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断章Ⅱ〜最終兵器にアイの花を〜
傭兵仕事
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「……それじゃあニトイ、帰るか』
ゴルゴダ機関管轄地、アルファポイントに俺たちは再び戻ってきた。
そして———まるで当たり前だったかのように、ニトイと再会してしまった。
「カレン……さん、きょうは……ありがとう、ござい、ました……!」
小さくお辞儀をしながら、ぎこちなくもニトイは感謝を伝えた。
……というかコイツ、色々って一体何をしてきたんだ……?
「いやいや、別にいいのよニトイちゃん!……何たって、実は私意外と暇なので……もっともっと私に詰め寄っちゃってください!」
「あい!」
「あいじゃねえよ」
……俺たちがコイツらに追われてるかもしれないリスクも忘れて、か……
「ん~ふふ!……ホントいい子、まるで娘みたいね!」
「娘…………そう、ニトイ、むすめ! お父様の、娘!」
……でも、あんなにも愛おしくニトイを抱きしめこね回すカレンさんを見てると、そんなことまるでなかったかのように思えてくる。
「……じゃあ、カレン……さん、は、母親……?」
ニトイがそう言った瞬間、思い詰めたようにカレンさんは動きを止める。
「カレン……さん……? 急に止まって、一体どうして……」
「え?……あ、ええ、別に、何でもないわよ……別にね」
何で、そんなに暗そうな顔をするんだ。
……母親……みたいじゃ、ダメなのか?
◇◇◇◇◇◇◇◇
帰路に着いた。
見ているだけでも眠くなりそうな夜の道を越え、ようやく安堵の家にたどり着き、転がり込む。
「ただ……いま……っ!」
「はいはーい、ただいま~」
ご飯……とも思ったが、どうも今日は眠気がすごい。……よく身体を動かしたからであろうか。
「アイスクリーム、アイスクリーム~♪」
……ニトイは何をソワソワしてるんだろうか。……まさか、アイスクリームを買ってこい、と……?
「……俺は疲れた。今日はもう寝るからな」
「アイスクリームは?」
「アイスクリームぅ?……んなもんいらねえだろ……いくら時給高いからって、何でか知らんけど俺たちは元々貧乏。生活が充実するまでは、贅沢はできないってもんだろ」
「うぅ……」
◆◆◆◆◆◆◆◆
「おっはようっ! さあツバサ、出勤の時間だ!!」
———朝になったみたいだ。
ドアの向こう。差し込んだ光に目を覚ます。
「……ディル……か、相変わらず、お前は…………早いなあ、本当に……いつ、寝てるんだ……」
「ニトイ……も、ねてない……よ?」
あん?
何だって??
「ちょっと待った寝てない、って何なんだ?! お前一体どんだけ夜更かししてんだ?!」
「寝る必要、ない……から」
……淡々と言わないでくれよ。
それは『異常』なんだ、もしかしなくてもそうなんだ。
……怖いよ。
◇◇◇◇◇◇◇◇
「おはようございます、ツバサさん、ディルさん、そして……ニトイちゃん!!」
ゴルゴダ機関、アルファポイント。
そこで出くわしたカレンさんは、何故だか分からないがとてもご機嫌そうだった。
「カレン、さん、おはよう……ございます……!」
「うん、ちゃんと挨拶も身についてます!……よくできましたね~!」
「ういうい」
ご機嫌そうで……何より、なんかめっちゃニトイと親しくなってる。
何でこんな、家族みたいに馴れ馴れしくなってしまったのだろうか。
「……それで、カレン。……今日、俺たちは何をするべきなんだ?」
「ええと、今日は……防衛戦ですね~。
オリュンポス外壁付近で現在戦ってる兵士に依頼されて、傭兵として戦場に赴く……ようです、貴方がたの他にも、第1番隊も同行する……とか何とか」
オリュンポス、外壁付近……?
戦ってる、ってことは、やっぱり敵がいるってことなのか……?
「依頼内容は……オリュンポス内部に、ヤツらの侵入を許すな、とありましたが……まあ、ただの防衛戦と思っていただいて大丈夫でしょう。
敵は、西大陸———人界軍勢力の機動兵器、『サイドツー』なる人型ロボット……だそうです、なんなら銃とかも撃ってくるそうなので、かなり警戒しておけ……と」
人界軍……サイドツー……何にも分からない。
「っとおツバサ! お前大丈夫か、何でそんなフラフラしてんだ?!」
「いや……人界軍……って何……話難しすぎて分かんねえ……」
「まあ、要するに———敵としてロボットが攻め込んでくるから、ソイツらを全機倒す……ってことらしいです!」
素晴らしく分かりやすい説明、ありがとうございますカレンさん。
「じゃあ……ニトイちゃんは! 私が! 預かりますので! 心配ご無用ですからね!!」
「あい! 心配、ごむよー!」
……なんかの掛け声だったりするのか、ソレ。
ゴルゴダ機関管轄地、アルファポイントに俺たちは再び戻ってきた。
そして———まるで当たり前だったかのように、ニトイと再会してしまった。
「カレン……さん、きょうは……ありがとう、ござい、ました……!」
小さくお辞儀をしながら、ぎこちなくもニトイは感謝を伝えた。
……というかコイツ、色々って一体何をしてきたんだ……?
「いやいや、別にいいのよニトイちゃん!……何たって、実は私意外と暇なので……もっともっと私に詰め寄っちゃってください!」
「あい!」
「あいじゃねえよ」
……俺たちがコイツらに追われてるかもしれないリスクも忘れて、か……
「ん~ふふ!……ホントいい子、まるで娘みたいね!」
「娘…………そう、ニトイ、むすめ! お父様の、娘!」
……でも、あんなにも愛おしくニトイを抱きしめこね回すカレンさんを見てると、そんなことまるでなかったかのように思えてくる。
「……じゃあ、カレン……さん、は、母親……?」
ニトイがそう言った瞬間、思い詰めたようにカレンさんは動きを止める。
「カレン……さん……? 急に止まって、一体どうして……」
「え?……あ、ええ、別に、何でもないわよ……別にね」
何で、そんなに暗そうな顔をするんだ。
……母親……みたいじゃ、ダメなのか?
◇◇◇◇◇◇◇◇
帰路に着いた。
見ているだけでも眠くなりそうな夜の道を越え、ようやく安堵の家にたどり着き、転がり込む。
「ただ……いま……っ!」
「はいはーい、ただいま~」
ご飯……とも思ったが、どうも今日は眠気がすごい。……よく身体を動かしたからであろうか。
「アイスクリーム、アイスクリーム~♪」
……ニトイは何をソワソワしてるんだろうか。……まさか、アイスクリームを買ってこい、と……?
「……俺は疲れた。今日はもう寝るからな」
「アイスクリームは?」
「アイスクリームぅ?……んなもんいらねえだろ……いくら時給高いからって、何でか知らんけど俺たちは元々貧乏。生活が充実するまでは、贅沢はできないってもんだろ」
「うぅ……」
◆◆◆◆◆◆◆◆
「おっはようっ! さあツバサ、出勤の時間だ!!」
———朝になったみたいだ。
ドアの向こう。差し込んだ光に目を覚ます。
「……ディル……か、相変わらず、お前は…………早いなあ、本当に……いつ、寝てるんだ……」
「ニトイ……も、ねてない……よ?」
あん?
何だって??
「ちょっと待った寝てない、って何なんだ?! お前一体どんだけ夜更かししてんだ?!」
「寝る必要、ない……から」
……淡々と言わないでくれよ。
それは『異常』なんだ、もしかしなくてもそうなんだ。
……怖いよ。
◇◇◇◇◇◇◇◇
「おはようございます、ツバサさん、ディルさん、そして……ニトイちゃん!!」
ゴルゴダ機関、アルファポイント。
そこで出くわしたカレンさんは、何故だか分からないがとてもご機嫌そうだった。
「カレン、さん、おはよう……ございます……!」
「うん、ちゃんと挨拶も身についてます!……よくできましたね~!」
「ういうい」
ご機嫌そうで……何より、なんかめっちゃニトイと親しくなってる。
何でこんな、家族みたいに馴れ馴れしくなってしまったのだろうか。
「……それで、カレン。……今日、俺たちは何をするべきなんだ?」
「ええと、今日は……防衛戦ですね~。
オリュンポス外壁付近で現在戦ってる兵士に依頼されて、傭兵として戦場に赴く……ようです、貴方がたの他にも、第1番隊も同行する……とか何とか」
オリュンポス、外壁付近……?
戦ってる、ってことは、やっぱり敵がいるってことなのか……?
「依頼内容は……オリュンポス内部に、ヤツらの侵入を許すな、とありましたが……まあ、ただの防衛戦と思っていただいて大丈夫でしょう。
敵は、西大陸———人界軍勢力の機動兵器、『サイドツー』なる人型ロボット……だそうです、なんなら銃とかも撃ってくるそうなので、かなり警戒しておけ……と」
人界軍……サイドツー……何にも分からない。
「っとおツバサ! お前大丈夫か、何でそんなフラフラしてんだ?!」
「いや……人界軍……って何……話難しすぎて分かんねえ……」
「まあ、要するに———敵としてロボットが攻め込んでくるから、ソイツらを全機倒す……ってことらしいです!」
素晴らしく分かりやすい説明、ありがとうございますカレンさん。
「じゃあ……ニトイちゃんは! 私が! 預かりますので! 心配ご無用ですからね!!」
「あい! 心配、ごむよー!」
……なんかの掛け声だったりするのか、ソレ。
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