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第3章 怒りの十字架 1-
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しおりを挟む原初の地で、イスラムの民と轡を並べた、ミズラヒ12万と
スファラディム30万の民は、必死の抵抗もむなしく、天へと昇った。
聖地エルサレムが占領され、老若男女すべてを蹂躙し聖絶された。
それはこれより3年後であった。幸い、教皇ウルバヌス2世の耳に
この知らせが届くことは、ついになかった。
かつてのフランク・ローマ帝国、ヴァチカンによるエルサレム帝国
の誕生した瞬間であった。
「オラバ、オラバはいるか。この書簡を持って、メッカまで走ってくれ頼む。」
オラバはイスラムで最も足の速い男であった。砂漠地帯を横切るため
馬だけでなく、足の速さも重要だ。
「わかった、何があろうとも届ける。」
遥か彼方から来た、漆黒の戦士よ、我らの命運は そなたに託そう。
それから1ヶ月もたたず、周辺のイスラムの村落はすべて壊滅
一人残らず、皆殺しにされた。聖絶されたのだ。
旧約聖書時代に遡る、2千数百年前、大いなるチグリス河と
ユーフラテス河の湖畔にて誕生したメソポタミア文明。
そしてそれを発祥とする暗殺を生業とするアサシンギルド、
東方マニ教、グノーシス教団、
その正体は12使徒の末裔であった。
ペルシャ帝国の裏の顔である。
王位継承に破れ、国を追われ、
奴隷階級となったが、この時代、斥候、諜報を任務とし
イベリア半島に赴いた彼らは、後の世で、シオニズム運動と呼ばれる
ものの起源となる、「シオンの組織」を創設した。
魂の地、聖地エルサレムを蹂躙され、同胞を罪なくして殺された、
彼らユダヤ人は兵士、「ソルダ」であった。
イスラエル建国へと到る、千年のシオンによる戦いがここに始まった。
アメリカ独立戦争の後、和睦の使者としてルイ・ブルボンに送られた
王女マリーアントワネットの死を掌り、その真相を知るものも、また
ここにいたのである。
深淵の闇の中、イエスの妻マリア そしてその末裔も
ここにいた。
ペルシャの支配下ケノボスキオンの地より、正統後継者なる者、
皆等しく、原初の地への回帰を求め、この地に降り立った。
そう、裏切りのパウロへの 「復讐の刃」として、
そう、そして、「我が子らへの、死神として。」
ソフィア・コレイオンより。
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