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past2(ローランド)
episode33
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気だるげにソファから起き上がったローランドが、眉間に皺を寄せ床にのびているジョージを睨めつけた。
「・・・ッ二度とその醜いモノを俺に見せるな不敬者」
小さく吐き捨てて汚れた体をタオルで拭い上着を羽織る。
顔に重たい蹴りを食らったジョージを置いて部屋を後にし、ヨロヨロと廊下を進む。
「・・・ッくそ、何処か休む場所は」
幸い授業中なのか廊下を出歩いている生徒や教師はいない。こんな痴態を見られたらと思うだけでジョージにもう一発蹴りを入れてやりたくなる。
何処か人の居ない場所をと当たりを見渡すが、唯一ローランドの許可なく人が出入りできない場所からやっとの事で出てきたのだ。他に人がいない場所など思いつかない。
「ローランド様ッ!」
一瞬、驚きで見開かれたローランドの瞳が直ぐに素っ気ないものに戻る。
「ッ・・・フィル」
「ローランド様!ああ良かった・・・!アルマ様に聞いて──」
華やかな衣服を身にまとったローランドに駆け寄り上下に目を動かすが服に乱れはなく、一安心したフィリップが目の前の男を抱きしめる。
「ぃッ?!・・・ま、俺に、触れるな」
「・・・ローランド様?」
自分より少し細い腰が微かに震えているのに気付き、慌てて体を引き離す。
気に触ってしまったかと恐る恐るローランドの顔を見ると、薄い唇をきつく結び白い肌を耳まで赤く染めている。
潤んだ赤い瞳がフィリップをじっと見つめる。
「・・・っ」
アルマの服から覗いていた首筋や足首の鬱血痕。虫刺されのようにある場所に執拗につけられたあの痕はどう考えてもキスマークだ。
男子のみの全寮制という事もあり毎年そう言った事件も多々起こる。
まだ幼さの残る可憐なアルマがターゲットにされるのは頷けるが、平時の目の前の男を組み敷こうなどと考える学生はいないと言っても問題ないだろう。
美しい美丈夫なのは間違いないが、冷たい赤い瞳に光を閉じ込めたようなブロンド、神々しいと言っても過言でない近寄り難い雰囲気の男だ。
「少し失礼しますね、こちらへ」
今にもへたり込んでしまいそうなローランドの腕を無理に引き寄せ、近くの空き教室に押し込む。
「っだから、俺に触れるなと!」
乱暴に教室に連れ込まれたローランドが体に触れようと伸ばしたフィリップの手を弾く。
「いいから動かないで」
フィリップがローランドの手首を押えると上着とベストを脱がし、薄いワイシャツをビリビリと破いていく。
あまりの非礼さに口をぽっかりと開けたままローランドがフィリップを見上げるが、当の男は知らぬ顔で黙々と残りの衣服も脱がせていく。
「・・・」
「・・・・やはり」
噛み跡やキスマークが白い肌に浮き上がり、あまりの執拗さ痛々しさに目を背ける。
ぷっくりとたちあがった両胸の先端は、見た目とはうらはらに触れて欲しそうに桃色を一層赤くしていた。
「・・・これ、俺の父が?」
「・・・ッ」
黙ったままのローランドの脇に手を差し込み抱え、両胸を撫でるように優しく刺激する。
「・・・それとも別の人間かな?」
「・・・ぁ、う」
「・・・だんまりですか?」
擦って敏感になったソレを口に含み、強く吸ったり歯で噛んでみる。
「ひっぁ、ぁ、は、なせッ!はやくはなッ─!」
「ろーらんろさま、おしえて」
口に含んだままの先端を歯の裏に挟み下で潰しながら吸い上げる。
「っフィル!フィ・・・ぅ''ッ、あっ──!」
「・・・」
フィリップの肩に頭を預けて身体を震わせるローランドを支え起こし、思わず喉が鳴った。
欲を吐き出さずに絶頂し、くったりとしたまま荒い息を繰り返すローランドにいつもの尊大さは欠片も見られない。
涙をポロポロと零し体を小さくさせて震えている。
──しまった!やり過ぎたか
慌てて服を着せようにもいつの間にか破っていたワイシャツのボタンははちけ飛んで着れたものではなくなっていた。
「ろ、ローランド様・・・、ッ申し訳ありません!俺、、」
ローランドが学生だった頃に何度か体を重ねる許しを得たが、それはいつだって彼の興が乗った時だったし、不興を買うと数ヶ月目も合わせて貰えなかった。
「フィル、フィル・・・」
慌ててローランドに自身の上着を掛けようとフィリップが近づくと、男の肩に長く綺麗な指がかかった。
ローランドが物足りなさそうに甘く囁く。
「・・・ロー、ランド様?」
蕩けた瞳がじっとフィリップを覗き込む。
「ッローランド様、俺・・・!」
「・・・ッ良いっ、からもう、」
「ひさし、ぶりだからッ・・・腰、おろせますか?出来なければ俺が」
「っン、良い・・・ッ貴様はそれ以上動くな」
ずっと疼いていた尻にフィリップの熱棒が触れ、ローランドがゆっくり腰をおろしていく。
「・・・あっ、ぐ、ぅ!」
「ぅっ、はぁ・・・ッ!ナカ、熱くて、きゅうきゅう締め付けてっ」
充分にほぐれたローランドのナカがフィリップを根元までズブズブと飲み込んでゆき、押し出されるようにローランドの鈴口からトロトロと精液が溢れた。
「っすごい・・・挿入れただけで?」
「ちがっ!これ、は・・・ッ」
耳から首筋、胸を愛撫していたフィリップの掌がローランドの腰に添えられる。
「・・・っはぁ。ハハ、お腹ビクビク震えてナカも離れたくないって締め付けてくる。・・・ローランド様。もう、動いても?」
「アッ、ぅ・・・っ」
俯いたままのローランドの金髪をフィリップが掻きあげると、涙に濡れた赤い瞳と目が合った。
「ッ──!!」
「ひっ、?───ッぁ''ぐ!?」
逃げる腰を捕まえて激しく腰を振る。
ばちゅばちゅと皮膚が擦れる音が粘着質な音に変化していく。
「ふぃ、るっ!ぉッ、あ!も、おれッ」
「ッローランドさまッ、俺も・・・ッく、!」
フィリップがローランドのナカから勢いよく自身を引き抜き、ビクビクと震える王子の綺麗な背中に欲を吐き出した。
「・・・(俺が声を掛けた時、だいぶ動揺していた)」
腕に抱かれたまま眠ってしまったローランドをフィリップが見つめる。
小さく呻く度に長いまつ毛が揺れて、柔らかな髪がフィリップの肩に触れた。
「・・・ッ二度とその醜いモノを俺に見せるな不敬者」
小さく吐き捨てて汚れた体をタオルで拭い上着を羽織る。
顔に重たい蹴りを食らったジョージを置いて部屋を後にし、ヨロヨロと廊下を進む。
「・・・ッくそ、何処か休む場所は」
幸い授業中なのか廊下を出歩いている生徒や教師はいない。こんな痴態を見られたらと思うだけでジョージにもう一発蹴りを入れてやりたくなる。
何処か人の居ない場所をと当たりを見渡すが、唯一ローランドの許可なく人が出入りできない場所からやっとの事で出てきたのだ。他に人がいない場所など思いつかない。
「ローランド様ッ!」
一瞬、驚きで見開かれたローランドの瞳が直ぐに素っ気ないものに戻る。
「ッ・・・フィル」
「ローランド様!ああ良かった・・・!アルマ様に聞いて──」
華やかな衣服を身にまとったローランドに駆け寄り上下に目を動かすが服に乱れはなく、一安心したフィリップが目の前の男を抱きしめる。
「ぃッ?!・・・ま、俺に、触れるな」
「・・・ローランド様?」
自分より少し細い腰が微かに震えているのに気付き、慌てて体を引き離す。
気に触ってしまったかと恐る恐るローランドの顔を見ると、薄い唇をきつく結び白い肌を耳まで赤く染めている。
潤んだ赤い瞳がフィリップをじっと見つめる。
「・・・っ」
アルマの服から覗いていた首筋や足首の鬱血痕。虫刺されのようにある場所に執拗につけられたあの痕はどう考えてもキスマークだ。
男子のみの全寮制という事もあり毎年そう言った事件も多々起こる。
まだ幼さの残る可憐なアルマがターゲットにされるのは頷けるが、平時の目の前の男を組み敷こうなどと考える学生はいないと言っても問題ないだろう。
美しい美丈夫なのは間違いないが、冷たい赤い瞳に光を閉じ込めたようなブロンド、神々しいと言っても過言でない近寄り難い雰囲気の男だ。
「少し失礼しますね、こちらへ」
今にもへたり込んでしまいそうなローランドの腕を無理に引き寄せ、近くの空き教室に押し込む。
「っだから、俺に触れるなと!」
乱暴に教室に連れ込まれたローランドが体に触れようと伸ばしたフィリップの手を弾く。
「いいから動かないで」
フィリップがローランドの手首を押えると上着とベストを脱がし、薄いワイシャツをビリビリと破いていく。
あまりの非礼さに口をぽっかりと開けたままローランドがフィリップを見上げるが、当の男は知らぬ顔で黙々と残りの衣服も脱がせていく。
「・・・」
「・・・・やはり」
噛み跡やキスマークが白い肌に浮き上がり、あまりの執拗さ痛々しさに目を背ける。
ぷっくりとたちあがった両胸の先端は、見た目とはうらはらに触れて欲しそうに桃色を一層赤くしていた。
「・・・これ、俺の父が?」
「・・・ッ」
黙ったままのローランドの脇に手を差し込み抱え、両胸を撫でるように優しく刺激する。
「・・・それとも別の人間かな?」
「・・・ぁ、う」
「・・・だんまりですか?」
擦って敏感になったソレを口に含み、強く吸ったり歯で噛んでみる。
「ひっぁ、ぁ、は、なせッ!はやくはなッ─!」
「ろーらんろさま、おしえて」
口に含んだままの先端を歯の裏に挟み下で潰しながら吸い上げる。
「っフィル!フィ・・・ぅ''ッ、あっ──!」
「・・・」
フィリップの肩に頭を預けて身体を震わせるローランドを支え起こし、思わず喉が鳴った。
欲を吐き出さずに絶頂し、くったりとしたまま荒い息を繰り返すローランドにいつもの尊大さは欠片も見られない。
涙をポロポロと零し体を小さくさせて震えている。
──しまった!やり過ぎたか
慌てて服を着せようにもいつの間にか破っていたワイシャツのボタンははちけ飛んで着れたものではなくなっていた。
「ろ、ローランド様・・・、ッ申し訳ありません!俺、、」
ローランドが学生だった頃に何度か体を重ねる許しを得たが、それはいつだって彼の興が乗った時だったし、不興を買うと数ヶ月目も合わせて貰えなかった。
「フィル、フィル・・・」
慌ててローランドに自身の上着を掛けようとフィリップが近づくと、男の肩に長く綺麗な指がかかった。
ローランドが物足りなさそうに甘く囁く。
「・・・ロー、ランド様?」
蕩けた瞳がじっとフィリップを覗き込む。
「ッローランド様、俺・・・!」
「・・・ッ良いっ、からもう、」
「ひさし、ぶりだからッ・・・腰、おろせますか?出来なければ俺が」
「っン、良い・・・ッ貴様はそれ以上動くな」
ずっと疼いていた尻にフィリップの熱棒が触れ、ローランドがゆっくり腰をおろしていく。
「・・・あっ、ぐ、ぅ!」
「ぅっ、はぁ・・・ッ!ナカ、熱くて、きゅうきゅう締め付けてっ」
充分にほぐれたローランドのナカがフィリップを根元までズブズブと飲み込んでゆき、押し出されるようにローランドの鈴口からトロトロと精液が溢れた。
「っすごい・・・挿入れただけで?」
「ちがっ!これ、は・・・ッ」
耳から首筋、胸を愛撫していたフィリップの掌がローランドの腰に添えられる。
「・・・っはぁ。ハハ、お腹ビクビク震えてナカも離れたくないって締め付けてくる。・・・ローランド様。もう、動いても?」
「アッ、ぅ・・・っ」
俯いたままのローランドの金髪をフィリップが掻きあげると、涙に濡れた赤い瞳と目が合った。
「ッ──!!」
「ひっ、?───ッぁ''ぐ!?」
逃げる腰を捕まえて激しく腰を振る。
ばちゅばちゅと皮膚が擦れる音が粘着質な音に変化していく。
「ふぃ、るっ!ぉッ、あ!も、おれッ」
「ッローランドさまッ、俺も・・・ッく、!」
フィリップがローランドのナカから勢いよく自身を引き抜き、ビクビクと震える王子の綺麗な背中に欲を吐き出した。
「・・・(俺が声を掛けた時、だいぶ動揺していた)」
腕に抱かれたまま眠ってしまったローランドをフィリップが見つめる。
小さく呻く度に長いまつ毛が揺れて、柔らかな髪がフィリップの肩に触れた。
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