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第一章 魔女の落とし子
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ビッシュが行方不明になって、二日目の朝が訪れた。昨日は丸一日、ほとんど眠っていたホルンは、体調は回復している。母親のフルートは、大事を取ってもう一日くらい休む事を提案しているが、ホルンはアカデミーに行く事を告げた。父親のドラムは仕事で不在だ。母親と妹のピアニカの三人で、食卓を囲んでいる。ホルンはスプーンを宙に浮かせたまま溜息をついた。まるで食欲が沸かないし、喉を通る気がしない。
「ホルン無理に食べなくていいのよ。やっぱり、今日も休んだ方がいいんじゃない?」
フルートの声に、ホルンは無理やり食事を口に詰め込んだ。大丈夫だとアピールする。昨日は、一切の食事をとっていなかった為、体が驚いたようにむせ返った。胸を叩いて水を流し込んだ。すると、ドンドン! と、激しく玄関扉を叩く音が鳴り響いた。フルートが扉を開けると、膝を掴んで息を切らしたラートルがいた。ホルンは、玄関へと向かう。
「ラートル、どうしたんだい? そんなに慌てて」
「ハアハア・・・ハアハア・・・やあ、ホルンおはよう」
「うん、おはよう」
ホルンは首を傾けながら、ラートルを眺めている。フルートが水が入ったコップを、ラートルに差し出した。ラートルは、勢いよく水を飲み干す。呼吸を整え、熱を帯びた顔を向けた。
「ホルン! 聞いてくれ! ビッシュが見つかったんだ!」
「え!? 本当!? 本当に!? ビッシュは無事なの!?」
「ああ! 本当だ! 衰弱していて、少し凍傷があるけど、命に別状はないってさ! お兄ちゃんが言ってたんだから、間違いないよ!」
「やったあ!!」
ホルンは、ラートルに抱き着き、歓喜の声を上げている。ホルンは、ラートルの肩を掴み、顔を見つめた。
「じゃあ、少し休んだら、またビッシュに会えるんだね?」
花が咲いたような溌溂とした表情を見せるホルンに対し、ラートルの顔は曇った。しばらく呆然とした後、ラートルは顔を背ける。
「ん? ラートル? どうしたんだい?」
「・・・そ、それが、しばらく帰ってこれないかもしれない」
「ど、どうして? そんなに悪いの? それなら、ビッシュのお見舞いにいこう。ビッシュは、もう家にいるの?」
ホルンは返答のないラートルの肩を揺さぶったが、まるで反応がない。口をぽかんと開けたホルンの隣にいたフルートが、長いスカートを畳むようにしてしゃがんだ。
「ホルン落ち着きなさい。ラートルごめんなさいね。もしかして、ビッシュは『魔女の呪い』にかかった疑いがあるのね?」
フルートがラートルの目の高さで尋ねると、彼は小さく頷いた。
「え!? どうしてだい!? 僕達がはぐれたのは、秋山だよ。関係ないよ」
ホルンの顔を見たラートルが、ゆっくりと顔を左右に振った。
「違うんだよ、ホルン。発見されたのは、冬山なんだ。捜索に当たっていた二人のシールドの人達が、冬山で発見したんだって。お兄ちゃんが言ってたんだから、間違いないよ」
「そんな・・・僕達は、冬山には近づいてないのに、どうして?」
眉を下げ、情けない表情を見せるホルンの背に、フルートは優しく手を添えた。
「迷い込んでしまったのかもしれないわね。もしくは、魔女に誘惑されてしまったのかもしれない。とにかく、ホルンはおとなしくしていなさい。私達にできる事は、何もないのよ。分かったわね?」
「で、でも・・・」
「分かったわね? 私達には、祈る事しかできないの」
肯定しか許さないという圧力を感じたホルンは、唇を噛んでうつ向いた。
「ラートルありがとうね。また何か分かったら、教えてくれるかしら?」
「・・・うん。あ! ホルン! 今日はアカデミー行けるの? 行けるならもう出ないと間に合わないよ!」
「あ! そうだ! お母さん、行ってきます!」
ホルンは、荷物を取りに行き、慌てて家を飛び出した。不安そうな表情を浮かべるフルートであったが、ホルンは気が付かないふりをした。ホルンとラートルは、アカデミーに向かって、走っていく。
「ねえ、ラートル。ビッシュは大丈夫かな?」
「ごめん。分からないよ。どうなったか、マメにお兄ちゃんに聞くつもりでいるけど」
「これからビッシュは、どうなっちゃうの?」
「たぶん、取り調べとかがあって、しばらく帰ってこれないと思う。ビッシュは、大丈夫だと思うけど、『魔女の呪い』にかかっていたら、大問題だからね。物凄く重い罪になるんだって、お兄ちゃんが言ってた」
ホルンは、走る速度を徐々に落とし、立ち止まった。少し前で止まったラートルは、心配そうに振り返っている。
「どうして、呪いにかかったら、罪が重いの?」
「詳しくは分からないけど、法律を破ってしまうって聞いたよ。法律を破るってつまり、犯罪者だよ」
「じゃあ、呪いがかかった段階では、犯罪者じゃないじゃないか!!」
「ぼ、僕に言われても困るよ。そういうルールなんだから。君の言い分なら、犯罪者予備軍って事になる。そんな人達を野放しにはできないよ」
「・・・確かにそうだけど・・・ビッシュは絶対に違う!」
「それは、僕もそう思うけど・・・あ! ホルン! 急ごう!」
ラートルは、先に駆け出し、納得のいっていないホルンは、渋々走り出した。ホルンは、ラートルに追いつき、二人は並走する。
「ねえ、犯罪って具体的には何をするの?」
「それは、僕も知らないんだ。お兄ちゃんに聞いたんだけど、教えてくれなくて。たぶん、僕達は、あまり関わらない方が良さそうだね。おばちゃんが言っていたように、ビッシュが無事に帰ってくるように、祈って待っていようよ」
祈って待つ? 祈っているだけで、何かが変わるとは、ホルンには到底思えなかった。しかし、ホルンにできる事がない事も事実だ。歯がゆい思いを噛みしめ、ホルンはアカデミーへと向かう。遅刻はギリギリのところで、回避する事ができた。
「ベイスホーム君・・・ベイスホーム君? 聞いていますか?」
上の空で席についていたホルンを、男性教師であるシーフ=カルドナが注意をした。ラートルに背中をつつかれ、ホルンは慌てて立ち上がった。
「は、はい! 先生! 何ですか?」
「聞いていませんでしたね? 気持ちは分かりますが、授業には集中して下さい」
シーフは、眼鏡をくいと持ち上げ、教室内には笑い声が響いた。
「すいません」
ホルンは、背中を丸めて、座席に腰を下ろした。親友の一大事に、ホルンは授業に集中できない。これなら、休んでいた方がましであった。しかし、家でじっとしている方が、気が滅入ってしまう。ホルンのやり場のない怒りや不安は、小さな体の中に溜まっていく一方だ。そして、もう一つ憂鬱な事がある。
「あれ? 今日はビッシュと一緒じゃないのか? ああ、そうか! 犯罪者は牢屋にいるんだったなあ?」
授業が終わり、学校を出たところで、ベンに捕まってしまった。案の定の結果に、ホルンは肩を落とした。特に今は、こいつに関わりたくない。ホルンは、巨大なベンの脇をすり抜けて、走り去ろうとした。しかし、野太い腕が伸びてきて、ホルンは腕を掴まれてしまった。
「まあ、逃げるなよ。いつも助けてくれるビッシュがいなけりゃお前なんかただの口だけのチビだ。ビビッて逃げたくなる気持ちは、俺にはまったく分からないけどな。弱虫の気持なんか、分かる訳がねえ!」
鬼の首を取ったように生き生きとしているベンを、ホルンは睨みつける。じたばたと手足を激しく動かすが、ベンに捕まれている腕に痛みが走るだけであった。
「その潰れた蛙みたいな顔をこっちに向けるな。気持ち悪くて仕方ない」
ホルンが吐き捨てると、茹で蛙のようにベンは顔を真っ赤にした。ベンは左腕を振りかぶり、ホルンを殴りつけた。しっかりガードをしたホルンであったが、吹き飛ばされ地面に叩きつけられる。
「弱いくせに生意気なんだよ。『魔女の落とし子』になったビッシュは、死刑だ。残念だったな。今頃、尋問されて拷問されて、ビービー泣きわめいている頃だろうよ」
「魔女の落とし子?」
「はあ? そんな事も知らないのかよ? 頭悪すぎるぜ。『魔女の呪い』にかかった奴は、『魔女の落とし子』って呼ばれるんだ。それで、『魔女隠し』にあって、この世から消えるんだ。死刑だ死刑!」
「死刑ってどういう事だよ? シールドがその『魔女の落とし子』って人を殺すって事かよ? それじゃあ、『魔女隠し』じゃないじゃないか! お前の父親は、人殺しだ!」
「え? そ、それは・・・その。うるせえな! お前には関係ないだろうが! ムカつくんだよ!」
「僕に関係ないんだったら、どうして自慢気に僕に話してんだよ!? 頭悪いのは、ベン! お前だ! それにもしその事が本当だったら、皆に言いふらすぞ! ベンに教えてもらったって! どうなんだよ!?」
「う、うるせえよ! こんな馬鹿と関わっても時間の無駄だぜ!」
ベンは、大きな体を揺らしながら、帰っていった。ホルンは、溜息を吐いて、立ち上がる。口の中が血の味がした。
頭の悪いベンの言う事なんか、信憑性にかける。しかし、ベンの父親は、シールドの分隊長を務めている。もしかしたら、内緒で真実を教えられたのかもしれない。そう思うと、ホルンの心境は穏やかではいられなかった。
乱れていた心の中を、さらにかき混ぜられた気分だ。ホルンは、無遠慮に暴れまわる心臓を掴んで、帰路に就いた。
そして、数週間後、ビッシュがホルンの前に姿を現した。
「ホルン無理に食べなくていいのよ。やっぱり、今日も休んだ方がいいんじゃない?」
フルートの声に、ホルンは無理やり食事を口に詰め込んだ。大丈夫だとアピールする。昨日は、一切の食事をとっていなかった為、体が驚いたようにむせ返った。胸を叩いて水を流し込んだ。すると、ドンドン! と、激しく玄関扉を叩く音が鳴り響いた。フルートが扉を開けると、膝を掴んで息を切らしたラートルがいた。ホルンは、玄関へと向かう。
「ラートル、どうしたんだい? そんなに慌てて」
「ハアハア・・・ハアハア・・・やあ、ホルンおはよう」
「うん、おはよう」
ホルンは首を傾けながら、ラートルを眺めている。フルートが水が入ったコップを、ラートルに差し出した。ラートルは、勢いよく水を飲み干す。呼吸を整え、熱を帯びた顔を向けた。
「ホルン! 聞いてくれ! ビッシュが見つかったんだ!」
「え!? 本当!? 本当に!? ビッシュは無事なの!?」
「ああ! 本当だ! 衰弱していて、少し凍傷があるけど、命に別状はないってさ! お兄ちゃんが言ってたんだから、間違いないよ!」
「やったあ!!」
ホルンは、ラートルに抱き着き、歓喜の声を上げている。ホルンは、ラートルの肩を掴み、顔を見つめた。
「じゃあ、少し休んだら、またビッシュに会えるんだね?」
花が咲いたような溌溂とした表情を見せるホルンに対し、ラートルの顔は曇った。しばらく呆然とした後、ラートルは顔を背ける。
「ん? ラートル? どうしたんだい?」
「・・・そ、それが、しばらく帰ってこれないかもしれない」
「ど、どうして? そんなに悪いの? それなら、ビッシュのお見舞いにいこう。ビッシュは、もう家にいるの?」
ホルンは返答のないラートルの肩を揺さぶったが、まるで反応がない。口をぽかんと開けたホルンの隣にいたフルートが、長いスカートを畳むようにしてしゃがんだ。
「ホルン落ち着きなさい。ラートルごめんなさいね。もしかして、ビッシュは『魔女の呪い』にかかった疑いがあるのね?」
フルートがラートルの目の高さで尋ねると、彼は小さく頷いた。
「え!? どうしてだい!? 僕達がはぐれたのは、秋山だよ。関係ないよ」
ホルンの顔を見たラートルが、ゆっくりと顔を左右に振った。
「違うんだよ、ホルン。発見されたのは、冬山なんだ。捜索に当たっていた二人のシールドの人達が、冬山で発見したんだって。お兄ちゃんが言ってたんだから、間違いないよ」
「そんな・・・僕達は、冬山には近づいてないのに、どうして?」
眉を下げ、情けない表情を見せるホルンの背に、フルートは優しく手を添えた。
「迷い込んでしまったのかもしれないわね。もしくは、魔女に誘惑されてしまったのかもしれない。とにかく、ホルンはおとなしくしていなさい。私達にできる事は、何もないのよ。分かったわね?」
「で、でも・・・」
「分かったわね? 私達には、祈る事しかできないの」
肯定しか許さないという圧力を感じたホルンは、唇を噛んでうつ向いた。
「ラートルありがとうね。また何か分かったら、教えてくれるかしら?」
「・・・うん。あ! ホルン! 今日はアカデミー行けるの? 行けるならもう出ないと間に合わないよ!」
「あ! そうだ! お母さん、行ってきます!」
ホルンは、荷物を取りに行き、慌てて家を飛び出した。不安そうな表情を浮かべるフルートであったが、ホルンは気が付かないふりをした。ホルンとラートルは、アカデミーに向かって、走っていく。
「ねえ、ラートル。ビッシュは大丈夫かな?」
「ごめん。分からないよ。どうなったか、マメにお兄ちゃんに聞くつもりでいるけど」
「これからビッシュは、どうなっちゃうの?」
「たぶん、取り調べとかがあって、しばらく帰ってこれないと思う。ビッシュは、大丈夫だと思うけど、『魔女の呪い』にかかっていたら、大問題だからね。物凄く重い罪になるんだって、お兄ちゃんが言ってた」
ホルンは、走る速度を徐々に落とし、立ち止まった。少し前で止まったラートルは、心配そうに振り返っている。
「どうして、呪いにかかったら、罪が重いの?」
「詳しくは分からないけど、法律を破ってしまうって聞いたよ。法律を破るってつまり、犯罪者だよ」
「じゃあ、呪いがかかった段階では、犯罪者じゃないじゃないか!!」
「ぼ、僕に言われても困るよ。そういうルールなんだから。君の言い分なら、犯罪者予備軍って事になる。そんな人達を野放しにはできないよ」
「・・・確かにそうだけど・・・ビッシュは絶対に違う!」
「それは、僕もそう思うけど・・・あ! ホルン! 急ごう!」
ラートルは、先に駆け出し、納得のいっていないホルンは、渋々走り出した。ホルンは、ラートルに追いつき、二人は並走する。
「ねえ、犯罪って具体的には何をするの?」
「それは、僕も知らないんだ。お兄ちゃんに聞いたんだけど、教えてくれなくて。たぶん、僕達は、あまり関わらない方が良さそうだね。おばちゃんが言っていたように、ビッシュが無事に帰ってくるように、祈って待っていようよ」
祈って待つ? 祈っているだけで、何かが変わるとは、ホルンには到底思えなかった。しかし、ホルンにできる事がない事も事実だ。歯がゆい思いを噛みしめ、ホルンはアカデミーへと向かう。遅刻はギリギリのところで、回避する事ができた。
「ベイスホーム君・・・ベイスホーム君? 聞いていますか?」
上の空で席についていたホルンを、男性教師であるシーフ=カルドナが注意をした。ラートルに背中をつつかれ、ホルンは慌てて立ち上がった。
「は、はい! 先生! 何ですか?」
「聞いていませんでしたね? 気持ちは分かりますが、授業には集中して下さい」
シーフは、眼鏡をくいと持ち上げ、教室内には笑い声が響いた。
「すいません」
ホルンは、背中を丸めて、座席に腰を下ろした。親友の一大事に、ホルンは授業に集中できない。これなら、休んでいた方がましであった。しかし、家でじっとしている方が、気が滅入ってしまう。ホルンのやり場のない怒りや不安は、小さな体の中に溜まっていく一方だ。そして、もう一つ憂鬱な事がある。
「あれ? 今日はビッシュと一緒じゃないのか? ああ、そうか! 犯罪者は牢屋にいるんだったなあ?」
授業が終わり、学校を出たところで、ベンに捕まってしまった。案の定の結果に、ホルンは肩を落とした。特に今は、こいつに関わりたくない。ホルンは、巨大なベンの脇をすり抜けて、走り去ろうとした。しかし、野太い腕が伸びてきて、ホルンは腕を掴まれてしまった。
「まあ、逃げるなよ。いつも助けてくれるビッシュがいなけりゃお前なんかただの口だけのチビだ。ビビッて逃げたくなる気持ちは、俺にはまったく分からないけどな。弱虫の気持なんか、分かる訳がねえ!」
鬼の首を取ったように生き生きとしているベンを、ホルンは睨みつける。じたばたと手足を激しく動かすが、ベンに捕まれている腕に痛みが走るだけであった。
「その潰れた蛙みたいな顔をこっちに向けるな。気持ち悪くて仕方ない」
ホルンが吐き捨てると、茹で蛙のようにベンは顔を真っ赤にした。ベンは左腕を振りかぶり、ホルンを殴りつけた。しっかりガードをしたホルンであったが、吹き飛ばされ地面に叩きつけられる。
「弱いくせに生意気なんだよ。『魔女の落とし子』になったビッシュは、死刑だ。残念だったな。今頃、尋問されて拷問されて、ビービー泣きわめいている頃だろうよ」
「魔女の落とし子?」
「はあ? そんな事も知らないのかよ? 頭悪すぎるぜ。『魔女の呪い』にかかった奴は、『魔女の落とし子』って呼ばれるんだ。それで、『魔女隠し』にあって、この世から消えるんだ。死刑だ死刑!」
「死刑ってどういう事だよ? シールドがその『魔女の落とし子』って人を殺すって事かよ? それじゃあ、『魔女隠し』じゃないじゃないか! お前の父親は、人殺しだ!」
「え? そ、それは・・・その。うるせえな! お前には関係ないだろうが! ムカつくんだよ!」
「僕に関係ないんだったら、どうして自慢気に僕に話してんだよ!? 頭悪いのは、ベン! お前だ! それにもしその事が本当だったら、皆に言いふらすぞ! ベンに教えてもらったって! どうなんだよ!?」
「う、うるせえよ! こんな馬鹿と関わっても時間の無駄だぜ!」
ベンは、大きな体を揺らしながら、帰っていった。ホルンは、溜息を吐いて、立ち上がる。口の中が血の味がした。
頭の悪いベンの言う事なんか、信憑性にかける。しかし、ベンの父親は、シールドの分隊長を務めている。もしかしたら、内緒で真実を教えられたのかもしれない。そう思うと、ホルンの心境は穏やかではいられなかった。
乱れていた心の中を、さらにかき混ぜられた気分だ。ホルンは、無遠慮に暴れまわる心臓を掴んで、帰路に就いた。
そして、数週間後、ビッシュがホルンの前に姿を現した。
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