのです。そうすれば、この国は真の意味で守られ、陛下は灰の中から立ち上がる『聖なる王』として永遠に語り継がれるでしょう。……不浄なる者たちと手を取り合って滅びるか、全てを浄化して覇を唱えるか。二つに一つでございます」
「…………っ!」
王の脳裏に、勇者アラタに蔑まれながら、魔王の軍門に降る無様な自分の姿が浮かんだ。
「……余を……余を裏切る者が、悪いのだ。そうだ、和平などという甘言で余を油断させようとした勇者が、全ての元凶なのだ。ボルゴフよ。……許す。儀式の準備を始めよ。魔王軍も、毒された勇者も、一匹残らず浄化してしまえ!」
「賢明なご判断でございます、陛下。これこそが、国を愛する王としての務め。『魔法研究所』にすぐに準備をさせましょう」
深々と頭を下げたボルゴフの口元には、穏やかな、しかし取り返しのつかない決意が宿っていた。
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