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1964.10.10 神宮球場
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世界中の青空を全部東京に持ってきてしまったような、素晴らしい秋日和でございます。
そう言ったのはNHKの北出清五郎アナウンサーだ。まさにその日、東京の空は雲一つなく晴れていて、前日の雨が嘘のようだった。
ふん、なにもかもがオリンピックを、この国をひいきしやがって。
雨が降って開会式が中止になれば自分も困るのだが、嫌味なほどに晴れた空を見上げて正志は舌打ちをした。
それと、想像はしていたものの、この警備の厳重さ。矢野は辟易した。一応変装はしているようだが、素人目から見てもとても堅気の人間には見えないような、鋭い目つきの男たちが至る所で目を光らせていた。
最初の関門は手荷物検査だ。青野という頼もしい相談相手を失った正志は自分なりに必死に考えて、青野が寄越した爆弾の作成方法をもとにアレンジを施した。水筒の中に薬剤を詰めたり、煙草の中身をすり替えたりと、普通に持っていても疑われないものに爆弾を擬態させることにした。これなら、荷物の中をちらっと見られたぐらいではわかるまい。
そこまで入念に準備をしたものの、正志は落ち着かない様子で、神宮球場近くの公園でせっせと煙草をふかしていた。
ちらと腕時計に目をやれば、針は昼の一時を指していた。今回の為にわざわざ用意した時計だ。安物だが、時間がわからなければ動きようもない。三時の聖火点灯までに、金を置くよう原宿署には脅迫状を送っている。
開会式は二時ごろから行われるらしい。けれどその前に音楽隊が入場したり、国旗が掲揚されたりと諸々のイベントがあるようで、入場券を持った人々は、一時頃にはぞろぞろと競技場へと入っていく予定のようだった。
そのためか、明治公園周辺もだんだんと人出が多くなり、待ち焦がれるように時計を睨み煙草をふかしていた正志の周りにも、同じく愛煙家らが集まってきていた。さすがに式の最中に煙草を吸うわけにもいくまい。重度のヘビースモーカーたちが、ニコチン切れを恐れて大量に摂取しに来たのだ。
正志は、混雑してきた神宮球場近くで、何度もシミュレーションを繰り返す。入場して、E―90の席だ。間違っても、Cの席には行ってはいけない。正志は胸ポケットに入れた二枚のチケットにそっと手を伸ばす。目立つことはしてはならない。席に金が置かれるまでは。
ドクドクと鼓動がうるさい。正志は胸から手を降ろす。気ばかり逸るが、あまり会場に早く行っても余計緊張するだけだ。それでボロを出すのも頂けない。
とはいえ、座席の位置を把握しておかなければなるまい。金を手にしたら炎を撒いて、どの出口から逃げるか決めておく必要がある。ならば、式の始まる三十分前くらいに会場入りでどうだろう。
モクモクと煙を口から吐きながら、そう算段した時だった。何を見るともなくぼんやりと行き交う人々を眺めていた正志が、ふと見覚えのある姿を見かけた。
あれは、大月と菅野じゃないか。もしかしてアイツら、呑気にオリンピック見物にでもきやがったのか?
まるで二人から逃げるように、正志は公衆便所の裏に身をかくし、二人の動向を伺った。なぜだか大月が左足を庇うようにして歩いていて、その後ろを不安そうな顔もちで背の高い菅野が付いてくる。人ごみの中、どうやら居場所を確保できたらしい二人は、一人は胸ポケットから出した煙草を吸いはじめ、もう一人はなにやらあたりをきょろきょろと窺っている。まるで誰かを探しているように正志には見えた。
「一体誰を……」
そう呟いて、正志は突如として不安に駆られた。聡い菅野と鋭い大月のことだ。何かに気が付いて、俺のことでも止めにきたのだろうか。今ならまだ間に合う、これ以上罪を重ねるんじゃない、だとか。
そんなことをされても、今の正志には迷惑でしかなかった。あるいは、菅野の会社の社長とやらが、うまい具合に金を寄越してくれたのか。それとも、大月が何か策を成功させたのか。ならば自分が、国を相手取って金を手に入れる必要もない。けれどそれを二人に確認しに行く気は正志にはなかった。
アイツらの力など借りるものか、俺があの家を救うんだ――。
正志の脳裏にはその言葉しかなかった。何もできない俺は、いつも二人から見下されていたんだ。本当は、俺こそが見下す側の人間だったというのに。彼の、被害妄想に近い感情は不安に便乗してどんどんと膨れ上がっていく。
ああいっそ、この会場に集まった、呑気な日本人らに罰を下してやろうか。戦争に負けたくせに、何を楽しそうにしているんだ。あの時の苦しみなんてまるでなかったかのように澄ました顔なんてしやがって。
いま一度思い起こさせてやらなければなるまい。正志の胸に、使命にも似た炎が宿った。そのためには、平和の象徴など爆破させてやる。
正志はトイレの裏から抜け出すと、会場近くへと移動することにした。彼らの動向は気になるが、あいつらに割いてやる時間などない。どうにかして、警察の裏手をうまくかかなければ。
それに、どんどんと会場への交通規制が厳しくなっていく。どうやら会場外でオリンピックの雰囲気を楽しもうという人間が多いらしく、明治公園周辺はどこから集めてきたのかわからないくらい、人間で込み合っていた。人ごみに邪魔されて時間に間に合いませんでした、じゃバカバカしい。
大丈夫、すべてはうまくいくさ。青野だって言っていた。せっかく彼が用意してくれたチャンスだ。しくじるわけにはいかなかった。
そう言ったのはNHKの北出清五郎アナウンサーだ。まさにその日、東京の空は雲一つなく晴れていて、前日の雨が嘘のようだった。
ふん、なにもかもがオリンピックを、この国をひいきしやがって。
雨が降って開会式が中止になれば自分も困るのだが、嫌味なほどに晴れた空を見上げて正志は舌打ちをした。
それと、想像はしていたものの、この警備の厳重さ。矢野は辟易した。一応変装はしているようだが、素人目から見てもとても堅気の人間には見えないような、鋭い目つきの男たちが至る所で目を光らせていた。
最初の関門は手荷物検査だ。青野という頼もしい相談相手を失った正志は自分なりに必死に考えて、青野が寄越した爆弾の作成方法をもとにアレンジを施した。水筒の中に薬剤を詰めたり、煙草の中身をすり替えたりと、普通に持っていても疑われないものに爆弾を擬態させることにした。これなら、荷物の中をちらっと見られたぐらいではわかるまい。
そこまで入念に準備をしたものの、正志は落ち着かない様子で、神宮球場近くの公園でせっせと煙草をふかしていた。
ちらと腕時計に目をやれば、針は昼の一時を指していた。今回の為にわざわざ用意した時計だ。安物だが、時間がわからなければ動きようもない。三時の聖火点灯までに、金を置くよう原宿署には脅迫状を送っている。
開会式は二時ごろから行われるらしい。けれどその前に音楽隊が入場したり、国旗が掲揚されたりと諸々のイベントがあるようで、入場券を持った人々は、一時頃にはぞろぞろと競技場へと入っていく予定のようだった。
そのためか、明治公園周辺もだんだんと人出が多くなり、待ち焦がれるように時計を睨み煙草をふかしていた正志の周りにも、同じく愛煙家らが集まってきていた。さすがに式の最中に煙草を吸うわけにもいくまい。重度のヘビースモーカーたちが、ニコチン切れを恐れて大量に摂取しに来たのだ。
正志は、混雑してきた神宮球場近くで、何度もシミュレーションを繰り返す。入場して、E―90の席だ。間違っても、Cの席には行ってはいけない。正志は胸ポケットに入れた二枚のチケットにそっと手を伸ばす。目立つことはしてはならない。席に金が置かれるまでは。
ドクドクと鼓動がうるさい。正志は胸から手を降ろす。気ばかり逸るが、あまり会場に早く行っても余計緊張するだけだ。それでボロを出すのも頂けない。
とはいえ、座席の位置を把握しておかなければなるまい。金を手にしたら炎を撒いて、どの出口から逃げるか決めておく必要がある。ならば、式の始まる三十分前くらいに会場入りでどうだろう。
モクモクと煙を口から吐きながら、そう算段した時だった。何を見るともなくぼんやりと行き交う人々を眺めていた正志が、ふと見覚えのある姿を見かけた。
あれは、大月と菅野じゃないか。もしかしてアイツら、呑気にオリンピック見物にでもきやがったのか?
まるで二人から逃げるように、正志は公衆便所の裏に身をかくし、二人の動向を伺った。なぜだか大月が左足を庇うようにして歩いていて、その後ろを不安そうな顔もちで背の高い菅野が付いてくる。人ごみの中、どうやら居場所を確保できたらしい二人は、一人は胸ポケットから出した煙草を吸いはじめ、もう一人はなにやらあたりをきょろきょろと窺っている。まるで誰かを探しているように正志には見えた。
「一体誰を……」
そう呟いて、正志は突如として不安に駆られた。聡い菅野と鋭い大月のことだ。何かに気が付いて、俺のことでも止めにきたのだろうか。今ならまだ間に合う、これ以上罪を重ねるんじゃない、だとか。
そんなことをされても、今の正志には迷惑でしかなかった。あるいは、菅野の会社の社長とやらが、うまい具合に金を寄越してくれたのか。それとも、大月が何か策を成功させたのか。ならば自分が、国を相手取って金を手に入れる必要もない。けれどそれを二人に確認しに行く気は正志にはなかった。
アイツらの力など借りるものか、俺があの家を救うんだ――。
正志の脳裏にはその言葉しかなかった。何もできない俺は、いつも二人から見下されていたんだ。本当は、俺こそが見下す側の人間だったというのに。彼の、被害妄想に近い感情は不安に便乗してどんどんと膨れ上がっていく。
ああいっそ、この会場に集まった、呑気な日本人らに罰を下してやろうか。戦争に負けたくせに、何を楽しそうにしているんだ。あの時の苦しみなんてまるでなかったかのように澄ました顔なんてしやがって。
いま一度思い起こさせてやらなければなるまい。正志の胸に、使命にも似た炎が宿った。そのためには、平和の象徴など爆破させてやる。
正志はトイレの裏から抜け出すと、会場近くへと移動することにした。彼らの動向は気になるが、あいつらに割いてやる時間などない。どうにかして、警察の裏手をうまくかかなければ。
それに、どんどんと会場への交通規制が厳しくなっていく。どうやら会場外でオリンピックの雰囲気を楽しもうという人間が多いらしく、明治公園周辺はどこから集めてきたのかわからないくらい、人間で込み合っていた。人ごみに邪魔されて時間に間に合いませんでした、じゃバカバカしい。
大丈夫、すべてはうまくいくさ。青野だって言っていた。せっかく彼が用意してくれたチャンスだ。しくじるわけにはいかなかった。
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