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69. 上限と進化と

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「…ふぅ、疲れた」

彼は結果で言えば、神社を出た5:30から、ダンジョンにてずっとスライムを狩り続けていた。
その為、倒した数は数え切れない程だ。
往復をする際、1周5体を10秒のペースで、それを7時間程続けていた。
つまり、単純計算で1万2600体の討伐だった。

「さて、それじゃあスキルオーブを使っていこう。
取り敢えず…100の時点でないのであれば、100ずつ増やしていこう。
今のレベルは112だから、取り敢えず89個使ってみよう」

しかし、案の定、とでも言うべきか。やはり、201と…上限が相変わらずないようだった。
その後も、100個ずつ使っていき、301、401、501、601…
と、次々に増やしていった。

「うーん、本当に全然出てこないなぁ…もう、いっその事全部つぎ込むかぁ…進化がある場合、経験値は継続されるっぽいしなぁ…」

《ストレージ・9999(進化可能)》

そうして全て注ぎ込んでみると、まさかの9999で止まってしまうアクシデントが生じた。
いや、彼にとってはある意味嬉しいものでもある訳だが…

「よし!取り敢えず、進化!容量が減るならまた増やしていけば良いだろ!」

《空間操作・38》
《無限収納・38》

…どうやら、ストレージはふたつのスキへと変化したようだ。
目的だった、ストレージと同様の収納スキル、無限収納は名の通り容量は無限らしいが、レベルは存在していた。
もしかすると?レベルが一定数上がる毎に特殊機能でも追加されていくのではないかと、思えるようだ。
といっても、計算的にストレージスキル50個で上位スキル1個の計算となっているため、早々進化することはないだろうが…

「空間操作、の方は芽衣にあとで聞いてるか…んじゃ、さっそく…って、普通に帰宅しようとしたが…うーん、どうするか。仙人は寝なくても問題ないってことなら、このまま孫悟空のレベル上げをしていくかぁ…
芽衣はいつも6:30位に起きるから…うん、6時間くらいなら出来そうだな」

んじゃ、ちょっと移動して始めよう。
といっても、本当にすぐそこなわけなんだけど…

ダンジョン:森の痕跡
第一階層が森のステージとなっており、森の中でゴブリンを発見、及び討伐をするか、追跡をすることでボスステージの解放。
その後、ボスを討伐すれば1階層攻略となる。
しかし、彼はそのダンジョンで孫悟空から事前に説明された、相手の姿形やオーラなどを距離や障害物を無視して視認する仙眼を発動し、ゴブリンを探すことなくボスを発見、手下と共に全員討伐し、それをひたすら繰り返した。
最高難易度のダンジョンは、ゴブリンが300体、それを6時間ひたすら繰り返すのは、深夜だからこそできることなのだろう…
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