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禁呪の生贄として擁立した男の娘が純真無垢すぎて、冷徹な大臣の良心、激しく揺さぶられ始める
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王城の奥深く、陽光が柔らかく差し込む一角に、新王女の私室はあった。
クーデターによって前王を追放した大臣ボルゴフは、呼び出しを受けてその部屋の扉の前に立っていた。扉の向こうにいるのは、彼が自らの手で傀儡の玉座に据えた新王女――もとい、王女に仕立て上げた「男の娘」である。名前はルカといった。
王家の血を引く遠縁の孤児を見つけ出し、女装させて飾り物にしたのは大臣自身である。だが、そのルカの可憐な容姿と、常に誰に対しても敬意を忘れない控えめな立ち振る舞いは、殺伐としたクーデター後の王都において、今や過労気味の文官たちの間で密かな「究極の癒やし」となっていた。
廊下ですれ違うたびにルカがふわりと微笑むだけで、徹夜明けの書記官たちが涙を流して激務に戻っていくという怪現象すら起きている。
大臣は小さく咳払いをして、重厚な扉をノックした。
「お召しにより参上いたしました」
大臣が重々しく声をかけて入室すると、窓辺で読書をしていたルカが立ち上がり、ぺこりと丁寧に頭を下げた。簡素なドレスに身を包んだその姿は、本物の王女よりもはるかに気高く、そして儚げだった。
「お忙しいところ、お呼び立てしてすみません、大臣さん」
「いえ。……して、何用でしょうか」
大臣は、極めて事務的な態度を崩さなかった。そして内心で、(さて、ようやく何か欲が出てきたか)と密かに身構えた。
美食か、宝石か、豪華なドレスか、あるいは権力の行使か。何せ今のルカはこの国の象徴であり、いわば「主」だ。田舎から急に王宮に連れてこられ、贅沢の味を覚えれば、一つや二つの我儘を当然の権利として要求してくるだろうと踏んでいたのだ。傀儡としての機嫌を取るため、相応の要求なら受け入れてやる気でいる。
「実は、ちょっとご相談があるのですが」
ルカはもじもじと細い指を絡ませながら、上目遣いで大臣を見た。
「何なりとおっしゃってください」
「その……この王都の市民の皆さんと、直接触れ合うことはできないでしょうか」
大臣は一瞬、自分の耳を疑った。
「……とおっしゃいますと?」
予想外すぎる言葉に、大臣は思わず間の抜けた声を返してしまった。宝石商を呼べでも、専属の楽団を雇えでもなく、市民との触れ合い?
「わたしはこうして、玉座にただ座っているだけで美味しいご飯が食べられる。綺麗な服も着せてもらえる。それは大変ありがたいことなのですが、一方で、それは市民の皆さんが一生懸命働いて納めてくれた税のおかげなんですよね」
ルカの澄み切った瞳が、大臣をまっすぐに射抜いた。そこには何の打算も、政治的な計算もなかった。
「……だから、感謝の気持ちを示したいんです」
大臣は瞠目した。雷に打たれたような衝撃が、彼の老練な心臓を貫いた。
彼は先々代の王から三代にわたって、このアルカディア王家に仕え、国政を回してきた。だが、これまでの長い政治家人生の中で、このような「民を思いやる深い慈愛」を口にした王族を、ただの一人も見たことがない。
あのボケ……いや、身勝手な妄想に囚われていた前王も、その娘であり散財の化身であったシャルロット姫も、民の血税は自分たちに対する当然の供物であるという顔をしていた。民への感謝など、彼らの辞書には存在しなかった。
「そ、そうですか……。では、以前のように、バルコニーからお言葉を賜る機会を市民に作りましょう。民も新王女の麗しいお姿を再び見れば、大いに喜ぶことでしょう」
大臣がかつての定石通りの提案をすると、ルカは少し困ったように首を傾げた。
「あの……もっと近いところで話せないでしょうか。こう、一人ひとりと手を握るような……『握手できる王女』みたいなことは無理でしょうか」
「あ、握手できる王女!?」
大臣は素っ頓狂な声を上げた。地下の酒場で歌う踊り子ならいざ知らず、一国の王女が自ら民草の手に触れるなど、前代未聞の奇策である。
「いや、しかし、それは御身に危険が及びます! どのような暴漢が紛れ込むか分かりません。王族の身をそのような危険に晒すわけには……」
「ダメでしょうか?」
ルカは悲しげに視線を落とし、その長いまつ毛を震わせた。窓から差し込む光が、彼の横顔に落ちる影を美しく縁取っている。
「わたしは偽りの王女で、何も返せない身です。禁術の触媒として、もうすぐ死ぬ運命なのですから」
その静かな言葉に、大臣は息を呑んだ。
大臣は、彼をこの場所に連れ出す際、あらかじめその非情な運命を説明していたのだ。自分がなぜ分不相応な扱いを受けているのか。秘密裏に進められている「禁呪」の儀式において、強大な魔力を引き出すための「王家の血を引く生贄」として消費される運命にあることを。
ルカは顔を上げ、儚く微笑んだ。
「……せめてその前に、この国の皆さんに親しく声をかけて、手を握るくらいのことをしたいのです。皆さんのおかげでわたしは幸せです、ということを申したいのです」
大臣の胸に、かつて経験したことのない熱いものがこみ上げた。
(……なんて、なんていい子なんだ……!)
冷徹な政治家として生きてきた大臣の、度重なる王族の横暴によってとうの昔に枯れ果てていたはずの良心が、激しく揺さぶられる。
目の前の少年は、自分が使い捨ての生贄であることを完全に理解した上で、運命を呪うことも、逃げ出すこともせず、それでもなお名も知らぬ民への感謝と慈愛を口にしているのだ。権力欲にまみれた王宮の中で、ルカの存在は奇跡のように清らかだった。
「わ、分かりました。前向きに考えてみましょう。警備体制を極秘かつ完璧に整え、安全な形での交流会を企画します」
大臣の口から、自分でも驚くほどすんなりと妥協の言葉がこぼれ落ちた。
「ありがとうございます、大臣さん」
ルカは花がほころぶような、純真無垢な微笑みを浮かべた。その笑顔は、どんな高価な宝石よりも眩しく、大臣の胸の奥底を締め付けた。
「では、私は準備に掛かりますゆえ、これにて失礼いたします」
大臣はその輝きに気圧されるようにして、逃げるように私室を退室した。
重厚な扉が背後で閉まり、一人廊下に取り残された途端、大臣は足から力が抜け、冷たい石造りの壁に両手をついて激しく葛藤した。
「クソッ……あんな尊い命を、本当に、本当に禁術の犠牲にしていいのか!?」
うめき声が廊下に漏れる。
だが、国を救うには、魔王軍を撃滅するには、古文書に記された禁呪の力に頼るしかない。そのための触媒は必要不可欠なのだ。
「いや、だが、あの子は……! あのボケた王や我儘な王女よりも、あの子の方がずっと……本物の王よりも王らしい慈愛に満ちているではないか!」
権力を簒奪し、冷酷に物事を進めてきたはずの大臣の心の中で、ついに「国家存亡のための禁術」と「可憐な生贄ルカの命」を天秤にかけるという、全く予定外の迷いが生じ始めていた。
クーデターによって前王を追放した大臣ボルゴフは、呼び出しを受けてその部屋の扉の前に立っていた。扉の向こうにいるのは、彼が自らの手で傀儡の玉座に据えた新王女――もとい、王女に仕立て上げた「男の娘」である。名前はルカといった。
王家の血を引く遠縁の孤児を見つけ出し、女装させて飾り物にしたのは大臣自身である。だが、そのルカの可憐な容姿と、常に誰に対しても敬意を忘れない控えめな立ち振る舞いは、殺伐としたクーデター後の王都において、今や過労気味の文官たちの間で密かな「究極の癒やし」となっていた。
廊下ですれ違うたびにルカがふわりと微笑むだけで、徹夜明けの書記官たちが涙を流して激務に戻っていくという怪現象すら起きている。
大臣は小さく咳払いをして、重厚な扉をノックした。
「お召しにより参上いたしました」
大臣が重々しく声をかけて入室すると、窓辺で読書をしていたルカが立ち上がり、ぺこりと丁寧に頭を下げた。簡素なドレスに身を包んだその姿は、本物の王女よりもはるかに気高く、そして儚げだった。
「お忙しいところ、お呼び立てしてすみません、大臣さん」
「いえ。……して、何用でしょうか」
大臣は、極めて事務的な態度を崩さなかった。そして内心で、(さて、ようやく何か欲が出てきたか)と密かに身構えた。
美食か、宝石か、豪華なドレスか、あるいは権力の行使か。何せ今のルカはこの国の象徴であり、いわば「主」だ。田舎から急に王宮に連れてこられ、贅沢の味を覚えれば、一つや二つの我儘を当然の権利として要求してくるだろうと踏んでいたのだ。傀儡としての機嫌を取るため、相応の要求なら受け入れてやる気でいる。
「実は、ちょっとご相談があるのですが」
ルカはもじもじと細い指を絡ませながら、上目遣いで大臣を見た。
「何なりとおっしゃってください」
「その……この王都の市民の皆さんと、直接触れ合うことはできないでしょうか」
大臣は一瞬、自分の耳を疑った。
「……とおっしゃいますと?」
予想外すぎる言葉に、大臣は思わず間の抜けた声を返してしまった。宝石商を呼べでも、専属の楽団を雇えでもなく、市民との触れ合い?
「わたしはこうして、玉座にただ座っているだけで美味しいご飯が食べられる。綺麗な服も着せてもらえる。それは大変ありがたいことなのですが、一方で、それは市民の皆さんが一生懸命働いて納めてくれた税のおかげなんですよね」
ルカの澄み切った瞳が、大臣をまっすぐに射抜いた。そこには何の打算も、政治的な計算もなかった。
「……だから、感謝の気持ちを示したいんです」
大臣は瞠目した。雷に打たれたような衝撃が、彼の老練な心臓を貫いた。
彼は先々代の王から三代にわたって、このアルカディア王家に仕え、国政を回してきた。だが、これまでの長い政治家人生の中で、このような「民を思いやる深い慈愛」を口にした王族を、ただの一人も見たことがない。
あのボケ……いや、身勝手な妄想に囚われていた前王も、その娘であり散財の化身であったシャルロット姫も、民の血税は自分たちに対する当然の供物であるという顔をしていた。民への感謝など、彼らの辞書には存在しなかった。
「そ、そうですか……。では、以前のように、バルコニーからお言葉を賜る機会を市民に作りましょう。民も新王女の麗しいお姿を再び見れば、大いに喜ぶことでしょう」
大臣がかつての定石通りの提案をすると、ルカは少し困ったように首を傾げた。
「あの……もっと近いところで話せないでしょうか。こう、一人ひとりと手を握るような……『握手できる王女』みたいなことは無理でしょうか」
「あ、握手できる王女!?」
大臣は素っ頓狂な声を上げた。地下の酒場で歌う踊り子ならいざ知らず、一国の王女が自ら民草の手に触れるなど、前代未聞の奇策である。
「いや、しかし、それは御身に危険が及びます! どのような暴漢が紛れ込むか分かりません。王族の身をそのような危険に晒すわけには……」
「ダメでしょうか?」
ルカは悲しげに視線を落とし、その長いまつ毛を震わせた。窓から差し込む光が、彼の横顔に落ちる影を美しく縁取っている。
「わたしは偽りの王女で、何も返せない身です。禁術の触媒として、もうすぐ死ぬ運命なのですから」
その静かな言葉に、大臣は息を呑んだ。
大臣は、彼をこの場所に連れ出す際、あらかじめその非情な運命を説明していたのだ。自分がなぜ分不相応な扱いを受けているのか。秘密裏に進められている「禁呪」の儀式において、強大な魔力を引き出すための「王家の血を引く生贄」として消費される運命にあることを。
ルカは顔を上げ、儚く微笑んだ。
「……せめてその前に、この国の皆さんに親しく声をかけて、手を握るくらいのことをしたいのです。皆さんのおかげでわたしは幸せです、ということを申したいのです」
大臣の胸に、かつて経験したことのない熱いものがこみ上げた。
(……なんて、なんていい子なんだ……!)
冷徹な政治家として生きてきた大臣の、度重なる王族の横暴によってとうの昔に枯れ果てていたはずの良心が、激しく揺さぶられる。
目の前の少年は、自分が使い捨ての生贄であることを完全に理解した上で、運命を呪うことも、逃げ出すこともせず、それでもなお名も知らぬ民への感謝と慈愛を口にしているのだ。権力欲にまみれた王宮の中で、ルカの存在は奇跡のように清らかだった。
「わ、分かりました。前向きに考えてみましょう。警備体制を極秘かつ完璧に整え、安全な形での交流会を企画します」
大臣の口から、自分でも驚くほどすんなりと妥協の言葉がこぼれ落ちた。
「ありがとうございます、大臣さん」
ルカは花がほころぶような、純真無垢な微笑みを浮かべた。その笑顔は、どんな高価な宝石よりも眩しく、大臣の胸の奥底を締め付けた。
「では、私は準備に掛かりますゆえ、これにて失礼いたします」
大臣はその輝きに気圧されるようにして、逃げるように私室を退室した。
重厚な扉が背後で閉まり、一人廊下に取り残された途端、大臣は足から力が抜け、冷たい石造りの壁に両手をついて激しく葛藤した。
「クソッ……あんな尊い命を、本当に、本当に禁術の犠牲にしていいのか!?」
うめき声が廊下に漏れる。
だが、国を救うには、魔王軍を撃滅するには、古文書に記された禁呪の力に頼るしかない。そのための触媒は必要不可欠なのだ。
「いや、だが、あの子は……! あのボケた王や我儘な王女よりも、あの子の方がずっと……本物の王よりも王らしい慈愛に満ちているではないか!」
権力を簒奪し、冷酷に物事を進めてきたはずの大臣の心の中で、ついに「国家存亡のための禁術」と「可憐な生贄ルカの命」を天秤にかけるという、全く予定外の迷いが生じ始めていた。
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