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「お兄ちゃん」という声音が聞こえた。
その瞬間、僕のデリケートな心臓が悲鳴を上げるみたいにドクンッと鳴った。
慌てて振り向く。
そこには妹がいた。唖然とした表情を浮かべている。信じられないものを見てしまったときの表情だ。
「お兄ちゃんだよね?」
「・・・」
「清水涼介だよね?私のお兄ちゃんの清水涼介だよね?」
「・・・そうだよ。お兄ちゃんだよ」
「どうしてこんなところにいるの?」
「友達の買い物に付き合ってるんだよ」
「友達?」
「そう。友達。もちろん女友達だぞ」
「お兄ちゃん・・・嘘つかなくていいよ」
妹はなぜか悲しげな表情を浮かべる。
「嘘?」
「女友達なんていないんでしょ。本当は1人で来たんでしょ。ランジェリーを買うために」
「いやいや。本当だから。本当に女友達を来たから」
「お兄ちゃんに女友達なんているわけないじゃん。今まで女友達なんて1人もいなかったのに。高校に入ってすぐに女友達できるわけないじゃん」
「できたんだよ。本当に。今、この試着室の中にいるんだよ。小泉さん。ちょっと出てきてくれないかな?」
僕は試着室に向かって言った。
でも小泉さんは出てこない。返事もしてくれない。
「ちょっと小泉さん。出てきてくれないかな。妹が誤解してるんだ。妹の誤解を解くために出てきてくれないかな?」
小泉さんはノーリアクション。
「お兄ちゃん。お客に迷惑だよ。その中にいる人お客さんなんでしょ。お兄ちゃんの友達ではなくて、お兄ちゃんと縁もゆかりもないお客さんなんでしょ」
「違うよ。本当にこの中に友達がいるんだ」
「止めて。お兄ちゃん。これ以上嘘を重ねないで。胸が痛くなる。申し訳ない気持ちになる。お兄ちゃん、気づいてあげれなくてごめんねって気持ちになる」
美沙希は泣きそうな顔になる。
「美沙希。からかうのはやめてくれ」
「からかってないよ。本当に申し訳ない気持ちになってるんだよ」目に涙を浮かべている。その涙の量が増えていく。「ごめんね。お兄ちゃん。気づいてあげれなくてごめんね」
「小泉さん。頼むから出てきて。妹が壮絶な誤解をしてるみたいなんだよ。頼むから出てきて妹の誤解を解いてくれ。頼むよ」
「わかったわ。今出るわ」
「ありがとう」
カーテンが開き、小泉さんが出てきた。
「はじめまして。美沙希ちゃん。私、小泉詩織といいます。清水とは今日から友達になったの。よろしくね」
小泉さんは気さくな感じで自己紹介をする。
美沙希はじっと小泉さんを見ている。
「小泉さん。あなたは本当にお兄ちゃんの友達ですか?試着室の中でお兄ちゃんの話を聞いていて同情して、友達じゃないのに友達のフリをしてるだけじゃないんですか?」
妹、すごい想像力だ。
「実はそうなのよ」
「小泉さん!」
「冗談よ」小泉さんは笑って言う。「美鈴ちゃん。私は本当に清水くんの友達よ」
「・・・信じられません。お兄ちゃんにこんな綺麗な女友達ができたなんて。お兄ちゃんと仲良しの女性は母と私と真凛ちゃんだけなんです。ねっ、真凛ちゃん」
真凛ちゃんがうなずく。水野真凛。美鈴の友達だ。メガネが似合いそうな顔の女の子だ。実際にメガネをかけたところを見たことがあるがすごく似合っていた。
「だから小泉さんの言葉を信じられません。お兄ちゃんと友達だって証拠をしてくれませんか?」
「美沙希。失礼だろ」
「お兄ちゃんは黙ってて」怖い顔で言う。「私は真実を知りたいの。どうしてもね。だから小泉さん、友達だって証拠を見せてください」
「証拠って例えば何を見せればいいのかしら?」
「そうですね。とりあえずキスしてください」
「お前何言ってんだ!」
僕は狼狽しながら言う。
「友達ならキスぐらいできますよね。私ならできますよ。仲の良い男友達にはね」
「真凛ちゃん。私、よく仲の良い男友達にキスしてるよね」
「うん」
真凛はうなずく。
・・・信じられない。妹が外国人のように気軽にキスしてるなんて・・・
「小泉さんもできますよね。キス。中学生の私にできるんだから高校生の小泉さんには余裕でできますよね」
「できるわ」
小泉さんはあっさりと言う。
「じゃあ見せてください。そしたら小泉さんがお兄ちゃんの友達だって信じます」
「わかったわ。清水くん、こっちを向いて」
「小泉さん。本気?」
「本気よ。だって私は美鈴ちゃんに清水くんの友達だって認めてもらいたいからね。だからキスするわ」
「・・・」
「私とキスするの嫌?」
「嫌じゃないよ」
「じゃあ少し屈んで目を瞑って。私からキスするから」
「わかったよ」
僕は屈み、目を閉じる。
「じゃあキスするね」
「うん」
・・・これから小泉さんとキスをする。キスするということは唇と唇が触れ合うということだ。肉体と肉体が接触するということだ。緊張しながらキスをされるのを待つ。
・・・そしてカシャカシャカシャカシャという音が聞こえてきた。カメラのシャッター音だ。目を開ける。小泉さんと真凛ちゃんと美鈴がスマホを構えている。どのレンズも僕に向けられている。3人でキス顔してる僕を撮影していたようだ。
「・・・テッテレー♪どっきり大成功!」
妹が楽しそうに言う。
真凛ちゃんが笑っている。小泉さんも笑っている。
「騙したのか?」
「ごめん」
妹が謝る。
「いつ計画したんだ?」
「全部アドリブだよ。真凛ちゃんと小泉さんは私のアドリブに合わせてくれたのよ。小泉さん、ナイスアドリブだったよ」
「ありがとう」
「真凛ちゃんも上手だったよ」
「うん」
真凛ちゃんは嬉しそうだ。
「小泉さん、あなたをお兄ちゃんの友達だと信じます」
「ありがとう」
「よかったね。お兄ちゃん。こんな素敵な友達ができて。妹は嬉しいよ。お母さんもきっと喜ぶよ。お兄ちゃんの大好きなカレー作ってくれるかもしれないよ」
「・・・はあ~。小泉さん。もう帰っていいかな。今日は疲れた」
「ダメよ。まだ記念のブラ買ってないんだから」
「記念のブラって何ですか?」
と妹。
「友達になった記念に清水くんの選んだブラを買おうと思ってるの」
「そうなんですか。なんか素敵ですね。私も記念にブラ買おうかな?お兄ちゃんに選んでもらったブラを。真凛ちゃんも買わない?」
「買うわ」
「決まりだね。というわけでお兄ちゃん、3人に似合うブラを選んでよ」
「嫌だよ。自分で選べよ」
「ダメだよ。お兄ちゃんに選んでもらわないと意味ないもん。だから選んで」
「嫌だって」
「お兄さん。選んでください。お願いします。私、記念のブラほしいんです」
真凛ちゃんが哀願するようにお願いしてくる。
「お兄さま。お願い。選んで」
小泉さんもお願いしてくる。
「はあ~わかったよ。選べばいいんでしょ。選べば」
というわけで僕は3人の女の子のブラを選ぶことになりました。帰りたい・・・
その瞬間、僕のデリケートな心臓が悲鳴を上げるみたいにドクンッと鳴った。
慌てて振り向く。
そこには妹がいた。唖然とした表情を浮かべている。信じられないものを見てしまったときの表情だ。
「お兄ちゃんだよね?」
「・・・」
「清水涼介だよね?私のお兄ちゃんの清水涼介だよね?」
「・・・そうだよ。お兄ちゃんだよ」
「どうしてこんなところにいるの?」
「友達の買い物に付き合ってるんだよ」
「友達?」
「そう。友達。もちろん女友達だぞ」
「お兄ちゃん・・・嘘つかなくていいよ」
妹はなぜか悲しげな表情を浮かべる。
「嘘?」
「女友達なんていないんでしょ。本当は1人で来たんでしょ。ランジェリーを買うために」
「いやいや。本当だから。本当に女友達を来たから」
「お兄ちゃんに女友達なんているわけないじゃん。今まで女友達なんて1人もいなかったのに。高校に入ってすぐに女友達できるわけないじゃん」
「できたんだよ。本当に。今、この試着室の中にいるんだよ。小泉さん。ちょっと出てきてくれないかな?」
僕は試着室に向かって言った。
でも小泉さんは出てこない。返事もしてくれない。
「ちょっと小泉さん。出てきてくれないかな。妹が誤解してるんだ。妹の誤解を解くために出てきてくれないかな?」
小泉さんはノーリアクション。
「お兄ちゃん。お客に迷惑だよ。その中にいる人お客さんなんでしょ。お兄ちゃんの友達ではなくて、お兄ちゃんと縁もゆかりもないお客さんなんでしょ」
「違うよ。本当にこの中に友達がいるんだ」
「止めて。お兄ちゃん。これ以上嘘を重ねないで。胸が痛くなる。申し訳ない気持ちになる。お兄ちゃん、気づいてあげれなくてごめんねって気持ちになる」
美沙希は泣きそうな顔になる。
「美沙希。からかうのはやめてくれ」
「からかってないよ。本当に申し訳ない気持ちになってるんだよ」目に涙を浮かべている。その涙の量が増えていく。「ごめんね。お兄ちゃん。気づいてあげれなくてごめんね」
「小泉さん。頼むから出てきて。妹が壮絶な誤解をしてるみたいなんだよ。頼むから出てきて妹の誤解を解いてくれ。頼むよ」
「わかったわ。今出るわ」
「ありがとう」
カーテンが開き、小泉さんが出てきた。
「はじめまして。美沙希ちゃん。私、小泉詩織といいます。清水とは今日から友達になったの。よろしくね」
小泉さんは気さくな感じで自己紹介をする。
美沙希はじっと小泉さんを見ている。
「小泉さん。あなたは本当にお兄ちゃんの友達ですか?試着室の中でお兄ちゃんの話を聞いていて同情して、友達じゃないのに友達のフリをしてるだけじゃないんですか?」
妹、すごい想像力だ。
「実はそうなのよ」
「小泉さん!」
「冗談よ」小泉さんは笑って言う。「美鈴ちゃん。私は本当に清水くんの友達よ」
「・・・信じられません。お兄ちゃんにこんな綺麗な女友達ができたなんて。お兄ちゃんと仲良しの女性は母と私と真凛ちゃんだけなんです。ねっ、真凛ちゃん」
真凛ちゃんがうなずく。水野真凛。美鈴の友達だ。メガネが似合いそうな顔の女の子だ。実際にメガネをかけたところを見たことがあるがすごく似合っていた。
「だから小泉さんの言葉を信じられません。お兄ちゃんと友達だって証拠をしてくれませんか?」
「美沙希。失礼だろ」
「お兄ちゃんは黙ってて」怖い顔で言う。「私は真実を知りたいの。どうしてもね。だから小泉さん、友達だって証拠を見せてください」
「証拠って例えば何を見せればいいのかしら?」
「そうですね。とりあえずキスしてください」
「お前何言ってんだ!」
僕は狼狽しながら言う。
「友達ならキスぐらいできますよね。私ならできますよ。仲の良い男友達にはね」
「真凛ちゃん。私、よく仲の良い男友達にキスしてるよね」
「うん」
真凛はうなずく。
・・・信じられない。妹が外国人のように気軽にキスしてるなんて・・・
「小泉さんもできますよね。キス。中学生の私にできるんだから高校生の小泉さんには余裕でできますよね」
「できるわ」
小泉さんはあっさりと言う。
「じゃあ見せてください。そしたら小泉さんがお兄ちゃんの友達だって信じます」
「わかったわ。清水くん、こっちを向いて」
「小泉さん。本気?」
「本気よ。だって私は美鈴ちゃんに清水くんの友達だって認めてもらいたいからね。だからキスするわ」
「・・・」
「私とキスするの嫌?」
「嫌じゃないよ」
「じゃあ少し屈んで目を瞑って。私からキスするから」
「わかったよ」
僕は屈み、目を閉じる。
「じゃあキスするね」
「うん」
・・・これから小泉さんとキスをする。キスするということは唇と唇が触れ合うということだ。肉体と肉体が接触するということだ。緊張しながらキスをされるのを待つ。
・・・そしてカシャカシャカシャカシャという音が聞こえてきた。カメラのシャッター音だ。目を開ける。小泉さんと真凛ちゃんと美鈴がスマホを構えている。どのレンズも僕に向けられている。3人でキス顔してる僕を撮影していたようだ。
「・・・テッテレー♪どっきり大成功!」
妹が楽しそうに言う。
真凛ちゃんが笑っている。小泉さんも笑っている。
「騙したのか?」
「ごめん」
妹が謝る。
「いつ計画したんだ?」
「全部アドリブだよ。真凛ちゃんと小泉さんは私のアドリブに合わせてくれたのよ。小泉さん、ナイスアドリブだったよ」
「ありがとう」
「真凛ちゃんも上手だったよ」
「うん」
真凛ちゃんは嬉しそうだ。
「小泉さん、あなたをお兄ちゃんの友達だと信じます」
「ありがとう」
「よかったね。お兄ちゃん。こんな素敵な友達ができて。妹は嬉しいよ。お母さんもきっと喜ぶよ。お兄ちゃんの大好きなカレー作ってくれるかもしれないよ」
「・・・はあ~。小泉さん。もう帰っていいかな。今日は疲れた」
「ダメよ。まだ記念のブラ買ってないんだから」
「記念のブラって何ですか?」
と妹。
「友達になった記念に清水くんの選んだブラを買おうと思ってるの」
「そうなんですか。なんか素敵ですね。私も記念にブラ買おうかな?お兄ちゃんに選んでもらったブラを。真凛ちゃんも買わない?」
「買うわ」
「決まりだね。というわけでお兄ちゃん、3人に似合うブラを選んでよ」
「嫌だよ。自分で選べよ」
「ダメだよ。お兄ちゃんに選んでもらわないと意味ないもん。だから選んで」
「嫌だって」
「お兄さん。選んでください。お願いします。私、記念のブラほしいんです」
真凛ちゃんが哀願するようにお願いしてくる。
「お兄さま。お願い。選んで」
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