全てが生

宮浦透

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6.運命の雪

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 明日晴れるのが運命なら、私はその運命をきっと受け入れるだろう。
 明日死ぬのが運命なら、私はその運命をきっと受け入れないだろう。



 明日の運命が晴れなのだとすれば、私は色のついたどこかへ行くことにしよう。私がそこに興味を持つこと自体がきっと運命なのだと思う。
 運命とはきっとあらかじめ決まっているものである。しかしそれに対する行動は自由である。
 死ぬのも運命なら、明日晴れるのも運命だ。
 「ちょっと、寒いな」
 全身の感覚が少し弱くなっているかもしれない。いや、少し壊れているのかもしれない。
 辺り一面の白い雪には、初め見た時のような綺麗な色はなかった。綺麗さとは程遠いような汚い色だった。
 私がきっと今ここで死に絶えているのも、運命だ。
 しかし、所詮運命だ。決まっているものは見るまで決まらない。皮肉的な意味合いでもシュレディンガーの猫と同じだ。
 運命とは所詮、未来から過去を合算した時のまとめに過ぎず、過去から予測できるものではない。
 体を起こし木の根元までいく。ガタガタになる身体は、生きることに必要な何もかもを求めていた。もう持ち物など何も残っていない。
 「さて明日は」
 敵意があるかのように襲ってくる眠気に流されていく。明日は晴れるだろうか。それとも明日を迎えることもなく死ぬだろうか。
 「あんまり頭が回らないな…」
 所詮運命だ。などと言い争うことすらも、運命である未来の状況が分からない今という過去の時間から予想することは無駄なのかもしれない。
 なら今思えば、私は無駄な時間を過ごすという運命を辿っていたことになる。
 何か力が抜けるように目を瞑る。
 もう、今日はこのまま眠るとしよう。



 明日晴れるのが運命なら、私が明日までに死んでもそれが運命だ。
 是非とも違う世界で運命を呪うことにしよう。
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