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【妹SIDE】国で疫病が流行る
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「な、なんて事ですの……ろくなことがありませんわ」
アリシアは王城で嘆いていた。そんな時の事であった。
「た、大変ですっ! アリシア様!」
その時であった。使用人がアリシアの部屋に駆け込んできた。
「い、いったいなんですの!」
「大変なんですっ! 来てください!」
アリシアは使用人たちと王城の外へ向かった。
◇
「ううっ……」
「な、なんだ、急に体がだるいぞっ……」
「そ、それに咳が、ごほっ! ごほっ! ごほっ!」
多くの国民達が苦しんでいた。どうやら疫病にかかっているようだ。
「う、嘘! なぜ急にこんな事にっ!」
アリシアは大慌てをしていた。
「今までこんな事一度だってなかったのに! 我が国で疫病なんてっ!」
そんな時であった。よぼよぼのおじいさんが歩み寄ってくる。王国ご用達の宮廷魔導士だ。賢者と呼ばれる程聡明な老人である。
「それには理由があるのじゃ。我が国に疫病が流行らなかった理由。それは大聖女セシリア様の張っていた結界にある」
「結界? 結界なら私だって張っているではありませんかっ!」
アリシアは激昂した。
「セシリア様の結界はあらゆる病原菌を滅する聖なる障壁であった。しかしアリシア様の結界はただの壁。これでは病原菌まで滅する事はできない。微細な病原菌は素通りし、この国に蔓延していくんだ」
「そ、そんな私のせいだっていうんですの! 私が姉を追い出したから!」
「そうは言ってはおらぬ。だが、このままではこの王国はとんでもない事になるぞ。もうすぐ国王陛下が遠征から帰ってこられる。その時、セシリア様がもう国内にいないとなったら、どうなるのか? 想像もつかぬな」
「くっ!」
アリシアは激怒した。
「お姉さまと私は同じ血を受け継いでいるのですっ! お姉さまにできて私にできない事などあるはずがありませんわっ!」
父である国王が帰ってくるまでまだ二週間ある。その間に何とかしなければ、そうアリシアは考えた。
そこでアリシアは聖女としての力を高める為に修行をする事を決断したのである。
アリシアは王城で嘆いていた。そんな時の事であった。
「た、大変ですっ! アリシア様!」
その時であった。使用人がアリシアの部屋に駆け込んできた。
「い、いったいなんですの!」
「大変なんですっ! 来てください!」
アリシアは使用人たちと王城の外へ向かった。
◇
「ううっ……」
「な、なんだ、急に体がだるいぞっ……」
「そ、それに咳が、ごほっ! ごほっ! ごほっ!」
多くの国民達が苦しんでいた。どうやら疫病にかかっているようだ。
「う、嘘! なぜ急にこんな事にっ!」
アリシアは大慌てをしていた。
「今までこんな事一度だってなかったのに! 我が国で疫病なんてっ!」
そんな時であった。よぼよぼのおじいさんが歩み寄ってくる。王国ご用達の宮廷魔導士だ。賢者と呼ばれる程聡明な老人である。
「それには理由があるのじゃ。我が国に疫病が流行らなかった理由。それは大聖女セシリア様の張っていた結界にある」
「結界? 結界なら私だって張っているではありませんかっ!」
アリシアは激昂した。
「セシリア様の結界はあらゆる病原菌を滅する聖なる障壁であった。しかしアリシア様の結界はただの壁。これでは病原菌まで滅する事はできない。微細な病原菌は素通りし、この国に蔓延していくんだ」
「そ、そんな私のせいだっていうんですの! 私が姉を追い出したから!」
「そうは言ってはおらぬ。だが、このままではこの王国はとんでもない事になるぞ。もうすぐ国王陛下が遠征から帰ってこられる。その時、セシリア様がもう国内にいないとなったら、どうなるのか? 想像もつかぬな」
「くっ!」
アリシアは激怒した。
「お姉さまと私は同じ血を受け継いでいるのですっ! お姉さまにできて私にできない事などあるはずがありませんわっ!」
父である国王が帰ってくるまでまだ二週間ある。その間に何とかしなければ、そうアリシアは考えた。
そこでアリシアは聖女としての力を高める為に修行をする事を決断したのである。
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