産業創世記 ギデオン(休載中)

初書 ミタ

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第1章 監獄の住人1-16

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ネーデルランド独立運動の最大の支援者にして、

謀略を仕掛けた人物

「グラツィア・ナスィ」、


オスマンの海賊としてキリスト教徒を討ち破った

「ヨセフ・ナスィ」


この2人は「ドナ・ドン」つまり貴族だ。

ヨセフ・ナスィは従妹であるグラツィアの娘を娶った。

つまり現在においても、

2千年以上前の古代イスラエル王国の正統王位継承者、

いや、それ以上の意味がある。

神、ヤハウェと十戒を契約した

「モーセ」の正統な後継者である。

「ナスィ」とは 神のファミリーネームであり、

すなわち、

ブナイブリス(契約の子供達)と言う意味である。


(※契約の息子達と訳すのは、モーセが男性であったため)



「馬鹿な!」

思わず、ハイヤーハムシェルは声を上げていた。

本気でハッペンハイム卿の正気を疑った。



「わ、わたしは 貧しいゲットーの出身です。

乞食の出身と言ってもいい。なぜですか。」



それにラビは答えることは無かった。

「ふむ、専用馬車であったはずだが、

さすがにこの豪雨と霧では仕方ないか、

まあ、私を待たせるのは一向に構わんが、王女殿下を待たせたら、

その首を斬られるぞ、物理的な意味でな。」



ハハハ、にこやかに笑い声を上げると、



「冗談だよ、殿下はそれほど狭量ではない。」



そういいながら、老人はこう言葉をつなげた。



「殿下が殺せと命令されれば、いつでも殺すがね。」



これは本気だ。事実に違いない。

正直ボスであるハッペンハイム卿が恨めしい。




「ひとつ聞いてもいいかな、君はその若輩とも言える年齢で、

ハッペンハイム銀行の重要な一翼を担い、ハッペンハイムが

王女殿下の接待役に推薦するほどの人物だ。」



老人はふと目を落とし悲しそうな顔をした。

しかし、その双眸は怒りに満ちているようでもあった。



「半年で、このゲットーの人間が何人殺されたか知っているかな?」



ハイヤーハムシェルは黙して待った。ここで言う言葉など無い。

問いかけでないことは確実だ。これは独白だ。



「120人だ。フランクフルトでは日常だろう。

だがここは我々の地だ。」


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