リトルアルト

まぁさとう

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リーダーの実力

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 ダッシュは得意げな表情で剣を抜く。
「さっき見せたのは僕の生まれつきの魔法だ。見ての通り戦闘には使えない。僕が戦闘の時に使うのはこっちの魔法さ」
 ダッシュはまだ煙の上がるきに向き合う。間合いからはかなり遠いように思えるが、その位置で剣を大きく振りかぶった。そして、そのまま真っ直ぐ下に振り下ろす。
 木の方を見ると表面には小さい傷が付いているのがわかった。表面の皮だけ切れている感じだ。
「斬撃をとばしたの?」
 剣は届かないのでそうとしか思えない。
「いいや、違う。君はちゃんと見てなかったろ」
「ん?ちゃんと見てたけど?」
 そんなに集中して見ていたわけではなかったが、普通にちゃんと眺めていた。
「そうか?まぁ大抵の人はちゃんと見ても気づかないから、君が適当に見てて気づかないのも仕方ないね。僕が今使ったのは『剣の長さを変える』魔法だ。木と剣の距離が最短になった瞬間、少し剣を伸ばして木を切りつけ、また戻したんだ。皮だけ切ったのはコントロール力を示すためさ」
 ダッシュは自慢げな表情をしている。なるほど、たしかにこれはかなり強い。ナイフを向けていきなり突いたりされてはなかなか防げる人はいないだろう。

 3人は再び歩き出す。
「で、リーダーは、どんな魔法が使えんの?」
 このレベルの魔法が使える冒険者より圧倒的に強いというリーダーの魔法に興味が湧いた。
「あぁ、リーダーのはちょっとやべぇぜ。リーダーの魔法はな、『体を強化する』魔法だ。あれはちょっとケタ違いな強さだわ」
 バルカスはスキンヘッドをかきながらいった。
「へぇ。『体を強化する』ってどの位?」
「まずリーダーは、近づいたら見えねぇ」
「は?」
 意味がわからなかった。
「見えないってそれ『体を強化する』魔法じゃないじゃん」
「いや、ちゃんと『体を強化する』魔法だよ。見えないっていうのは、正確に言うと、人間の動体視力では捉えられないくらいに速いってことだ。」
ーチートじゃねーか。どチートじゃねーか。誰が勝てんだよ。
 でも、とアルトは思った。
「人間の動体視力では捉えられないんだったら、リーダーも素早く動いてる時は周りが見えないんじゃないの?」
「もちろん動体視力も強化されるさ」
「でもそんな速いんじゃ頭が追いつかないでしょ?」
「リーダーの戦闘センスは飛びぬけてるからな。魔法使ってなくても俺とやりあえる。まぁ流石に勝てると思うがな」
 バルカスは笑った。
ー笑えねーよ。弱点ねぇじゃねーか。誰が勝てんだよ。
 今度からはもうちょっと丁寧に運ぼう、とアルトは心に刻んでおいた。

 それからはリーダーの攻略法についての談義で盛り上がり、気がつくと街を一周していた。
 ー塀は、、、あんま見てなかったけどまぁいいや。
 結局、リーダーは囲めば勝てる、と結論がついた。
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