【R18】体に刻む恋のspell

神楽冬呼

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supplementary tuition番外編

追憶の彼女 05

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佐竹まことは思う。

 ────── 世の中、不公平だ。

友の真崎有都は、男の自分から見てもイケている。
頭良し、顔良し、スポーツ万能、性格はやや難ありだが、その突き放す様なクールさが女子には堪らないのかもしれない。
さり気ない優しさが巧妙に隠されながら、多分注がれている。その証拠にテスト前に懇願すると、冷ややかな毒舌を駆使しながらも勉強を教えてくれる。
これが意外と分かりやすい。
そんな何をやっても勝てる見込みのない、ハイスペックな友が知らぬ間に、男子校憧れの女教師をものにしていた。

 世の中、理不尽過ぎるっ!!

だから、この出会いに佐竹は残りの高校生活、ならぬ高校最後のジンクスを賭けたのだ。
このデートは何がなんでも成功させ、学院祭への足がかりにしなければいけない。
意気込んで待ち合わせ場所に辿り着いた佐竹は、友に寄り添って向かい合う彼女を見て愕然とした。

 ──────…………あの腹って?

身体の凹凸が目立たないワンピースを着ているとは言え、風が吹くと身体に沿う服のラインが下腹部の膨らみを示す。
友は大事な物を囲い込む様に彼女の腰に両手を回した。
駅から離れた場所を待ち合わせに選んだとは言え、何とも堂々としたデレぶりである。

 なんなんだよ、羨ましすぎんだろっ!

佐竹は羨望を爆発させるかのような勢いで二人目掛けて走り出した。

「真崎、このヤロ!この、この、この腹はなんだっ!」

二人の目前でブレーキをかけ、勢いのままに叫ぶ。
最初に気づいた夢月が、ぱっちりとした目を更に大きくして佐竹を見た。

「…………声、でけーよ」

そして友は先程までの緩んだ頬はどこへやら、邪険な口調で無表情な顔を向けてくる。

「そーだよっ、オレは声がデケーんだよ!隠し事もできねーよっ、けどなけどな、スゲー頑張って秘密守ってんだよ!オレだけ・・・・だって、唯一無二の親友だって思ってるからだよっ、なのに、ひどくね?黙ってるとかひどくね?」
「いいから落ち着け、ボリューム下げろ」
「下げられっかよ、おま、お前、孕ませるとか ────」

一向に下がろうとしない佐竹のテンションに有都はその顎を鷲掴んだ。顎をホールドされた佐竹がフガフガと鼻息を荒くする。

「佐竹くん、びっくりさせてごめんね。せっかく会えるし、会ってから説明しようって私が言ったの」

有都の横で夢月が、まるでテストで一桁の点数を叩き出した生徒に向けるような困り果てた顔をしている。
その顔を見慣れている佐竹は急に消沈した。

「とにかく黙れ、説明すっから」

佐竹の顎から手を離しながら有都が溜め息を吐く。

「あきれたー、教えてあげてなかったの?」

背中から声が聞こえ、佐竹は素早く振り返る。
オフショルダーの白いトップスに、太腿が半分は見えている小花が散るミニスカートを履いた春香が、呆れ顔で腕を組んでいる。
華やかさの中に露出が目立つ服装に佐竹は一瞬目が眩んだ。
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