45 / 53
卒業式そしてホワイトデー
しぶとい女
しおりを挟む
日本の卒業式と季節は変わらずアーシェンバード国も3月が卒業式。しかも14日のホワイトデーだそうだ。
いかにも乙女ゲームと言うか。
私はゲームをクリアしていないから解らないけれど。ホワイトデーの返事でハッピーエンドってオチだったのだろうと予想出来る。
そんなまだ少し肌寒いが春の足音がする3月に入った日曜日の事。
ベイリー家に突然の訪問者。
迎え出てみるとケイトちゃんだった。
「グレース様!!アリスねーさん!!・・・うう・・うゎーん!!」
出会うなり私達の顔を見て泣き出す彼女。
「ちょっと大丈夫?落ち着いて。グレースちゃんの部屋に行きましょう!」
「ケイト様?何があったんです!?」
かなり驚いた。
まさか玄関先で泣き崩れちゃうなんて。余程の事があったに違いない。
グレースちゃんの部屋のソファに座ってもらい泣き止むのを優しい言葉をかけながら待った。
メイドさんにお茶もお願いして持って来て貰いケイトちゃんに勧める。
言葉にならない声で泣きながらケイトちゃんも深呼吸。
「はぁ。少し落ち着きました。」
もう目は真っ赤だ。
グスグスと鼻をすすりながらケイトちゃんはお茶をゴクリと飲んだ。
何だか出会った頃のグレースちゃんみたいだわ・・・。
あっ・・・まじでそうなのかも。
言いにくそうにチラッと私達の顔を見てケイトちゃんは目をつぶった。
「バレンタインデーにローガンが。」
そう言って私達の顔をキッと睨む様に見詰めて。
「ジュリエットからチョコレートを受け取っていましたの!!」
「はぁー?!!」
「嘘っ!???!」
思わず私達も叫んでしまった。
「嘘ではありませんわ!もー!!ローガンったら信じられ無い!」
ケイトちゃんは泣いたり怒ったり忙しい。
彼女が言うにはチョコレートを受け取ったのは内緒にされていたらしい。
グレースちゃんの時もそうだったけれど仲良しのお喋りメイドさんは何処にでも居る様で。
ローガン君の家のメイドさんからの密告とケイトちゃんは言っていた。
「この国のバレンタインデーのチョコレートは本命にしかあげないのよね?と言う事はローガン君があの女の本命?」
アンディー君の誕生日パーティーに来て男を物色したり。挙句の果てにはルーカス王子をダンスに誘ったり。
全く!節操なしな女ね!!
「そうだと思います。ローガン受け取っちゃったし。だから・・ホワイトデーに返事をするんじゃないかな。」
私達の間に沈黙と深い溜息。
もう一度深い溜息の後にグレースちゃんが済まなさそうな顔をして口を開いた。
「あの・・ね?ちょっと言い難いのだけれど。」
ケイトちゃんの顔をチラッと見て何故か助けを求めるかのように私を見詰めた。
「グレースちゃん?どうしたの?話して。」
グレースちゃんは大きく深呼吸して口を開いた。
「あのー。ねーさんにも話して無かったんだけど。ジュリエットはアンディーにもチョコレートを渡そうとしていたの・・・。アンディーは受け取らなかったんだけど。」
私とケイトちゃんはグレースちゃんの顔をマジか?と言う顔で見詰めてしまった。
グレースちゃんは気まずそうに必死でアンディーが受け取らなかったって自慢したい訳じゃないし!そう言うつもりで言った訳では無いのよ!!
とワタワタと捲し立てる様に早口で言った後に。
「何かごめん。」
と言って頭を下げた。
「大丈夫よ・・。えっと。と言うことは。ローガンだけでは無く?本命がアンディー様もだったの?かしら?」
ケイトちゃんは目をパチパチさせて私に同意を求める様に訴えかける。
「そうね。下手な鉄砲、数撃ちゃ当たる?的な感じかしら。もしかしたらまだ渡した男の子が居るかもよ?」
有り得る。
なんて言うか義理チョコ文化に似てるが。きっと彼女は全部が本命?
または、アンディー君にフラれたからローガン君に行った可能性が濃厚だが・・これは黙っておこう。
「ジュリエットが狙っていた他の2人は大丈夫なのかな?」
グレースちゃんはレオ君とエドワード君と話をしているのだろう。
「確かめて見ますわ!」
ケイトちゃんはスマホを取り出してジャスミンちゃんとジェニファーちゃんにメールをしている模様。
さっきまで泣いてた子が今度はお怒りモードだ。
それ程、この国でのバレンタインの本命チョコに対する想いは深いみたい。
良かった。私、下手したら量産して配りまくる所だったわぁ。
色んな所から勘違いや恨み買ってたわね。
確認してみるとジェニファーちゃんとジャスミンちゃんからメールが来てから小一時間後くらいだろうか。
メイドさんが来客だと言って来て部屋に通されたのは怒り顔のジェニファーちゃんとジャスミンちゃんだった。
「あの女!!私のエドワードにチョコレート渡していましたの!!しかもエドワードは黙っていたなんて!!」
怒りMAXのジェニファーちゃん。
「信じられ無いですがレオは裏切りました。でも、本命チョコをレオだけで無く他の2人にも配ったジュリエットが1番許せませんわ!!」
静かな怒りを見せるジャスミンちゃん。
あー。これは波乱の幕開けなのかしらぁ?
卒業式前に悪役令嬢達が再結成される日が再びやってくるとは・・・。
いかにも乙女ゲームと言うか。
私はゲームをクリアしていないから解らないけれど。ホワイトデーの返事でハッピーエンドってオチだったのだろうと予想出来る。
そんなまだ少し肌寒いが春の足音がする3月に入った日曜日の事。
ベイリー家に突然の訪問者。
迎え出てみるとケイトちゃんだった。
「グレース様!!アリスねーさん!!・・・うう・・うゎーん!!」
出会うなり私達の顔を見て泣き出す彼女。
「ちょっと大丈夫?落ち着いて。グレースちゃんの部屋に行きましょう!」
「ケイト様?何があったんです!?」
かなり驚いた。
まさか玄関先で泣き崩れちゃうなんて。余程の事があったに違いない。
グレースちゃんの部屋のソファに座ってもらい泣き止むのを優しい言葉をかけながら待った。
メイドさんにお茶もお願いして持って来て貰いケイトちゃんに勧める。
言葉にならない声で泣きながらケイトちゃんも深呼吸。
「はぁ。少し落ち着きました。」
もう目は真っ赤だ。
グスグスと鼻をすすりながらケイトちゃんはお茶をゴクリと飲んだ。
何だか出会った頃のグレースちゃんみたいだわ・・・。
あっ・・・まじでそうなのかも。
言いにくそうにチラッと私達の顔を見てケイトちゃんは目をつぶった。
「バレンタインデーにローガンが。」
そう言って私達の顔をキッと睨む様に見詰めて。
「ジュリエットからチョコレートを受け取っていましたの!!」
「はぁー?!!」
「嘘っ!???!」
思わず私達も叫んでしまった。
「嘘ではありませんわ!もー!!ローガンったら信じられ無い!」
ケイトちゃんは泣いたり怒ったり忙しい。
彼女が言うにはチョコレートを受け取ったのは内緒にされていたらしい。
グレースちゃんの時もそうだったけれど仲良しのお喋りメイドさんは何処にでも居る様で。
ローガン君の家のメイドさんからの密告とケイトちゃんは言っていた。
「この国のバレンタインデーのチョコレートは本命にしかあげないのよね?と言う事はローガン君があの女の本命?」
アンディー君の誕生日パーティーに来て男を物色したり。挙句の果てにはルーカス王子をダンスに誘ったり。
全く!節操なしな女ね!!
「そうだと思います。ローガン受け取っちゃったし。だから・・ホワイトデーに返事をするんじゃないかな。」
私達の間に沈黙と深い溜息。
もう一度深い溜息の後にグレースちゃんが済まなさそうな顔をして口を開いた。
「あの・・ね?ちょっと言い難いのだけれど。」
ケイトちゃんの顔をチラッと見て何故か助けを求めるかのように私を見詰めた。
「グレースちゃん?どうしたの?話して。」
グレースちゃんは大きく深呼吸して口を開いた。
「あのー。ねーさんにも話して無かったんだけど。ジュリエットはアンディーにもチョコレートを渡そうとしていたの・・・。アンディーは受け取らなかったんだけど。」
私とケイトちゃんはグレースちゃんの顔をマジか?と言う顔で見詰めてしまった。
グレースちゃんは気まずそうに必死でアンディーが受け取らなかったって自慢したい訳じゃないし!そう言うつもりで言った訳では無いのよ!!
とワタワタと捲し立てる様に早口で言った後に。
「何かごめん。」
と言って頭を下げた。
「大丈夫よ・・。えっと。と言うことは。ローガンだけでは無く?本命がアンディー様もだったの?かしら?」
ケイトちゃんは目をパチパチさせて私に同意を求める様に訴えかける。
「そうね。下手な鉄砲、数撃ちゃ当たる?的な感じかしら。もしかしたらまだ渡した男の子が居るかもよ?」
有り得る。
なんて言うか義理チョコ文化に似てるが。きっと彼女は全部が本命?
または、アンディー君にフラれたからローガン君に行った可能性が濃厚だが・・これは黙っておこう。
「ジュリエットが狙っていた他の2人は大丈夫なのかな?」
グレースちゃんはレオ君とエドワード君と話をしているのだろう。
「確かめて見ますわ!」
ケイトちゃんはスマホを取り出してジャスミンちゃんとジェニファーちゃんにメールをしている模様。
さっきまで泣いてた子が今度はお怒りモードだ。
それ程、この国でのバレンタインの本命チョコに対する想いは深いみたい。
良かった。私、下手したら量産して配りまくる所だったわぁ。
色んな所から勘違いや恨み買ってたわね。
確認してみるとジェニファーちゃんとジャスミンちゃんからメールが来てから小一時間後くらいだろうか。
メイドさんが来客だと言って来て部屋に通されたのは怒り顔のジェニファーちゃんとジャスミンちゃんだった。
「あの女!!私のエドワードにチョコレート渡していましたの!!しかもエドワードは黙っていたなんて!!」
怒りMAXのジェニファーちゃん。
「信じられ無いですがレオは裏切りました。でも、本命チョコをレオだけで無く他の2人にも配ったジュリエットが1番許せませんわ!!」
静かな怒りを見せるジャスミンちゃん。
あー。これは波乱の幕開けなのかしらぁ?
卒業式前に悪役令嬢達が再結成される日が再びやってくるとは・・・。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
踏み台(王女)にも事情はある
mios
恋愛
戒律の厳しい修道院に王女が送られた。
聖女ビアンカに魔物をけしかけた罪で投獄され、処刑を免れた結果のことだ。
王女が居なくなって平和になった筈、なのだがそれから何故か原因不明の不調が蔓延し始めて……原因究明の為、王女の元婚約者が調査に乗り出した。
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
悪役令嬢のビフォーアフター
すけさん
恋愛
婚約者に断罪され修道院に行く途中に山賊に襲われた悪役令嬢だが、何故か死ぬことはなく、気がつくと断罪から3年前の自分に逆行していた。
腹黒ヒロインと戦う逆行の転生悪役令嬢カナ!
とりあえずダイエットしなきゃ!
そんな中、
あれ?婚約者も何か昔と態度が違う気がするんだけど・・・
そんな私に新たに出会いが!!
婚約者さん何気に嫉妬してない?
悪役令嬢だとわかったので身を引こうとしたところ、何故か溺愛されました。
香取鞠里
恋愛
公爵令嬢のマリエッタは、皇太子妃候補として育てられてきた。
皇太子殿下との仲はまずまずだったが、ある日、伝説の女神として現れたサクラに皇太子妃の座を奪われてしまう。
さらには、サクラの陰謀により、マリエッタは反逆罪により国外追放されて、のたれ死んでしまう。
しかし、死んだと思っていたのに、気づけばサクラが現れる二年前の16歳のある日の朝に戻っていた。
それは避けなければと別の行き方を探るが、なぜか殿下に一度目の人生の時以上に溺愛されてしまい……!?
なんか、異世界行ったら愛重めの溺愛してくる奴らに囲われた
いに。
恋愛
"佐久良 麗"
これが私の名前。
名前の"麗"(れい)は綺麗に真っ直ぐ育ちますようになんて思いでつけられた、、、らしい。
両親は他界
好きなものも特にない
将来の夢なんてない
好きな人なんてもっといない
本当になにも持っていない。
0(れい)な人間。
これを見越してつけたの?なんてそんなことは言わないがそれ程になにもない人生。
そんな人生だったはずだ。
「ここ、、どこ?」
瞬きをしただけ、ただそれだけで世界が変わってしまった。
_______________....
「レイ、何をしている早くいくぞ」
「れーいちゃん!僕が抱っこしてあげよっか?」
「いや、れいちゃんは俺と手を繋ぐんだもんねー?」
「、、茶番か。あ、おいそこの段差気をつけろ」
えっと……?
なんか気づいたら周り囲まれてるんですけどなにが起こったんだろう?
※ただ主人公が愛でられる物語です
※シリアスたまにあり
※周りめちゃ愛重い溺愛ルート確です
※ど素人作品です、温かい目で見てください
どうぞよろしくお願いします。
英雄魔術師様とのシークレットベビーが天才で隠し通すのが大変です
氷雨そら
恋愛
――この魔石の意味がわからないほど子どもじゃない。
英雄魔術師カナンが遠征する直前、フィアーナと交わした一夜で授かった愛娘シェリア。フィアーナは、シェリアがカナンの娘であることを隠し、守るために王都を離れ遠い北の地で魔石を鑑定しながら暮らしていた。けれど、シェリアが三歳を迎えた日、彼女を取り囲む全ての属性の魔石が光る。彼女は父と同じ、全属性の魔力持ちだったのだ。これは、シークレットベビーを育てながら、健気に逞しく生きてきたヒロインが、天才魔術師様と天才愛娘に翻弄されながらも溺愛される幸せいっぱいハートフルストーリー。小説家になろうにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる