私に成り代わって嫁ごうとした妹ですが、即行で婚約者にバレました

あーもんど

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第二章

建国記念パーティー①

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「出来れば、エレン殿下ともう一度会う前に対策を立てておきたいかな」

 ────というヴィンセントの言葉を合図に、私達は問題解決へ向けて議論を始めた。
そして、何とか納得のいく結論を出すと、今日のところは解散する。
全員、まだ何かと忙しかったので。
『私は輿入れの準備も追加されたし』と思いつつ、仕事をこなすと数日────ずっと先延ばしにされていた建国記念パーティーが、開催されることになった。

 そこには、当然エレン殿下もいらっしゃる筈……気を抜かないようにしないと。

 いつになく緊張感を持って支度にあたり、私は建国記念パーティー当日を迎える。
『いよいよ、本番ね』と意気込む私は煌びやかなドレスに身を包み、会場へ足を運んだ。
もちろん、アイリスとヴィンセントも一緒に。

 ルパート殿下はあとからエレン殿下やロジャー皇帝陛下と一緒に入場する予定なので、まだ居ない。

 などと考えつつ、私は会場の様子を見守る。
貴族達の動向を確認するために。

「例年に比べて、全体的に大人しいわね。やっぱり、第二皇子派の大規模粛清を受けて警戒しているのかしら?」

 当たり障りのない会話しかしていない貴族達を前に、私は自身の顎を撫でた。
と同時に、ヴィンセントが顔を上げる。

「多分、そうだろうね」

「やましいところがないなら、堂々としていればいいのに」

 思わずといった様子で口を挟むアイリスは、肩を竦めた。
すると、ヴィンセントは中立派の居る方向へ目を向ける。

「そうもいかないんだよ。第二皇子派壊滅による勢力バランス崩壊で、皆ピリピリしているからね。否が応でも、様子見を強いられる」

 『どの立場の貴族も、下手には動けないさ』と語り、ヴィンセントは給仕係を呼び止めた。
かと思えば、乾杯用のワインを三つもらう。

「まあ、僕達の目論見通りになればこの緊張状態もそのうち収まるけどね」

 『全ては、今日の成り行き次第だ』と主張し、ヴィンセントはグラスを二つこちらへ差し出す。
恐らく、一つはアイリスの分だろう。
当たり前のように気を使ってくれる彼に、私達は感謝しながらグラスを受け取る。
────と、ここで衛兵が槍の尖っていない方の先端を床へ叩きつけた。
その際、カンッと大きな音が鳴り、周囲の注目を集める。

「皆の者、静粛に!」
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