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第一章
13 奴らの目的
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「奴らの目的は何なのでしょう?
強盗‥‥‥?」
いや‥‥
事務所内には高価な物は置いていないよね‥‥
「君だ。
アル君。
プライスレスの価値がある。」
「「!?」」
エリダヌス伯爵様が断言するのを聞いて戸惑います。
「いえ、僕‥‥私に価値なんて‥‥
美少年達ならまだしも、」
「君の失策だな、オーナー。
こんな子は人目に触れさせるべきではなかった。
この子を愛人にと希望した男達は多かったんじゃないか?」
それはあり得ない。
僕は16才で成人だし、ゲイのお客様はいなかった‥‥
‥‥え?
‥‥デネブ様?
「くっ‥‥‥、そう、私のミスだ。
この事務所を訪れるのは女性‥‥
夫に愛人を用意する目的の女性だけだった。
彼女達は当たり前の事として夫の為に少年を選ぶ。
私はアルにその姿を見せて、同性愛に対する意識を変えて欲しかったんだ。」
「‥‥デネブ様‥
僕が、同性愛が禁止されている外国出身だから?
僕、同性愛に偏見なんてありませんよ!?」
「だけど、君自身は男と愛し合う事は考えられないんだろう?
他人の恋愛には偏見が無くても、君自身は違うんだろう?」
「‥‥そうじゃ‥‥
デネブ様は‥‥知ってるのに!
僕が、恋愛なんて考えられない‥‥‥
望んじゃいけない体だって‥‥‥
こんな体じゃ‥‥‥
誰とも愛し合えないって‥‥」
僕とデネブ様のこのやり取りも堂々巡りだ‥‥‥
唇をギュッと結び、拳を握りしめる。
「君も性欲が無いのか?」
えっ‥‥
な、何だろう。
何か普通じゃない質問をされた気が‥‥‥
伯爵様?
ハッ‥‥‥
何て‥‥
真っ直ぐな瞳‥‥‥
この方、天然だ‥‥!
「私と一緒だな。
結婚しない事だ。
地獄だぞ。」
いや、違‥‥
ん? 違わないか?
いや‥‥
だけど‥‥
えぇと‥‥‥
「? どうした?
泣いているのか?
ああ、笑っているのか‥‥‥」
全然笑う所じゃないと分かってるんだけど、
何でか‥‥
伯爵様の感じが‥‥
佇まいが‥‥
言い方が‥‥
何でかな‥‥‥
「くくくっ‥‥‥うッ、
す、すいません‥‥」
「? いや、何も。
ところで女性しか来ないのに、何故男達にアル君の存在がバレたんだ?」
伯爵様がデネブ様に訊ねるけど‥‥‥
僕への過大評価が決定事項になってません?
勘違いだと思いますよ?
「分かりません‥‥‥
一体どういう口コミ情報網なんだか‥‥
いつの間にかアルの事が男性貴族の間で話題になっていた様で。
ポツポツと夫の方が事務所を訪れる様になって‥‥
あっという間に夫達で溢れかえるようになってしまいました。
気付いてすぐにアルの接客はやめさせましたが‥‥
今でもアル目当ての男達が後を絶ちません。」
「え!? 僕、初耳ですけど‥‥‥」
デネブ様が『すまない』という目をします。
信じられない‥‥‥
それが接客禁止命令の理由だったの?
‥‥‥いや、本当!?
「特に強く、強引にアル君を愛人に望んでいるのは?」
強盗‥‥‥?」
いや‥‥
事務所内には高価な物は置いていないよね‥‥
「君だ。
アル君。
プライスレスの価値がある。」
「「!?」」
エリダヌス伯爵様が断言するのを聞いて戸惑います。
「いえ、僕‥‥私に価値なんて‥‥
美少年達ならまだしも、」
「君の失策だな、オーナー。
こんな子は人目に触れさせるべきではなかった。
この子を愛人にと希望した男達は多かったんじゃないか?」
それはあり得ない。
僕は16才で成人だし、ゲイのお客様はいなかった‥‥
‥‥え?
‥‥デネブ様?
「くっ‥‥‥、そう、私のミスだ。
この事務所を訪れるのは女性‥‥
夫に愛人を用意する目的の女性だけだった。
彼女達は当たり前の事として夫の為に少年を選ぶ。
私はアルにその姿を見せて、同性愛に対する意識を変えて欲しかったんだ。」
「‥‥デネブ様‥
僕が、同性愛が禁止されている外国出身だから?
僕、同性愛に偏見なんてありませんよ!?」
「だけど、君自身は男と愛し合う事は考えられないんだろう?
他人の恋愛には偏見が無くても、君自身は違うんだろう?」
「‥‥そうじゃ‥‥
デネブ様は‥‥知ってるのに!
僕が、恋愛なんて考えられない‥‥‥
望んじゃいけない体だって‥‥‥
こんな体じゃ‥‥‥
誰とも愛し合えないって‥‥」
僕とデネブ様のこのやり取りも堂々巡りだ‥‥‥
唇をギュッと結び、拳を握りしめる。
「君も性欲が無いのか?」
えっ‥‥
な、何だろう。
何か普通じゃない質問をされた気が‥‥‥
伯爵様?
ハッ‥‥‥
何て‥‥
真っ直ぐな瞳‥‥‥
この方、天然だ‥‥!
「私と一緒だな。
結婚しない事だ。
地獄だぞ。」
いや、違‥‥
ん? 違わないか?
いや‥‥
だけど‥‥
えぇと‥‥‥
「? どうした?
泣いているのか?
ああ、笑っているのか‥‥‥」
全然笑う所じゃないと分かってるんだけど、
何でか‥‥
伯爵様の感じが‥‥
佇まいが‥‥
言い方が‥‥
何でかな‥‥‥
「くくくっ‥‥‥うッ、
す、すいません‥‥」
「? いや、何も。
ところで女性しか来ないのに、何故男達にアル君の存在がバレたんだ?」
伯爵様がデネブ様に訊ねるけど‥‥‥
僕への過大評価が決定事項になってません?
勘違いだと思いますよ?
「分かりません‥‥‥
一体どういう口コミ情報網なんだか‥‥
いつの間にかアルの事が男性貴族の間で話題になっていた様で。
ポツポツと夫の方が事務所を訪れる様になって‥‥
あっという間に夫達で溢れかえるようになってしまいました。
気付いてすぐにアルの接客はやめさせましたが‥‥
今でもアル目当ての男達が後を絶ちません。」
「え!? 僕、初耳ですけど‥‥‥」
デネブ様が『すまない』という目をします。
信じられない‥‥‥
それが接客禁止命令の理由だったの?
‥‥‥いや、本当!?
「特に強く、強引にアル君を愛人に望んでいるのは?」
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