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第四十二話 全員揃った?
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第四十二話 全員揃った?
「二人とも、気を付けてね!これ、お弁当とか色々入れておいたから」
アヌリが来た翌朝から、ジローとアヌリはダンジョン探索に向かう事になった。
「ありがとう。行って来る」
「ありがとうございます。子々孫々まで宝と」
「食べなさい」
二人にアイテムバッグ(巾着)を渡した。
中にはお弁当や飲み物等、色々と入れてある。
「ん~・・・」
二人を見送り、伸びを一つ。
懐かしい香りが風に運ばれてきた。
「もうそろそろ咲くかなぁ・・・っと、はいはい」
イヤーカフスが鳴った。
『おっはよぉ、ヒナちゃん!』
「おはよう、クレス」
相手はクレスだった。
『ああん、朝からヒナちゃんの声が聞けて幸せ~』
「はいはい。そういうのは良いから」
『つれないわねぇ。そんな所も好きよ』
「よ・う・け・ん」
『えっとぉ、ちょっとお願いがあるのぉ』
直接会って話がしたいと言うクレスからのお願いに、扉を使って会いに向かった。
「マジ?」
「マジなの」
「う~ん・・・」
クレスからのお願いは、予想外と言うかなんと言うか・・・。
王妃様とヴァイスが、私に会いたいと言っているらしい。
「昨日、ドレスの納品に行ったら、どうしてもってお願いされちゃって。駄目?」
出来ればお城には行きたくないが、二人には挨拶も無しに王室御用達の印を返しちゃったしなぁ。
それに、クレスも王室御用達を持っている。圧力を掛けるなんて事はしない・・・と思いたいけど、迷惑を掛けるかもしれないもんなぁ。
「分かった」
「本当!?」
「ごめんね、クレスにも迷わくぁ!?」
突進&抱き着かれた。
「ありがとう、ヒナちゃん!」
「ちょ、そんなに喜ぶって、まさか既に圧力が」
「いいえ。どさくさに紛れただけです」
カーナがお茶を持ってきてくれた。
「おはよぉ、カーナちゃん」
「おはようございます」
相変わらず淡泊!
「オーナー」
「はいはい。分かったわよ。それで、何時行ける?」
「何時でも。何だったら、今からでも良いよ?」
善は急げと言うか、さっさと終わらせたいと言うか・・・。
「じゃあ、行きましょうか!」
と言う事で、やってきました。お城。
今回は半分隠密と言う事で、裏から入らせてもらうらしい。
小さな扉に、立っている兵士は一人だけ。
そこから中へと入ると、綺麗に整えられた庭へと出た。
「ここは、王妃様専用のお庭なの」
王妃様はバラが好きなのか、庭一杯にバラが植えられている。
花かぁ。今まで食べるものばっか育ててたからなぁ。
「ヒナちゃん!」
「ん?おふ!?」
この世界の人達は、人にタックルしないと駄目なのか!?
「母上、ヒナが驚いていますよ」
「ヴァイス、おひさ」
「お前は・・・相変わらずだな」
へにょっと笑うヴァイスが、どことなく申し訳なさそうだった。ヴァイスのせいじゃないのに。
「ひっ・・・ぐずっ・・・」
「えぇぇぇ、ちょっと王妃様!?」
「あの馬鹿二匹のせいで、もう会えないかと思ってぇ!」
「馬鹿二匹・・・」
「このフワフワとプニプニを味わえなくなるなんてぇ!」
「やっぱり、そっちね」
泣きじゃくる王妃様を宥め、庭でお茶を・・・となったが、王妃様が離れてくれない。
「いいなぁ、ヒナちゃんのお膝」
クレスのつぶやきはスルーで。
「うふふ」
上機嫌でお茶を飲む王妃様。
これ、どうしたら良いんだろうねぇ。
「すまない、ヒナ」
「ん?ああ、大丈夫だよ」
「母上の事もだが、その・・・本当に申し訳なかった」
ヴァイスが勢いよく頭を下げた。その意味は、あの二人の事だろうな。
「もう気にしてないよ。私も、ヴァイスや王妃様に何も言わずにやっちゃって、ごめんね」
「ヒナちゃんが作ったお野菜食べたい~」
すっかり子供みたいになったな、王妃様。
「母上、駄目ですよ。また王家御用達なんて出したら、あの二人が何をしでかすか」
「そこは、問題無いわ!じゃじゃ~ん、王妃御用達!」
「はい?」
「母上?」
ヴァイスも知らなかったみたいだな。
「作っちゃった」
「作っちゃったって・・・」
「これは、私専用の印よ。これを持っていれば、あの二人にはぜぇったいに!手を出させないから。もし今度やらかしたら・・・」
王妃様の顔が怖い!
「だから、受け取ってちょうだい?」
「う~ん・・・」
「大丈夫。今度は二人分で良いし、ヒナちゃんの気が向いた時だけで良いから!」
二人分って何気に酷いが、私もあの二人の分まで渡すのはちょっとね。
「まぁ、それなら」
「本当!?」
ってか、この状態で断れるのか?
「但し、条件が一つ。私が来られない時には、代役が来る」
「う~・・・分かったわぁ」
はぁ、なんとか納得してもらえた。
それから少しお茶に付き合い、解放してもらえた。
うう、疲れたぁ・・・。
*
「あ~ん、やっぱり可愛いかったわぁ」
「母上」
「ほんっとに、あんな可愛いヒナちゃんを苛めるだなんてねぇ。ああ、あの二人にはぜぇったいに、あげないようにね」
「は、はい」
初めて見る母の一面に戸惑うのと同時に、絶対に母を怒らせるような事は避けようと、心に誓うヴァイスだった。
*
「カーナちゃん、後はよろしくね!」
「さっさと行ってください」
お城から帰ると、クレスの仕事が全部終わったと聞いた。
それで、何時迎えに来ようかと聞いたら、そのまま一緒に帰ると言われた。
いつもの様に、クレスのお店から島への扉を繋げる。
クレスは王都にいる事にした方が好都合らしい。
扉を開けると、いつもの風景。
「お帰り、クレス」
「ん~~~~~、ただいま!」
飛びつかれた。なんか、慣れたなぁ。
「ここが、私達の新しい愛の巣ね!」
「ぶふっ!あ、愛の巣て・・・」
こっちにもその表現があるんだ!
「・・・まぁ、皆を紹介するよ」
クレスを連れて猫達に紹介した後、セバスとツバキにも会いに行った。
「ここは良い所ねぇ!」
帰り道、のんびりと二人でお散歩。
「ねぇ、ヒナちゃん」
「ん~?」
「手、繋いで良い?」
「どしたの、突然」
「だぁってぇ、私だけずっとヒナちゃんと一緒にいられなかったのよぉ?あのムッツリ脳筋は一緒にいたのにぃ!」
ムッツリ脳筋・・・。
「はいはい。どうぞ」
「やった!ふふふ」
「そんなに嬉しいですかねぇ」
「嬉しいよ。そう言えば、ここってクレッセリア王国の上よね?」
「うん」
「私の知り合いがいるの。布を作ってる家で、私の洋服の布、殆どそこで仕入れてるのよぉ」
「へぇ~」
布かぁ。私が着ている服の布は、自分で織ったんだよねぇ。
「会ってみたいかな」
「本当!?」
「うん」
シルキナで糸を作って織ってるけど、中々難しい。ってか、ぶっちゃけ面倒。
冬用の毛糸は欲しいけど、野原にいる羊じゃあ、小さすぎる。
出来れば本職に聞いてみたいしね。
「さぁ、そろそろ帰ろう。晩御飯の用意しないと」
「え~?」
「え~、じゃありません」
「じゃあ、ちょっとだけゆっくり!ね?」
「・・・もぉ、しょうがないなぁ」
結局手を繋いだまま、少しだけゆっくり歩いて帰った。
「二人とも、気を付けてね!これ、お弁当とか色々入れておいたから」
アヌリが来た翌朝から、ジローとアヌリはダンジョン探索に向かう事になった。
「ありがとう。行って来る」
「ありがとうございます。子々孫々まで宝と」
「食べなさい」
二人にアイテムバッグ(巾着)を渡した。
中にはお弁当や飲み物等、色々と入れてある。
「ん~・・・」
二人を見送り、伸びを一つ。
懐かしい香りが風に運ばれてきた。
「もうそろそろ咲くかなぁ・・・っと、はいはい」
イヤーカフスが鳴った。
『おっはよぉ、ヒナちゃん!』
「おはよう、クレス」
相手はクレスだった。
『ああん、朝からヒナちゃんの声が聞けて幸せ~』
「はいはい。そういうのは良いから」
『つれないわねぇ。そんな所も好きよ』
「よ・う・け・ん」
『えっとぉ、ちょっとお願いがあるのぉ』
直接会って話がしたいと言うクレスからのお願いに、扉を使って会いに向かった。
「マジ?」
「マジなの」
「う~ん・・・」
クレスからのお願いは、予想外と言うかなんと言うか・・・。
王妃様とヴァイスが、私に会いたいと言っているらしい。
「昨日、ドレスの納品に行ったら、どうしてもってお願いされちゃって。駄目?」
出来ればお城には行きたくないが、二人には挨拶も無しに王室御用達の印を返しちゃったしなぁ。
それに、クレスも王室御用達を持っている。圧力を掛けるなんて事はしない・・・と思いたいけど、迷惑を掛けるかもしれないもんなぁ。
「分かった」
「本当!?」
「ごめんね、クレスにも迷わくぁ!?」
突進&抱き着かれた。
「ありがとう、ヒナちゃん!」
「ちょ、そんなに喜ぶって、まさか既に圧力が」
「いいえ。どさくさに紛れただけです」
カーナがお茶を持ってきてくれた。
「おはよぉ、カーナちゃん」
「おはようございます」
相変わらず淡泊!
「オーナー」
「はいはい。分かったわよ。それで、何時行ける?」
「何時でも。何だったら、今からでも良いよ?」
善は急げと言うか、さっさと終わらせたいと言うか・・・。
「じゃあ、行きましょうか!」
と言う事で、やってきました。お城。
今回は半分隠密と言う事で、裏から入らせてもらうらしい。
小さな扉に、立っている兵士は一人だけ。
そこから中へと入ると、綺麗に整えられた庭へと出た。
「ここは、王妃様専用のお庭なの」
王妃様はバラが好きなのか、庭一杯にバラが植えられている。
花かぁ。今まで食べるものばっか育ててたからなぁ。
「ヒナちゃん!」
「ん?おふ!?」
この世界の人達は、人にタックルしないと駄目なのか!?
「母上、ヒナが驚いていますよ」
「ヴァイス、おひさ」
「お前は・・・相変わらずだな」
へにょっと笑うヴァイスが、どことなく申し訳なさそうだった。ヴァイスのせいじゃないのに。
「ひっ・・・ぐずっ・・・」
「えぇぇぇ、ちょっと王妃様!?」
「あの馬鹿二匹のせいで、もう会えないかと思ってぇ!」
「馬鹿二匹・・・」
「このフワフワとプニプニを味わえなくなるなんてぇ!」
「やっぱり、そっちね」
泣きじゃくる王妃様を宥め、庭でお茶を・・・となったが、王妃様が離れてくれない。
「いいなぁ、ヒナちゃんのお膝」
クレスのつぶやきはスルーで。
「うふふ」
上機嫌でお茶を飲む王妃様。
これ、どうしたら良いんだろうねぇ。
「すまない、ヒナ」
「ん?ああ、大丈夫だよ」
「母上の事もだが、その・・・本当に申し訳なかった」
ヴァイスが勢いよく頭を下げた。その意味は、あの二人の事だろうな。
「もう気にしてないよ。私も、ヴァイスや王妃様に何も言わずにやっちゃって、ごめんね」
「ヒナちゃんが作ったお野菜食べたい~」
すっかり子供みたいになったな、王妃様。
「母上、駄目ですよ。また王家御用達なんて出したら、あの二人が何をしでかすか」
「そこは、問題無いわ!じゃじゃ~ん、王妃御用達!」
「はい?」
「母上?」
ヴァイスも知らなかったみたいだな。
「作っちゃった」
「作っちゃったって・・・」
「これは、私専用の印よ。これを持っていれば、あの二人にはぜぇったいに!手を出させないから。もし今度やらかしたら・・・」
王妃様の顔が怖い!
「だから、受け取ってちょうだい?」
「う~ん・・・」
「大丈夫。今度は二人分で良いし、ヒナちゃんの気が向いた時だけで良いから!」
二人分って何気に酷いが、私もあの二人の分まで渡すのはちょっとね。
「まぁ、それなら」
「本当!?」
ってか、この状態で断れるのか?
「但し、条件が一つ。私が来られない時には、代役が来る」
「う~・・・分かったわぁ」
はぁ、なんとか納得してもらえた。
それから少しお茶に付き合い、解放してもらえた。
うう、疲れたぁ・・・。
*
「あ~ん、やっぱり可愛いかったわぁ」
「母上」
「ほんっとに、あんな可愛いヒナちゃんを苛めるだなんてねぇ。ああ、あの二人にはぜぇったいに、あげないようにね」
「は、はい」
初めて見る母の一面に戸惑うのと同時に、絶対に母を怒らせるような事は避けようと、心に誓うヴァイスだった。
*
「カーナちゃん、後はよろしくね!」
「さっさと行ってください」
お城から帰ると、クレスの仕事が全部終わったと聞いた。
それで、何時迎えに来ようかと聞いたら、そのまま一緒に帰ると言われた。
いつもの様に、クレスのお店から島への扉を繋げる。
クレスは王都にいる事にした方が好都合らしい。
扉を開けると、いつもの風景。
「お帰り、クレス」
「ん~~~~~、ただいま!」
飛びつかれた。なんか、慣れたなぁ。
「ここが、私達の新しい愛の巣ね!」
「ぶふっ!あ、愛の巣て・・・」
こっちにもその表現があるんだ!
「・・・まぁ、皆を紹介するよ」
クレスを連れて猫達に紹介した後、セバスとツバキにも会いに行った。
「ここは良い所ねぇ!」
帰り道、のんびりと二人でお散歩。
「ねぇ、ヒナちゃん」
「ん~?」
「手、繋いで良い?」
「どしたの、突然」
「だぁってぇ、私だけずっとヒナちゃんと一緒にいられなかったのよぉ?あのムッツリ脳筋は一緒にいたのにぃ!」
ムッツリ脳筋・・・。
「はいはい。どうぞ」
「やった!ふふふ」
「そんなに嬉しいですかねぇ」
「嬉しいよ。そう言えば、ここってクレッセリア王国の上よね?」
「うん」
「私の知り合いがいるの。布を作ってる家で、私の洋服の布、殆どそこで仕入れてるのよぉ」
「へぇ~」
布かぁ。私が着ている服の布は、自分で織ったんだよねぇ。
「会ってみたいかな」
「本当!?」
「うん」
シルキナで糸を作って織ってるけど、中々難しい。ってか、ぶっちゃけ面倒。
冬用の毛糸は欲しいけど、野原にいる羊じゃあ、小さすぎる。
出来れば本職に聞いてみたいしね。
「さぁ、そろそろ帰ろう。晩御飯の用意しないと」
「え~?」
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