【R18】セクシー女子高生と友達になってほしいと言われました

赤い翼

文字の大きさ
9 / 49

しおりを挟む
「お兄ちゃん」という声音が聞こえた。

その瞬間、僕のデリケートな心臓が悲鳴を上げるみたいにドクンッと鳴った。

慌てて振り向く。

そこには妹がいた。唖然とした表情を浮かべている。信じられないものを見てしまったときの表情だ。

「お兄ちゃんだよね?」

「・・・」

「清水涼介だよね?私のお兄ちゃんの清水涼介だよね?」

「・・・そうだよ。お兄ちゃんだよ」

「どうしてこんなところにいるの?」

「友達の買い物に付き合ってるんだよ」

「友達?」

「そう。友達。もちろん女友達だぞ」

「お兄ちゃん・・・嘘つかなくていいよ」
妹はなぜか悲しげな表情を浮かべる。

「嘘?」

「女友達なんていないんでしょ。本当は1人で来たんでしょ。ランジェリーを買うために」

「いやいや。本当だから。本当に女友達を来たから」

「お兄ちゃんに女友達なんているわけないじゃん。今まで女友達なんて1人もいなかったのに。高校に入ってすぐに女友達できるわけないじゃん」

「できたんだよ。本当に。今、この試着室の中にいるんだよ。小泉さん。ちょっと出てきてくれないかな?」
僕は試着室に向かって言った。

でも小泉さんは出てこない。返事もしてくれない。

「ちょっと小泉さん。出てきてくれないかな。妹が誤解してるんだ。妹の誤解を解くために出てきてくれないかな?」

小泉さんはノーリアクション。

「お兄ちゃん。お客に迷惑だよ。その中にいる人お客さんなんでしょ。お兄ちゃんの友達ではなくて、お兄ちゃんと縁もゆかりもないお客さんなんでしょ」

「違うよ。本当にこの中に友達がいるんだ」

「止めて。お兄ちゃん。これ以上嘘を重ねないで。胸が痛くなる。申し訳ない気持ちになる。お兄ちゃん、気づいてあげれなくてごめんねって気持ちになる」
美沙希は泣きそうな顔になる。

「美沙希。からかうのはやめてくれ」

「からかってないよ。本当に申し訳ない気持ちになってるんだよ」目に涙を浮かべている。その涙の量が増えていく。「ごめんね。お兄ちゃん。気づいてあげれなくてごめんね」

「小泉さん。頼むから出てきて。妹が壮絶な誤解をしてるみたいなんだよ。頼むから出てきて妹の誤解を解いてくれ。頼むよ」

「わかったわ。今出るわ」

「ありがとう」

カーテンが開き、小泉さんが出てきた。

「はじめまして。美沙希ちゃん。私、小泉詩織といいます。清水とは今日から友達になったの。よろしくね」
小泉さんは気さくな感じで自己紹介をする。

美沙希はじっと小泉さんを見ている。

「小泉さん。あなたは本当にお兄ちゃんの友達ですか?試着室の中でお兄ちゃんの話を聞いていて同情して、友達じゃないのに友達のフリをしてるだけじゃないんですか?」

妹、すごい想像力だ。

「実はそうなのよ」

「小泉さん!」

「冗談よ」小泉さんは笑って言う。「美鈴ちゃん。私は本当に清水くんの友達よ」

「・・・信じられません。お兄ちゃんにこんな綺麗な女友達ができたなんて。お兄ちゃんと仲良しの女性は母と私と真凛ちゃんだけなんです。ねっ、真凛ちゃん」

真凛ちゃんがうなずく。水野真凛。美鈴の友達だ。メガネが似合いそうな顔の女の子だ。実際にメガネをかけたところを見たことがあるがすごく似合っていた。

「だから小泉さんの言葉を信じられません。お兄ちゃんと友達だって証拠をしてくれませんか?」

「美沙希。失礼だろ」

「お兄ちゃんは黙ってて」怖い顔で言う。「私は真実を知りたいの。どうしてもね。だから小泉さん、友達だって証拠を見せてください」

「証拠って例えば何を見せればいいのかしら?」

「そうですね。とりあえずキスしてください」

「お前何言ってんだ!」
僕は狼狽しながら言う。

「友達ならキスぐらいできますよね。私ならできますよ。仲の良い男友達にはね」

「真凛ちゃん。私、よく仲の良い男友達にキスしてるよね」

「うん」
真凛はうなずく。

・・・信じられない。妹が外国人のように気軽にキスしてるなんて・・・

「小泉さんもできますよね。キス。中学生の私にできるんだから高校生の小泉さんには余裕でできますよね」

「できるわ」
小泉さんはあっさりと言う。

「じゃあ見せてください。そしたら小泉さんがお兄ちゃんの友達だって信じます」

「わかったわ。清水くん、こっちを向いて」

「小泉さん。本気?」

「本気よ。だって私は美鈴ちゃんに清水くんの友達だって認めてもらいたいからね。だからキスするわ」

「・・・」

「私とキスするの嫌?」

「嫌じゃないよ」

「じゃあ少し屈んで目を瞑って。私からキスするから」

「わかったよ」
僕は屈み、目を閉じる。

「じゃあキスするね」

「うん」

・・・これから小泉さんとキスをする。キスするということは唇と唇が触れ合うということだ。肉体と肉体が接触するということだ。緊張しながらキスをされるのを待つ。

・・・そしてカシャカシャカシャカシャという音が聞こえてきた。カメラのシャッター音だ。目を開ける。小泉さんと真凛ちゃんと美鈴がスマホを構えている。どのレンズも僕に向けられている。3人でキス顔してる僕を撮影していたようだ。

「・・・テッテレー♪どっきり大成功!」
妹が楽しそうに言う。

真凛ちゃんが笑っている。小泉さんも笑っている。

「騙したのか?」

「ごめん」
妹が謝る。

「いつ計画したんだ?」

「全部アドリブだよ。真凛ちゃんと小泉さんは私のアドリブに合わせてくれたのよ。小泉さん、ナイスアドリブだったよ」

「ありがとう」

「真凛ちゃんも上手だったよ」

「うん」
真凛ちゃんは嬉しそうだ。

「小泉さん、あなたをお兄ちゃんの友達だと信じます」

「ありがとう」

「よかったね。お兄ちゃん。こんな素敵な友達ができて。妹は嬉しいよ。お母さんもきっと喜ぶよ。お兄ちゃんの大好きなカレー作ってくれるかもしれないよ」

「・・・はあ~。小泉さん。もう帰っていいかな。今日は疲れた」

「ダメよ。まだ記念のブラ買ってないんだから」

「記念のブラって何ですか?」
と妹。

「友達になった記念に清水くんの選んだブラを買おうと思ってるの」

「そうなんですか。なんか素敵ですね。私も記念にブラ買おうかな?お兄ちゃんに選んでもらったブラを。真凛ちゃんも買わない?」

「買うわ」

「決まりだね。というわけでお兄ちゃん、3人に似合うブラを選んでよ」

「嫌だよ。自分で選べよ」

「ダメだよ。お兄ちゃんに選んでもらわないと意味ないもん。だから選んで」

「嫌だって」

「お兄さん。選んでください。お願いします。私、記念のブラほしいんです」
真凛ちゃんが哀願するようにお願いしてくる。

「お兄さま。お願い。選んで」
小泉さんもお願いしてくる。

「はあ~わかったよ。選べばいいんでしょ。選べば」

というわけで僕は3人の女の子のブラを選ぶことになりました。帰りたい・・・
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

巨乳すぎる新入社員が社内で〇〇されちゃった件

なほ
恋愛
中高生の時から巨乳すぎることがコンプレックスで悩んでいる、相模るな子。新入社員として入った会社でるなを待ち受ける運命とは....。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

自習室の机の下で。

カゲ
恋愛
とある自習室の机の下での話。

処理中です...