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past2(ローランド)
episode32
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「・・・一度だけだ。触れるのは許すが、それ以上は──」
「ええ、心得ていますとも。ふふ、アルマ様の為?それとも好きな男の為ですか?いじらしい・・・。我が息子ながら羨ましいですな」
「・・・っ」
「その代わり、この行為の最中に一度でも私を拒めば取引は解消です」
「・・・好きにしろ」
「では」
ニヤリと笑ったジョージがローランドのあらわになった肌にゴツゴツした手を伝わせる。
ジョージの指先が胸をかすめ、ローランドが小さく呻く。
満足気に口角を上げた男が調子づき、緩く立ち上がった乳頭に息を吹きかけ同時に反対のソレを指で弾いた。
フィリップとの行為が中途半端なまま中断されてしまったせいで、既に昂っていた体が少しの刺激すらも快楽に変えてしまう。
フィリップとはちょっとした戯れと思っていたがとんだ墓穴を食らってしまった。
小さく舌打ちをして顔を背ける。
「隠しても無駄ですよ。・・・っあぁ、私の手で殿下が欲情しているなんて・・・」
──幸せです。
透き通るようなブロンドにジョージが口を寄せそう囁くと、ローランドの肩がゾクゾクと震えた。
耳輪に触れた鼻先が耳裏や首筋に伝い、無作法にも男は鼻をひくつかせてその香りを楽しんでいるようだった。
ヌメヌメした舌が耳たぶを絡め取り、口の中に含んだイヤリングをコロコロと舌で転がす。
「・・・まるであの日の無抵抗な貴方を見ているようだ」
執拗に舐められいやらしく濡れそぼった耳に、ジョージの小さな笑い声。
ローランドを見下ろし笑みを浮かべたジョージの顔は、麻痺した体で助けを呼ぶ事も出来ず無理やり体を暴かれたあの日に見た笑顔と嫌になるほど同じだった。
「ッ貴様、ッ──」
「あはは、潤んだ目で睨まれたって愛らしいだけですよ。薄い唇もその燃えるような赤い瞳も美しい」
「・・・くっ・・・んっ、」
一方的で乱暴な口付けにローランドが僅かに顔を顰めるが、当の男は興奮した様子で怒りに震える相手の濡れた唇の隙間に舌をねじ入れる。
組み敷かれて一分間程揉み合った末にやっとの事でローランドから男がよろよろと離れた。
「っ、、ぁ、」
「・・・・っ相変わらずのじゃじゃ馬だ」
面白くなさそうに低く呟いたジョージが咳き込むローランドをギロリと見下ろし、血の混じった唾液を床に吐き捨てた。
「・・・ッ取引をお忘れか?乱暴はされたくないでしょう?」
「っ貴様なぞこの事態が明るみになれば!」
「ええ、国王の耳に入れば一環の終わりでしょうな。私も、息子も」
「俺が話を通せば王の耳に入れるまでもないッ」
「臣下の前で一体何と仰るつもりです?あの夜自分を欲望のままに犯したのはこの私ジョージ・ロペスだけと?」
愕然とするローランドの顎を掴んだジョージが再度相手の唇に口付ける。
頑なに閉じていたローランドの口がゆるゆると開き、舌と舌が触れ合いクチュクチュと水音を立てた。
「ふぅふぅ、ローランド様、」
「っ・・・!」
唾液が混じり合い舌が吸われる度に、腰に回った男の掌がローランドの尻を無遠慮に揉みしだく。
「・・・そろそろ寂しく感じてきたのでは?」
男の無骨な手がローランドのしりたぶを撫でると、双丘の間に緩く指を立て口元をいやらしく歪めた。
「ッ黙れ。この先は許していないはずだ!」
「そこまで頑ななのは何故です?何人も体を重ねてきて今更セックスに抵抗があるとでも?・・・もしや、こちらはまだ未使用でしたかな?」
寛げた前からトロトロと溢れる先走りをジョージが指先に絡め、後孔に愛おしそうに撫で付ける。
「・・・っ」
「いや、そんな筈はないか」
一気に二本の指が挿入り、ジョージの太い指に嵌めたままの指輪がナカで擦れる。
唯一後ろを許していたフィリップとも今日久しぶりに触れ合いをしたため、久しく他者を受け入れていなかった。
「あ''っ?!、っこの、ぬけ!・・・っ抜け抜け抜けッ!!」
「っ、!ふふ、昔と変わらない。指が食いちぎられそうだ・・・」
興奮した口振りでそう呟いたジョージが、二本の指で何か探るようにローランドのナカを動き回る。
きゅうきゅうと締め付ける蕾を無理やりに広げて、手前に引き寄せるように手を動かす。
「貴様いい加減にッ!」
堪らずローランドが足を振り上げたその時、
「おっと、足癖が悪いですね。もっと王子らしくせねばいけませんよ」
ナカを動き回っていた二本の指がしこりを認め指先で抉ると、ローランドの腹に力が入り、瞬間下半身が大きく跳ねた。
「ひっぁ''、ぐッ、ぅぅゔ」
ピクピクと痙攣が続く下腹部に白濁色の体液が飛び散る。
生理的な涙が頬を伝い、悔しげにジョージを睨みつけた。
「はっ、ぅ''・・・、話が、違うっ」
「ハッハッハ!気持ち良さそうに顔を蕩かして鳴いていたではないですか!まあ、でも確かにキツかった。・・・そのキツさでは、暫く息子ともシていないのでしょう?寂しい思いをしていたのでは?」
十四年前、十二歳だった頃のあどけなさではなく、成熟した美しい肉体の美丈夫に変貌したローランドを男がじっとりと舐めるように見つめる。
乱れた髪を撫でてジョージが自身の前をおもむろに寛げ、反り上がった昂りを目の前にしゃがみ込むローランドに見せつけた。
唾液で濡れた薄い唇に男の昂りが僅かに触れる。
「・・・ふふ、そんなにモノ欲しそうな顔をして。これが欲しいのでしょう?・・・王子」
「ええ、心得ていますとも。ふふ、アルマ様の為?それとも好きな男の為ですか?いじらしい・・・。我が息子ながら羨ましいですな」
「・・・っ」
「その代わり、この行為の最中に一度でも私を拒めば取引は解消です」
「・・・好きにしろ」
「では」
ニヤリと笑ったジョージがローランドのあらわになった肌にゴツゴツした手を伝わせる。
ジョージの指先が胸をかすめ、ローランドが小さく呻く。
満足気に口角を上げた男が調子づき、緩く立ち上がった乳頭に息を吹きかけ同時に反対のソレを指で弾いた。
フィリップとの行為が中途半端なまま中断されてしまったせいで、既に昂っていた体が少しの刺激すらも快楽に変えてしまう。
フィリップとはちょっとした戯れと思っていたがとんだ墓穴を食らってしまった。
小さく舌打ちをして顔を背ける。
「隠しても無駄ですよ。・・・っあぁ、私の手で殿下が欲情しているなんて・・・」
──幸せです。
透き通るようなブロンドにジョージが口を寄せそう囁くと、ローランドの肩がゾクゾクと震えた。
耳輪に触れた鼻先が耳裏や首筋に伝い、無作法にも男は鼻をひくつかせてその香りを楽しんでいるようだった。
ヌメヌメした舌が耳たぶを絡め取り、口の中に含んだイヤリングをコロコロと舌で転がす。
「・・・まるであの日の無抵抗な貴方を見ているようだ」
執拗に舐められいやらしく濡れそぼった耳に、ジョージの小さな笑い声。
ローランドを見下ろし笑みを浮かべたジョージの顔は、麻痺した体で助けを呼ぶ事も出来ず無理やり体を暴かれたあの日に見た笑顔と嫌になるほど同じだった。
「ッ貴様、ッ──」
「あはは、潤んだ目で睨まれたって愛らしいだけですよ。薄い唇もその燃えるような赤い瞳も美しい」
「・・・くっ・・・んっ、」
一方的で乱暴な口付けにローランドが僅かに顔を顰めるが、当の男は興奮した様子で怒りに震える相手の濡れた唇の隙間に舌をねじ入れる。
組み敷かれて一分間程揉み合った末にやっとの事でローランドから男がよろよろと離れた。
「っ、、ぁ、」
「・・・・っ相変わらずのじゃじゃ馬だ」
面白くなさそうに低く呟いたジョージが咳き込むローランドをギロリと見下ろし、血の混じった唾液を床に吐き捨てた。
「・・・ッ取引をお忘れか?乱暴はされたくないでしょう?」
「っ貴様なぞこの事態が明るみになれば!」
「ええ、国王の耳に入れば一環の終わりでしょうな。私も、息子も」
「俺が話を通せば王の耳に入れるまでもないッ」
「臣下の前で一体何と仰るつもりです?あの夜自分を欲望のままに犯したのはこの私ジョージ・ロペスだけと?」
愕然とするローランドの顎を掴んだジョージが再度相手の唇に口付ける。
頑なに閉じていたローランドの口がゆるゆると開き、舌と舌が触れ合いクチュクチュと水音を立てた。
「ふぅふぅ、ローランド様、」
「っ・・・!」
唾液が混じり合い舌が吸われる度に、腰に回った男の掌がローランドの尻を無遠慮に揉みしだく。
「・・・そろそろ寂しく感じてきたのでは?」
男の無骨な手がローランドのしりたぶを撫でると、双丘の間に緩く指を立て口元をいやらしく歪めた。
「ッ黙れ。この先は許していないはずだ!」
「そこまで頑ななのは何故です?何人も体を重ねてきて今更セックスに抵抗があるとでも?・・・もしや、こちらはまだ未使用でしたかな?」
寛げた前からトロトロと溢れる先走りをジョージが指先に絡め、後孔に愛おしそうに撫で付ける。
「・・・っ」
「いや、そんな筈はないか」
一気に二本の指が挿入り、ジョージの太い指に嵌めたままの指輪がナカで擦れる。
唯一後ろを許していたフィリップとも今日久しぶりに触れ合いをしたため、久しく他者を受け入れていなかった。
「あ''っ?!、っこの、ぬけ!・・・っ抜け抜け抜けッ!!」
「っ、!ふふ、昔と変わらない。指が食いちぎられそうだ・・・」
興奮した口振りでそう呟いたジョージが、二本の指で何か探るようにローランドのナカを動き回る。
きゅうきゅうと締め付ける蕾を無理やりに広げて、手前に引き寄せるように手を動かす。
「貴様いい加減にッ!」
堪らずローランドが足を振り上げたその時、
「おっと、足癖が悪いですね。もっと王子らしくせねばいけませんよ」
ナカを動き回っていた二本の指がしこりを認め指先で抉ると、ローランドの腹に力が入り、瞬間下半身が大きく跳ねた。
「ひっぁ''、ぐッ、ぅぅゔ」
ピクピクと痙攣が続く下腹部に白濁色の体液が飛び散る。
生理的な涙が頬を伝い、悔しげにジョージを睨みつけた。
「はっ、ぅ''・・・、話が、違うっ」
「ハッハッハ!気持ち良さそうに顔を蕩かして鳴いていたではないですか!まあ、でも確かにキツかった。・・・そのキツさでは、暫く息子ともシていないのでしょう?寂しい思いをしていたのでは?」
十四年前、十二歳だった頃のあどけなさではなく、成熟した美しい肉体の美丈夫に変貌したローランドを男がじっとりと舐めるように見つめる。
乱れた髪を撫でてジョージが自身の前をおもむろに寛げ、反り上がった昂りを目の前にしゃがみ込むローランドに見せつけた。
唾液で濡れた薄い唇に男の昂りが僅かに触れる。
「・・・ふふ、そんなにモノ欲しそうな顔をして。これが欲しいのでしょう?・・・王子」
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