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第二章
メリッサ皇妃殿下の追跡《エレン side》③
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「嘲笑って馬鹿にして見下す、ね……貴方の心の底にある本音は、それですか」
声色に落胆を滲ませ、私はおもむろに前髪を掻き上げる。
「ハッキリ言って────くだらないですね」
「!」
『なんですって!?』とでも言うようにこちらを睨みつけ、メリッサ皇妃殿下は歯軋りした。
怒りのあまり目を血走らせる彼女の前で、私は肩を竦める。
「だって、メリッサ皇妃殿下のことを嘲笑ったり、馬鹿にしたり、見下したりしていない人もちゃんと存在するのに……貴方はそれを見ようとしなかったじゃないですか」
『何故、否定的な人間にばかり目が行くのか』と呆れ、私はそっと目を伏せた。
脳裏に金髪翠眼の女性を思い浮かべながら。
「少なくとも────私の母は貴方のことを同じ妃として、対等に見ていましたよ」
─────という言葉を皮切りに、私は昔の……母が生きていた頃の記憶を呼び起こす。
最後にちょっと昔話でもしてあげよう、と思って。
「────母上、試験で満点を取りました」
そう言って、皇后イライザ・ハドリー・イセリアルの部屋に訪れたのはまだ少年と呼ぶべき年齢の私だった。
テスト用紙片手に母の元へ駆け寄る私は、当然の如く隣へ座る。
だって、ここは私の定位置だから。
「あら、凄いじゃない、エレン」
母は私の手にあるテスト用紙を覗き込み、僅かに頬を緩めた。
かと思えば、私の頭を優しく撫でる。
「この試験、とても難しいのによく頑張ったわね。エレンの努力が実を結んで、私も嬉しいわ」
まるで自分のことのように喜び、母はうんと目を細めた。
『お祝いしないとね』と声を弾ませる彼女を前に、私はニコニコと機嫌よく笑う。
母に褒められるのが、ただただ嬉しくて。
『頑張った甲斐があった』と思う中、ふと視界の端に見覚えのない箱を目にした。
棚の陰に隠れるような形で置いてあるソレに、私は視線を向ける。
と同時に、ハッと息を呑んだ。
「……死骸?」
声色に落胆を滲ませ、私はおもむろに前髪を掻き上げる。
「ハッキリ言って────くだらないですね」
「!」
『なんですって!?』とでも言うようにこちらを睨みつけ、メリッサ皇妃殿下は歯軋りした。
怒りのあまり目を血走らせる彼女の前で、私は肩を竦める。
「だって、メリッサ皇妃殿下のことを嘲笑ったり、馬鹿にしたり、見下したりしていない人もちゃんと存在するのに……貴方はそれを見ようとしなかったじゃないですか」
『何故、否定的な人間にばかり目が行くのか』と呆れ、私はそっと目を伏せた。
脳裏に金髪翠眼の女性を思い浮かべながら。
「少なくとも────私の母は貴方のことを同じ妃として、対等に見ていましたよ」
─────という言葉を皮切りに、私は昔の……母が生きていた頃の記憶を呼び起こす。
最後にちょっと昔話でもしてあげよう、と思って。
「────母上、試験で満点を取りました」
そう言って、皇后イライザ・ハドリー・イセリアルの部屋に訪れたのはまだ少年と呼ぶべき年齢の私だった。
テスト用紙片手に母の元へ駆け寄る私は、当然の如く隣へ座る。
だって、ここは私の定位置だから。
「あら、凄いじゃない、エレン」
母は私の手にあるテスト用紙を覗き込み、僅かに頬を緩めた。
かと思えば、私の頭を優しく撫でる。
「この試験、とても難しいのによく頑張ったわね。エレンの努力が実を結んで、私も嬉しいわ」
まるで自分のことのように喜び、母はうんと目を細めた。
『お祝いしないとね』と声を弾ませる彼女を前に、私はニコニコと機嫌よく笑う。
母に褒められるのが、ただただ嬉しくて。
『頑張った甲斐があった』と思う中、ふと視界の端に見覚えのない箱を目にした。
棚の陰に隠れるような形で置いてあるソレに、私は視線を向ける。
と同時に、ハッと息を呑んだ。
「……死骸?」
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