イザナギノミコト死すべし

アツキ

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第二話

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「ハル、元気だしなよ」
ヨシの葬儀は寂しいものだった。
友人や近親者が数人、申し訳なさそうに
いるだけで、静かに式は進行していった。
「オレのせいだ」
ハルがアタマを抱えた。
「オレがあんな小説書かなけりゃヨシは
死なずに済んだんだ」
ハルが嗚咽する。
「ハルのせいじゃないよ」
さやかがハルをソッと抱きしめた。
「でも」
「誰かを傷つけることがイヤなら、小説書く
ことなんかやめちまえ」
さやが突然、ハルを突き放して叫んだ。
「さやか」
呆気にとられるハル。
「やめちまえ」
さやかは手で涙を拭うと、葬儀会場を
後にした。
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