『桜魂の継承者』-BLOOM OF ETERNAL BONEDS-

第40話「神社の午後」

伏見稲荷神社の参道を歩く朋広。
春の光が鳥居をくぐると、濡れた苔が淡く光る。
今日は特に何の目的もなく、ただ歩くことで気分転換を図っていた。

参道の端では、御影なぎさが旅館の仲居姿で静かに歩いている。
朋広と目が合うと、軽く会釈を返す程度。
天然鈍感な彼は、ただの挨拶として受け止める。

鳥居近くでは朝霧こはるがスマホをいじりながら歩き、偶然朋広と距離が近くなる。
「……おや、誰か来た？」
わずかに意識するものの、特別な出来事ではない。

境内では、水瀬ほたるが部活帰りで歩き、偶然目が合う。
朋広は軽く手を振るだけで、会話は交わさない。
読者には「あ、この子も後で重要キャラかも」と匂わせる程度。


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■監視者パート（修正版）

天井裏や遠方から、淡く揺れる影が全体を監視する。
「対象：福田朋広。
　20才姿、少しだけ発現。
　永遠に本人は気づけず。
　日常接点継続中。
　核潜在状態持続。
　観測継続」

主人公の天然鈍感さで、20才姿の兆しや核の存在は本人には永遠に意識されない。