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第174死 思わぬ訪問者
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「円・ヤァァキプス!!」
白い炎熱が大地を抉る。不安定なチカラが爆発した────
「────いててて……なるほど……こうか! こうなのか! はははは!! これなら、この路線なら使えなくはないでしょ!! ……きっと!! ははは」
土色が舞い塗れる。グラウンドから青空を見上げた青年はその手応えを掴み笑っている。
▼▼▼
▽▽▽
午後5時38分。
シャワーを浴び終わり、スキルバトル演習で疲れた身体でバベルB内の適当に割り当てられた自室で待機していると。
コンコンとノックの後に、しばらく──ロックをしていないドアが開いた。
突然の何者かの訪問音が、耳から入り驚きベッドからだらけていた上体を起こした。
え、誰だろう? ノックをするような人はここに居たかな? ……あ、香さんかな。1番しっかりしているし、栄枯さん並に頼りになるお姉さんだ。
「狩野千晶」
ん? 俺のフルネーム?
「え、えっと、だれ……ですか?」
「……誰、ですと? あなたはここに何をしに来たのでしょうか」
目の前にはいつの間にやら近づいて来た見知らぬ人物、白い制帽を被った白いパンツスーツの制服。ストレートの黒艶髪に意志の強そうな顔をしている女性。
「え、え、えっと……すみま」
「DODO事務局長、狗雨雷叢雲です」
お辞儀はせず、姿勢正しく真っ直ぐその場に立ったまま名乗り上げた。どことなく声の感じが丘梨栄枯と似ている、青年は第一印象として突然の出会いながらもそう思った。
「じ、事務局長!? って……」
「DODOの実質的トップです。それぐらいは調べて来てほしいものですが、当然」
この人が……ドッツのトップ……! もっと銀狼さんみたいな感じかと思っていた……。若い……女性。
「すみません、俺!」
「あなたは、ここに何をしにきました」
「えっと? それはもちろんドッ」
「セックス17回」
「ふえ!?」
「あなたはこのような所に無断で籠り、ずっと何日もセックスセックス女性との性交渉に励んでいました。DODO事務局長である私に挨拶もなしに、あ、こちらに送られた卑猥な馬鹿らしい映像で確認済みですので」
「え!? それ」
「分かりますか? あなたは部外者にも関わらず企業の社長に挨拶もなしに我が社の社員と勝手に乱交、性交渉を始めたのですよ。これは一体どういうことなのでしょう」
「ちがちが! それはチガっ」
突然、伸びた右手が──青年の胸ぐらを掴む。
青年の着ていた白シャツは歪み、細腕からは想像もつかない強いチカラで引き寄せられた。近く圧のある狐顔、そのキッとした凄む眼に睨まれている。
「いい加減にしなさい、気持ちいいからなすがまま僕は悪くないと? 恥もモラルも意志も意識もないのですか!! このような破廉恥卑猥な行為に励み、あなたという男は!!」
強い語気で捲し立てる赤い口元、ヒール分で背の上がった事務局長だが青年の方が少し目線と背は高く。
叱られている、すごく叱られている。DODOの事務局長が自らここまで出向き、自分は今胸ぐらを掴まれるほどどうしようもない状況に置かれている。
ここで青年はシャワーでクールダウンした頭で冷静に一瞬で考える──考えた結果明らかに自分が悪いのではないかと、ならば打てる手はひとつ。
「ご、ごめんなさい!!」
「いい加減にしなさい!!!!」
よりぐっとチカラが入り首元まで白いシャツは捻じ上げられてしまった。彼の顔に彼女の唾がかかる程の怒声が部屋に響きわたる。
白い炎熱が大地を抉る。不安定なチカラが爆発した────
「────いててて……なるほど……こうか! こうなのか! はははは!! これなら、この路線なら使えなくはないでしょ!! ……きっと!! ははは」
土色が舞い塗れる。グラウンドから青空を見上げた青年はその手応えを掴み笑っている。
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午後5時38分。
シャワーを浴び終わり、スキルバトル演習で疲れた身体でバベルB内の適当に割り当てられた自室で待機していると。
コンコンとノックの後に、しばらく──ロックをしていないドアが開いた。
突然の何者かの訪問音が、耳から入り驚きベッドからだらけていた上体を起こした。
え、誰だろう? ノックをするような人はここに居たかな? ……あ、香さんかな。1番しっかりしているし、栄枯さん並に頼りになるお姉さんだ。
「狩野千晶」
ん? 俺のフルネーム?
「え、えっと、だれ……ですか?」
「……誰、ですと? あなたはここに何をしに来たのでしょうか」
目の前にはいつの間にやら近づいて来た見知らぬ人物、白い制帽を被った白いパンツスーツの制服。ストレートの黒艶髪に意志の強そうな顔をしている女性。
「え、え、えっと……すみま」
「DODO事務局長、狗雨雷叢雲です」
お辞儀はせず、姿勢正しく真っ直ぐその場に立ったまま名乗り上げた。どことなく声の感じが丘梨栄枯と似ている、青年は第一印象として突然の出会いながらもそう思った。
「じ、事務局長!? って……」
「DODOの実質的トップです。それぐらいは調べて来てほしいものですが、当然」
この人が……ドッツのトップ……! もっと銀狼さんみたいな感じかと思っていた……。若い……女性。
「すみません、俺!」
「あなたは、ここに何をしにきました」
「えっと? それはもちろんドッ」
「セックス17回」
「ふえ!?」
「あなたはこのような所に無断で籠り、ずっと何日もセックスセックス女性との性交渉に励んでいました。DODO事務局長である私に挨拶もなしに、あ、こちらに送られた卑猥な馬鹿らしい映像で確認済みですので」
「え!? それ」
「分かりますか? あなたは部外者にも関わらず企業の社長に挨拶もなしに我が社の社員と勝手に乱交、性交渉を始めたのですよ。これは一体どういうことなのでしょう」
「ちがちが! それはチガっ」
突然、伸びた右手が──青年の胸ぐらを掴む。
青年の着ていた白シャツは歪み、細腕からは想像もつかない強いチカラで引き寄せられた。近く圧のある狐顔、そのキッとした凄む眼に睨まれている。
「いい加減にしなさい、気持ちいいからなすがまま僕は悪くないと? 恥もモラルも意志も意識もないのですか!! このような破廉恥卑猥な行為に励み、あなたという男は!!」
強い語気で捲し立てる赤い口元、ヒール分で背の上がった事務局長だが青年の方が少し目線と背は高く。
叱られている、すごく叱られている。DODOの事務局長が自らここまで出向き、自分は今胸ぐらを掴まれるほどどうしようもない状況に置かれている。
ここで青年はシャワーでクールダウンした頭で冷静に一瞬で考える──考えた結果明らかに自分が悪いのではないかと、ならば打てる手はひとつ。
「ご、ごめんなさい!!」
「いい加減にしなさい!!!!」
よりぐっとチカラが入り首元まで白いシャツは捻じ上げられてしまった。彼の顔に彼女の唾がかかる程の怒声が部屋に響きわたる。
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