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本編

ゴーレム

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「魔法式を書いて…材料を置く。…えっと、この後はどうしたらいいんだっけか」

「その後は魔法式に魔力を注げば完成だ。慣れてきたら、頭の中で魔法式を生成して素材だけ持っていたら何処でも召喚…感じにも出来るんじゃねぇか?」

『ゴーレム召喚』
ゴゴゴ…

『錬金術Ⅱ ゴーレムを覚えました。』

「成功、か?」

「成功だな。良いんじゃねぇか?強度もかなりあるようだし」

「…なぁ、これってゴーレムの形は変えられないのか?」

「あ?そりゃどういう…」

「ほら、魔法ってイメージ次第で同じ魔法でも違う人って居るだろ?それと同じでゴーレムの形も変えられないかなぁって」

「んー、まあ出来るんじゃねぇか?だが、その時は魔法式を書き換えねぇと無理だろうな。…ここの文字あるだろ?この文字はゴーレムの形を文字で表した場所なんだ。だから、この部分をなにかに書き換えなきゃいけない」

うーん、魔法式というのがあんまり分からないんだよなぁ…

「魔法式の文字ってどんなのがあるんだ?」

「…これだな、翻訳もしておいた」

「お、便利。えっと、そうだな…この4文字をもらうぞ」

文字を削ってもらった文字に書き換えてと…

『ゴーレム召喚』

「こりゃ…人型か?」

「ああ、そうだな。成功したようで良かった」

「書き換えた文字は…イメージか」

「偵察ゴーレムとかあったら便利だしな」

「これでゴーレム召喚の錬金術は終わったな。あとは…道具がねぇと出来ねぇがどうするんだ?」

「そうだな…まあ、勘と予想がほとんどだが…今の話で当たってたのは確実だろ?」

「…」

「まあ…ひとつ言うなら、昔の記憶が予測を未来に変えたって感じだろうな」

さてと、取り敢えずこれでゴーレムは大丈夫そうか。

「…赤ん坊の時ってさ、記憶が残ってたら不便だよなぁ…いっそ、その時の記憶だけ消えてくれていれば俺も実の息子としての立場に落ち着いたんだろうなぁって思ってな」

「てことはなんだ?自立できるようになったらこっから出ていくってか?」

「…ま、その時その時で変わるんじゃないか?ただ、今の俺の気持ちでいえば…そうだな、働ける年になってもいつまでも甘えるなんてのは出来ねぇと思ってな。多分、あっちもそうなんじゃねぇのか?自分の血が入っていないからこそ、無駄な期待は止める…家族でも偽物と本物がある。そして、偽物は本物にはなれない…
ま、そんなことはどうでも良い。結論が既に出ているのなら、後は俺がこの家を出るまで隠し通すために演技を続けるだけだしな」

「…いつ抜け出すんだ?」

「そうだなぁ…とりあえず、自分で納得できるまで強くなったらじゃないか?幸い、ここには魔物が出る森がある。そこで俺の力が普通に通用するまではお世話になるつもりだ…さて、それじゃあ他のことを教えてくれ」
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