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雲のアトリエ
異世界が現実世界と繋がっていたなんてどう考えてもおかしい
しおりを挟むライリを中心に輪を作って、大広間に座り込むファミリー達とシノ。
ライリが一回咳払いしたあと、ゆっくりと口を開いた。
「整理をしましょう」
「唐突だな」
「いえ、そろそろ話しても良いかなとアリス様に」
「えっ?俺?」
アリスはなにも知らないと言った顔をしている。
「まぁ、天界に行くしそろそろ説明した方がいいわね。色々」「なにも知らないのはアリスだけ」
「みんな、天界に詳しいってこと??」
「異世界の事に詳しいのです。長くなりますよ……」
「まず、アリス様のいた世界とこの世界の関係について。どう思われてます?」
「えー、全くわからん」
「人間と魔族の関係」
「仲悪そう」
「魔力の秘密」
「なんか凄そう」
「アリス様しばらく黙ってて下さい」
「ごめんなさい」
アリス様の元いた世界は、今からおよそ500年前以上前のこの世界です。
「……えっ、ここ、500年後の地球?」
あってますが、黙っててください。人間はその欲望から三つの種族を目覚めさせました。
古代機械族、獣神族、魔神族です。
これらの実験は主に、人のいない、北部の地や、森林で行われていました。
その実験の結果彼らの子孫である
機械族、獣族、魔族が生まれました。
それらの種族は人間の発展の鍵となる研究、具体的には不死の肉体の糧として研究をしていたようです。
しかし、その実験は長くは続きませんでした。
500年前のある夜、世界中に低い笛の音が広がり、研究所から逃げ出し、暴れまわった古代機械、獣神、魔神は一晩で人類のほとんどを根絶やしにし、生き残った人々は人柱として、飲み込まれました。
それが私達魔人族。人柱と魔族のハーフなのです。
「……人って、もういないのか」
「はい。1700人ほどらしいです」
「その説明完全じゃないぜ」
「シノさん……それは……」
「別段気にしてないよ。俺ら【神憑き】は、日本のとある研究者が災厄を免れるために産み出された。だから俺らも人間とは言い切れない」
ライリやファミリー達の表情からそれが事実だということはわかった。
でも、それがアリス自身に関係のある話だと思えなかった。
この世界には誰もいない。家族もクラスメイトも初恋の相手も……。
「500年後の世界に来たんだ俺……異世界じゃないのか」
「異世界とは、領地の違う場所、広い意味ではこの世界全体を指します。」
「国境みたいなもんだな。そういうのがめんどくさいから、飛行艇が売れるんだよ」
「なので、天界も地上にありますと言いたいところですが……。天界は雲の上に浮かぶ島の名前です」
「俺たちの住んでる島だな。別名【雲のアトリエ】」
「えっ、妹探しに降りて来たんじゃ……」
「そうだったんだけど、ファミリーに拉致されて天界に行ったらしい。だから、どんな状態かわかんねぇ。用が済んだなら早く船を出そう」
シノはデッキに向けて歩いていく。
「……あいつも色々あるんだな」
「初めからわかっていたことです」
アリス様は大丈夫ですか?
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